北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

失楽天2018年10月号の感想

 Komiflo感想シリーズももう第5弾。軽い気持ちで始めましたが、めちゃくちゃ面白いのでやめ時、やめ方を見失いつつあります。

 Komiflo的には、発売日が紙版と同じ。収録内容の落ちもないと思われます。嬉しいですね。快楽天派生はみんなこんな感じということなのかな。ちなみに、修正は白塗り。
 快楽天BEASTとの配信日が隣接してワタシ泣かせだったんですが、どうやら3連休が原因らしいです。敬老のせいかw

失楽天 2018年 10月号

失楽天 2018年 10月号

『転落』orico

 表紙があり、巻頭カラーが2ページあり、巻中にフルカラー短編が8ページ。すべてが同一のキャラ。はえー、面白いことしますね。徐々に物語が見えてくる構成だ。こんな方法があるとは。
 表紙では単にエロい人のエロい姿見えて、巻頭カラーでは簡単なプロフィールと行為中の姿カラー2ページ、そして巻中にいよいよ短編で物語。面白いなぁ。なにこれ。
 ということで、本編。女社長が営業の若手とあれこれ。地位のある人物らしく “普通のプレイも飽きちゃったわ” からの “ちょっと変わったプレイ試してみませんか” 。偉い人ほどマゾ願望がある、そうに違いない!!という確信ですねw
 フルカラー短編で8ページあるんですけど、見開き単位で構成されてるのが特徴的。ページをめくる度に時と場所が飛びます。4コマ漫画ならぬ、見開き漫画が間に3回繰り返される形ですね。これは目から鱗ですわ。いろんな方法があるんですねぇ。感心しかない。すごい。

『とれーにんぐヤッホー』utu

 タイトルがひどいw 下さらないダジャレでひどいタイトルは多いですけど、特に内容がない路線でひどい。タイトルとかどうでもいいです、という作者の意志。
 ジョギングを始めたら同じ公園にいたジョギング先輩のバツイチの女性と。あー、ジョギングしてたらってシチュエーション良い。ジョギングしたことないけど、なんかロマンある。同じ趣味って共通項がありつつ、先輩後輩という上下もあって、先輩に教えてもらうという体裁のコミュニケーションもあって、ジョガーだから体力あって……という。これはシチュエーション設定の勝利だなぁ。「こんな出会いありそう!」という説得力があるのが良いですね(実際は知りませんよw)。
 年上ということで人妻感も少なからずあるんだけど、人妻ではなく、バツイチ。離婚の原因が性欲が強すぎて、というのもジョギングと紐付けしたくなりますね。体力ありすぎて大変なのか……みたいな。
 んで、最後の “僕は絶対…! 絶対いなくなりませんからっ!” 。恋愛関係のことではあるんだけど、ジョギングを止めません!という決意表明でもあるってのが良いですね。うまい。

『パートタイムインフィデリティ』伊藤エイト

 スーパーでパートしてる人妻が同僚の輩に捕まって云々。弁当屋で働いてる人妻じゃないけど、こういうパートで働いてる人妻(未亡人)ってのも1つのジャンルですよね。ジャンルとしてかなり強固な気がする。人妻でありつつ、外の世界に出てて、そして何よりエプロンしてる、ってのがデカいんだと思います。バツイチからの人妻という掲載順も面白いですね。
 構成として見逃せないのが、序盤、同僚のおばちゃんが妊活について言及してくる点。そっから不倫の話になるんですが、当然最後には中出しになります。ちゃんと序盤から、その布石は打ってくるわけですね。店長、同僚のおばちゃん、そしてチャラい若者と主人公、という土台の説明を開始2ページでさらっと済ませているのがスマートです。
 ということで、不倫なんですが、クライマックスはやはり職場での情事ですね。人妻のエプロン姿もばっちり押さえてくるので見事です。ちゃんと最初に提示したネタを全部拾ってくる。
 んで、最後には店長と同僚のおばちゃんが出てきて話を締める。キレイに締めたなぁ。

『瞬子、負けず嫌い!!』だむ

 スポーツ万能な陸上部キャプテンの女の子に、持久走で勝ってしまい……。
 良い。これは勝手な好みなんですが、ギャグ調でカラッとした感じでエロいことする作品大好きです。引け目とか感じる余地が1ミリもないのが良いですね。本作も負けず嫌いの女の子に一方的に難癖をつけられる形で行為に至るんですが、スポーツライクというか、エロいことしてる意識が希薄で大変良いです。負けず嫌いの発想がどんどんエロの方向に飛躍していくところとか笑えて、それでいてエロいので素晴らしいですね。
 んで、『とれーにんぐヤッホー』と同じで、体力に自信ある人たちなのでセックスの方も長くて、という。エロ漫画でもAVでもそうですが、「どんだけ出すんだよ」というツッコミが避けられないんですが、本作はそこに「体力がすげぇんだよ!!」というロジックを用意する。体力勝負という意味合いもあるので、イケばイくほど「どんだけ体力あるの……」という強者の証になります。うまいですね。

『愛しやコンコン』桃月すず

 今回のベスト決定でーす!!(まだ途中までしか読んでない)
 そんくらいハマった。超良い。ワタシの求めるエロ漫画が詰まってると言っていいレベル。
 人間に恋をした化け狐と、その狐に恋をしてる化け狐が……。これ、冒頭の部分から良く出来ていて、開始からケモい女の子が出てくるのでこの子が主人公だと思うじゃないですか。ところが、タイトルが出る前後で語られるモノローグはオス狐の方なんですよ。この二重構造ですね。これがめちゃくちゃ面白い。
 んで、あまりに都合よく接近してきた人間の男。よく見ると男には狐の耳があって……。リンくんじゃないですか、やだーw 要するに、叶わない恋に同情したリンくん(オス狐)が人間に化けて近づいたって話なんですね。この捻りが素晴らしいです。もちろん、好きな人間男に近づかれてドキドキする狐の女の子も可愛いんですよ。読んでるとそれがメインだと思っちゃうんですが、彼女はすぐに相手が人間でないことに気づく。ケモ耳が露出してますからね。迂闊すぎるリンくん可愛すぎるよ。
 物語的に感動的かつ、一線を越える瞬間。それは女の子の方が相手がリンくんだと気づいた瞬間なんですね。そっからエロいアプローチを仕掛けるようになる。自分のことを思って回りくどいことをしてくれたリンくんの愛に気づいて気持ちが盛り上がり、一線を越える。ドラマ的な盛り上がりもありつつ、2人の主従関係が決定づけられた瞬間でもあるのが面白いですね。本来なら人間に化けてるリンくんが騙してるので、主従の「主」でなるはずなんですが、それがバレてしまうことで見事に逆転する。以後はバレてることに気づいてないリンくん可愛い……という視点が強くなりますね。最高じゃないですかw
 リンくんとエロいこと始めるわけですが、体が違うからイマイチじゃない??という問題に対して、 “けど反応はリンのもの…” と見せたのもうまいですね。狐同士でやればいい話なんですが、人間同士でもアキとリンの繋がりは成立する。
 リンくん萌えとしては、行為が盛り上がっていくにつれて姿を偽ってることに後ろめたさやジレンマを感じるようになる様ですよ。現状として幸せなことになってるけど、相手が求めてるのは自分ではなく……とリンくは勝手に悩んでるけど、実際はリンくんであることはバレバレというw 可愛すぎかよ。これ、まったく同じ話をリンくん目線オンリーにしたら、相当シリアスで悲しい泣かせる話にも出来たと思います。語り口ひとつでこうも味わいが変わってくるんだから漫画って面白いですね。
 んで、ラスト。リンくんの人間の姿が明らかになってエンド。照れながらネタバラシする(けどバレバレ)なリンくん可愛すぎかよ。
 面白かった。リンくんの魅力がヤバい。読切でここまでキャラに思い入れが生まれるとは思わなかった。よく考えると、話のあらすじは「幼馴染が一線を越える」で終わりなんですよね。そこに化け狐というネタを盛り込んだのが本当に見事だと思います。女の子視点で物語が進行するんですが、実は男の子の方にドラマは詰まっていて……というのも最高です。リンくん可愛いよー。
 本作の英断としては、竿役のキャラを立てることを物語のメインにした点ですね。絵としては女の子がメインなんだけど、話は男の子、という入り組んだ構造が素晴らしいです。発明と言えるレベル。

『下地さんStudy!』ばつ

 エロ漫画描いてる女の子と。エロ漫画におけるエロ漫画家というシチュエーション異常に多いと思います。読者がエロ漫画好きだから合理的ってのも分かるんですが、ここまでメタな話が多くなるのも不思議な現象な気もしますね。「無修正は初めて……」って場面ありますけど、読者的にはその場面に修正入ってるのでメタいジレンマを感じますよね。修正の向こう側の想像を喚起させるので……みたいな効果もあるのかな。
 とにかくエロ絵の勉強としてチンコを提供することになるんだけど、とにかく驚いたのが、チンコがでかい。マジちょっとあり得ないというか、惚れ惚れするサイズ。巨大化の過程も描かれるのでより印象的です。たぶんこれは意図的に大きく描いてると思うんですよ。初めて見るチンコ、という衝撃を絵として表現してるんだと思います。それにしても金玉もでかいのでスゴイ。手のひらいっぱいである。
 あとは、女の子がオタクみたいなもんなんで、ムチムチというかお腹の肉とかが少したるんでる描写があるのが印象的ですね。これをぽっちゃりとか言うと「夢見すぎ童貞かよ」ってなると思いますがw モデル系とか絶世の美少女とは一線を画すキャラになってるのは間違いないと思います。そこが魅力っていう。

『もてなしの湯』ビフィタス

 温泉旅館でエロいことされる……ではない。やや複雑なシチュエーションでそこが本作の魅力でしょう。ひょんなことから休眠状態の民宿に泊めてもらうことになる。この開始数ページの状況説明がめちゃくちゃスムースで驚きます。主人公の悩みがあり、その悩みの原因が出会いのキッカケになるのとか見事ですね。
 休眠状態の民宿ってのがとにかく最高でして。民宿よりも家庭的、日常に近い独特のバランスなんですよね。一般人だったらここまで他人をもてなせないけど……というギリギリのライン。そして、一応民宿なので露天もある、という。おいしいとこ取り。
 ブラック企業で疲弊してる主人公というオモシロが出てたのが、 “こういうことって結構してんですか?” 。露天でエロいことになって嬉しいし、恋心みたいなトキメキも感じてるんだけど、それと同時に「俺なんて……」という闇も大きくなってくるという。めんどくせぇなw めんどくさいけど、分かる。

『彼女は陽気な外国人』つげ安奈

 外国人の彼女とあれこれするのである。直球タイトル好きw
 仕事を首になって自殺予定のサラリーマン。この手のネタが連続しますね。こういうの意識して掲載順決めてるんだろうなぁ。DJ感覚というか。
 自暴自棄な主人公に迫る外国人の彼女。外国人だからエロに積極的なはずや!!という失礼な前提が良いですね。規格外というか、良い意味で常識が通用しない感。主人公は常識に押し潰されて死にそうになってるわけですので、ここでの彼女はまさに救いですね。
 本作の白眉としてはプレイ中の展開でして。彼女は男の困ってる顔が好きなのでガンガン攻めて、男の方が限界に近づくと彼女の気持ちも高まってキス。このキスのコマが美しいんですが、ちゃんとこれがドラマ的に重要なんですよね。あのキスによって空虚だった主人公は救われる。証拠にそれを境に男の方が攻めるようになる。主人公が積極的に動き出す瞬間ですね。それで終わっても全然いいんですが、彼女の性格的に負けてらんないと延長戦に入るのも面白かったです。
 あと、個人的なツボとしては、おっぱいで顔面を攻められた時に主人公のメガネが外れる点。あそこで2人の攻守が決定づけられた感じありますねw

『白雪嬢のご奉仕レッスン』中乃空

 続き物。たぶん2話目。お嬢様が許嫁でエロいことをされる。前回はチアで、今回はメイド。
 一般人の主人公を名家の当主にふさわしい振る舞いが出来るようにメイドになる。どう考えてもメイドの方が「従」になるはずなんですが、メイドの方が「主」というねじれを成立させる理屈が面白いですね。もちろん無茶ではあるんだけど、その強引さが彼女のキャラクターであって、というのがうまい。
 ドラマ的な見所はやはり2人の攻守が逆転するところで、 “やっぱり私の許嫁という立場はあなたには荷が重過ぎたかしら…” というセリフで男の方にスイッチが入る。まぁ、下克上展開自体はよくある話なんですが、そこに「彼女と別れたくないから」という要素を入れたのがお見事です。単に男が覚醒して攻めに転じるのではなく、その覚醒は彼女への好意に起因していて……というのが素晴らしいです。ちゃんと彼女の方も攻められながらそれを認識してますし。

『鳥籠』さじぺん

 お嬢様学校。お嬢様ネタが隣接ですね。
 生粋のお嬢様と、猛勉強して途中からお嬢様の世界に入った一般家庭育ちの2人。話としてはお嬢様の方が悪魔で、もう1人をエロの世界に引きずり落とす話。金持ちコミュニティーのいかがわしいパーティーに誘う。
 ただ、このお嬢様の子は悪意を持って落としてくるんだけど、その悪意は、自分と同じ立場の友達が欲しかったから、という歪んだ好意でもあるのが面白い。特殊な百合と言えなくもない。大量に男いるからダメなんだけどw とにかく「私だけつらい思いしてずるい」という悪意と、「友達が欲しい」という好意が表裏一体になってるのが特徴的ですね。
 男が大量に出てきますけど、ほとんどそこに人格はありません。要するに、お嬢様の外的なチンコみたいなことですよね。乱交ではあるんだけど、彼女の感情からしたら2人がセックスしてるに等しい話だと思います。まぁ、だとしてもレイプだし、迷惑な話ではあるんだけど、歪んだ愛情の発露として見るとまた印象も変わってきます。

『アカネが絶頂く!』TANABE

 「イく」と読みます。文字数があってない当て字好きw
 続き物。おそらく2話目。1話目では告白してフラれたしまった主人公が姉御肌のギャグに優しくされる話。それがかなり良かったんですよ。優しいギャルって結構なジャンルだと思いますが、おこに姉御気質をブレンドしたのがとてもハマってたと思います。
 んで、本話。前話で2人は付き合うことになったので、今回は恋人としてのあれこれ。前回は友達が一線を越えるドラマだったけど、今回はその先にある恋人としての日常って感じですかね。いや、まだ恋人としての振る舞いになれてなくて、恋人の日常に憧れてる、という感じか。そこらへんの機微が魅力的だと思います。キャラ萌えはもう既にバッチリですので、環境を変えるだけで楽しい。
 姉御ギャルが今回、恋人としてどうすればいいのか戸惑ってる感じとかとても良いですよね。男の方は変わらず感謝の念を抱いていて、という。上下関係を残すか、なくすか、というドラマですね。
 とはいえ、やっぱり彼女の本質は姉御肌にあるわけで、 “ほら…お前…一度そういう機会逃してんだろ…?” の部分とか、その魅力がスパークしてて素晴らしいと思います。優しいというか、面倒見がいい。
 あと、冒頭で彼女のことをゴリラ扱いしてた同級生の女子たちが、倉庫でのやりとりを立ち聞きしちゃって……というオチも良いですね。ギャグ的なオチとしてもそうなんだけど、「ゴリラだと思ってたけど……」みたいな驚きがあったことでしょう。明日から彼女への印象も変わるんでしょうね。

『いっぱいだしたいっ!』森ぐる太

 何を出したいかというと、潮。潮吹きを目指すカップルの話。
 潮吹きって、男が一方的に責め立てた先のゴール、みたいな印象も強いんですが、このカップルは違う。彼女の方が潮を望んでる。さらに、男の方は潮経験済み。これ良いですね。2人の仲の良さが感じられる。どちらかがもう一方を責め立てるのではなく、2人が対等になるための潮吹き。
 んで、秘策として出てくるのが、くすぐり。「リラックスした方がいいらしいよ」という情報から導き出した答え。
 くすぐりプレイで面白いのは、双方向だったプレイがくすぐりの入ることで一方通行になる点。2人で潮吹きを目指してたんですが、くすぐりが始まると彼女からは動けなくなります。もちろん気持ちでは互いに協力的なんだけど、行われるアクションとしては一方的になる。めっちゃ責められてるのに “全部出させて欲しいんやけど…” と頑張る姿が可愛らしいですね。そんな姿を見た彼氏はいよいよスイッチが入ってしまい、挿入中でもくすぐりを敢行。明らかにここでフェイズが1つ上がる。
 エピローグがまた素敵で、あんだけすごいことになったのに彼女がノリノリ。やはり本作の本質はこの一方的のようで双方向的になってる関係性にあると思います。次に備えてるとしか思えない水分補給のラストショットが非常に良いです。

『混浴の掟』一煉托生

 日本好きの外国人2人組が混浴で出会ったおっちゃんに騙される。日本好きだから「教えてあげるよ」という体裁に弱くて、ころころと騙されていく様がギャグ的で楽しいですね。あまりに胡散臭いウソで押し通そうとしても彼女たちの方が都合よく解釈してくれるくだりとか完全にギャグですよね。騙し騙されなんだけど陰湿な感じはなくカラッとしてるのが魅力的です。
 温泉で運動するので当然水分補給が大事になってくるんですが、エピローグで水分補給し、まだまだ続きそうな予感がして終わる、というのが直前の作品と同じだからスゴイ。潮吹きと温泉で全然違う話なのに最後に出てくるアイテムが完全に一致w

『揺蕩』燵成

 たゆたい。大学の男子寮。寮母さんの代打でやってきた人とあれこれ。寮母さんってだけでちょっとロマンあるじゃないですか。そこに代打が加わる。寮母さんは帰ったらいる良さですけど、代打だと今だけの特別感、刹那的な魅力が加わりますね。寮母としての仕事が少し不慣れで、その穴埋めとして……みたいな展開もアガります。
 エロいことするだけでなく、話としては彼女の方に実は恋人がいた、そしてトラブルを抱えてるらしい、となって動き出す。頑なに最後の一線は越えなかった彼女の方から誘ってくるのが良いですね。主人公は状況に流されて続けるんだけど、その都合の良さを自覚してるってのが面白かったです。
 そっからさらに捻って、彼女の方から恋人とうまく行ってない件をカミングアウト。それがキッカケで攻守が逆転して……で、最後がすごい。割と宙ぶらりんのまま終わる。このまま「代わりに俺と」みたいな安易なことにはならない。彼女の “もういいから…” で突然終わる。おもしろ。これどっちの意味なんでしょうね。恋人との関係は「もういい」なのか、主人公を突き放す意味での「もういい」なのか。そもそも主人公は流されることが多く、おこぼれをおいしくいただいてた形なので、どこまで踏み込んでいいのか分からない、みたいなバランスも含め面白い結末でした。こんな終わり方もあるのか……

『罰げーむ』芝4丁目

 幼馴染に罰ゲームとしてマッサージをしてたら彼女が寝てしまって。寝てる姿を見て暴走したら、バレる。
 キレた彼女が男のことを全力で煽ってくるんだけど、挑発することで彼の本音を聞き出そうとしてるのが分かりますね。「ドキドキ」というコマの次に “僕は…” “アオイとセックスしたい!” と続きますし。ここらへんのケンカコミュニケーションというか、素直じゃない感じが可愛らしいです。
 あと、本作で印象的、というか徹底してるのは上下の構図。もちろん2人の上下関係を示してるんですが、とにかくこの2人は上下の位置に収まる。冒頭の日々勝負をふっかけられて……という回想ありますけど、そこで描かれるのは木登りです。完全に上下。その後も椅子に座った彼女の足のマッサージで上下。座ったまま寝てる彼女へのクンニも上下。
 唯一、2人の上下が反転するのが、2人の初体験のくだり。ここで彼女の方が下に回ります。要するに正常位。ここで2人の関係も逆転して終わるのかな?? と思ったら、初めてを終えた彼女が2回戦をご所望。何かと思ったら、寝そべった彼へのフェラからの、騎乗位。上に戻ってきたw そんで “上からってヤッてみたかったんだよねぇ” ですよ。完全に上が好き。
 エピローグがまた素晴らしくて、今度は坂道勝負。当然彼女が勝つんですが……ということは彼女が上にいるんですね。めちゃくちゃうまい。構図でドラマを語ってる。もうほとんど映画的と言っていいレベル。まぁ、映画と漫画にそれほど差もないんですが。

読者コーナー

 めちゃくちゃ面白かったのが、担当が選ぶ前号のベストカットが紹介されてる点。マジか。次号がめちゃくちゃ楽しみになりました。それまでに内容忘れちゃいそうですが、ベストカットだと見れば思い出せそうです。
 あと、特徴的だったのは、読者からの投稿にあわせて該当作品のカットが掲載されてる点。助かりますね。「そうそうこれこれ」と記憶を引っ張り出すのに便利だと思います。読者コーナーは失楽天が一番好きかも……
 極私的にツボだったのは、作家が仕事場で食べる修羅場飯を紹介するコーナーでの、担当の余談。映画『シンシティ』のメイキングで紹介されてるロバートロドリゲス監督のタコス!! マジか、めっちゃ知ってる。DVD持ってる。なぜ映画の特典で……(別の映画でもやってます)


 終わり。面白かったです。ツイッター見てたら知ったんですが、アンケートなんてあるんですね。


 普段はどっから探せばいいんだろう……と思ったら公式サイトにありました。そうだったのか。ひょっとして別のサイトでもあったのかもしれないですね。電子版だし、簡単に出来るので気づけば送りたいと思います。
 読者プレゼントのキーワードが分からないんですがああああ???と思って必死に探したら、読者コーナー3ページ目の下部に黒塗りが。ここかなw まぁ、いいです。買ってないし、そりゃそうだ。
 アンケートの内容とも重なるんですが、個人的なお気に入り。今回は『愛しやコンコン』です。かなり好みにブッ刺さった部分もあるんですが、それ抜きにしてもよく出来た作品だったと思います。プレイが始まってからも物語がグイグイ動く感じが素晴らしかったです。あとはやっぱリンくんが最高に可愛い。
 他だと『もてなしの湯』『罰げーむ』あたりかな。

 次回でコミフロ感想の初月が終わります。完走できそうで何より。

gohomeclub.hatenablog.com