北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』の感想


3Dで観ました


 『ナルニア3』ですよー。人気があるのかないのかよくわからない本シリーズですが、なんとか3作目まできました。『1』はかなりヒットしたんですけどね。『2』がやや不調だったんで。ディズニーが「こんな売れねぇシリーズなんてやってられっかよ」と切り捨ててしまったんですよね。そんなところを20世紀フォックスに拾われたと。

 ポスト『ロードオブザリング』、ポスト『ハリポタ』を目指して映画化が始められたと思われるワケですが。どっちもイマイチだね。指輪には勝てないとしても。なんだかんだでハリポタにもかなりの名作はあるからね。『ハリポタ』の打率はイマイチだから平均点としてはナルニアの方が好きですが。

 映画ナルニアといったら個人的には主演の女の子です。主役の4兄弟は全員オーディションで選ばれたんだけど。末っ子のルーシー ペベンシー役。ジョージー ヘンリーという人。まぁ、簡単にいうとかわいいんですよ。なんつーのかね、『キックアス』のクロエ モレッツとか、『宇宙戦争』のダコタ ファニングとかの子役と少し違う魅力なんですよね。そんなにかわいくない。いや、かわいいんですよ。十分すぎるほどかわいいんだけど。垢抜けてないというか、どっかにいそうな感じがするんですよね。親戚のすげぇかわいい子くらいの距離感。まぁ、いいや。とにかく好きなんですよ。なので、コイツの成長ぶりを確認する意味でもナルニアシリーズは必見ですね。この言い方だと、予告だけで十分ですけど。

 過去作を少し振り返りますが、固有名詞とかの説明はめんどいんで割愛します。観てない人はすいませんね。

 映画のナルニアはやっぱり『1』ですかね。「ディズニーが放つファンタジー超大作」という煽りそのままの作品でとっても好きです。
 『1』ではナルニアの冬と春というのを莫大な金を使って見せていただき、それだけでも楽しい。それと、やはりルーシーですよ。『1』は事実上ルーシーが主役ですから。ルーシーがすげぇ魅力的なガキっぷりを発揮してるんですよね。
 それと、『1』はタムナスさん。観ればわかるけど。タムナスさんってキャラがもうたまらない。ジェームズ マカヴォイの代表作は『ナルニア1』で不動ですよ。

 『2』では、夜が印象的。夜、敵の城を奇襲するんだけど、『1』のイメージとはかなり違った路線が見れて楽しい。
 それと、こないだテレビでやってたのをチラ見したんだけど。白い魔女の復活をエドマンドが阻止するシーン。白い魔女の誘惑に屈しそうだった兄ピーターにエドマンドが助ける。そして、「わかってるよ。俺がいなくても大丈夫だったんだろ?」って少し悲しげな表情で言うんだけど。このエドがカッコよすぎてオシッコちびりそうになりました。映画冒頭でのシーンが伏線となってて素晴らしい。それにエドの前作での反省、エドの持つ次男コンプレックスとかいろいろな要素が爆発する名シーン。やっぱり『2』も結構好きだわ。

 そして本作『3』ですよ。正式には『ナルニア国物語 第3章 アスラン王と魔法の島』。ナルニアは原作が超有名な児童文学なのに、『3』のタイトルが原作と違う。原作では『あさびらき丸 東の海へ』。ちなみに原題はどっちも『The Voyage of the Dawn Treader』だから今回の邦題は大分変えてあるのがわかる。
 本編を観るとね、『アスラン王と魔法の島』って副題はかなりヘンですよ。アスランは本編に全然出てきませんからね。ファンサービス程度の登場ですからね。それを副題にしてしまうってどうなのかね。本作はほとんど「船旅with魔法」で出来てますからね。本来の方がいいと思います。



   あらすじ
ペベンシー4兄弟の下2人、エドマンドとルーシーもすっかり思春期
上2人とは離れて暮らす日々
そんなある日、なにがなんだかわからないうちにナルニアの世界に舞い戻る
なぜか居候先のクソガキもついてきた
行き着いたナルニアの海ではカスピアン王が冒険中
なぜか来たのかわからないままといあえず冒険についてくことに



 あらすじ自分で書いててよくわからなくなっちゃったんだけど。ルーシーとエドナルニアに呼ばれた理由がいまいちわからないままなんだよね。多分、これはワタクシがバカなだけなんだけど。『1』と『2』だとすぐに悪役が登場するでしょ。今回、明確な悪役がいないんだよね。もちろん、主人公グループに敵対する人とかはたくさん出てくるんだけど。目的もハッキリしなければラスボスも出てこない。ここはかなりダメですよね。


 それと、ダメなことと言えば姉のスーザンの問題。これは本作だけじゃなくてシリーズ全体の問題なんだけど。4兄弟の2番目、長女のスーザン。本作では直接は出てこないけど、回想とかで出てくる。
 こいつがね、全然美人じゃないんですよ。なのに物語上、スーザンは超絶美人の完璧レディーって扱いなんだよね。カスピアン王が「彼女以上の女性には出会えてないよ」とか言ってるんだけど、笑えちゃうんですよね。さらに、思春期に突入したルーシーの「私は姉さんみたいな魅力的な女性になれない」っていう次女コンプレックスをこじらせるシーンがあるんだけど、そこもね・・・。だって、成長したルーシーのがどう考えても美人なんだもんね。『1』の時はややもっさりしてたルーシーも普通の美人になってますからね。
 本作は4兄弟の下2人が主役ということで、2人の持つ兄、姉に対する憧れとコンプレックスみたいなのが描かれてておもしろいんだけど、そこがぶれちゃうのはもったいないね。

 ルーシーに関していえば、例の次女コンプレックスを克服するキッカケとして、母親と別れてしまった少女と行動を共にするんだよね。これはおもしろいね。次女コンプレックスの少女が姉、母の代理として振る舞うようになる。そうして自信を持つようになるんだよね。
 さらに途中である、憧れの姉の美貌を手に入れる魔法のくだりもおもしろかった。物語としてはね。画的にはスーザン問題にブチ当たるんですが・・・。

 主役とはエドマンドとルーシーなのは間違いないんだけども、事実上の主役ってのは別にいて。本作で初めてナルニア入りをするユースチスなんだよね。一番グッとくるキャラはユースチスですよ。
 最初はすげぇイヤなヤツで、エドマンドやルーシーたちのことをバカにしてるんだけど。1回痛い目にあって改心するんだよね。さらに、そこでネズミとの友情も描かれて。最初は水と油だった2人がケンカして、徐々に心を打ち解け合うようになり、ユースチスに悲劇が起こり、そこで救いの手を伸ばすネズミ。まぁ、ベタって言っちゃえばそれまでだけど、感動しましたよ。

 ユースチスでもう1つ気になったのが、海の果てのくだり。ナルニアでは世界は平面で海の果てがあると思われてるっぽいんだよね。「海の果てに行ったらどうなっちゃうのかしら?」とか言ってるし。そんで、それを聞いたユースチスが「バッカじゃねぇの」って嫌みを言う。このシーンがただの「ユースチスは嫌なヤツ」って扱われてるんだよね。ここは、それまで勉強しかできなくてバカにされてたけど、最後にそいつが正しかったのが描かれると思うじゃん。けど、ないんだよね。この海の果てとかのくだり。普通に海の果てをバカにしたユースチスはクソ、としか描かれない。えっ、かわいそうじゃね?

 んで、その海の果てについて。

 まぁ、ここは映画のラストシーンだから完全にネタバレになるんだけど。

 海の果てにはナルニアの創造主アスランの国の入り口があるんだよね。
 ナルニア国物語ってのはキリスト教を下敷きにしてあって。アスランってのはイエス様のことなんだけど。だからアスランの国は天国ってことがわかる。
 ここは宗教の問題になるんだけど。天国って行きたくないでしょ? 「天国に行く=死ぬ」ってイメージだからさ、あんまり行きたくないじゃん。そら、死んだら天国に行きたいけどさ、生きてるうちは行きたくないじゃん。
 なんだけど、とあるキャラが行きたがるんだよね。「連れてってもらえませんか?」っつって。まぁ、理屈としてはわかるから別に問題ないんだけど。やっぱどこかモヤモヤするんだよね。



 まぁ、他にも、ディズニー離れしたくせには悪い意味でのディズニーっぽさが抜けてなかったし、白い魔女の誘惑は前作であったからもういらなくね?とか、行く先々でのトラブルが簡単に解決しすぎだろ、とかいろいろ気になるトコはあるんだけど。まぁ、おもしろかったですよ。
 なんだかんだ言って好きなんですね。このシリーズが。次作が作られるかは知らないし、作られたとしても今までとは少し違ったテイストになるんじゃないかな?と思います。まぁ、やるなら観ますよ。本作でユースチス好きになりましたから。ユースチスが活躍するなら喜んで観ますよ。
 70点。