北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の感想

がんばるムニョムニョ

 『アベンジャーズ』シリーズ、フェイズ2の第2弾‥‥ってシンプルに書いてもややこしいですね。一見さん殺しにならないといいんですが。まぁ、それだけシリーズの作品数が増えてきたということですね。もう7作目ですからね。既にマンモスシリーズですよ。もうすぐ『ハリポタ』抜きます。

 そんなワケで観てきました。シリーズは『インクレディブル ハルク』からすべて映画館で追っかけてます。
 観たのは2D字幕です。マーベル映画は3Dに力を入れてる印象がないので3Dはスルーしました。

  • あらすじ
    • 真面目になった兄と変わらない弟

 すげぇ楽しみにしてたんですが、ぶっちゃけ序盤は少し退屈に感じるシーンが多かったです。好きなキャラが出てきたり、主人公カップルが感動の再会を果たしたり、ヒロインがピンチに陥ったり、おもしろいはずなんだけどなんでだろうなぁ、と。
 理由はおそらく主要キャラが真面目になったからではないかと。まず、ソーが立派な大人になっちゃったんですよね。いつ王になってもうまくやれそうな雰囲気があるので「もう大丈夫だろ」って安心しちゃうんですよ。ジェーンも前作みたいな必死すぎて空回りしてる感じもなく、立派な研究者になってて少し寂しい。前作みたいなクソださいTシャツ着ないですからね。あれが彼女の個性だと思ってたのに‥‥。さらには、カルチャーギャップがなくなっちゃってる点。主要キャラはみんなソーのことを御存知ですからね。
 前作の大雑把な性格ながら人たらしのソーが調子乗ったり落ち込んだりしてる姿が好きだったの、それらが丸ごとないので寂しかったです。まぁ、物語的に仕方ないのはわかってるんですがー。

 序盤は少しだれたんだけど、中盤から一気におもしろくなってきました。転換点としてはやはりロキでしょうか。ロキとの協力、というのが始まってからがメチャクチャ楽しかったです。
 ぶっちゃけロキは『マイティ ソー』『アベンジャーズ』を経ても大した成長はしてないんですよ。いつものままのロキ、俺たちの見たかったロキ。
 ロキと絡み出すと、大人になってしまった主要キャラたちも子供に返るんですよね。それを見てるのがすごく楽しくて。ロキは真面目な人に対して軽口を叩いたり、挑発したり。そんなロキに対して周りが怒る、というのがいつものパターンで、ファンが見たかったヤツですよね。「もし裏切ったら‥‥」の天丼とか超笑ってしまいましたよ。
 そんなロキが本作のラストでついに成長を遂げる、というのも感動的でよかったです。本作はロキのための作品だったのかな、という印象すら抱きます。変身しないと素直になれない、とか超かわいいですね。

 主要キャラが大人になってしまって寂しい、と書きましたが、成長してないキャラも脇にはいまして。ダーシーとセルヴィグ博士。
 セルヴィグ博士は本作で突然のギャグキャラ化を果たしたのですが、前作までも完全無欠の立派な大人ってワケではなかったですよね。ソーに「ジェーンに近づくな」と説得しに行ったのに酔い潰れてしまって結果的に2人の架け橋になったりしてましたし。そんなセルヴィグ博士が登場からいきなり全裸w ビックリしすぎて誰のことだと一瞬理解できなかったです。こういうギャグを忘れないのが本シリーズに共通する魅力だと思います。
 んで、ダーシー。自由気ままで超マイペース。前作とキャラは全然変わってませんが出番が増えた印象ですね。周りのキャラが大人になった、ソーとのカルチャーギャップコメディーがなくなったことで女のキャラが際立ったのかもしれません。とにかく魅力的でしたね。ラスト、新キャラの助手と恋に落ちるトコで「ちょっと予定調和だな‥‥」とか思ってたんですが、キスシーンで爆笑ですよ。真面目に世界を救ってるソーたちとのギャップがサイコーでした。

 アクションに関してはクライマックスでの戦いがすごかったですね。時空の歪みが生じているので、場面がとにかく移る移る。『ジャンパー』とか思い出したんですが、それを越えるアイディアがムジョルニアでして。ムジョルニアがソーから離れてしまうんですね。そんでソーと敵は時空の歪みで別の場所に行ってしまって。ソーが呼ぶとムジョルニアがぐーんと空飛ぶんですけど、ソーはまた時空の歪みでどっか移動してしまうので、その度にムジョルニアは方向転換。ソーたちの次元移動っぷりがよく現れている、というのもあるんですが、ムジョルニアに自我が芽生えたようにも見えて楽しいんですね。「必死になってるムジョルニアちゃんかわいい」みたいな気持ちになりました。『アラジン』の魔法の絨毯みたいな感じで。別に表情もなく宙を飛んでるだけなんですけどw
 ムジョルニアのキャラが超立ってるんだけど、敵の印象がイマイチ‥‥というのはありました。あんまり強そうに見えなかったです。ただ、今までのシリーズのことをよく考えたらソーの敵っていつもそんなに強くないんですよね。『マイティ ソー』でも『アベンジャーズ』でもソーはいつもタイマンなら無敵だったと思います。ハルクは別としてね。だから今回のもそんなに気にしてもしょうがないのかな、という気もしてきました。ソー映画の魅力はそこじゃねぇから、的な。

 マーベル映画お馴染みのエンドクレジット後のあれこれ。最近2つ入るのが増えてきましたね。
 1つ目は次作以降への布石‥‥ってのはわかるんですが、それ以外はさっぱりわからなかったです。アメコミ詳しくないもんで。コレクターって誰なんだ‥‥。敵なのかどうなのかもよくわからなかったです。ビックリしたんですが、あの人ベニチオ デル トロだったんですね。観てる時には全然気づかなかったです。しかもノンクレジットだから自分で調べるまでわからなかった、という。どんどん豪華キャストになっていくなぁ‥‥。
 2つ目はソーとジェーンのロマンス。取って付けた感があってあまり好みではなかったです。まぁ、『アベンジャーズ』『アイアンマン3』と大当たりが続いていたので過度に期待していたのもあるのかもしれません。


 序盤は退屈とか書きましたが、それでも好きなキャラに久々に会えた感動はありましたし、やっぱり楽しかったですよ。マーベル映画の平均点はスゴイですね。マジで外れなしですよ。
 80点。

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