北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

快楽天BEAST 2018年11月号の感想

 ニンテンドースイッチ買ったんですけど、あれでKomifo読みたいです。1ページ表示するんだったら理想的なサイズだと思うんですよね。任天堂さん、どうですかね??(ムリダヨ)

 注意書きとして毎回するべきだと思うんですが、Komiflo組です。今回は特に大事ですね。
 私的な話ですと、Komiflo組であり、読むのと感想書くのはこれが2号目です。
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「表紙」ぴょん吉

 秋ですねー。秋の季語を大々的に打ち出してるのが素晴らしいと思います。先日のホットミルク表紙と対照的というか。
 イチョウも季語として強いんですが、脱ぎかけの服装が暖かそうなのが良いですよね。脱ぎかけが何層にも重なってる感じ、夏にはない良さだと思います。その羽織ってるのが真っ赤で、紅葉を連想させます。秋感すごいぞ。
 季節感という意味では、最後に見えるのが下着ではなく水着。これすごいですね。夏から秋への移り変わりが現れておる……
 ポーズは同じで表紙のボツ案。タイツにするのかニーソにするのか。チェックはスカート、ニーソどこに入れるのか。はたまた「秋だからハロウィンじゃね??」という案も良いですね。ただ、衣装が何層にもなってる感じが好きだったので、タイツが採用されたのが個人的に嬉しいです。

『セクシャル吸ぴっと』れぐでく

 巻頭カラーなんですが、そのカラーの使い方が素晴らしくてですね。当然のように男女がセックスしてるんですが、徐々に彼女がサキュバスだと明らかになる。2人は恋人だからセックスから始まっても違和感ないですね……と思ったら、モノクロに入ると同時に別れ話。カラーはサービスで、モノクロから改めて物語が始まる。このバランス、違和感なくて、それでいてサキュバスという本作のテーマを見せてて見事です。
 精子を選り好みするサキュバスなのでセックスレスのまま1ヶ月が経ち、彼と再会してしまって……となってからが本題。新しい彼女と居合わせても動じない、むしろ彼女ごとガンガンいこうとするサキュバスの余裕が良いですね。人間2人相手にしたところで困ったことにはなり得ない、という自信。魔法か何か知りませんけど、性的に落とせるんだから問題ない。そもそもサキュバスだとバレることも恐れてないんですよね。圧倒的な余裕。覆りようのない優位性……なんだけど、彼女には唯一惚れた弱みがあって、という話(精子に惚れた)。これがなければ誰だっていいんですけどね。それに、これがあるせいで、彼に近づくのは彼に嫌がらせがしたいわけじゃない、って分かるのもデカい。仕返しとかじゃ全然ないですよね。寝取ってやろう、でもない。このバランスが本作の味噌だと思います。2人が性生活に満足してないことも見抜いた上で、手助けしてやる、という体裁。セックスカウンセリングみたいな話ですよね。まぁ、あくまで副産物であって、サキュバス的にはおいしい精子にありつきたかった、というだけなんでしょうが。

『Twinマキシマム!』オクモト悠太

 幼馴染の姉妹と3P。タイトルは巨乳が2人ってことですかね。幼馴染だから性的な目で見れない……と思ったけどやっぱちげーわ。理由はおっぱい。ここを絵1枚でバスンと説得力持たせたのは強いですね。
 てか、3P作品が続きますね。3人の関係性、パワーバランスとか全然違うので、より面白いと思います。本作の方は主導権を握る人がいないんですよね。企画者は姉だけど、積極的に動くのは妹で、2人には惚れた弱みがあるし、彼も途中からガンガンやる気。
 女2人の3Pモノだと魅力的なのは2人のコントラストだと思います。先ほどの作品でもあったけど、その点では本作の方が優れると言っていいでしょう。姉のためと積極的に動く妹と、気持ちは強いけど引っ込み思案な姉。そんな対照的な2人が絵としても、行動にもそのキャタクターが反映されてるので楽しいです。一番分かりやすいのは最初から下着な妹と、制服姿な姉。姉の方がなかなか脱がずに行為を始めるってのも最高ですね。脱ぎかけエロい!ってのもそうだし、2人の対象性が本当に楽しい。
 エピローグ。どうやら姉が抜け駆けしてるようで、みたいな話も面白かったです。受け身ではあるけど、徐々に変化してる感じありますよね。ドラマを感じる。

『いぬおかみ』雛咲葉

 若女将はケモ学生だー!!と思ったら違った。タイトルの「いぬ」はプレイ内容であり、2人の関係性ですかね。
 ていうか、犬が可愛い!! エロの体勢になってるからエロ以外の可愛さが飛び出るので驚きましたw 秋田犬のシロくんがそりゃもうキュートでたまりません。犬のチンコが堂々と描かれるのはエロマンガならではで面白いですね。
 そんな犬。若女将が主人公に好意を持った理由が「犬っぽいから」。年は近いのに一方的に可愛がられてる感、上下関係が確定する感じ、素晴らしいと思います。ただ、SM的な意味での「犬」ではない、という感じが本作の魅力ですね。彼女の方はかつての愛犬を思い出すし、彼の方は自ら犬を演じることで彼女を癒そうとする(下心だけどw)。犬を模したプレイだから上下関係ではあるんだけど、対等な男女関係のイチャイチャでもある。
 あと、細かいけど個人的に超好きだったのが、一発目の処理をするティッシュ。高級料亭らしいケースに入ってるんですよ。魅力的な女性との色っぽい関係に酔ってしまうけど、このシチュエーションもエロいぞ!!と思い出させてくれるようで大好きです。むき出しの箱ティッシュじゃないんだよなぁw
 エロ的な部分では、エピローグで、着物を見事に直していく様が色っぽかったです。彼女の若女将としてのプロ感もそうですが、日常に戻っていくグラデーションがエロい。

『りべれーしょん』こっぺ

 高校生カップル。幸せだし、好きなんだけど性的に満たされなくて……最終的に野外にハマる。どちらかが計画的に野外でやろうとするのではなく、日常の中から自然と、ずるずると始まってしまって……というのが素晴らしいですね。
 エロいことは一切してない日常の中にも彼女から漏れ出るエロさ、みたいなのが描かれる序盤が好きです。狙って出してはいないけど、溢れちゃってる感じ。
 テニス部の部活帰りということで、スポブラをフィーチャーしてるのも良いですね。野外だけど、脱いでもそこまでエロ全開じゃない、という助走感。
 野外ということで、不可避なのがバレるバレない問題。爆笑しつつ、野外モノとして面白かったのが、犬にバレる。「なんで犬ネタ連続すんだよww」と笑ったんですがこの、バレてるけどバレてない、という絶妙の案配は見事ですね。野外モノとしてのこんな方法があったのか、と感動しました。バレたけど犬だからセーフ……なのか?みたいな。それに、犬だから匂いに敏感で彼らの行為の痕跡を嗅ぎ取ってる風の描写も最高でした。
 さらにいうと、最後に彼女がうれションしてしまうのも犬の派生ネタみたいで面白かったです。からの「川をキレイにしましょう」の看板も最高です。ああいう冷静にさせられるの好きw ギャップが楽しい。

『彼女の秘め事』ねこまたなおみ

 犬からの猫だぞー!!(ムリアル)
 職場で暗すぎる未亡人とサシ飲みしたらあれよあれよと。実はただのバツイチなんですけど、1回未亡人詐欺を挟むのが面白いです。未亡人は未亡人で一大ジャンルなのでそっちでもいいんだけど、そうではなくあくまでもバツイチ。要するに、恥ずかしがって何も言わない彼女のことを、こちらは何も知らなかった、という話ですよね。そんな彼女について徐々に深く知っていく、というドラマ。なのでタイトルが『彼女の秘め事』。オチの付け方も含め、このタイトルは素晴らしかったと思います。
 主人公は、社内環境を乱す問題児のトラブルバスターを押しつけられてるのもあり、常に彼女に対して意地悪な姿勢を保つのが本作の特徴ですね。極端なSMではないですが、上司である主人公がその優位性を定期的に確認するような言動が続く。ただ、それでも既成事実は生まれるわけですからね。要するに惚れた弱みは主人公の方が抱えるわけです。
 本作最大の特徴にして、最大の魅力は彼女の元旦那ネタだと思います。主人公が意地悪なのもあって、旦那の話を執拗に掘り下げるんですが、そこから見えてくる彼女の素顔であり、彼女のエロさてすよ。その明らかになる経緯が非常にエロい。そういう意味で最も分かりやすかったのはゴム装着のくだりでしょう。フェラでのゴム装着きたー!!という鉄板ネタなんですが、「彼女はなぜ出来るのか」を元の旦那とのエピソードを交えて語るのが説得力ありつつ、彼女の人生の蓄積を感じさせられて本当に良いです。もちろんエロいし、絵的な表現としてもエロいんですが、それだけじゃない魅力もあります。「彼女のこと全然知らなかった」という感動ですかね。
 んで、彼女のことを知れば知るほど溺れていく主人公。意地悪として旦那の話を聞き続けるんですが、最終的には “浮気した旦那のことなんか…忘れていいんですよ” ですからね。ベタボレじゃないですかーやだーw

『ご褒日が欲しい!』紅村かる

 専業主夫の話。また犬だーやったー!! 急にわんこ特集始まっててウケる。
 ただ、主従関係という意味においては本作が一番強いですね。わんこ感が強い。「金曜日はえっちする日」と決められてるのも躾られてる感すごい。射精管理ほどではないけど、管理ですよね。もちろん平日の最後だからって合理性はあるんですが。
 えっちを期待した犬がご主人の帰りを聞きつけて玄関まで走ってくる感じが愛おしいですね。マジ犬。そっから自宅残業が入ったので「まて」「おすわり」もやるから見事です。コンセプトを徹底してる。
 んで、一発目は完全に一方的にやられて終わり。やっとご褒美タイムに入ったのに一気にがっつかないの忠犬感ある。ご褒美はもらうもの、という認識がこびりついてるんですね。対等感がまったくないw
 一番面白かったのは電話のくだりですかね。ああいう行為中の電話って、電話してる方が意地悪されるもんだと思ってたんですよ。フツーそうじゃないですか。声に出ちゃうのを我慢して……みたいなエロでしょ。それが逆、電話する方の意地悪というアイディアが良かったですねぇ。めっちゃフレッシュ。そこに男の声が聴こえて浮気を疑う、みたいな。あまりに可愛いので可哀想なにもなりますが、ご主人様を取り戻そうと必死に2回戦突入するのがまた可愛いのでした。やっと正常位、男性上位になるんですが、そこでの気持ちだけが先行してサマになってない感じがまた素晴らしかったと思います。

『椿の想い』羽月ユウト

 今度は女将ネタが続くぞー!!(料亭と旅館で違うけど)
 ということで、若女将が大学時代の片思いしてた人に出会う。この「若女将」感なんですが、和服、お酌、温泉もそうなんですが、地味に面白かったのは「大女将」の存在。つまり母親ですね。好きだった人と再会してドキドキしてるけど、そういう雰囲気に似つかわしくない母親が同席してる。彼の方は思わぬ形で挨拶しちゃったことになってますね。それがしっかりオチにも使われてるので良かったです。
 あと、本作で一番良かった、好きなのは “今は…っ 椿って呼んで” のくだり。温泉に誘ったり、チンコに手を伸ばしたり、結構すごいことやってますけど、彼女が真に殻を破ったと言える瞬間はココだと思います。「下の名前で呼んで」ってまぁよくある話ですけど、本作の場合は別のニュアンスも加わるんですよね。彼女は家族と仕事が一体化した環境に生きていて、そこに彼がやってくることで結ばれるんだけど、そうではなく彼女個人として彼と向き合いたい、という気持ちがあのセリフに詰まってたと思います。言うならば若女将性の否定というか。そういう意味でも大女将の存在が効いていたな、と思います。

『湯加減いかが?』島津鉄甲

 温泉だー!! ちょっとずつ似たネタが連続してて楽しいw ただ、本作は女将ではないので、まったく同じではないんですよね。そこらへんの差異が余計に際立つので面白いと思います。
 本作は彼女(店)側の勧誘から始まる、ってのも特徴的ですね。現実逃避の旅に出たら思わぬ形で良いことありました、という感じがあって良い。彼の方からのナンパだとだいぶ味わい変わってしまいますよね。初対面の女性にずるずると引きずり込まれる形で、というのは本作の大きな魅力だと思います。リゾラバとはちょっと違うかもしれないけど、何も知らなかった2人が徐々に関係が深くなっていく感じは代え難い魅力あります。
 あと、すごい良かったのは彼女の衣装チェンジ。水着、水着の上に1枚ずつ着込む、裸にタオル1枚、そして全裸。短い場面でポンポンと変わるんですよね。このテンポ感は良かったし、単純にいろんな格好見れて嬉しい。数えてみたら律儀に2ページずつやってるのも面白かったです。3種類やったらあとは全裸。てか、よく見たらすごい水着してる……。

『ゆりなのマネジメント術』大山樹奈

 補欠主人公が密かに憧れてるマネージャーちゃんが夜な夜な倉庫で。付き合ってないから寝取られではないんですけど、そっち系の作品だと思ったんですが、どうやら違う。あの倉庫での集まりはどうやら彼女が主催してるんですよね。理由はサッカー部で鍛え上げられた足腰を味わいたいから。なんだそりゃって感じですけど、「補欠は相手にされない」という理屈が通るのが面白いですね。彼女はサッカーうまい人に興味があるので、結果的に、レギュラーになったら彼女を抱ける、という構図が完成するのも誤解を招いて楽しいですw
 主人公は補欠なので足腰が弱い、セックスが気持ちよくない(彼女曰く)。それをどうカバーするか、上回るか、という話ですね。生まれ持ったブツが隠れた才能として光るのもそうなんですが、一番の要因ははやる気持ちではないでしょうか。「何とかしなきゃ」「彼女とついに」という気持ちばかりが先行して必死に腰を振るけど、それはお世辞にも上手とは言えない……んだけど、その乱暴さが彼女にとっては良い、というロジックですね。ここらへんが面白かったですね。バトル漫画ではないけど、主人公がなぜ勝てたのか、がしっかりしてる。チンコだけで済ませてもいいんだけど、プラスアルファがあるから本作は良いです。
 あと、焦る気持ちと不慣れなセックスという2つが重なって厳禁とされてる中出しをしてしまう、からの延長戦、という終わり方も良かった。ぶっちゃけエロマンガだと「盛り上がったら特に意味はなくても中出し」みたいな風潮あるじゃないですか。そこにワンロジック差し込んでくるのが大変好みです。

『せんぱい撮って』ぺい

 分かりやすい。撮られたい女の子の話である。
 まぁ、とにかく撮られたい彼女の話。ただ、その「撮られたい」は彼への好意故の暴走であって、露出とかそっち系の趣味ではない、というオチは付きますね。経験豊富とは言わないが、エロ経験においては童貞の彼よりもある、というバランスですね。それが直接ではなく、間接的に語られるのが良い感じです。
 被写体として準備してきた彼女の格好が水着にネコミミにシッポにブーツ。この足し算感、雑な足し算感も好き。別に明確なテーマがあるわけではなく、何となくエロそう、可愛い要素を無理矢理足していった感じ。水着もブーツも日常で見る機会はあるじゃないですか。ネコミミもシッポも、少しおどけた環境ならひょっとしたらあるかもしれない。けど、それらがすべて重なるのは本人の強い意志がないと成立しませんよね。そこが良いのです。
 個人的に大好きなのは先輩が、 “こんなの撮れるわけねぇだろバカ…っ” となるところ。おっぱいまで、乳首までは撮るけど、モザイクが必要なチンコ以上になると撮らない。この線引きに写真同好会の意地を感じられて良かったですね。彼にとって大事な一線。「ポルノが目的じゃねぇから」という一線。
 そんな彼の一線を打破するのが、彼女のスマホ。一発出した後の彼の顔を撮るんですよね。それに触発された彼がスマホを奪い取り “モザイク必須” なものを撮影するようになる。この「スマホを奪い取り」というアクションが大事です。彼のカメラ、同好会のカメラではなく、彼女個人のカメラ(スマホ)だったら撮影するのもやむなし、という判断。こういう機微が良いですねぇ。
 まぁ、マジレスすると、スマホでの撮影はエロマンガ映えめっちゃするんですよね。エロいポーズ撮ってる女性の構図にスマホが重なって、そのスマホ画面に彼女の秘部が映し出される、という絵面が大変エロいです。本作もそれを狙ったんだと思いますが、それと同時に男主人公のカメラ好きとしての矜持を加味したのが本作の美点ですね。エロいことで頭がいっぱいになってるからこそ、そこで選択する行動にはその人の本質が明け透けに現れると思うんですよ。

『露出大作戦』Pennel

 撮影の次は露出だー!!……とこういう楽しみ方が出来るのが漫画雑誌の良いところだよなぁw
 てか、本作めっちゃ良いですよ!! まだ最後まで読んでないけど、本号のベスト決定と言っていいんじゃないでしょうか。特殊性癖モノとして当事者の心理、それに付き合わされ徐々に感化されていくパートナーの心理、そして若者カップルの甘酸っぱさが見事に融合した傑作なのではないでしょうか。いや、マジで良いぞ。めっちゃ好き。
 初めての彼女に露出癖がありましたー、という話。掴みとして最高だったのはカミングアウトされた主人公の “危ないのでそういうことはひとりではしないこと 彼女の門限である日没までには帰ること” という約束。彼めっちゃ良い人!! こんな出来た彼いませんよ。彼女の特殊性癖を否定することなく、現実的な折り合いをつけようとする姿勢、学ぶべきものに溢れています。彼のようになりたいものです。人類がみな彼のようだったら平和な世の中になってたと思います。
 ただ、このナレーション、モノローグには続きがあって、 “……今は?” 。これまだ3ページ目の出来事なんですけど、ここでもう完全に掴まれましたね。最高かよ。パンツ好き、ノーパン好きの中でよく「シュレディンガーのパンツ」みたいな言い回しされますけど、それを、その心理をクソ丁寧に描いたのが本作。実際に中を確認するまでは確定しないけど、疑惑を持った時点でくっそエロい。そのあと、「まだ穿いてましたー」と答え合わせするのも良いし、そっから実際に「脱ぎ」の行程を目の当たりにするエロさも最高です。今まで密かに露出をしてた彼女にとって、露出のネクストレベルに達した瞬間ですよね。彼の前の前で脱ぐ。
 手も繋いだことなかった2人が手を繋いだ踏切前、そして2人が初めてを交わす路地裏の非常階段……というのを時系列をゴチャゴチャして描いてるのが特徴的で、非常に面白いです。あまりのエロさの頭がいっぱいいっぱいになってキチンと整理できてないんですよね。時系列がおかしいのがうまいこと機能してると思います。これ結構アバンギャルドな表現だと思います。時系列は繋がってないんだけど、2人の気持ちの高まりを考えると別に問題なく読めちゃう、という不思議。マンガって面白いですねぇ。
 んで、2人が一線を越えるキッカケになるのが、彼女の “今日はブラもしてないの” 。直後のコマで彼女の服の上から乳首が透けて見える描写が入りますけど、あれは要するに「彼にはこう見える」という心理描写でもありますよね(告白して興奮したから乳首が立ったという解釈も出来る)。そんなこと言われたら意識しちゃうに決まってんじゃん!!
 そっから路地裏の非常階段で始まるわけですが、非常階段の上で、モブが喫煙タイム始める、というのがまた最高です。一瞬気を取られて緊張するけど、ロクな確認もせずに再開しちゃうのが2人のアンストッパブル感としてマジ最高。位置関係を丁寧に見せるコマが入るのも良いですよね。ステルスゲーム的な構図。
 んで、エピローグ。2コマも「手を繋ぐ」を印象的に見せたコマが入るのが素晴らしいです。1ページ目の “……まだ手も繋いでないけど” との呼応ですね。手を繋ぐどころか、中出し決めちゃったよ!!というラストショットがまた素晴らしいです。右ページ終わりなので、ラストページは1ページしか見れないんですが、セリフのあるコマが1つしかない、というが最高ですねぇ。

『淫case』安部マナブ

 自治体の手伝いをする主人公が地元の女の子たちに捕まる。捕まるのか捕まえたのか微妙なのが面白いですね。彼女たちは日常的にエロいことやってたので「捕まった」なんですが、直接的なキッカケ(勃起)を与えたのは主人公ですので。
 本作の特徴は、主人公がやたら「事案」を恐れてる点でしょう。これ良いですね。面白い。時代性もあり、この「事案」という発想が彼の理性の象徴として機能してる。性的に興奮してるのがバレて彼女たちに捕まったのを境に、彼の理性がドンドン崩されていく。堕落していく様はどうしたってエロいですな。
 そっから「バレたー終わったー!」と思ったら、集会所でエロいことするのは彼女ら、彼らの日常であった、とオチがつくのもハッピーエンド感あって良いです。都合の良いハッピーエンドではあるんですが、それ故に主人公はこの自治体に溺れていくんだろうな、と想像できる感じとか素晴らしいです。「みんなやってること」だと思ったけど、一番奥手な女の子に見惚れられて初めてをいただくことで主人公にアドバンテージが生まれるのも面白いです。

『蠱惑の里』内々けやき

 これすごい。Komifloだと完全版が読めます。通常版より4ページ多いです。要するにエロシーンが多いんですね。話としては同じです。
 そんな完全版。エロシーンが4ページ足されてるんですが、見比べた際、話としてはまったく問題がないのに驚きました。マジで4ページ足されてるだけなんですよね。独自の場面ではないです。通常版にあるエロシーンの途中にエロの細かい描写が加わるだけ。通常版をまず読んだんですが、まったく違和感なく読めたんですよ。フツーに完成してる作品。その後に完全版を読んだら「あの時こんなことまでしてたのかよ!!」と驚ける仕様。映画のdvdとかでよくある話ですけど、完全版は完全版で違和感なく楽しめるってのが本当にスゴイですね。編集のチカラを思い知るというか。
 んで本編。田舎において、土着のエロい神儀が根付いてる島の話。土着の特殊文化、特殊エロ文化ってのは1つのジャンルだと思いますが、その描き方が本作のオモシロだと思います。
 シリーズですね。全何話かは知りませんが、しばらく続きそうなシリーズの第1話目です。登場キャラクターも多いし、最初にセックスしてる女性とは別に主人公が出てきて、その主人公がセックスすることなく初回が終わるのが長期シリーズを思わせます。
 土着文化として、神儀として巫女が島の男とセックスするんですが、そこで使われるのが土着のドラッグや媚薬ではなく「蟲」というのが本作のイヤなところですねぇw 「キマる」という表現がされてるのでドラッグ的な作用があるのは間違いないんですが、それは明らかに「蟲」。グロテスクな要素が増してるのが特徴だと思います。土着文化だけど、よそから見たら違法ドラッグだよね?みたいな話はあり得なくもない話だと思うんですが、それをドラッグではなく「蟲」で済ませる。生き物になることで、グロテスクさ、そして神感が増すと思います。
 んで、男勝りな主人公には好きな人がいて、その好きな人は清楚系で、清楚といえば主人公の友達……それが巫女で、という話。清楚の極みなんだけど、巫女として性的に溺れてる、というギャップがエロいですな。
 今回描かれるのは、前夜祭としてのセックスなんですが、要するに意味のないセックスです。島の男たちが私欲のために巫女を、土着文化を利用してるのが伝わってきます。このね、男の悪意が明確に描かれてるのが実にイヤなんですよ。みんな土着文化を信じ切ってて、そこにエロい気持ちが一切ないならまだよかった。けど、そうじゃない。前夜祭だからゴムはつけよう、みたいな気遣いが逆に理性的に彼女を犯してることの証左であり……という。イヤですねぇw(ホメテル)
 んで、巫女ではない主人公にも「蟲」の毒牙が迫って……というところでエンド。巫女を救い出すことになるのか、一緒に溺れてしまうのか。すげぇ楽しみですね。次回以降も完全版あるといいなーw

『彼、女難にて注意されたし』えぬはこ

 飲み屋で出会ったエロい女性に捕まる話。彼女は塾講師で、エロいが故に叱られてる件についてヤケ酒してるんですが、そこに主人公が捕まる。要するに「やっぱエロいんじゃん」という話ですね。塾で怒られるのも納得というかw ただ、性的に解放、発散しないとやってられないからこそ、彼女は飲み屋でナンパのように主人公を捕まえたわけですよね。彼女のストレスの原因と、飲み屋でのエロ行為が一致してるのが面白いです。彼女のキャラクターに関してまったくブレてない。一貫してる。
 飲み屋のトイレで最後までやるので、「狭さ」を感じさせる描写が多かったのが本作の特徴だと思います。やたら密着するんですよね。それが彼女の積極性、距離感のおかしさでもあり、物理的に狭いんだから仕方ない、という説得力。そっから最後に、 “二回戦はラブホででもやろうぜ” と締めるのが素晴らしいです。トイレではない開けた場所だとどんなことになってしまうんだろう……というワクワクで終わるわけですね。

『アナルの恩返し』火鳥

 前号で長期連載が終わったんですが、フツーに新作です。前号がちょうど少年ジャンプにおける『銀魂』終了と時期が近かったんですが、あちらも終わらなかったし、こちらも終わりません。いや、終わったけど、フツーに新作です。
 歴史要素はナシで、おとぎ話モチーフのギャグ、という感じでしょうか。題材はエロ。『ブラックジャック』風の主人公がアナルに手を突っ込む話。途中で超可愛い女の子が出てきて、フツーに他のエロ作品と戦えそうなくらい可愛いんですけど、そんな彼女がギャグマンガの空気に飲み込まれていく様が最高に楽しいですw
 てか、『ブラックジャック』風だったのは手塚治虫繋がりってことか。『火の鳥』からの『ブラックジャック』ってことなんじゃないかしら。

「裏BEAST48」牡丹もち

 オリジナル四十八手のイラストページ。今回は「寄り添い」。具体的には前戯、後戯なんですが、直接挿入するわけじゃないから2人の愛情がより引き立つ、という感じがありますね。体が繋がらないからこそ精神的な繋がりに意識されるというか。挿入してないのによくもまぁここまでエロく出来るよな、と感心します。

読者コーナー

 本コーナー用にプロからのイラストが載ってるってのが贅沢な話ですね。描き下ろしってことでいいんだよね? すごい。ハロウィンという時事ネタなのが嬉しいです。思えば、本号ハロウィンネタの作品1つもなかったからなぁ。意外ですねw
 投稿としては、前々号の感想ですね。前号から読み出したんで、まだ分かりません。読者コーナーは大好物なので、次号からが本当に楽しみです。
 ミニコーナーとしては掲載作品のヒロインの人物紹介。本号は『りべれーしょん』からの登場。裏設定みたいなものが語られてます。本編でも印象的だったスポブラの裏事情が語られてるのが嬉しいです。

goo.gl
 終わり!!
 ビーストは紙版買わなくてもアンケート送れるから好きです。
 アンケートに沿って、お気に入り作品3つ。『露出大作戦』『セクシャル吸ぴっと』『ご褒日が欲しい!』の3つですかね。
 本号は圧倒的に『露出大作戦』が好きです。本当に良かった。

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