北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

映画『劇場版HUNTER×HUNTER-The LAST MISSION-』の感想

ヒソカ、不戦勝…!!

 公開初日に観てきました。観に行く映画館が金曜だと千円だから観に行っただけです。勘違いしないでよねっ。
 まぁ、とはいえ原作ファンです。テレビアニメもしっかり観てます。今、蟻編の突入直前です。たしか、連載時には長期休載に入ったトコかな?
 劇場版の前作も観ました。まぁ、大しておもしろくなかったですが、元々期待もしてなかったですし‥‥。それは本作も同じか。

 ↑入場者特典。武田双雲が書いたそうです。今回のテレビアニメはハンター文字にこだわってる印象があったんですがー。
 てか、そもそもこの十ヶ条本編とあんま関係ない‥‥。

  • あらすじ
    • ジェド「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
    • キルア「そいつの言葉に耳を貸しちゃだめ」

 一応、本作の目玉は新たな概念「怨」でしょうか。念とは別の原理で強くなる手段のようです。おそらくですけど、『スターウォーズ』シリーズにおけるダークサイド的なものだと思います。説明は長々とあったけど、イマイチ掴めませんでした。多分、念ほど練り上がった設定ではない気が。
 そんな「怨」のおかげで本作におけるバトルは新たな価値観によって進行されるんですね。特にラストバトル。原作マンガにおける戦闘の多くは、念という理屈によって構築されているのでそれが魅力になっているのですが、原作から離れたエピソードである前の劇場版ではそのロジックがなくなり「なんとなく気合いと友情で勝てた」という、ファンからしたら肩透かしなものになってました。まぁ、原作者が協力してないんで、期待する方がアレ。
 「怨」が出てくる戦闘では念とは別の強さであるために、原作のような理屈がなくても大丈夫、「なんとなく気合いと友情で勝てた」だけど「コレ念じゃなくて怨だから!」という言い訳がきく‥‥という意図で作られたものなんじゃないかと思いました。
 まぁ、確かに前作よりは「なんでコイツに主人公が勝てたんだ‥‥」という違和感は少なかったと思います。そもそも、主人公が作中で全然最強じゃないってのが二次創作の妨げになってるんですよね。
 機能はしていたけど、それはつまり「よくわかんないけど勝てた」ということを強引に飲み込まされたようなもので、結局のところ「よくわかんない」という状態なのは確かですね。「観てないんだけど怨って結局なんなの?」って聞かれたら、口ごもってしまいます。恥ずかしながら。

 二次創作の難しさ、という意味で主要キャラがほとんど合流しない、というのもあるでしょうか。主人公2人以外のメインキャラというのはたまにしか出てきません(原作ではその2人すらも別れた)。
 それを集合させたバトルオリンピアという舞台はなかなかうまかったと思います。バトルオリンピアというイベントは原作の中で、世間的には大注目だけど主要キャラの誰もが興味を示さない、というギャグのような扱いだったイベントでもあるので問題があるようにも見えるんですが、主要キャラがそこに集まることにそれぞれ違った理由が用意されてあり、さらにはバトルオリンピアの出場者は皆ザコ、ってのはうまかったと思います。あそこで世界最高レベルの戦闘が行われてたら悲惨です。

 そんなワケで、舞台設定は好きでした。徐々に知った顔が揃ってくる流れにもテンション上がりました。そしてそのまま事件発生。戦闘開始。
 なんだけど、前半、中盤の戦闘はほとんどカットされちゃってるんですよね。「敵に囲まれた‥‥こうなったらやるしかない!」ってトコで別の場面に移り、戻ってきた頃には戦闘が終了しちゃってる。結構コレが多くてげんなりしました。ザコ戦でもカッコよく見せられたんじゃねぇの? さらに言えば、実力の拮抗した者同士の戦闘になると、ある程度勝利するための戦略、勝てた理屈というものがないと『HUNTER×HUNTER』らしくないので、気楽に無双できるザコ戦ってのは単なる見せ場になりやすいと思うんですけどねぇ。せっかくの劇場版なんだからハデな戦闘が見たかったですよ。

 肝心のボス戦はどうかというと、まぁ大して期待もしてなかったんですが、やっぱりイマイチで。「そーじゃないんだよなー」って要素が多々ありました。各人がお馴染みの能力を使わなかったりして大変残念でした。
 そのくせ、戦闘中にベラベラと喋り出すでしょう。心情やら「怨」についてやら。『まどマギ新編』程の説明ショーではなかったものの、戦闘中に饒舌になられると萎えますよ。アニメだし。さらに言えば、ベラベラ喋るのはゴンらしくない、ってのもありますし。
 まぁ、戦闘中の弁論大会はうざったかったんですけど、敵が「復讐を果たすためには味方の犠牲もいとわない」って姿勢だったのはおもしろかったです。これってクラピカと対になってるんですよね。クラピカも復讐に燃えていたけど、味方を人質に取られたら簡単に折れる、っていう。まぁ、コレ自体は直接言及されてないんでファン補正みたいなものですけど。
 素直によかったトコですと、中ボス戦、ガキ(だっけ?)との決着の付け方がよかったです。ゴンががむしゃらに突っ込み、それを冷静に観察して勝機を見出すキルア、っていうのは素晴らしかったです。2人のコンビネーションも見れましたし。まぁ、倒した後に相手が意外とケロッとしてる(けど立てない)のには少し「あちゃー‥‥」とは思いましたw けど全然マシ。

 大筋の部分で嫌いな部分とかはあるんですが、小さな部分での「だせぇー!」ってのもありまして。それがハンター協会のオフィスシーン。超だせぇー!!
 ちいせぇし、出来る人材全然いなさそうだし、一般企業感あるし‥‥新人OLに一般人目線の会話させればリアルなオフィスになると思ってんじゃねぇよバカ!!
 テレビ局の女子アナが涼しい顔でテロリストにマイク向けてるのも酷かったですね。一般社会を描くのが下手なのかしら。


 まぁ、いろいろありましたが、劇場版前作よりはマシだったかなぁ、という印象です。好きな部分も結構ありましたし。
 それでも、テレビアニメの映画版なのに原作ファンへの目配せしてたりしてる部分があって非常にイビツだったりするんですけどね。テレビアニメ版にはまだ出てきてない今後のキャラが顔見せさせるのとか。他にも、蟻編の頭らへんでクラピカたちと会っちゃって大丈夫!?とか思ったりもするんですけど、まぁ、パラレルってことでいいです。深く考えても不毛ですし。
 40点。

映画『劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影』の感想 - 北区の帰宅部