- 出版社/メーカー: Nikkatsu =dvd=
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前にも言ったけど、美人が主演のコメディー映画が大好物なんですよ。主演は夏帆ですね。三井のリハウスですね。あのCMかなり好きでした。あーゆーの観ると娘が欲しくなりますね。
結論からいうと、夏帆は思ってたほどかわいくなかったです。期待がデカすぎました。
役的にはすげぇよくて、ハマったんだけどね。なんだろう、多分時間がリハウスの時点で止まってるからだと思う。
前半のコメディー全開でバカやってる夏帆はとんでもなくかわいかったですけどね。
あらすじ
夏帆「私は容姿端麗、合唱部のエース、誰もがうらやむ存在。しかも、イケメン生徒会長と相思相愛なんじゃないの?」
生徒会長「歌ってる時の顔が産卵期のシャケみたいだよ。HAHAHAHAHA」
夏帆「合唱部やめます」
そんな中、不良高校の合唱部ゴリの熱い歌に出会い、歌への考えを改めるようになる
ちなみに、ガレッジセールのゴリがアフロ高校生を演じてます。『アフロサムライ』『アフロサムライ レザレクション』そして『うた魂♪』とアフロづいてますね。
ちなみに、大学で民法Ⅲを教えていた先生が「うちの元ゼミ生がね、『うた魂♪』って映画の脚本書いたんだよ」と自慢していたのを思い出しました。その先生からは民法Ⅲを2年連続で教えてもらったのでよく覚えてます。ちなみに、民法Ⅲは2年連続で単位落として、3年目に突入したんですが、3年目は先生が変わってしまいました。今ではイイ思い出。
ガチンコの合唱を見てる時に「顔おもしれぇw」と感じたことは誰もがあるのではないでしょうか。あのオーバーすぎる挙動に違和感を感じたことはあるはず。
その着眼点は見事で、あるあるネタとして素晴らしいと思いました。
そのネタを元に、表現すること、本気になることの恥ずかしさ、そして素晴らしさを描いたのはうまいと思います。ナルシスト、自意識過剰の主人公とも組み合わせがよかったです。
そんな主人公が思いを寄せるイケメン生徒会長に「シャケの産卵みたいww」と笑われる。写真に撮られ、学級新聞の一面にまでされる。
主人公の臨死体験ですね。死に等しい絶望。以後、主人公は人前で歌が歌えなくなる。歌いたくなくなる。
そして主人公はキレて、「どうして好きな人にこんなこと言われなくちゃいけないの!!?」と最悪の形での告白。かなりの鬱っぷりでよかったです。
てかさ、このイケメン生徒会長、牧村くんってんだけど。牧村くん超嫌なヤツじゃね? クソヤローでしょ。
ちょっとクソヤローすぎて「もう牧村とかどうでもよくね?」とくよくよしてる夏帆の心情がよくわからなくなりました。
しかも、物語の最終目的地としては、この「牧村くん」ってのが残ってて。後半になっても牧村くんとの関係性ってのが出てきて。ちょっとどうでもいい、というか、うざったかった。「牧村くんなんてどうでもいいから、歌に集中してればいいんだよ!」とか思ってました。
困ったことに、最後、牧村くんの気持ちってのが明らかになって。実は牧村くんはイイ人でしたー、ってオチがあるんだけど。もうこれが気持ち悪くて。例のあの言葉は「おもしろい顔になってまで一所懸命になってる姿が素敵だった。好きな人にこんなに嫌われてしまったからどうしようかと思っていた」とか抜かしやがる。
うわっ、告白してきやがった!! コノヤロー!!!
一所懸命な顔が素敵だったとか抜かしてっけど、お前写真撮って爆笑してたじゃねぇかよ!!! ファックファック!!!! オレは許さねぇかんな!!!
と、まぁ、最終的に「牧原くんと付き合う=幸せ」という方程式が変わらなかったラストにはガッカリでした。
あと、あんまハマらなかった点としては。「一所懸命になることの醜さ」を描くにしては、合唱部のメインの人がみんな美人すぎたのも少し気になった。
それに、人前で歌えるようになった夏帆がラストの合唱シーンで全然シャケっぽくなかったのもどうも好かん。あそこは今まで以上にシャケっぽくならないとダメでしょ。あれを乗り越えるのと、歌う顔がキレイになるってのは別問題だから。
まぁ、多分、ブサイク担当としてはゴリがその役割だったのかとは思うんだけど。主人公サイドにいないとやっぱちょっとテーマがブレる気がする。
ただ、ゴリはよかったけどね。
ゴリが夏帆に歌を歌う魂というものを教えるシーンがあって。「歌で一番重要なことはなんだ? ・・・・フルチンになることだよ」ってセリフがあって。その後、
ゴリ「アイアムフルチンって言え!」
夏帆「えっ・・・アッ アイアムフルチン」
ゴリ「聞こえねぇなぁ〜!!」
夏帆「アイアムフルチン!!!」
ゴリ「そうだぁ!!!」
夏帆「アイアムフルチン!!!!」
ってシーンがあって。最初の夏帆の「えっ・・・」ってところがもの凄くよかった。生々しかった。
ちなみに、この「フルチンになること」ってのは伏線になって。終盤のとあるギャグに繋がってたのもすげぇよかった。あのシーンは笑った。
まぁ、「夏帆が期待したほどかわいくなかった」とか「メインの合唱部が美人なのがちょっと・・・・」とか言いましたが。合唱部のピアノ伴奏の人がすげぇかわいくて。やられてしまいました。
歌うことに対して自暴自棄になってる夏帆に対して「私は歌いたいんだよ。けどピアノがひけるのが私しかいないから・・・・」ってシーンですっかり心持ってかれてしまった。この瞬間、この映画の関心が夏帆からこの人にシフトされました。
そして、再び合唱を一から始めることになった夏帆は伴奏の隣に立って、譜めくりを命じられるんだけど。最後の合唱コンクールの直前で、「あなたの場所はそこじゃないでしょ。楽譜、もう覚えちゃった。歌えないのは私独りで充分だよ」って。
もう号泣ですよ! 兄貴! 一生ついてきます!!
しかもこの兄貴、よく考えたらすげぇかわいい!!!
と、まぁ、それだけ魅力的なキャラがいただけでこの映画観てよかったです。ちなみに、この役演じたのは徳永えりという人らしいです。ファンになりました。
・・・・調べてみたら、この人、『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』で出てた弁護士助手の人なのね! あの時も「あの人かわいいなぁ」って思ってましたよ。いずれ、他の出演作も観てみたいと思います。
本編としては、合唱コンで優勝した主人公チームがアンコールでモンパチの『あなたに』を歌うんだけど。すると、ゴリたち、ライバル校、観客までみんな歌いだして、フィナーレになるんだけど。ここで、例のピアノ伴奏の娘が歌うんですよね。夏帆の恋模様とかどうでもいいけど、これは燃えますね!
ただ・・・ピアノひきながら歌えるなら・・・普段から・・・・歌えばいいんじゃね・・・・・・・? とか思ったりして少し冷めた。
まぁ、1人のキャラに心おもっくそに鷲掴みにされ、映画のテーマにも共感できたんだから大満足ですよ。
まぁ、『あなたに』をサビしか知らない身としては、あのシーンにオレは参加できずに置いてけぼりでしたが。てか、観客には年輩層もいたから「観客全員が『あなたに』を合唱する」ってオチはかなり無理があったと思う。
まぁ、いっか。夏帆は前半の弾けたコメディー演技はよかったし、なにより徳永えりがサイコーでした。ついでにゴリもよかったよ。
65点。