北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

DCユニバースユニバース始動!!かもしれない『タイタンズ』観たぞい

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 ネトフリ配信のテレビシリーズ。映画タグを付けていいのだろうか。

 とにかく『タイタンズ』。バットマンと決別した元ロビン、ディックグレイソンが謎の少女と出会い……何やかんや。
 よく分からないまま観てしまったんですが、どうやら本国では「DC UNIVERSE」というストリーミングサービスのオリジナル作品の第1弾。世界への配信はネトフリが担当。なので、DCの映画や他のテレビシリーズとの繋がりはない。あるとしたら今後のDC UNIVERSE作品ですね。要するに、DCユニバースユニバース爆誕。何だそれ。
www.dcuniverse.com

 面白いのが徹底してバットマンが「直接は」登場しない。セリフとしては出てくるし、何なら後ろ姿とかはバンバン出てくるんですが、絶対に顔が映らない。アラーかな?とか思ってしまうレベル。
 権利的には問題ないはずなので(ダメならそもそも存在しない)、単なる出し惜しみなんでしょうね。

 ロビンはかろうじて名前くらいは知ってるけど、他は全然知りません。基本的には超能力のない一般人がマスクかぶってヒーロー行為に走るヴィジランテもの。暴力描写やマスクドヒーローの是非を問うような話は『キックアス』とか『スーパー』を思い出しますね。主人公サイドのアクション的な活躍の場面では暴力性が際立ち、悪党を倒す爽快感はありつつもドン引きもするような作りになってますね。少年が殺しを犯す場面とかあって(しかも喰い殺す)マジでドン引きです。ここらへんは『キックアス』より『スーパー』寄りと言えるかもしれませんね。
 ただ、『キックアス』的な明るく楽しい殺しをするキャラもいて、それが一番強いのは2代目ロビンのジェイソンでしょう。警官嫌いな彼が警官相手に大立ち回りをするんですが、めちゃくちゃ楽しそうです。それを端から見ると「まだ子供やろ……」とドン引きするんですがw

 とにかく、常人のマスクドヒーローが多いんですが、少しずつ超能力ヒーローも出てくるので嬉しい。個人的に一番アガったのは終盤に入って出てくるドナ。アメコミ知識がないので驚いちゃったんですが、ワンダーウーマンのサイドキックなんですね(ただし休止中)。アクション的な活躍は少ないですが、例の投げ縄を披露したときには「きたー!!」と家で大声出したくなりました。つい映画版『ワンダーウーマン』のテーマ曲を口ずさんでしまうよね。でれれれーん♪(どんどんどん)

 衝撃なのは最終話。前話のラストからまったく関係ない数年後から始まる。あまりに幸せで理想化された世界で嫌な予感はビンビンなんですがw ちょっと『エヴァ』最終回的な飛び道具感でしたね(ちゃんと話の筋は通ります)。
 そんな最終話、観ながらレイチェルパパの件放置でいいの?もう最終話だよ??と変な意味でハラハラするんですが、いざゴッサム入りするとそんな気持ちも消え失せます。今までの出し惜しみが何だったのかという濃厚なバットマン要素。名前もいっぱいですし、ジョーカーもリドラートゥーフェイスも全部出てきます。全部死にますがw 話としては悪夢だけど、視聴者としては夢のような世界が広がってました。この感じでがっつりバットマンの作品、もしくはゴッサムの作品観てみたいです。マジで。
 どうせエンドクレジット後に何かあるんでしょう??と思ってたらホントにありまして。マーベル、MCUの影響を感じますな。そんなポストクレジットのご褒美。絶対に出てこないと思ってた、メトロポリスですよ。マジか……。レイチェルパパの件も気になるけど、DCキャラ大盤振る舞いするならちょっとそれどころじゃない気もしてくる。まぁ、この世界だとどんな大物ヒーローが出てきても、闇堕ちしそうで怖いんですがw

 本筋の物語で魅力的だったのは疑似家族要素ですかね。ホント流行ってますよね。ただ、本作は年齢層的にもかなり家族感強かったと思います。
 そもそも主人公のディックがバットマンとの疑似家族の形成に失敗した、というスタートなのが焼いですね。かつての自分と重なるようなレイチェルと出会うことで彼の再生が始まる……みたいな。そう考えると本作のラスボスがレイチェルの「父親」だったのも納得です。とにかく厄介なのは父親。バットマンもそうですね。ディック側からしか語られないので判断しづらいですが、本作のバットマン、なかなかのクズで笑えてきます。ここらへんは2代目ロビンが現れてからのパートが最高ですね。鍵かえたと知りうろたえるくだりとか疑似家族というか恋人w

 好きなキャラを挙げるとたら、難しいんですがファミリーの皆さんですかね。殺し屋一家。めちゃくちゃ楽しいでしょう。洗脳されてるらしいですが、とにかく狂ってて最高。インフレについていえず、あえなく爆死したのが残念です。ただ、死ぬ場面も良かったなぁw

 あと、本作、とにかく展開がはやいんですよ。11話しかなかったとは思えないほどにあっち行ったりこっち行ったり。ぶっちゃけハンクとドーンのオリジンで丸々1話使ったのは現状まったくの無意味でしたので(ただし滅法面白い)、それを除いたらたった10話ですよ。よくあれだけ詰め込んだな……。
 まぁ、はやすぎて少しアッサリしすぎな嫌いも少しあったかな。特に、中盤のクライマックスである、施設に攻め込むくだり、アッサリ捕まってそこから抜け出すまでがちょっとトントン拍子すぎて、えっこれで終わり!?と少し驚きました。まぁ、あの組織、施設自体が罠だったのでーみたいな補足はされるんですが。

 序盤からとにかくヤバイと煽られてたレイチェルのパパ。先日観た『バードボックス』みたいに悪魔的なイメージがあったので、『バードボックス』と同じく実態は出てこない、描かれないまま終わるのかな、と思ってたらしっかり出てきたので驚きました。た、ただのオッサン……という衝撃。ヤバイのは分かりますが。

 終わり。めちゃくちゃ面白かったです。このシリーズは楽しみだなぁ。最終話みたいなゴッサムもまた観たいなぁ。別の作品でいいからやってくれないかしら。
 何より良いのは、これだけって点ですよね。今後ここから広がっていくという点。取っ付きやすさ大事。DCユニバースユニバースの今後にマジ期待、ということで終わります。