北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『アンストッパブル』の感想


アメリカ版ポスターは普通


 映画『アンストッパブル』観ました。
 普段、映画を監督単位で観ない映画偏差値の低いワタクシですが、本作ばかりは監督を意識する。
 なぜなら、今年入って観た劇場映画が『ロビン フッド』と『アンストッパブル』。リドリー スコットにトニー スコット。スコット兄弟祭りです。映画を観終わり、この感想を書き始めて気づきました。

 監督単位で映画を観ないんだけど、トニー スコットの前作『サブウェイ123』は観たことある。超微妙。大駄作!というほどの映画ではないものの、決して感動する映画ではないし、人にすすめようとも思わない映画だった。ちなみに、リメイク元は観たことないです。

 なんだけど、本作『アンストッパブル』、おもしろかったよ! よかったー。



   あらすじ
巨大貨物列車が無人で暴走
止めないとヤバイ
近くにいた機関士2人が止めに行く



 まーシンプル。予告観た時からシンプルな内容だなぁ、とは思ってたけど、本編観て改めて思った。超シンプル。マジで男2人が暴走列車止めに行く、だけの話。

 ちなみにこの映画、実話ベースなんだよね。個人的に実話ベースを自慢してる映画って嫌いなんだけど。「実際にあったんだから仕方ないじゃん」と言い訳してるように思えてしまうんだよね。
 んで、この映画の元ネタである実話。『アンビーバボー』でも取り上げられたこともあるらしいのね。んで、付いたタイトルが『アンストッパブル』。「アンストッパボー」のがよかったよね。


日本版ポスターが問題

 本作の特徴として、日本版のキャッチコピー。
 「生きて帰れたら、言いたいことがあるんだ」
 って、それ死亡フラグ!! 超典型的な死亡フラグだよ。「殺人鬼と同じ部屋で寝られるか! 自分で部屋で寝る!」と同じくらい有名な死亡フラグになっちゃってるよ。しかも、全然「生きて帰ったら言いたいことがあるんだ」的なシーンなんてないから! ふざけんな。

 脱線だけど。そういえば、『第9地区』の名場面「ここは俺にまかせてお前は先に行け」ってのも立派な死亡フラグだよなぁ。揶揄されがちな死亡フラグだけど、あのシーンは超燃えるね。
 とはいえ、この映画のこのキャッチコピーはウンコです。ファック。

 さっき、超シンプルな内容って言ったけど、ホント本作の最大の魅力はそこでして。シンプルなんだよね。映画を盛り上げるために必要な分しか脱線はしない。たとえば、本作の主人公2人ってのはどちらもカンペキな人間ではなくて、最初は結構嫌なヤツとして描かれたりしてるんだけど。その2人の欠陥部分もあんまり描かない。絶対にメインにならないような掘り下げ方。そこらへんをメインにしたら、それこそ例のキャッチコピーみたいなシーンが出来て、お涙頂戴的な映画にもなったんだろうけど、そうはしない。そこがイイ。
 最初は欠陥のある2人だったからこそ、自らの危険を挺して列車を止めに行くことへの感動も生まれるんだよね。
 そんで、オッサンと若造の2人が互いの欠陥部分を話すことで認め合ったりして。

 一度は暴走列車から逃げて、その後「追っかけて捕まえてやる」ってなって、バックで走って追いかけるんだけど。このね、逃げた後にブサイクな様で追いかけるトコがすごくイイ。
 しかも、その追跡は会社からも止められるんだよね。「クビにするぞ!」なんて言われたりしちゃって。んで、オッサンが「クビならとうになっとるわ! リストラ済みで来月退社だよ!!」なんて言っちゃって。
 それまで若造をいびりまくってたのはそのせいだった、っていうね。うまい伏線。しかも、それと同時に「退社になるのに会社のために止めに行くのか・・・・・」っていう驚きも生まれて。
 そして、次は若造に対して「クビにするぞ!」となる。すると、若造「そうですか。残念ですね。せっかくこの仕事が好きになれそうだったのに」 と。ちょっとカッコよすぎるわ。そして、それをキッカケに2人が互いに認め合うようになったりして。

 てか、デンゼル ワシントン、最近こんな役ばっかやってるな。オスカー俳優で演技派と言われてる人なのに。去年は『ザ ウォーカー』で座頭市みたいな役やってたし。

 あと、コントロールタワーにいて、2人をサポートする女性役のロザリオ ドーソンが男前で超カッコよかった。
 ロザリオ ドーソンの隣にいて、アイディアを提供するメガネの男もよかったよ。最初は「このギーク野郎」みたいな扱いだったのに、後半はその知識を頼りにするようになる展開はイイ。

 トニー スコット節なのか知らないけど、この映画、カメラがとにかくグルグル回る。緊迫するシーンで何度も何度もカメラがグールグル。手に汗に握ると誰のシーンでもカメラが回る。コレが結構ハマってましたよ。盛り上がったのではないかと思う。



 というワケで、おもしろかったです。監督の前作の『サブウェイ123』のことを考えれば大満足です。てか、トニー スコット2作連続鉄道モノって。どんだけ鉄道好きなんだよ。
 まぁ、しかし、お兄ちゃんの『ロビン フッド』には及ばなかったかなぁ。世間的に意外と注目されてない気もするけど、ワタクシ結構好きなんですよ。
 それと、本作、最近観た映画の中ではめずらしく萌えキャラがいませんでしたね。最近観てる映画には萌えキャラだらけだったんで、ちょっと期待もしたんですけどね。
 ともかく、おもしろかったです。
 75点。