喪服萌え
前作の大ファンということで観てきました。監督が変わったとはいえ、メインキャストは変わってませんからね。楽しみでしたよ。
- あらすじ
- 「パパを殺したアイツを殺す」
- 「パパを殺したアイツを殺す」
- 「パパを殺したアイツを殺す」
監督が変わったせいなのかはわかりませんが、前作のようなポップさはなくなりましたね。ただ、逆に物語のおもしろさは前作を越えてるんじゃないかと感じました。前作と比べるとシリアスに傾きすぎてる気もしますが、コスプレヒーローが生まれた後の世界、というのが描かれていて楽しかったです。キックアスフォロワーの素人ヒーローが軒並み出てくるんですよね。ちょっと『ウォッチメン』を連想したりもしました。まぁ、『ウォッチメン』の世界には超能力者が1人だけ存在するので違うんですけどね。
キャラが増えたのがよかったんですかね。ヒーロー、ヴィラン、そして女の子、という3つのグループが存在していて、そのどれも魅力的に描かれてました。
ヒーローが増えたと言っても、根元となるのは所詮キックアスくんですので、基本的に皆ショボいんですよね。実力は度外視でヒーローになりたいという気持ちだけでなっちゃった人がほとんどです。リメンバートミーとかサイコーでしたよ。
ヴィラン陣営。中心は前作のレッドミストくん。レッドミストはヒーローネームなのでマザーファッカーに改名です。復讐心が燃えていて気持ちは強いんだけど、実力はキックアス以下。だけど、彼には財力とコネがある、ということで、ガチの犯罪者を集めてヴィランチーム結成。みんな金で雇われてるからヴィランとしての志はマザーファッカーくん以外皆無なのが笑えますね。ただ、実力は本物だからタチが悪い。特にマザーロシアが強すぎてサイコーです。あまりに強すぎてドンドン笑えない方向に進んでるのが伝わってくるのもイイです。まぁ、難を言えば、マザーロシア以外のメンバーがショボすぎるというか、凶悪な犯罪者が集まってるはずなのに素人ヒーローに負けちゃうの?っていう。
この2つの陣営から離れたところに女の子グループ。ヒーローをやめるヒットガールが行き着く先ですね。「フツーの女の子」というはずなんですが、いろいろと間違ってるのが笑えました。スクールカーストのクイーンビーを中心にしたグループと言えば、それまでなんですけど、アイドルグループの動画見て「マジ濡れるわー」とか言ってるトコとか童貞感あって爆笑でした。コミック読んでるキックアスくんの友達グループと大差ねぇw
話としては、「ヒーローをやめるか否か」みたいなトコに行くんですよ。このテーマはおもしろいし、ヒーローがヴィランを生んで、暴力の連鎖が生じていく感じとかすごくよかったんですよ。ただ、その結論がよくわからなくてですね。
キックアスくんは父親を失うんですね。相手の父親を殺した報復として。そして、「暴力の連鎖を止めるんだ」っつってヒーローをやめるんですけど、結局のところ再開するんですよ。父親とヒーローはやめるって約束したのに無視するトコとか『アメイジング スパイダーマン』を思い出しちゃったりもしました。「えっ それでいいの?」っていう。
ヒットガールの方もそうでして。「父親の遺志を継いでヒーローやる」ってのが動機になってますけど、父親の目的は特定のマフィア個人への復讐であって、それは前作で達成されてるじゃないですか。だからヒーローに執着するのがよくわからなかったです。確固たる目的もなく犯罪者殺しまくるのはちょっとよろしくない気がしてしまいました。いや、復讐のためでも殺しちゃダメなんですけどw
物語上で「それでいいの?」と思うトコは何ヶ所かあったものの、シーン単独で楽しい部分はたくさんあったんですよ。だからプラマイひっくるめたら全然プラスが勝ってました。
やっぱりサイコーだったのはヒットガールのアクションでして。「フツーの女の子」になろうと彼女がヒットガールを再開するシーンの高揚感ったらなかったですよ。予告である「ゴームオン!コックサッカーズ!!」ってトコね。喪服ってのも素晴らしいですね。
本作の冒頭、キックアスくんがカムバックするために修行するんですが、師匠になるのがヒットガールなんですよ。なにあれ、サイコーすぎる‥‥。前作ビッグダディがやってたことをヒットガールが行う、というのが物語的に燃えるじゃないですか。まぁ、「ヒットガールにボコボコにされたい」という願望が満たされるのでそういう意味で楽しかったんですが。ボコボコにされつつヒットガールと仲良くなれる、とか夢のようじゃないですか。
ということで、ヒットガールちゃんサイコー!!と前作からなにも進歩してない感想でした。ヒットガール関連ですと、前作で「あの子が大人になるまで童貞守るよ!」って言ってた彼、ヒットガールの仲間になったのに特に感動するような描写がなかったですね。あの「守るって誰からだよ」ってシーン好きだったので、気になってしまったw
80点。
- アーティスト: Kick-Ass 2
- 出版社/メーカー: Universal
- 発売日: 2013/12/09
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (2件) を見る
映画『キック アス』の感想 - 北区の帰宅部
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2014/01/24
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (25件) を見る