北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『ザ タウン』の感想


この様子だと『デアデビル2』には一生出ないだろうね、嫁はスピンオフに出てたのに


 ベン アフレック監督主演作『ザ タウン』を観ました。いつの間にか監督としての方が名を馳せてるベンアフ。今作でオスカー作品賞ノミネートは確実と言われながら、見事落選。監督、主演男優賞のところにもベンアフの名前はナシ。主要部門であるのは助演男優のジェレミー レナーだけ。『ハートロッカー』でブレイクした彼の勢いに負けてしまったベンアフ。次がんばって!!



   あらすじ
アメリカ最悪の犯罪都市チャールズタウン
親子で犯罪が継承される街
銀行強盗グループのリーダーのベンアフ
仕事中にミスがあり、仕方なく人質を取ることに
仕事を終えた後、例の人質がご近所さんだと発覚
「アイツ、覚えてたらヤバくね?」 「おっしゃ、ちょっと殺してくる」 「ちょっ・・・・・待て待て。俺がこっそり近づいて調べてくるから。お前はおとなしくしてろ」
すると、その女にホレてしまって、さー大変



 結論から言うと、まーおもしろかったですよ。エンタメ作として。銀行強盗、銃撃戦、カーチェイス、と盛りだくさん。シリアスな話の間に挟まれるから飽きることなく観れました。特に本編開始直後の銀行強盗シーンは秀逸でしたね。監視カメラ映像とか使っちゃったりして。現場を去る時に漂白剤を撒いてDNAを消したりするアイディアもおもしろかった。後にベンアフのセリフで「俺、『CSI』観てっから警察のことは詳しいのよ」というバカなセリフもあって。アイディア元までわかる仕様。『CSI』ってのはアメリカの鑑識ドラマね。おもしろいですよ。
 また被害者のケータイを集めて水に浸けちゃうみたいなシーンもあって。まっ、日本のガラケーなら問題ないですけどね。他にもレンジでチンして証拠隠滅という見てて楽しい犯罪シーンも素晴らしかったです。

 ヒロインの銀行員を演じるレベッカ ホールもよかったですよ。イイ感じで美人すぎない。美人すぎない美人。
 この人はあれですね。『それでも恋するバルセロナ』観ましたよ。好きな映画です。ヴィッキーだったかな。まぁ、あの映画はスカヨハ、ペネロペという美人すぎる美人が出てて、後半は完全にペネロペの映画といった感じだったんで、まったく印象なかったです。レベッカ ホールという人が美人という印象すらなかったです。十分美人でしたね。幸薄め、やや美人、という役がとことんハマりますね。

 そしてオスカーノミネートのジェレミー レナー。主人公とは昔からの友達で、主人公以上にどうしようもない「暴力大好き!」な狂犬。仲はいいし、イイ奴なんだけど、扱いに困る、走り出すともうどうしようもなくなっちゃう感じ。いそうだなぁ。そしてすげぇ厄介なんだよな。
 そんなジェレミー レナーが終盤、警察相手に大立ち回りをするんだけど。このシーンが絶品。カッコよすぎるんだよね。多勢に無勢で、完全に勝ち目がないだけど、少しうれしそうなんだよね。その姿がなんとも魅力的で。

 そんなヒロインのレベッカ ホール、狂犬のジェレミー レナー、そして主人公が一同に会するシーンがあって。これがおそらく本作のベストシーン。カフェテラスでただ飯喰ってるだけなんだけど。生きた心地がしない。
 主人公がヒロインと飯喰ってると、一番会いたくない人が現れる。なにするかわからない、そんな恐怖の中、画面に考えうる最悪のあるものが映る。映画観てて「あっ やべっ・・・・・・」ってなるあの感じね。軽く血の気が引くよねぇ。

 足を洗いたくて仕方がない主人公。足を洗って街を出たいんだけど、邪魔が入る。それが、花屋。
 花屋は表の顔で、裏の顔はその街の犯罪の元締め。主人公グループに仕事を持ってくる。そんな花屋が超怖い。
 「俺はな、あいつのチンコを潰してやったんだ」とか言いながら、ナイフでバラのとげを取り除いてるのよ。
 痛い痛い痛い痛い!!! バラのトゲをチンコのメタファーにするとはギャップがありすぎです。

 雑誌とかネットで『ザ タウン』の評判を読んでると、最後のベンアフの結末が「お前だけずるいぞ!」みたいな批判の声があるみたいなんですけど。
 まぁ、それもよくわかる。たしかに最後だけ随分と楽勝でしたね。この批判には基本的に同意なんだけど。ただ、それまでが超おもしろかったんで全然気にならなかったです。
 ただ、個人的には主人公がなぜ犯罪の道に走ったのか、って点がよくわからなかったことの方が気になったかな。「チャールズタウンでは犯罪が親子で継承される」って前口上で説明はされるんだけど。それでも最初の犯罪ってのはあって。主人公の場合は、学生アイスホッケーのチームの人に暴力を働くんだけど。意味がわからないのね。そもそも暴力振るう人嫌いだし。親のせい、街のせい、みたいな感じだったのにそれっぽさが全然なくない? 完全に主人公の血の気が多かっただけでしょ。そっから犯罪者へとなり、最終的に銀行強盗のエキスパートになるまで、ってのがよくわからない。主人公には特別目的もないし。



 まぁ、そんな気になったとこはあったけど、おもしろかったですよ。全然傑作。予想よりも全然エンタメ作だったのもよかったし。「足を洗えない=街から出られない」ってのもおもしろかった。あの狭い路地が入り組んだ街並みもイイ感じの閉塞感があってね。そこをカーチェイスする、ってのも素晴らしかった。
 80点。


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