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マンガ『復活!サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション』の感想

復活! サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション (KCデラックス)

復活! サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション (KCデラックス)

 待望の『ガトリングセレクション』発売ですよ。待ちに待った作品です。こんなに胸躍らせながら本屋のレジに足を運んだのはいつ以来でしょうか。それこそ小学生の頃、『クロちゃん』の単行本を買ってた時以来かもしれません。

 ということで、『ガトリングセレクション』の感想でーす。めずらしく写真多めでお届けです。ネタバレはしないつもりです。まぁ、ネタバレという概念がよくわかりませんが。

 まず、ワタクシは単行本を全巻持っております(『ウッディケーン』は持ってない・・・)。ですので、『ガトリングセレクション』が発売されても、「386ページの大ボリュームな傑・作・選♪」という部分は正直どーでもいいです。ただ、2012年になって横内なおき先生の本が出るという事実がうれしすぎるだけです。
 そんな単行本持ちファンのためにも描き下ろしが1話収録してくれてるワケですよ。

 ↑単行本全巻。クロちゃんがガトリング持ってる表紙は、意外と1巻と7巻のみ(2巻は投げ捨ててる(?)、3巻は座ってる)。
 ツイッターのPRアカウントによると7巻と10巻が作者の自信作らしいです。

 ↑オフィシャルのパチモン(失礼)。これがボンボンに連載してる時はボンボン離れをしてたので、数年前に全巻買い揃えた時についでに購入。1巻のおまけページには横内なおき版のクロちゃんも登場します。

 ↑『ガトリングセレクション』のカバー。帯も大事に取っておく人いるかもしれませんが、帯外すと剛がいます。お忘れなく(この写真撮る時に気づいた)。
 背表紙のクロちゃんが個人的には好きです。
 横内なおき先生の自画像が変わってる。コタロー風ですね。

 ↑アンケートハガキ。ファンなら書くべきなんでしょうが、出すかどうかは考え中です。

 ↑カバーを脱がした表紙。左が単行本1巻、右が『ガトリングセレクション』。左は「KC」で、右は「CK」となってます。「KC」は講談社コミックス、「CK」は当然サイボーグクロちゃん

 では、肝心の中身の感想にまいります。

 まずは扉絵。これは先程の背表紙のクロちゃんの着ぐるみ脱いだバージョン。ツイッターのPRアカウントのアイコンが現在コレですね。ただ、ツイッターのアイコンと違ってこの扉絵は色塗りがされてない。逆にいうと、これの色塗りバージョンがツイッターのアイコンなワケで、見直してみるとおもしろいです。

 次にページを進めると「キャラ紹介その1」というページがあります。このキャラ紹介ページは描き下ろしだそうです。剛&ミーの息がピッタリでステキ。
 ここで紹介されるのは、クロ、ジーさんバーさん、ナナ、ミー、剛万太郎、鈴木一郎。「剛」と「一郎」はルビが「ゴー」「イチロー」とカタカナになってる。カタカナ表記が正解なんですね。知らなかった。

 ↑次に目次。厳選された10話+描き下ろし。初出を見ると発表順でないのがわかる。つまり、この順番にも作り手の知恵が詰まってるというワケで、単行本持ちも皆さんも『ガトリングセレクション』で、この順番で読んでみるといいんじゃないでしょうか。
 こうして見ると、過去編などのシリアス回や各キャラの初登場回が少ないのがわかりますね。初登場が載ってるのは、クロ、ジーさんバーさん、剛、イチロー、ロミオ、めぐみだけ。
 長編は「異世界サバイバル」ということで、「お宝大冒険」や「キッド編」は落選。チエコ&ゴロー関連の話は丸々落選。これは逆に考えると、『ガトリングセレクション』の続編を期待できるということなのでしょうか。
 個人的にはコタロー初登場回(「天才少年コタロー登場」)が大好きなので、それが落ちたのはちょっと悔しい。原子力空母を原子力発電所に衝突させようとする内容が今の御時世的にアウト、という自粛なのか? 単純にシリアス回は少なめな意図なのかもしれませんね。

 んで、1本目。「史上最強猫誕生!」。単行本1巻の第1話という記念すべき回。
 クロちゃんが犬のケツ追っかけてた頃の話。この頃の剛は四角い。
 クロちゃんがラジコン飛行機を奪うシーン。「ホントだって ネコがおれのヒコーキくわえていったんだよ」 「ちがうよ パパ かかえていったんだ」 のくだりとかマジで秀逸。1話から作者のギャグはキレキレですね。
 ソバ屋の「バーさんにうちのソバ食って成仏しなっていっときな!」ってトコとか、通行人でも笑いをバンバン生み出すのがこの作品のスゴイところ。

 2本目。「地獄のハイウェイ!」。ボンボンでの初掲載作品ということで、クロちゃんが世に出た新のデビュー作。ボンボン掲載時にはワタクシはボンボン読んでなかったんですが(コロコロ派だった)、友人のS谷くんが「すげぇおもしろい連載始まったよ!」とすすめてくれたのがワタクシと『クロちゃん』の出会いです。懐かしいなぁ・・・・・(遠い目)
 ミーくんの「テメーンとこのドライブスルーは客 選ぶんかい!!」、クロちゃんの「ところでおまえって 昔っから便器だったか?」、のセリフ(シーン)がツボ。本作は言葉のチョイスが本当に巧みだと思います。

 そして、「キャラ紹介その2」。紹介されるのは、ロミオ、ジュリエット、コタロー、マタタビ
 マタタビは「異世界サバイバル」しか出演がなく、表紙にも漏れた『ガトリングセレクション』運のないキャラなので、こういう場面が大事。
 まぁ、本当に不運なのはダンクやチエコ&ゴローなのですが・・・・・。

 3本目。「ミーくん誘拐事件!」。ロミオ初登場回。この回が選ばれたのはちょっと意外かも。
 剛くんにTMさんの歌をリクエストしたキャラが笠木という名前なのは、劇中登場した「NIKU Q マックス」のデザイン&命名した読者さんの名前だそうです。サイトリです。
 クロちゃんの「だーから その「ギュッ」ってのがテキトーくせーんだよ」ってセリフは、当時腹抱えて笑った記憶がありますが、今読んでも爆笑だなぁ。小学生の頃にこういうギャグマンガに出会えたのは一生ものの財産。

 4本目。「史上最大のオニゴッコ」。2話連続のロミオ押し。これは意外。描き下ろしとの兼ね合いもあるのかな?
 アニメ版では民間自衛隊になってる中松が登場。予想だけど、作者はミリオタだと思う。いきなり「よし! 核発射!」とか、今読んでもぶっ飛びすぎたキャラでステキです。
 この回で一番笑いをかっさらっていく、おいしいキャラはイチローの生徒たちだと思う。いつの時代も子供は怖いね。子供向けマンガながらこういう子供描写をするのはなかなか攻めてると思う。

 5本目。「消して燃やして大騒動!」。めぐみ初登場回。滝沢くんの勇姿が確認できます。『ガトリングセレクション』では唯一作者が登場します。
 「まだくすぶってるぞーー!!」と必要以上に責め立てる子供たちが怖い。こういうトコが本作の魅力ですね。
 めぐみとイチローガノタ会話は作者の言葉ではなく、知り合いのガノタに知恵を借りたそうです。サイトリでした。
 ちなみに、大人になってから読むと初対面で美人(と思われる)めぐみの家に泊まりに行くことになるイチローは相当なやり手。この出会いが最終回の初夜へと続くとは誰が予想できただろうか。

 6〜9本目。「異世界サバイバル編」。人気ナンバー1エピソードなのでやはり『ガトリングセレクション』入り。
 マタタビの活躍が『ガトリングセレクション』で見れるのは「異世界サバイバル」だけです。

 ↑左が『ガトリングセレクション』、右が単行本5巻。扉絵の話数の左の部分がシスカから通常のクロちゃんへとマイナーチェンジしてある。

 子供の頃は気づかなかったですが、「異世界サバイバル」ってコタローのナレーションで始まり、コタローのナレーションで終わるんですよね。つまり、「異世界サバイバル」の実質の主人公はコタローであると。現にコタローはこのエピソードで小さな成長を遂げますね。何気に異世界入りのキッカケを作ったのはコタローなんですよね。他にも、異世界入りして最初に描かれるのはコタローですし。こういう小技は子供の頃には気づかなかったなぁ。
 また、最後のシスカたちとの別れのシーンでの「この世界は俺たちにとっての現実であって コタローにとっては『ただのファンタジー』だ」 というガーニーのセリフはコタローが初登場時に言っていた「人生はクソゲー」と呼応してるんですね。憎い演出しますねぇ。

 『ガトリングセレクション』の7話、「異世界サバイバル」の2話は扉絵が一新してあります。単行本5巻版も『ガトリングセレクション』版もモグラをテーマにしたデザインでどちらも素晴らしい出来です。単行本5巻では、バイスが重要キャラというのを隠すため扉絵ではただのモグラを描き、『ガトリングセレクション』版ではバイスはお馴染みのキャラなので隠す必要がない、という意図なのでしょうかね。

 ちなみに、横内なおき先生は『クロちゃん』連載前に、「ホット エア」という作品を企画してたがボツになってようです。その「ホット エア」が「異世界サバイバル」の原型になっていて、バイスは「ホット エア」の重要キャラなんだそうですよ。サイトリでした。
 「異世界サバイバル」は作り込まれてるなぁなんて思ってましたが、元ネタが存在してたんだったらそれも納得ですね。

 そして、「異世界サバイバル」が終わると、「キャラ紹介その3」。紹介されるのは、銀行強盗団というまさかのチョイス。がんばれミーくん二号のエピソードで、ナカトミ銀行を襲ってた人たちですね。この人たちが映画『ダイハード』をパロディーしてるなんて子供の頃には気づきませんでした。

 そんな銀行強盗団が再登場するのが「ナナちゃん ただいま営業中」。クリスマスと言えば、銀行強盗ですね。

 パッ見気づきにくいんですが、この「ナナちゃん ただいま営業中」の扉絵は、単行本7巻とものからマイナーチェンジされています。どちらも映画『ダイハード』風のデザイン(↑)なのですが、『ガトリングセレクション』ではクチビルゲルゲがフィーチャーされたものになってます。
 このエピソードが『ガトリングセレクション』のケツから2番目に収録。つまり描き下ろしを除くと一番最後に載ってるんですが、最後のエピソードをナナちゃん回にしたのは意味深いんでしょうね。そもそもサイボーグクロちゃん』の最終回もナナちゃん押しのエピソードでしたし。やはり『サイボーグクロちゃん』を締めくくるのはナナちゃん、ということなんでしょう。
 たしかに、この回の読後感はメチャクチャ好きです。クロちゃんがガトリングを使わない、破壊しない、という変則エピソードながら非常に『サイボーグクロちゃん』らしいエピソードだと思います。

 ちなみに、この回でナナちゃんはボマーに目覚めます。ミニサイズのガトリングを作ってもらったりもしますが、ナナちゃんの武器といったら爆弾ですね。

 そして! そしてついに! おまけ漫画「3号誘拐事件」。『ガトリングセレクション』もいよいよ最後の作品です。
 勘の良い人だったら、このサブタイを見た段階で誘拐犯が誰なのか察しが付くことでしょう。

 サブタイの通り、ニャンニャンアーミー2〜5号(&ラッシー)がメインの回なんですが、これは意外でしたね。ミーくん、剛くん、イチロー、コタロー、マタタビ、そしてナナ、どれも出てこないというのは驚きました。おまけ漫画とはいえ、終わった作品だからメインキャラを大集合させた本編っぽくはしたくなかったのかもしれませんね。あくまでもおまけ漫画ですので。

 「パンダっていくらで売れるのかしら」 「今ならレンタルでも八千万円は払うらしいよ」 という会話が超ツボでした。ギャグセンスは今尚健在ですね。

 ちなみに、絵コンテの段階ではマタタビも登場する予定だったそうです。サイトリでした。マタタビの活躍も見たかった!

 「ひさびさに電柱ハンターの血が騒ぐぜ」というコマのクロちゃんがカッコよすぎます。最もクロちゃんらしい、本作を象徴するコマになってるんじゃないでしょうか。『ガトリングセレクション』のラストページにふさわしい出来だと思います。


 以上!!!
 長々とお付き合いいただきありがとうございました。
 今回の『ガトリングセレクション』、ロミオ押しという意外な選出に驚きましたが、描き下ろしとの兼ね合いと考えると合点がいきます。となれば、やはり『ガトリングセレクション』の続編にも期待してしまうのがファン心。あるならば、次は、マタタビ押しでお願いします! 長編はキッド編、シリアス回多めのセレクションにすると今回とのコントラストが楽しめるのではないでしょうか! 是非是非!!


追記
 ツイッターのPRアカウントで『ガトリングセレクション』の第二弾の決定が発表されましたね。うれしすぎるぜコノヤロー!!!
 今回と同じく長編が1つ収録されるのだとしたら、やはりキッド編ですかね。そうなると、『ガトリングセレクション』第一弾では割と不遇だったマタタビの露出も増えるんじゃないでしょうかねー!! 夏を予定してるそうです。待ちきれねぇよバカヤロー!!

マンガ『復活! サイボーグクロちゃん ガトリングセレクション リローデッド』の感想 - 北区の帰宅部