北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『ドラえもん のび太の人魚大海戦』の感想

正確には先日の3時間スペシャルの感想です


 先日テレビでドラえもんの3時間スペシャルがあったんですね。その中で去年の映画『ドラえもん のび太の人魚大海戦』が放送されたと。
 なんとなく録画してたんですよ。「意外とこういうのがおもしろかったりするもんなんだよ」と勝手な思い込みの下。まぁ、結果として・・・・つまんなかったです。ダメだった。やはりガキ映画の域を出なかった。残念。

 なんだけど。同じ3時間スペシャルの中で放送された短編(というよりいつものサイズ)の「ドラえもんだらけ」って作品が驚くほどにおもしろかった。正直ドラえもんなめてたよ。本格SFですよ。SFコメディーとしてかなりのレベル。
 のび太に宿題を頼まれたドラえもんが未来のドラえもんを集めて、ドラえもん5人がかりで宿題をやるってだけなんだけど。秘密道具がタイムマシンしか出てこないんだよね。硬派ですね。5人もドラえもんがいてそれぞれタイムマシンに乗るから一見複雑なんだけど、のび太(視聴者の視点)は1回しかタイムマシンに乗らない。だからスゴイわかりやすいし。同時に物語の素晴らしさに唸らされる。ドラえもんの優しさに感動もさせられ、のび太が改心するラストもイイ。そしてのび太の改心が物語のオチに繋がってて、キレイに閉じられる。
 まぁ、今回は映画の感想だから「ドラえもんだらけ」についてはもう書かないけど。『人魚大海戦』なんて観なくていいから「ドラえもんだらけ」を観るのがオススメです。もしも観る方法があるのならば、絶対に観るべきですよ。10分くらいしかないしね。
 あのレベルを毎週放送してるんだとしたら『ドラえもん』侮り難しですよ。スペシャルだったからクオリティー高かっただけかもしれないけど。子供向けでつまんないと決めつけるのは早計ですよ。

 そんで、映画『人魚大海戦』についてなんですが・・・。こっちは微妙だね。
 声変わってからのドラえもんの映画って昔のリメイクだけだと思ってたんだけど、コレは違うのね。ていうか映画オリジナルなのはコレが2作目らしい。以前に『緑の巨人伝』というオリジナル映画があるらしい。けど、今年の新作は『鉄人兵団』でリメイク。リメイクだとおもしろいんだろうね。



   あらすじ
のび太、スキューバダイビングをしたがる
ドラえもんが街を海に変える
すると、どこぞの海底から人魚姫が迷い込む
人魚姫を元の海に帰してあげようとドラえもん一行は旅に出る
すると、人魚族の持つ秘宝を奪おうとする人魚軍団が現れ、ドラえもん一行は巻き込まれる



 何度も言うけど、おもしろくなかったです。なんか最後に「海はキレイにしようね」的な適当なエコを押しつけられた。説教臭いんだよね。考えてみたら以前のオリジナル映画は『緑の巨人伝』っていう明らかにエコの押しつけっぽいタイトルだし。新しい映画シリーズのコンセプトはエコなのか? だとしたらめんどくさいなぁ。さすがに『魔界大冒険』とか『鉄人兵団』でエコメッセージを言うのは無理だろうから、それはおもしろいんだろうね。

 『ドラえもん』の主役って誰でしょうか?
 のび太でしょ。のび太が物語の中心でしょ。作品の視点でしょ。
 主役なんだからさ、活躍してほしいじゃん。それが活躍しないんだよね。ほとんどなんもしない。もちろんさ、のび太は役立たずですよ。のび太ががんばったところで解決する問題なんて高が知れてますよ。それでも、のび太はがんばるんでしょ。優しさや勇気に関しては誰にも負けないでしょ。
 活躍しろよ。活躍してくれよ。なんにもしてねぇじゃん。最後の戦いは結局ドラえもんでしょ。ドラえもんのアイディアでしょ。ピンチを救ってくれたのはドラミでしょ。ラスボスに戦いを挑むのは人魚姫でしょ。
 なーんか肩すかし感ハンパない。

 あと、秘密道具の使い方がどうも腑に落ちない。本作でのラスボスの倒し方。事の発端となる秘密道具でラスボスをやっつけるのはいいよ。けどさ、最後にいきなり新機能みたいなの出てこられてもね。あんな水洗便所機能知らないよ。ああいうのは前半で1回使ってくれないと。

 秘密道具でもう1つ。のび太ドラえもんが人魚姫に出会った時のこと。人魚語がわからないということで「ほんやくコンニャク」を使う。どう使うか。
 のび太ドラえもんが食べるんだけどさ・・・・・・逆じゃね? 人魚姫に食べさせるのが定石じゃね?
 その直後にさ、のび太ドラえもんは人魚姫を連れてジャイアンたちに会いに行くのよ。そこで人魚姫はジャイアンたちと普通に会話してるのよ。ホラ、おかしい。人魚姫は「ほんやくコンニャク」食べてないんだから通じないハズでしょうよ。
 その後、ドラえもん一行は人魚の国に行っていろんな人魚族に出会うから、一行がみんな「ほんやくコンニャク」を食べた方が都合いいんだけどさ。それならそれで食べるシーン入れればいいんじゃないかなぁ、なんて細かいことを思ったりしました。
 重箱の隅をつつきまくるなら、それまで人類が出会ったことのなかった人魚族の言葉をなぜ「ほんやくコンニャク」が対応してるのか?なんてことも気になったりもしたんだけどね。まぁ、それ言い出したらつまんないか。
 ただ、なんでもアリの秘密道具だからこそ、使い方はしっかりしてほしかったな。

 ゲスト声優の件。本作では、真矢みきケンドーコバヤシ温水洋一、そしてさかなクンさんがやってるんだけど。
 ゲスト声優ってどういうのが正解なんですかね。明らかにその声が誰かってのがわかった方が正解なんですかね。それとも、声優の顔を連想させない演技のが正解なんですかね。
 まぁ、さかなクンさんに関しては完全にネタだからいいや。勝手にやって下さいよ。ギョギョギョ言ってりゃいいんでねぇの? 問題は真矢みき真矢みきがもはや真矢みきでしかないのよ。「諦めないで」とか言い出すんじゃねぇかとハラハラしたわ。
 芸能人としての色をなくすという意味ではケンドーコバヤシがなかなか味わい深かった。普通なんだもん。てかさ、ケンコバを声優に当てるってなんなの? なにがしたいの? ふざけてほしいのか? それともケンコバの出る番組で宣伝してもらえればいいのか? ケンコバが大人しく声優やってる隣で、さかなクンさんと真矢みきがあのまんま好き勝手やってるんだもん。なんとも言えない感情になったよ。

 他にも、宇宙旅行もできる文明を持ってる人魚(悪い方)の兵器が弱すぎる、天体観測のくだりが最後に回収されない、女王が鎧着てティアラつけて戦う姿がシュール、とかいろいろ言いたいことはあるんですよ。

 ただ、1つ。本作観てて大感動したシーンがある。
 ドラえもん一行が人魚姫を人魚の国に送るシーン。みんなで深海を冒険してるんだけど。そこで武田鉄矢の歌がかかるんだよね。挿入歌。武田鉄矢の歌をバックに楽しそうに海の中を泳いでるドラえもん一行。
 やっぱ、映画ドラえもんといったら武田鉄矢だね。もう、武田鉄矢の歌がかかるだけで泣きそうになるもん。ほとんどパブロフの犬状態ですよ。ドラえもんの映画で武田鉄矢の歌がかかるだけでいいんですよ。もはやそれは伝統であり、歴史だから。イイ歌だから、イイシーンだからとかそういうんじゃないのよ。ドラえもん武田鉄矢、それだけ。条件反射で大感動。
 懐かしいなぁ。これは次回作でも是非続けてほしいなぁ。武田鉄矢の歌が流れるだけで映画観たくなるもんね。
 金八先生とかどうでもいいんですよ。贈る言葉なんて聞いたって泣けないですよ。ドラえもん武田鉄矢、これこそ究極にして至高の組み合わせ。



 ということで。作品自体はつまんないし、秘密道具の使い方もおかしい、エコの押しつけ感もハンパないけど、武田鉄矢の挿入歌がサイコー、という映画でした。それと、人魚の兵隊が「御意」って言うのはおかしかった。さかなクンさんよりもギョギョギョの使い方がうまいでやんの。
 しつこいけど、もっかい言います。こんな映画観るよりも、「ドラえもんだらけ」を観ることがオススメです。
 40点。