北区の帰宅部

映画の感想を書きます(嘘&希望)

『ジュラシック・ワールド』の感想

デブは悪役、はっきりわかんだね

 超大作が軒並み公開されることで話題の2015年ですが、売上的には王者が既に決まった感があります。それが本作。年末に『スターウォーズ』が来ますけど、あれは12月公開だから、2015年公開作という括りでは強いかもしれないけど、2015年の売上ではさすがに無理、と思います。

 『ジュラシックパーク』シリーズの思い出ですけど、当時の思い出としては「恐竜が観たいのに怖いとか勘弁して‥‥」というのが一番大きいです。子供だったんですよね。人並みに恐竜に魅了はされてまして、恐竜好きなら『ジュラシックパーク』には当然興味があったんですが、如何せん人が死にますからねぇ。
 一作目はビデオで観た記憶があります。布団に入りながら観てました。いや、ほとんど観れてないんですけど。
 二作目は映画館に行ったと思います。「ほらアンタの好きな恐竜が見れるわよ!」と母親だかに言われてホイホイとついてったら当然人が喰われててドン引き。スクリーンを直視できず、後ろ向いてた気がします。何しに行ったんや‥‥。
 三作目はフツーに観れた気がします。映画館でね。「ティラノより強いヤツなんているのか!!」と驚いた記憶があります。
 まぁ、まともに映画が観れるようになってから観返しましたよ。全部好きです。一作目が断トツで、その次は三作目かなぁ。「お前ら早く死ねよ!!」としか思わなかった家族が再生する物語に不本意ながら感動しました。どうでもいいけど、脚本にアレクサンダー ペインが参加してるんですね。こないだ復習した時に驚きました。

 観たのは3D字幕です。3D映像はすごかったですよ。本作には3Dがピッタリじゃないですか。アトラクション感というか。最高レベルでオススメですね。まぁ、いろんな事情で3Dに拒否感ある人は知りませんけど。

  • あらすじ
    • グラント博士「やっぱりラプトルって鳥やんけ!!」

 シリーズの中で本作が異彩を放つのはやはりパークが開園してる点でしょう。そこが本作の強みになってるのは間違いないと思います。通常営業してるパークってのがとにかく魅力的なんですよね。無茶苦茶ワクワクしてしまう。ぶっちゃけ恐竜がまだ出てきてないパークの風景だけで楽しいですからね。恐竜がいるからスゴイ、というだけではない魅力があのパークにはあったと思います。それこそ『トゥモローランド』の異世界みたいな感じでしょうか。ちなみにブラッド バートは本作のスペシャルサンクスに載ってたと思います。あと、どっかの声かなんかもやってるとか。
 そんなパークの全景を見せるシーンであの曲がかかるんですよ。USJ行ったら流れてくるあの曲ですね(倒錯)。まぁ、あの曲効果でテンション上がるのは間違いないんですが、その曲の使い方もうまいですよ。あの曲はとにかく有名なんで曲が始まるだけで「あの曲きた!!」ってわかるんですが、肝心のあの部分、サビじゃないけど一番有名なあそこですね、「♪パッパーパッパーパパパーパパーパーパー」って部分。そこが出ないんですよ。このパークの全景を見せるシーンでは。「焦らしちゃって憎いねコノコノー!」とか思ってると、パークの社長がヘリに乗る。ここで流れるんですよね。パークの全景と比べるとインパクトが弱いようにも思いますが、これは一作目と同じタイミングなんですよね。この曲の使い方がオマージュになってる、という時点で本作のことは信頼できます。

 予告でもありましたが、本作がシリーズの中で斬新なのは、やっぱラプトルと仲良くなってる点ですよね。三作目のラストでもラプトルと言語的なコミュニケーションが取れることを示唆してましたけど、あの段階では混乱させるだけでした。それが本作ではラプトルショーが完成一歩手前ですよ。完成一歩手前っつっても映画では見れますからね。もう大興奮でしょう。「あのラプトルを手懐けた‥‥」とお口アングリですよ。
 ただ、このラプトルとの関係が単に超仲良し、という感じではなかったのがさらによかった。完全にコントロールは出来てないんですよね。隙を見せたら喰い殺されるし、もっと強そうなボスがいたら平気で裏切る。再度裏切って味方になるのも、インドミナスがラプトルを攻撃したのが直接の原因ですし。味方がやられたら仕返しする、というのは一作目のラストにもあった描写ですね。そんなラプトルとの関係性、ここらへんのバランスが絶妙でした。もちろん完全に仲良しになったのも見たいけど、それだと「自然はコントロールできない」というシリーズに通じるテーマに反しちゃいますからね。映画で観る分にはサイコーだけど、ジュラシックパーク(ワールド)ってのは実現しちゃいけないモノなんですよ。そういう映画ですよね。
 ラプトルの見せ場としてはやっぱ予告にもあるバイクとの併走でしょうか。アレ初めて予告で観た時は「バイクでラプトルから逃げてる」と勘違いしたのは秘密です。このシーンが最高なのは今までありそうでなかったラプトルの全速力が見れるトコですよね。一作目から「足めっちゃ速い」と説明はされてましたが、直接ラプトルの疾走が描かれることはありませんでした。まぁ、今までのラプトルは常に敵なので人間目線だとラプトルダッシュを長期的に追うことは難しかったんでしょうね。そんなラプトルダッシュがとにかくカッコよかったじゃないですか。疾走感ハンパない。夜で視界が悪く、足場も悪いっていうのにバイク並に速い、なんならバイクにリードしてるような感じもあって、「ラプトルが最強じゃね?」ってなっちゃいます。そうなった直後にラプトルが敵になりますからねw おまけに「ヤツにはラプトルのDNAが使われてる‥‥」と語られるのでインドミナスの恐怖が一層引き立ちます。

 ラプトル以外の恐竜というのでは、やはりインドミナス。映画のためのウソの恐竜。人間を殺すために存在してるような恐竜。食事のためじゃないからお腹いっぱいになっても殺戮は続行。「ティラノが車並みの速度で走るなんてあり得ない」みたいな科学的な考証も関係なし。今まで使われなかったのが不思議なくらい見事な設定だと思います。
 インドミナスが「完全なまがい物」であるため、その他の再現目的で作られた恐竜たちが善玉のように感じられるのもうまかったですね。インドミナス以外の恐竜だってDNAの欠損を埋めるために現実の生物のDNAを使ったりしてて「まがい物」ではあるんですが、インドミナスの前ではそういうのが気にならないんですよね。だからラストのティラノとラプトルとの対決が俄然燃えてくるワケで。
 そんな最強になるように作られたインドミナス。「勝てるワケじゃないじゃん」ってなりますけど、倒し方がまた見事でしたね。強敵にはチームワークで勝つ、という少年マンガ的な展開にはテンション上がらない方がおかしいでしょ。ドラマ性が詰まってるラプトルと往年のスーパースターであるティラノがタッグを組んでインドミナスを弱らせて、トドメはモサが水中に引きずり込む。「どんなに強くても水中だったら無理やろ」というわかりやすさがありました。モサはパークの通常営業では一番人気っぽいですので、「パークvs脱走者」という構図のようにも感じられますね。

 人間サイド。クリス プラットが最高なのはもう言わずもがなでしょう。『レゴムービー』『ガーディアンズオブギャラクシー』に続く大成功作ですよ。特に『ガーディアンズ』は2014年最も売れた映画だったと思うので(よく覚えてないから『ハンガーゲーム』かも?)、2年連続で最も売れた映画に出たことになりますよね。凄すぎてちょっと引くレベル。ただ、『ジュラシックワールド』のキャストに決まったのは『ガーディアンズ』の成功以前ですので、先見の明には驚くばかりです。
 子供が出てきたのはスピルバーグの意見だそうです。なんともスピルバーグらしいアイディアですよね。不完全な家族の再生ってのはTHEスピルバーグ映画、と感じさせるテーマです。まぁ、『ジュラシックパーク』シリーズとスピルバーグが不可分なのは当然ですので、スピルバーグらしさが加わったのは嬉しい限りです。ちなみに、兄弟である、パークからの脱出劇に親が絡まない、というのは一作目以来初めての要素でもあるので、そこらへんも一作目オマージュですかね。

 ブライス ダラス ハワード。予告の段階では堅物の女性キャラ、というステレオタイプすぎるキャラクターに一部では批判が湧いたりもしたんですが、蓋を開けてみたらそんなことありませんでしたね。堅物すぎる彼女が如何に変わっていくのか、というのが人間サイド最大のドラマだったのではないでしょうか。
 そんな彼女の変遷を象徴するのが服装。最初は真っ白なスーツを着てて、汚れることがまったくない室内で働いてるのを表してるんですが、次第にその白スーツを脱ぎ捨てていく、というのがドラマなんですよね。まぁ、「美人が脱ぐからエローい」みたいな楽しみ方もあると思うんですけど、それだけではない、というのが大事なんじゃないでしょうか。
 真っ白なスーツを脱いだらグレーのタンクトップ、というのも象徴的だったと思います。真っ白というのは「他の色に染まらない→人の意見聞かない→自己ですべてが完結」という雰囲気があると思います。それがグレーになるんですよ。「白が違う色に染まった→人の意見も聞く→自分以外の存在も受け入れる」という彼女の中での変化を視覚的に表現してる、って感じですかね。
 ちなみに、本来は最終的にハイヒールを脱ぐトコまで行く予定だったそうですが、ブライスダラスハワードの意見でハイヒールはそのままにしたそうですよ。何でも「ハイヒールは彼女の根幹の象徴だからそれを捨てるのはやりすぎ」だとかそんな話だったような‥‥気がするけど実際はどうだったか‥‥(どこで聞いた話か忘れてしまった‥‥)。


 ということで、終わり。一作目への目配せにシリーズファンとして大満足、というのもあるんですが、メインはやっぱり恐竜ですよね。パークの通常営業で観る恐竜にワクワクし、恐竜による殺戮に恐怖し、ラストの新旧恐竜対決にテンションがブチ上がり。もうお腹いっぱいでしょう。正直「今更続編作るの?」とか制作のニュースを見た時には思ったりもしたんですが、全力で土下座。
 90点。

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