もう1月以上前のことになるんですが、この夏シンガポールに行ってきたんですね。なので、その話を。
旅行先のことは書けるかわかんないけど、とりあえず行きと帰りの飛行機内で観た映画の感想です。結構楽しみにしてたんですよ。映画をよく観るようになってから海外旅行って初めてですので。日本未公開作品が字幕とか吹替で観れちゃったりするんでしょ?というワクワク。
ということで、順に。ネタバレですよ。
- 『MR.PEABODY & SHERMAN』
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- 多分原作が有名なヤツです。ですが知りません。
- DWA作品ということで、当然3D版もあるんですよね。ですが機内なので2Dです。DWA作品は圧倒的な3Dのクオリティーによるトコも大きいので、これはちょっと残念。けど、劇場公開しなかったら3Dで観る機会はおそらく一生ないので、観るしかないでしょう。
- 本編を観てるとね、「これ3D効果スゴイんだろうなぁ‥‥」という思わせる構図とか多いんですよ。DWAの3Dへの信頼ありき、って面もあるんですが。出来れば、いつか3D版も観たいものです。無理だろうなぁ‥‥。
- 機内で観れたのは吹替版です。確かタイトルの時には「天才ピーボ博士と時間旅行」みたいなタイトルを言ってたかな?(曖昧)
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- 本編。とにかく主人公の犬、ピーボ博士が天才、というのは予告などで知ってました。人間よりも賢い犬がアレコレやって笑いを生む、的な感じだと思ってました。
- 冒頭にピーボ博士の生い立ちが語られるんですが、この時点でちょっと感動してしまったんですよ。頭がいいので人間に媚びることが出来ずに孤独だった‥‥みたいな時点で犬と人間(以上の頭脳)の間で苦悩するってのがガツンと響きました。孤独だったからこそピーボ博士は自分磨きに没頭し、正真正銘の天才になっていく‥‥といことなんですよね。悲しい過去がピーボ博士の天才性の説明にもなっている。そして、家族を欲する理由ですね。
- すごい感動的ではあるんだけど、テンポよく進み、ピーボ博士がガチの天才になってからは天才犬ギャグみたいなのが連発されて全然湿っぽくないのが素晴らしいです。
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- んで、話のメインはピーボ博士が発明したタイムマシンを使ってのアレコレ。養子(人間)を取ったピーボ博士が、我が子に様々な世界を見せるために時間旅行を繰り返す、というスンポー。このタイムスリップシーンの「3Dすごそう」感は異常。
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- 旅行先で様々な偉人たちと出会うんですが、そいつらがことごとく変人ばかりで‥‥というギャグが続きます。ちゃんと史実から想像できるキャラクターをデフォルメされてて楽しいです。
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- 一方、現代ではピーボ博士の養子シャーマンが学校に通い始めます。ピーボ博士の子離れ的な要素もあるんですね。当然シャーマンくんの成長でもあり。
- そんな学校でヒロイン登場(シャーマンにとっての)。この子がね、相当嫌なヤツなんですよ。シャーマンが歴史に詳しい(行ってるから)ことに腹を立てて軽いイジメをしてくるんですが、このイジメのシーンが結構キツくて、「このクソガキ‥‥死ねよ(カーッペッ)」とか思うレベル。
- まぁ、そんなイジメのシーンでちゃんと犬と人間という本作のテーマに触れるからうまいですよね。ヒロインはシャーマンくんのことを犬扱いするのです。シャーマンくんは犬なのか人間なのか、人間になって親(犬)離れするのか、みたいな予感がしてくるワケです。
- さらに言うと、ヒロインがシャーマンくんに意地悪するキッカケとなるあるエピソードが終盤にぃー?みたいな伏線がうますぎてビビります。あの胸糞は無駄じゃなかったw
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- そんなヒロインとひょんなことから時間旅行することになるんですが、このヒロインが思いの外魅力的。例のイジメシーンが強烈だったんだけど、不思議とハマってしまった。シャーマンくんが彼女になぜかホレてく過程が丁寧だったのかもしれませんね。観てる身としてはシャーマンくんに同調して彼女への好感度も上がる、みたいな。「対立から始まる関係の方がかえって豊かになるものだ」みたいなセリフもあるので意外と飲み込みやすかったです。
- なんつーんすかね、子供版峰不二子的なノリがあった気がします。実際このヒロインめっちゃモテますからね。なんだけど、子供らしい良心もたまに垣間見えたりして、いつの間にか好感を抱いちゃってました。
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- クライマックスの直前ですかね、トロイア戦争に行くんですよ。予告とかでもあるんですが。個人的にはここが歴史ギャグがツボでした。エディプスネタとか笑い堪えるのが大変でしたわ。
- そんなトロイア戦争でのエピソードでとある事件が起こり、一気にクライマックスに。こっからのクライマックスがとにかくスゴイんですね。脚本のうまさを思い知らされるというか、今まで物語をすべて踏まえた展開になって、本作のテーマについてキレイな解答を見せてくれます。犬と人間の親子、歴史偉人ギャグ、ヒロインとの関係性、などなど本作で語られてきたことが怒濤の勢いで収束していく。映像的にも相当メチャクチャなことになってるんですけど、物語もとんでもなかったですよ。
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- ピーボ博士はデフォルメを重ねた動物キャラなんだけど、それに対して現実的で冷酷な視点を忘れない感じとか、DWAっぽいなぁとか個人的には思いましたね。どう見ても人間よりも優れた生物なんだけど、一貫して動物として描かれるんですよね。よく考えたら少し怖くなるようなトコもちょっとありましたよ。ここらへんのバランスも見事でした。
- 歴史ギャグとそれを物語に組み込む手腕も含め、クオリティーの高い映画だったと思います。そつなくこなしてる感すらあって怖いですわ。
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- 『MUPPETS MOST WANTED』
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- 邦題は『ザ マペッツ2 ワールドツアー』になったようですね(機内で観た時は原題表記だった)。マペットのシリーズってもっと長いから「2でいいのか?」とか思わんではないです。まぁ、前作『ザ マペッツ』の続編だから、というのはわかるんだけど。ただ、前作の主人公の1人(人間の方)は出ないんですよね。
- そんな前作、大好きです。前作で初めてマペット映画を観たので、マペットが好きなのか単に前作が好きなのか判断ができない程です。ジャド アパトー関係でブロマンス映画が流行りました(流行ってる)けど、ブロマンス映画の1つの到達点だと思ってます。「Man or Muppet」はブロマンス映画のアンセムだと言っても過言ではないでしょう。
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- ということで、本作。続編です。前作のラスト直後から始まる直系の続編。「続編の発注が来た? ハリウッドはいつも続編ばっかだな!」という曲から始まります。ここらへんのメタメタな感じ、懐かしいですw
- その曲の中で「前作の半分おもしろい筋があればいい」みたいなことが歌われるんですが、本作は前作にあったブロマンス要素は失われてます。もちろん、それ以外の部分で魅力はあるんで、曲通りではないと思うんですが。
- とはいえ、ブロマンス要素がないのは個人的には残念。まぁ、前作で完璧すぎる決着を見せたので、続けられても困るんですが。前作で出した解答上、兄弟が再会するってのもどうかと思いますし。
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- 前作観た人ならわかると思うんですけど、カメオ出演がスゴイんですよ。特に意味のない、ナンセンスギャグのようなカメオ出演の数が異常なのです。羅列したらネタバレになりますけど、世界的な歌姫のあの人も!演技派でオスカー受賞者のあの人も!オレが大好きなあの子も!!という圧縮陳列っぷり。
- 作品の最後に1曲歌うんですけど、そこでそこまでに出てきたキャラがほとんど全員出てくるんですよね。物語でそいつがどうなった、とか関係なく。そこでカメオ出演の人たちがもっかい出てくるので、おさらいとして楽しいです。「あれっ この人いた!?」って驚きもたまにあったり。
- さらには、エンドクレジットに名前載りますからね。カメオなのに。そこで最終的な答え合わせも出来る仕様です。
- ここでこの人が出る!という豪華さなど、ギャグとしてはかなり楽しかったです。本作の魅力の大きな比重を占めてるかもしれん。
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- ということで、ギャグとミュージカルの楽しさは十二分に味わえました。
- 個人的にはブロマンスがなかったため「求めてたのとは少し違う‥‥」という気もしたんですが、それは前作しか知らないワタクシの非ですわな。多分こういうのがシリーズ本来の形なのかも、とか思った次第。
映画『ザ・マペッツ』の感想 - 北区の帰宅部
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- 『Rio 2』
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- 「未公開作品が観たいなぁ」ということで選んだ作品。前作観たことないです。『MR.PEABODY & SHERMAN』をもう1回観るか悩んだんですが、せっかくなので違う映画を。
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- 前作未見なので探り探り、設定やキャラクターを推測しながら観てたんですが、おもしろかったです。そんな複雑な話になるワケがないですわな。
- リオデジャネイロを離れよう!!という話なので、多分前作との関わりも薄かったのかな? てか、タイトル関係なくなっちゃったなw
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- 物語は地球上で最後のツガイになってしまった主人公夫婦が嫁の故郷に戻ろうとするお話。嫁は引っ越し、旦那は旅行のつもりですね。都会根性丸出しの主人公(旦那)がジャングルに入っていろいろトラブルが発生する、というカルチャーギャップコメディーですね。
- と、ここらへんのプロットが掴めてきたあたりで、とあることに気づく。これ‥‥『マダガスカル2』じゃね?
- DWAファンだからってのもあるんでしょうけど、都会育ちの動物が生まれ故郷に戻ったら馴染めない、タイトルが地名、2になったらもうタイトルの地名関係ない、とかとか『マダガスカル2』にしか思えないんですよね。3が作られるとしたら、さらなる旅に出るんじゃないかなぁ。ヨーロッパあたりのサーカスに入ったりするよ、きっと。
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- 設定は超貴重な何とかインコですけど、要するにこれって嫁さんの実家に挨拶しに行く話なんですよね。都会から田舎に行ったらいろいろ馴染めない上、嫁さんの家族からも超嫌われて、それなのに嫁さんは田舎に居座る気満々だし‥‥という地獄絵図。動物アニメなのにやってることが超地に足着いてるってのはメチャクチャ楽しかったです。
- ただ、主人公に非があるようにはあまり見えなかったんですよね。ジャングルに馴染めないのも都会育ちなんだから仕方ないし、嫁さんはそれを理解してるはずだし。田舎で暮らそうとしてるのも嫁さんのワガママ以外の理由は見当たらないし。「私のために都会根性を捨ててよ!」ってのもちょっと強引すぎると思いました。こうなったら離婚しかないかな‥‥とか一瞬頭をよぎってしまったw
- 都会根性の象徴として主人公はポーチをしてるんですけど、これがクライマックスに主人公にしかない強みとして描かれたのは大感動でした。田舎のヤツらには嫌われてきたポーチだけど、これがあることが主人公の個性であり、田舎野郎共にはない強みなんだよチクショー!!と勝手に溜飲を下げてました。要するにイイ話。
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- あと、本作の見せ場としてはミュージカルシーンでしょうか。機内映画だからなのか、吹替放送だったのにミュージカルシーンだけ英語になったりしてカオスでしたが、かなり魅力的です。予告やポスターからわかるように、カラフルな鳥たちが立体的に動き回るミュージカルシーンは見応えたっぷりです。動物アニメのミュージカルだと『ライオンキング』が有名ですけど、本作は鳥がメインってトコで差別化してますね。
- そんなミュージカルシーンに匹敵してた魅力がサッカーシーン。中盤でなぜか突然サッカーし始めます。鳥のナワバリ争いから「こうなったら戦争じゃーい!!」ってハラハラしてたら、突然キックオフするんで笑いました。笑ったけど、少し拍子抜けだったかも。
- そんなサッカーシーン。見応えとしてはスゴイっす。空飛びながらのサッカーというワケわかんないスポーツなんだけど、フツーに手に汗握ってしまいました。ここで主人公が初めて活躍するんで疑問に思ってたんですけど、主人公はブラジル育ちだからサッカーがうまいんですねw しょーもなくて笑いました。まぁ、前作知ってたら当たり前のことなんでしょうけど。
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- まぁ、ということでサービスシーンの魅力は相当なものでした。機会があったら前作も観てみたいっす。ただ、物語の方は結構雑だった印象かな。ぶっちゃけ、ミュージカルシーンに物語的な意味はあまりなかった気がするし。
- それと、やっぱり『マダガスカル2』の幻影がどうしても振り切れなかった。似てるんですよねぇ、ホント。エンドクレジット見てたらウィルアイアムも出てたらしいじゃないですか(吹替だからわからん)。モトモトじゃん。
- あとは、主人公の嫁&子供たちを奪おうとする地元のイケメンくんがすげぇ魅力的なキャラクターでした。悪いヤツじゃないんだけど、主人公にとっては超邪魔っていうのがとても楽しい。最後に明かされる主人公との対比ってのも魅力的でした。てか、超かわええ‥‥。
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ということで、最後は日本公開済みでスルーしてた作品を。
- 『グランドブダペストホテル』
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- ウェス アンダーソン映画はたしか初めてだと思うんですよね。アンダーソン童貞を本作に捧げたワケですが、つまんなかった‥‥。
- まぁ、後から冷静になって考えてみると、旅行の帰り道ということで結構疲れてたためコンディションが最悪だったんですよね。なので集中力がほとんどなかったのです。そんな中、テンションのひくーい本作を観たので、退屈で退屈で仕方なかった‥‥ということかもしれん。とはいえ、つまんなかった。
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- 最初につらかったのは、時間軸が4つあることでしょうか。墓の前に少女がいると思ったら別の階層行って、作家が出てきて喋り出したかと思ったらまた別の階層、ホテルが出てきたから本編かと思ったら思い出話が始まってまた別の階層へ。疲れた脳味噌で考えるのはめんどくさいのよ。
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- んで、肝心のホテル。いかにも作り物くさい画なんだけど、これもなぁ。なんか「あえて」を狙ってる感じであんまり好かん。
- ラストのスキーもそうだけど、あわないなぁ。「キュートで大好き!」とはならないなぁ。やっぱ向いてなかったんじゃないかしら。
- まぁ、ホテルの中の絵面とかが見応えあるってのはわからんではないけど、それだけで映画への興味を引っ張られる、興味を持ってしまうって程ではなかったなぁ。体力があって、精神に余裕があったら違って見えたのだろうか‥‥。
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- ということで、おもんなかった。ウェス アンダーソン作品がもっと縁遠いものになってしまったな。また観る日は来るのだろうか。
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シンガポール旅行の際の機内映画でした。楽しかったです。
旅行先の話を書く日は来るのだろうか‥‥。