北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『RED』の感想


モーガン フリーマンに期待すると肩透かしくらいます


 『RED』観ました。まったく知らなかったけど、これもアメコミが原作なのね。DCだそうです。バットマンの親戚なんですね。アメコミ事情に明るくはないんですが、『グリーン ランタン』ってDCだっけ? 早く観たいですね。それと、リブート版『スーパーマン』。クリストファー ノーランがプロデュースして、ザック スナイダーが監督するという最強布陣ですからね。個人的にはブライアン シンガーの『スーパーマン リターンズ』も好きなんだけど。リブートも楽しみ。

 まぁ、ともかく『RED』ですよ。元CIAのジイサンバアサンがドンパチやる映画ですよ。
 「RED」っていうのは、Retire Extremely Dangerousの略でして。引退した超危険人物の意。それでレッドですよ。もうなんだかいろいろカッコよすぎる。
 それを、ブルース ウィリス、ジョン マルコヴィッチ、ヘレン ミレン、モーガン フリーマン出演ですよ。もう企画だけでおもしろい。企画勝ち。



   あらすじ
ブルース ウィリスは年金もらって暮らす平和なジジイ
年金課のネエチャンを口説くのだけが日々の幸せ
ある日、夜中に襲撃される
元CIAなので楽々返り討ちにするも、敵が元同僚だということが判明し、危険を感じる
ブルース ウィリスが年金課のネエチャンにホレてるのはバレてるので、彼女の身も危ない
ネエチャンを拉致し、ジジババ仲間を集めてCIAにリベンジかます



 世の中には、予告を観た後に本編を観て、「(良くも悪くも)裏切られた映画」「まったく予想通りだった映画」の2種類があると思うんですよ。
 本作は完全に後者。まったくもって予想通り。予告編通り、スーパーなジイサンバアサンが集まって大暴れする。
 素晴らしいのが、予告よりも全然おもしろいところ。予告にある見せ場っていうのはほとんど本編の前半で消化しきってしまう。予告での一番の見せ場って、オバサンが「ジジイ、死ねっ!」って言って放ったグレネードをジョン マルコヴィッチが拳銃で返り討ちにするシーンだと思うんだけど。こんなん序盤ですからね。このシーンではまだヘレン ミレン登場もしてねぇし。

 本編が予告を上回ってるって話だけど。超意外だったのが、恋愛描写ね。ブルース ウィリスと年金課のネエチャンとの恋。まぁ、ネエチャンっていっても若くはないんだけど。顔面に喜怒哀楽が炸裂した愛嬌のある人でした。予告とか観る限りだと、「ジジイがなんでこんなに強いの?」みたいな感じで驚いてるだけだと思ったんですよ。ジジババだらけの中で一般人の感性を入れてギャグにするための役だと思ってた。
 けど、全然違うよ。ブルース ウィリスが超ホレてるんだもん。それも、ブルース ウィリスの恋愛表現がとてもストレート。それでいて、ちょっといじらしい。ジイサンらしく、叶うワケがないと悲観的なんですよね。そんで、仲間に「彼女もあんたにホレてるよ」とか言われて、喜んじゃったりして。なにこれ、ブルース ウィリスかわいい。
 ブルース ウィリス演じるジイサンが若いネエチャンと恋愛する映画っていうと『シン シティ』ですよね。あれもアメコミ映画でしたね。個人的に大好きすぎる映画なんでこれと比較すると『RED』がショボくなっちゃうんでやめます。

 ブルース ウィリス以外にもう1組恋愛が描かれるカップルがいて。まぁ、ジイサンバアサンなんだけど。ヘレン ミレンとブライアン コックス。MI6とKGBのスパイ同士の禁じられた恋愛。それが久々に再会するんですよ。感動ですよ。

 ブライアン コックスとブルース ウィリスはKGBとCIAだから敵対関係でライバル同士なんだけど、互いに認め合ってて、顔合わせるとウォッカを飲み出しちゃう腐れ縁。そして、元の敵が協力してくれるというジャンプ的な興奮もあって。「CIAに襲撃するだと。よっしゃまかせろ」って。さらに、ブルース ウィリスの恋愛相談に乗ってあげたりして。
 ブライアン コックスに関しては出てることすら知らなかったから、思わぬ収穫でした。スマートでカッコよかったです。

 そんなブライアン コックスの恋のお相手がヘレン ミレン。元MI6の美人スパイ。てか、ヘレン ミレンがMI6ですよ。それだけで十分楽しい。
 だってね、『クイーン』でエリザベス女王陛下演じてアカデミー賞取った人ですよ。それが、MI6のスパイだなんて。しかも、マシンガン撃ちまくりっていう。サイコーだ。

 それと、若い現役CIAとして出てくる敵キャラもなかなかよかったですよ。若くて優秀、そして野心家なんだけど、ジイサンたちに振り回されて敵わない、っていうね。中盤、ブルース ウィリスと殴り合いの直接対決をするんだけど、勝てず、捕まえられず、逃げられる。かわいそうだね。けど、悪いヤツじゃないってのは描かれてて、次第にブルースウィリスとの間に生まれる妙な関係がよかったです。

 まぁ、1つだけ悪口を言わせてもらうと。
 みんな、強すぎ。
 ちょっとね、強すぎんのよ。まぁ、ジイサンたちが無双してる姿は楽しくていいんだけど。ジイサンである点だよね。体力とかも持つしさ。
 ジイサンなんだから、カッコイイ戦いの後に息切れしちゃって笑わせるくらいのことはしてほしかったかな。ジイサンならではのメリットデメリット的なものを描いてもよかった。長年の経験や勘はあるけど、最新の事情に疎かったり、デジタルに弱かったり、記憶力が弱かったり。超絶におもしろい設定なんだからいくらでも掘り下げられたと思う。
 『96時間』という映画があるんですが。元スパイのお父さんが、誘拐された娘のために無双する映画なんだけど。この映画ではちゃんと息切れしてたよ。全力疾走して横っ腹が痛くなってたよ。『96時間』はバカ映画だけどさ、一応コメディーじゃないんですよ。なのに、コメディーの側面を持つ本作が息切れもないのはねぇ。ちょっといただけない。
 ジイサンであるデメリットを描かなかったら、ジイサンがアクションをするというのがギャグにしかならない。それなのに、息切れというギャグをスルーしちゃってる。もったいないよ。



 なんですが。おもしろいですよ。とにかく楽しいです。なんといっても主演はブルース ウィリスですからね。『エクスペンダブルズ』に召集された人ですから。スタローン、シュワルツェネガーと会合した人ですから。当然ダイハードしてる映画です。
 85点。

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