北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

テレビアニメ『紅』の感想

紅 1 [DVD]

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 友人にすすめられたので、テレビアニメ『紅』を観ました。
 教えてもらうまで存在すら知らない作品でした。そもそもアニメはあんまり観ないんですよね。テレビは。メジャーなアニメ映画は好きですけど。

 おもしろかったんですよ。ピンとこなかったとこもあるけど。観てよかったです。んで、良し悪し含め思うことがあったので感想でも書こうかと思います。
 テレビアニメの感想は慣れてないんで、いつも以上に支離滅裂な文章になると思います。

 原作も、マンガもなにも知りません。テレビアニメ版しか観てません。それとOVAも観たんだけど。あれは原作とか知らないとワケワカメな仕様だった。キャラデザが微妙に違うし。紫にアホ毛はえてるし。知らないキャラいるし。そもそもキャラが変わってる人もいるし。主人公をペド扱いして笑いを取るギャグが多かったのは笑ったけど。
 まぁ、OVAは無視の方向でいきます。



   あらすじ
主人公、紅真九郎はもめ事処理屋
ある日、仕事として子供を預かることになる
子供の名前は九鳳院紫
超名家の娘で世間知らずなのだか共に暮らすうちに仲良くなる2人
が、九鳳院家には秘密があり、九鳳院家は紫を取り戻そうとしてくる



 と、まぁ、適当にあらすじ書いたんだけど。アニメが全部で12話あるんだけど、この本筋の話ってのは最初と最後だけなのね。中盤は、主人公と紫のほのぼのとした日常。うがった見方をすれば主人公が幼女の魅力に目覚める話。まぁ、裸やらキスやらあったから製作側も少なからずそういうこと考えてるんでしょう。
 正直ね、この紫と仲むつまじくやってる中盤は少しだれたよ。番外編みたいな感じだからね。最初にあった緊迫感がないし、紫の後ろに潜む黒い影的なものが一切感じられない平和な話だったから。
 その代わり、終盤に差し掛かり、紫の兄貴が登場してからはちゃんと本編が進んで楽しかったです。またこの兄貴がひでぇんだ。変態で。それまで悪役として描かれてた紫の父親ってのが、少し紳士で物静かな感じだったから兄貴のサイコっぷりが際立って素晴らしい。妹のことが大好きなんだよね。性的な意味で。悪役の目的がヒロインの体ってのは超単純な構造で楽しいです。主人公がなんとかしないとヒロインの貞操が危ないっていう。まぁ、世に腐るほどあるシンプルな構造なんだけど、そのヒロインが小学生というね。無茶苦茶です。同じヒロインをめぐって主人公と対立する構造なんだけど、ヒロインが小学生で、妹なんで敵に1ミリの同情も湧かないんですよね。これはナイスですよ。うまいと思う。

 ちょっと、勝手な話になるんだけど。この紫ってキャラクターがさ、個人的に『金田一少年の事件簿』の「黒死蝶殺人事件」に出てくる斑目るりってキャラと超被るのね。
 超金持ちの娘、ガキンチョ、着物、両親の変態プレイを覗き見、母を傷つける父への怨み、最初は感情を隠すも次第に主人公に心を許す、そして主人公が守ってあげるっていうね。もう同一人物でいいよ。『紅』観ながら勝手にシンクロさせてました。
 まぁ、斑目るりの方はすぐに死んじゃうんだけどね。心を許して、「助けて」って主人公に頼った直後に死んじゃう。しかも、これはネタバレだけど、この事件の犯人は斑目るりの兄貴だからね。紫と一緒じゃん。シンクロしすぎですよ。
 まぁ、そういう間違った楽しみ方ではあるものの、九鳳院紫というキャラクターは好きですよ。とりあえず「黒死蝶殺人事件」読みたくなったもんね。すぐに読んだもんね。超おもしろかったよ。勘違いで2人も実の妹殺しちゃった、っていう笑えないオチで。あのカラコン野郎許せねぇ!!

 ・・・・・・取り乱しました。脱線してすいません。関係ない作品のネタバレももうしません。

 主人公、紅真九郎について。もめ事処理屋っていうのがよくわからないんだよね。ボディーガードとかやってる感じなのかな? ヤクザさんに対して話し合いに行ってケンカしてたりしたけど。
 それに主人公がなんであんなに強いかってのもわかんないし。なんとか流っていう殺人術を習ってるんでしょ。けど、武器も持たずに戦うし。ヤクザが拳銃使ってきても楽勝だし。まぁ、あのよくわからん角使ってるかららしいけど、あの角でどうやって銃弾を防ぐのかがわかんなかったね。そもそもこの作品、みんな戦うけど武器使わないのね。拳銃使ったのってあのヤクザくらいだと思うよ。

 まぁ、こんな重箱の隅をつついても意味ないんだけどね。殺し屋のネエチャンがヒール履いて戦う世界観だから。悪口じゃなくてね。カッコ良さ重視なんでしょ。アニメならありだと思いますよ。ただ、その割には序盤にリアルというか重厚そうな世界観みたくしたのはややこしいけどね。まぁ、そのリアルっぽい、重厚そうってのがカッコつけの一部って考えると辻褄あいますが。それまでのシリアス風の雰囲気からすると、一部「ん?」ってなるとこはありました。

 主人公の右腕にある角。主人公がブチギレると角が出てくる。そして理性が飛んで殺しちゃう。まぁ、ハルク化ということですね。そして主人公が習ってる殺人術ってのはその角を使う家系のものだから、その角を生かす戦い方になってるってのはおもしろかった。格闘技素人だからあんまりわかんないけどさ。反時計回りにクルクル回りながらコンボかましてたよね。味方のボディーガードも真似してたけど。回りながら肘鉄かますんだよね。これはフィクションの格闘スタイルながら「なんかありそう」感があってかなり好きですよ。

 これも世界観の問題だから四の五の言ってもナンセンスなんだけど。女キャラが多すぎ。主人公、悪役以外にまともな男キャラがいない。いくらなんでもやりすぎだよ。一応裏の世界とか殺し屋とかが出てくる世界なんだからもうちょっと男がいてもいいんでねぇの。12話のアニメにしてはいらないキャラもいた気もするしね。
 特に、村上銀子。メガネ、幼なじみ、ツンデレ、嫉妬、と様々な属性をブチ込んだようなキャラクターなんだけど。こいつがまったく本編と絡まないんだよね。そもそもコイツ紫と面識なかったと思う。いらない証拠でしょ。情報屋ガールというキャラクター自体は嫌いじゃないんだけどさ。いらないと思う。クラスの優等生殺し屋ガールにジェラる立場ってのも紫と被るし。
 多分だけど。原作とかマンガだと違うんでしょうね。活躍するだろうし、もっと紫とも絡んだり、いろいろ本筋と絡んだりもしてるんだろうけど。だとしても、アニメ化の際になくしてもよかったんじゃないかなぁ。コイツのキャラをそっくり優等生殺し屋ガールに移植してもいいし。そんなことしたら原作ファンに怒られたりすんのかな?

 主人公の周りが女だらけって言ったけど。一応主人公にも男友達はいるんだよね。実に影の薄いキャラだけど。この男友達の扱いがおもしろい。
 最初、通学途中に男友達と会話するも、友達の話題は昨日観たテレビについてばかりでついていけない。主人公は仕事が忙しくてテレビが観れないから。男友達という通常持つであろう高校生の日常というものが仕事のせいで主人公には欠如していることがわかる。それだけ主人公が通常とはほど遠い生活をしていることがわかる。
 終盤。紫がさらわれ、主人公は紫のいない生活に戻る。すると時間が生まれ、男友達と一緒になる時間も増える。が、全然楽しそうじゃないんだよね。友達と話を合わせるためにテレビを観てもなんにもおもしろくない。一緒にはいるものの退屈、満たされない。男友達との時間というのを不毛な時間、退屈な時間の象徴として描いてる。
 これはかなりおもしろかった。基本的に女キャラといる時は幸せで、それ以外として男キャラと一緒にいるんだよね。

 この紫がさらわれた時の絶望シーンについてなんだけど。さらわれた紫のことを描くのはちょっと微妙じゃね? 元の家に戻った紫がそこの異常性に気づくってのもおもしろいんだけどさ。九鳳院家での紫の様子を描くと、紫が無事ということがわかっちゃうんだよね。観てる側としては。主人公は、九鳳院家で紫がどうなってるのかわからないから不安なワケで。いてもたってもいられないワケで。そこで観てる人間と壁ができちゃうんだよね。
 それに、九鳳院家で紫が洗脳されずに正気を保ってるってこともわかっちゃうし。主人公が紫に再び会いに行く時の動機である「紫の真意が知りたい」ってのがぼやけるような気がした。苦労して会いに行ったら、時既に遅しで紫は洗脳され心を失ってましたー、っていう最悪なケースを観ながら想像してたのに「あっ 大丈夫か」って安心しちゃった。

 最後に1つ思ったこと。主人公に負けた変態お兄ちゃんはナイフで紅香を刺すじゃないですか。そんで、主人公がブチギレて角使うでしょ。ここで兄貴殺さないでしょ。あそこであの兄貴生き残っちゃって大丈夫なの? 紫パパは改心したとはいえ、九鳳院を継ぐのはあの変態兄貴でしょ。ヤバくね? てか、あの兄貴だったら自分のために父親殺すくらいやりかねないよ。紫が超危ないじゃん。大丈夫なのか? 兄貴は負けただけで改心はしてないでしょ? 性癖も元のままでしょ。ヤバイって。イタズラされちゃうよ。
 そもそもあの兄貴くらい殺したってなんの問題もないって。誰も悲しまないよ。なんなら紫が継いじゃえばいいじゃん。九鳳院家。



 以上です。まぁ、重箱の隅をつついてばかりだったけども。おもしろかったですよ。終盤に入ってからはかなりハマりました。やっぱりあの兄貴が出てきてからですね。下衆な悪役がいるだけで作品全体が楽しくなるよね。どんなに幸せな日々を描かれても、その世界のどこかにはアイツがいると思うだけでちょっと鬱ですもんね。やっぱり悪役サイコーです。それとやっぱり、あのメガネ情報屋ガールの活躍はもう少し欲しかった。もしくは存在がいらなかった。
 人の顔に敏感って紫の特殊能力みたいなトラウマもよかったと思うよ。最後とリンクする形になるし。
 粗はあったし、全然カンペキではないけど、おもしろかったです。好きな作品ですよ。