北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『アントマン』の感想

さようならフェイズ2

 たまに勘違いしてる人がいるけど『アベンジャーズ2』じゃなくて本作がフェイズ2のラストですね。なんでも『アベ2』にアントマンを参戦させる予定が崩れたことが関係してるとかなんとか(よく知らない)。
 まぁ、そんな『アベ2』の感想をまだ書いてないという。今年もなぁ、結局ダメダメだなぁ‥‥。

 そーいえば、本作の冒頭に「エンドロールが始まってからも映像があります」みたいな注意が出てました。記憶頼りだけど、MCUだと『アイアンマン』以来? MCUなんて毎回エンドロール後に映像あるのでお馴染みなのになんで今になって注意書きが復活したんだろう。あれ嫌い。
 しかし、MCUに慣れてない人はエンドロール中に1つ目の映像を観た次点で「これで終わりか」と判断した人が多かったみたいです。そこで帰ってる人が結構いました。ワタクシは「HAHAHAHA すべてが終わった後にもあるに決まってんじゃーん!!」と余裕ぶちかましてたら、その映像がオマケってレベルじゃかったので度肝抜かれました。ウィンソルおるやん。『シビルウォー』への布石ってことですかね?

  • あらすじ
    • 父「危ないからトーマスは禁止!!」
    • 娘「なんでや」

 アベンジャーズ組の単独作が出揃った現状で、アベンジャーズ関係ないヒーローの単独作というのは結構意外です。『ガーディアンズオブギャラクシー』みたいに「宇宙だからとりあえずはまだ関係ないよ」という感じではないですからね。舞台地球ですから。
 そんな『アントマン』。知名度とかビジュアルからして少し地味な感じがあったのは否めないと思います。まぁ、見た目の地味さ(ダサさ)ってのは古い時代に作られたからという理由が一応あるんですが。
 軽くナメてたんですよ。コメディーって聞いてたのもあり、気楽に観ようと思ってました。
 そしたらですよ。そしたら、映画が始まった途端、まだマーベルのロゴが出てもいない段階からMCU要素が超濃いじゃないですか。舞台は建設中のシールド本部。会議室にはハワード スタークに、そこそこ老けてるペギー カーター!!
 ボカァね、『キャプテンアメリカ2』が大好きなんですよ。よぼよぼペギーカーターのシーンに涙腺決壊してたんですよ。だから『アントマン』でまさかの登場に声漏れるレベルで驚きました。もうそっから前のめりですよね。
 本編が始まってからもMCU要素が釣瓶打ちでしょ。メチャクチャ出てくるじゃないですか。会話の中にアイアンマンとか『アベ2』の戦いのことが出てきたり、新シールド本部が出てきたと思えばファルコンと戦ったり、当然のようにヒドラさん出てきてバイキンマンみたいにやられてたし。そんでエンドロール後には『キャップ2』組のお三方ですよ。なにこれすごい‥‥。
 作品の蓄積が少なかったフェイズ1では本作のような雰囲気は作れなかったと思います。とはいえ、『ガーディアンズオブギャラクシー』を除くフェイズ2は『アベンジャーズ2』及び『アベンジャーズ3』への繋がりを重視する内容だったと思います。なので、今のところアベンジャーズとの繋がりがない、けど地球という『アントマン』ではMCUのある日常、というニュアンスが強くなったのではないでしょうか。まぁ、アントマンもヒーローだから日常ではないんですけど‥‥。

 今後のMCU的には『アベンジャーズ3』の前に『キャプテンアメリカ シビルウォー』という一大イベントが待ってますね。アントマンはキャップ側のチームに参加することが明らかになってます。ファルコン経由ということなのかな。
 ただ、『アントマン』を観たらアントマン以外に気になる人出てきたじゃないですか。ワスプ2世が生まれたじゃないですか。いや、生まれそうだったじゃないですか。能力的にすぐにアントマンと同等の活躍はできると思うんですけど、『シビルウォー』はどうなるんですかね。参加するのかどうか。参加するんだとキャップ側のチームになるとは思うんですが。
 あと、気になるのがハンク ピム。いや原作のことは知らないんですけど、マイケル ダグラスじゃないですか。すごい大御所じゃないですか。大御所すぎて1作限りの出演だと観ながら決めつけてたんですよ。『キャップ2』のロバート レッドフォードと同じで最後に死んじゃうパターンだと思ってたんですよ。決めつけたんですよ。だから戦車キーホルダー出した時にはとてつもなく驚きましたw 死なないのかよ!!(いやよかったですよ)

 アントマンの映像的な魅力としてはやっぱりアリアクションでしょうか。小さくなるのも楽しいですけどね。小さい状態だとアップと引きの画で緊迫感が大違い、ってギャグが何度観ても楽しかったです。トーマスのくだりとかサイコーですよね。
 アリを操って武器にするってのもおもしろいんですが、そのアリの種類が豊富で心躍りました。移動用の羽アリは当然として、一般人くらいだったら倒せる痛いヤツとか、橋でも船でも何でもござれなアリとか、まさかの電子アリ。そこにピム博士の小型化技術が加わるともう可能性は無限大なんですよね。クライマックスでのアントマン&アリオールスターズによる潜入劇とか本当に楽しかったですよ。修行シーンで軽く説明はされてたアリたちが実践ではどうなるのか、という驚きがありました。

 本作はアントマンのオリジンを描くものなんですけど、結構サクサク進んでた印象です。ぶっちゃけMCUもそうだし、ヒーロー映画ブームのおかげでオリジンのストーリーには少し食傷気味という感じがあったんですよ。まぁ、実際観てみたらそんなことはありませんでしたよー、というオチ。
 今までのヒーローたちと比べて一般世界に生きてる感ハンパない主人公が描かれたと思ったら、彼の行動原理(娘)が説明され、そうこうしてるとピム家に金庫破りに行きます。ここまでいったらもうアントマンスーツですからね。アントマン誕生です。そっから停滞することなくサクサクと修行&準備シーンに入っていって、本番前の軽い実力テスト的な仕事をこなしたらいよいよ本番。その間にもう1つの父娘(ピム親子)の問題を解決してたりして本当にだれません。
 そもそもね、ワクタシこういうハイストムービーの準備シーンって大好きなんですよ。そこに本作では主人公がアントマンとしての能力を高めていく修行要素も絡みますからね。好みすぎます。またその修行ってのが美女からしごかれる、というご褒美みたいなシーンでしょ。もうたまらんのですよ。サイコーか。


 ということで、終わり。このタイミングでおもっくそ地味な題材を持ってきてもこのクオリティーなんだからマジで信頼のブランドですわ、MCU。あっ、あと書くの忘れたけどマイケル ペーニャ最高でしたね。伝聞シーンとか超笑ったわ。いるよね、ああいう人w

『トゥモローランド』の感想 - 北区の帰宅部
 マイケル ペーニャが吹いてた口笛が「It's a small world」。『アベンジャーズ2』でウルトロンが『ピノキオ』のセリフを引用してたけど、それに続くディズニーネタですね。
 今年この曲を聞くと当然この映画連想不可避。アテナちゃーん!!