北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『デッドプール』の感想

 久々に映画の記事です。「そろそろ書かないと……」と悩み続けるのがデフォルトになってしまいました。もうちょっと気軽に書けるようにしたい、という対策を毎回思いつくんですが実行に移らない、というところまでが一連の儀式。
 とりあえず、画像はやめようと思います。これは今思いついたヤツ。

  • あらすじ
    • セクシーマザーファッカー♪

 世間的に盛り上がってますよね。盛り上がりすぎててちょっと引くレベル。去年の『マッドマックス怒りのデスロード』もそんな感じでしたけど、あれは絶賛評に納得できる部分が多かったんですが、本作は意外とそうでない部分も多かったりします。まぁ、熱量的にも『マッドマックス』ほどではないのかな。さすがに。
 なので天の邪鬼モード入った感想になりますけど、本作はオリジンパートが退屈でした。ちょっとキツイ。ヒーロー映画はオリジンが退屈になりがち、だから2作目の方が跳ねる、というのはもはやお馴染みの現象ですけど、その中でも本作のオリジンは退屈な部類だったと思います。よく『スパイダーマン』がリブートされる時に「まーたベンおじさん死ぬのかよ」って言われますけど、ベンおじさんが死ぬ話はエピソードとして超おもしろいので許せますよ。なんならデッドプールもベンおじさんの死によって誕生してくれた方がマシに思えるレベル。
 というのも、最初にデッドプールの完成体が出てくるじゃないですか。あれがクッソ魅力的でしょ。もう最高じゃない。だからその後に過去に戻られても「早く俺ちゃん見たいんですけど……」って気分になりました。セックスギャグとか楽しい部分もなくはないんですけど、完成体の前では無力だったかなぁ。
 オリジンといえば、今年のアメコミヒーロー映画では、『バットマンvsスーパーマン』のバットマン、『シビルウォー』のブラックパンサーとスパイダーマン、という「いくらなんでも手際よすぎない?」というオリジンを見たばかりだった、というのも『デッドプール』の損なトコなのかな、とは思います。まぁ、この2作は両方続編なんで一概には比較できないんですけど。
 あと、ラブストーリーとしての部分も特別な魅力は感じませんでした。フツーに思えた。特に捻りもなく事態が解決したので特にそっちで感動したりハマったりすることはなかったです。「えー俺ちゃんが真面目なことやってるんですけどー」という気分になりかねないレベル。
 ラブストーリーを除いても、本作って話が驚くほどにシンプルですよね。一本道。特に捻りもない。デップーがオリジンして復讐しに行ったら割とサクサク成功しちゃった。まぁ、これはキャラ萌えとしては効果的だった気もするんですけどね。まっすぐな一本道だけど、デップーが絡むと超魅力的に見える、という。王道な話でもデップーだったら一味違う、みたいな。ラストの悪役殺すトコとかおもしろかったですよね。コロッサスが「ヒーローとして私怨で殺すのはよくない」云々を言ってる途中でバン。ちょっとコロッサスの説教がフリとして露骨でしたけど、そういうのはベタでも大好きですw
 捻りがないってのも重なるんですけど、悪役がショボすぎたと思います。『トランスポーター イグニション』のアイツ。痛みを感じない、だけかよ。『キックアス』では冴えない能力という扱いだったヤツじゃないか。デップーと戦っても勝てる未来しか見えなかったよ。負ける要素がない。能力がショボいってのは本作の生い立ちを考えると「おいしいキャラ使わせてもらえなかったんやな……」と同情できるから別にいいんですけど、それをカッコよく、強そうに見せないってのは別問題でしょ。ここはマジで残念でしたね。一番残念かもしれない。

 まぁ、よかった所としてのは「デップー最高」というだけで終わってしまうので感想のバランスが悪くなってしまうのが困りました。ギャグとか羅列してもしょうがないですし。特に好きなのはスーパーヒーローランディングかなぁw
 ライアン レイノルズが究極レベルにハマってた、というのは大きいと思います。もはやマスクしててもライアン レイノルズの顔が透けて見えてくるレベルに不可分な存在になってたと思います。自虐ネタも決まってたし、ライアン レイノルズが本作を最後まで諦めなかったことに関してはホント感謝しかないです。

 最後に、スタン リーは歴代のカメオ出演の中でも最高レベルだったと思います。エロ親父系のネタは過去にもあったけど、本作はそこがさらに露骨w


 ということで終わり。アメコミヒーロー映画が全盛を迎えてる今公開された、というのもプラスに働いてたかな、と少しだけ思います。少なくとも『X-MEN ZERO』の頃よりも盛り上がってますし。MCUが行く所まで行って、スーパーマンバットマンという超大ネタが投下された時期というのは印象的なタイミングですし。