北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

映画『巨神兵東京に現わる』の感想

エヴァのいない使徒

 『エヴァQ』の同時上映。特撮博物館には『巨神兵』目的に行きたかったんですが、特撮に特別な思い入れもなかったので、「腰が重いなぁ」なんて思ってたら終わってしまった。そしたら、『エヴァQ』との同時上映との知らせですよ! うれしかったです。

 あらすじ

*1

 内容なんてありません。「ちょっと人類滅ぼすけどアレだよ? なんだかんだで人類のためになるヤツだから! じゃっ 死んでね〜」 ってノリで巨神兵さんに東京が壊滅させられる様が描かれるだけです。超楽しいよね。
 神が云々とかいうナレーションは『エヴァ』における人類補完計画その他みたいなもんで、わかったようで全然わかんない。けど、都市を破壊するのって楽しいよね! 巨大怪獣サイコーだよね! なんならビームもいっちゃう? やべーつよすぎるわー!、ってノリ。超楽しいよね。
 とりあえず、観て『エヴァ』っぽいよなぁ、と思いました。同時上映だから意識するのは当たり前だし、デザインが完全にエヴァっぽいんだけど、街中で巨大であまりに強力すぎる怪物が赤子の手をひねるように街を蹂躙していく、っていうのはワタクシが『エヴァ』を観ていて感じるカタルシスそのものです。『エヴァ』にストーリーは期待しないタチです。内容は映画観るより、誰かの説明や解説を聞く方が楽しいです。
 ということで、個人的に『エヴァ』に期待することが詰まっていた作品でした。まぁ、巨神兵と戦う怪獣がいないのは残念だったけどね。あの『ナウシカ』そのまんまなビームも見れたし、文句ないです。

 『エヴァQ』との同時上映について。いきなり綾波レイのナレーションから始まったので、「ややこしいなー」 とか思ったんですが、その後『エヴァQ』を観たらビックリ。『エヴァQ』の中の人類が滅ぼされた説明の部分がどうも『巨神兵東京に現わる』と重なってしまうんですよ。『エヴァQ』では口頭の説明で済ませちゃった人類の(ほぼ)全滅って描写は『巨神兵』が補完しているんじゃないかなぁ、と思わざるを得ませんでした。もちろん、細かい辻褄は合いませんが。
 てなワケで、『巨神兵』を『エヴァQ』と同時上映にしたのには意義があったし、『巨神兵』は『エヴァQ』を補強する役割があったと思います。DVDとかの際ってどうするんでしょうね。
 まぁ、この考えに立ちますと、「ジブリのもんである巨神兵を『エヴァ』に組み込むとは不届き者ー!」っていう怒りも湧きかねないんですけどね。

 1つだけ文句をつけるとしたら、所々に「どう? このミニチュアすごいでしょ?」的な感じがした点ですねぇ。これはワタクシが特撮にさほど思い入れがないからかもしれませんが、「ミニチュアって明らかにバレたらそれは手落ちじゃね?」って思います。「それが味だよ」って理屈はただの敗北宣言にしか聞こえません。


 『巨神兵』の後に『エヴァQ』を観たワケですが、『エヴァQ』は個人的に相当ハズレでした。だって街中で巨大怪獣同士が戦わないんだもの。そこが見たかったのよ。
 というワケで、『エヴァQ』だけだけだったら鑑賞後、「金返せ!」ってことになるんですが、『巨神兵』のおかげで、「金かえs‥‥けど『巨神兵』はよかったからなぁ‥‥」って落ち着きます。
 とにもかくにも、巨神兵にウットリですよ。
 80点。

映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の感想 - 北区の帰宅部

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*1:尾田栄一郎ONE PIECE』(集英社)29巻229ページ