北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

テレビアニメ『サイボーグクロちゃん』の感想

 半年以上前に完全なる懐古趣味で観ていたのが、テレビアニメ『サイボーグクロちゃん』。小学生〜中学生の頃に大好きだった作品です。思い出補正込みで、生涯ベストマンガです。
 「懐かしいなぁ〜」「今観てもおもしろいなぁ〜」と懐古的エクスタシーに浸りながら観てただけで、時事性もなくブログに書くほどでもないなぁと思ってたのですが。ところが先日、ネット上で『復活!サイボーグクロちゃんガトリングセレクション』の発売の知らせを耳にし、気ぃ狂うほど喜びました。描き下ろしが1話あるっていうんだからそら発狂もしますよ。
 それを記念して、アニメの感想を書きながら、思い出に浸ります。

復活! サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション (KCデラックス)

復活! サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション (KCデラックス)

 まず、鑑賞方法。恥ずかしながら全うではないです。某サイトで「サイボーグクロちゃん」と検索するとかなりの数ヒットします。
 とてもホメられた方法じゃないですよ。とてもよろしくないですよ。けど、今となってはそのくらいしか方法がないのでねぇ。DVDとか出てたら是非買いたいのだけど。

 んで、このテレビアニメ版『サイボーグクロちゃん』。曰く付きの作品でして。全78話のはずが製作会社が倒産したせいで66話までしか放送されてないんですよねぇ。当時の感覚としては結構な人気があったと思うのですが。

 原作マンガについて。1回捨てちゃったんですが、数年前に買い直しました。今読んでもおもしろいです。思い出補正抜きに考えて、ギャグマンガとして抜きん出てる存在だと思います。
 個人的には思い入れがありすぎます。好きなマンガ、好きな笑いの価値観が本作によって形成されたと言っても過言ではないです。コメディー映画とかテレビ番組を観てて「これクロちゃんっぽいなぁー」と思うことはよくあります。
 それとギャグマンガとして、言葉のチョイスが実にうまい。細かいセリフがいちいちツボで笑ってしまう。アニメ版では規制の対象になったんですが、個人的に一番好きなのがヒロスエ初登場回(ミーくんの初恋)でヒロスエを発明した剛が「従順でおしとやか 男のために全てをささげる 女の鑑のようなメス犬だ」と言うのに対するクロちゃんの「田嶋ヨーコが怒りそうなフレーズだな」というツッコミ。テンション上がりきってる剛に対する冷静なツッコミが素晴らしすぎます。
 このテンションの温度差を利用したギャグは本作のギャグの真骨頂ですね。突然通行人視点を挟んだりするギャグとか、本当に笑える。

 んで、本題。アニメ版。リアルタイムでは最後まで観てなかったので、終盤の回は今回初めて観ました。

 まずは、規制が厳しいですね。グロ規制が特に酷い。ギャグ展開の間に挟まれるハードコアな展開というのは本作の大きな特徴だと思うので大変残念です。
 テーマが重すぎるためか、ゴローは登場しませんでしたね。チエコは出るけど。ゴローのいないチエコは少々不自然でした。
 それと、テレビアニメ版だとクロちゃんの首が取れるギャグが自粛されてたんですが、首チョンパもダメなの?? アラレちゃんの鉄板ギャグじゃねぇかよ。よくわかりませんね。「ぶっ殺す」とかの汚い言葉も規制の対象っぽいです。クロちゃんのブチギレ感を出すのに必要なんですけどね。

 本作の持ち味が大きく削がれるという意味では、パロディーネタもそう。特に、ガンダムネタ。掲載誌がボンボンだったこともあり、本作にはガンダムネタが満載なんですけどね。イチローの愛称が「ジム」であることの説明もなぁなぁで済ましてました。ガンダムネタが出来ないと、イチローとめぐみが仲良くなるキッカケがないんですよ。かなり不自然でしたね。めぐみは重要キャラなので登場回がぬるくなってしまって残念。滝沢くんもぬるくなってました。逆に意外だったのが、後半になるとガンダムネタがなくてもめぐみの存在が自然になってくる件。めぐみというキャラにガンダム要素はあまり重要でなかったのかな、とか思い知らされたり。
 ガンダム以外のパロディーもアニメ版では減少傾向なんですが、アニメ版に生き残ったネタもあって。『ダイハード』ネタはありましたね。子供の頃は「クリスマスと言ったら銀行強盗」ってネタがわからなかったんですが、今回気づきました。あの回って強盗犯の作戦が『ダイハード』1作目と完全に一致してたんですね。逆に、ボンボンの読者層に『ダイハード』ネタなんて伝わるワケねぇだろ!って感じですが。
 ミッキー6型を「ミッキー ローク」と読ませるのはミッキー ロークという俳優がいるからなんですよね。子供の頃にはディズニーの方のミッキーしか知らなかったですよ。

 大人になって気づいたと言えば。シリアス回のクオリティーがすげぇ高いんですよ。異世界サバイバル編やキッド編と言った長編エピソードとか、エモすぎて号泣必至の出来。自らの死を求めて戦いに挑むバイスとかもう・・・・・。
 キッド編でおもしろかったのは、ネコ狩り(アニメ版だと「ネコキャッチ」)の犯人が天童になっていたトコ。原作ではミーくんの過去編にしか出てこない天童がアニメ版だとちょくちょく顔を出すんですが、ネコ狩りの犯人にしたのはうまかったですね。ミーくんの過去編が原因でネコに恨みがある、ってのが見事すぎます。アニメのオリジナル設定とは思えないほどに自然。
 ちなみに、ネコ狩り時に使用される銃がアニメ版ではトリモチ銃になってましたね。不自然すぎて少し萎えます。ただ、「箸より簡単だった」のシーンはやっぱりカッコよすぎてしびれる。

 それと物語が素晴らしかったお気に入り回として、コタローの初登場回。これは泣いた。
 クロちゃんの活躍を読者として知っているというメタ的視点を持ったコタローが現れてクロちゃんを振り回すんですが、次第に露わになるコタローの狂気というのがちょっと怖すぎます。そして、そんなコタローをただの悪役として処理しないクロちゃん、てか作品自体が愛に溢れてますよ。
 コタローの提唱する「人生はクソゲー」説とか無駄に説得力あるなぁ。そんなコタローに対してクロちゃんが「いっぱしのゲーマーならクソゲーと決めつける前にやり込んでみな」って言うのがカッコよすぎてホレる。「最初のダンジョンでゲームオーバーさ」で嘆くコタローに言うクロちゃんの「困った時はオイラを召還しな 道なんていくらでもこじあけてやらぁ」というセリフ。見事すぎますね。この「道なんていくらでもこじあけてやらぁ」というのがクロちゃんの異名「破壊のプリンス」とリンクしてたんですね。芸が細かいです。
 この神回は『ガトリングセレクション』に収録されるんですかね? まぁ、原作マンガは持ってるから関係ないんですが。

 見直して気づいたアニメ版の魅力として、テーマ曲が素晴らしい。素晴らしすぎた。
 アニメ『クロちゃん』の曲といったらオープニング曲の「ぐるぐるニャー」じゃないですか。これは覚えてたし、メロディーもなんとなくわかったんですが、特筆すべきはエンディング曲。「ポジティブ ヴァイブレーション」。これがサイコーなんですよ。物語では語られることのない「サイボーグ猫はつらいよ」の部分を歌っていて、ちょっと泣きそうになりました。曲に合わせたアニメではジーサンバーサンをフィーチャーしていて、これは原作マンガ最終回最終コマにも通じてますよ。原作者もアニメに影響受けたんじゃないかと今更ながらに邪推してしまうほどです。
 ぶっちゃけ、個人的に2011年最もハマった曲がこの「ポジティブ ヴァイブレーション」でした。

 大人になって見返して気づいたことなんですが。剛くんとミーくんの関係があまりに腐女子ホイホイなんですよね。これは時代のせいもあるんですかね。今の感覚で見たら「お前らホモやないか!!」って感じなんですけど。
 超微笑ましくて大好きです。コタローが子供、ダンクがペットで、疑似家族が形成されてますね。


 ということで、本来は時事性皆無の話でした。興味がある方は是非ご覧下さい。違法な動画はダメですよ!!(←お前が言うな)
 まぁ、とりあえず『ガトリングセレクション』を買えばいいんですよ。
 それと、ツイッターで期間限定でやってるPRアカウントはファンなら必見ですよ(偽物に注意)。作者の横内なおき本人によるトリビアが素晴らしすぎます。「作者はクロちゃん各エピソードのサブタイトルを単行本になった時に初めて知る」 「作者は単行本の「作者からキミへ!」コメントを書いたことがない」 とか、衝撃的すぎる真実が並んでいます。何年がかりで騙されてたんだよ!! たしかにあのコメントは他人行儀すぎて投げやり感あったけど!!!
 それと、pixivでの作者アカウント。去年の3月に投稿されたイラストに号泣しました。それに短編も読めたりしますし。なによりもアカウント名が気が利いててサイコー。
 ということで、いよいよ明日『ガトリングセレクション』発売ですよー。楽しみすぎるぜぇーーっ。これを機に『サイボーグクロちゃん』『ウッディケーン』の再販とかしないかなぁ、なんて夢も見つつ明日本屋にダッシュします。