↑「エクスペリアームス!」(エクスペクトパトローナムじゃないのが残念)
ついに観ました。『ハリポタ』最終章その2。略して『HP7-2』。
いろんな形式で観れるのだけど、2D字幕で観ました。
10年間で8作、主なキャストを変えることなく、ハリウッドの第一線で突っ走り続けたまま完結した本シリーズ。映画史に残るシリーズであることは間違いないと思います。原作読者のワタクシとしては、原作が終了した時に映画に対する情熱が薄れたのですが、最終章となるとやはりアガる。原作を読んでいるのでオチは知っているのだけど、それでもアガる。というか、原作を知っているからこそ最終作が待ち遠しいんですよ。なんせ、最終作にはアレがあるからね。あの人の魅力がビックバンしますからねぇ。・・・・・あっ、『ハリポタ』で「あの人」っていうと、ヴォルデモートっぽいけど違いますよ。
今回もネタバレが激しいので、ファンは早く劇場に行きましょう。損はさせません。
「原作読者だから」とか言ってるけど、正直ディティールはほとんど覚えてない、映画も1作も観返してないので、細かい話は全然できません。ていうか、本作で死んだ人の中で名前がわからなかった人も多いです。。
ネビル×ルーナのカップリングが映画オリジナルということすら気づかなかったくらいです。
あらすじ
前作で最終章の方向性は説明された通り
ヴォルデモートの命を絶つために分霊箱を壊す旅が続く
そして、舞台はホグワーツ魔法学校へ
ヴォルデモート軍勢もホグワーツに駆けつけ、事態は最終局面へ
ワタクシ、『ハリポタ』シリーズは大好きなんですけど、ハリーくんのことは嫌いなんですね。嫌いどころか大嫌い。
それでも作品に魅了されてしまうのは脇役が魅力的だから。特に、ネビル、スネイプ、ドラコ マルフォイの3人。
ネビルは選ばれなかった「運命の子」というキャラが見事。クラスの地味な子が実は・・・・・・っていうのは燃える。ハリーくんと違って甘やかされてないのもイイ。
スネイプに関しては、原作読めば誰もが魅了されるでしょ。どっかでシリーズの人気キャラランキング作ったら断トツでスネイプだったらしいですし。てか、最終作はスネイプのために存在すると言っても過言ではない。
上の2人は原作読んでる時からファンなんだけど、マルフォイに関しては、映画観てハマった。6作目『謎のプリンス』においけるマルフォイの魅力がヤバイ。闇の帝王から世界最強の魔法使いの暗殺という無茶な指令を与えられるフォイフォイかわいそうです。そんなフォイフォイのことも知らずに、いつも通り、ハリーはヤなヤツでね。悪役としては魅力的だと思います。思い悩んでる時にハリーが現れて、最終的に血塗れにさせられる、というシーンは忘れられない。
まぁ、マルフォイに関しては、最終作なんだからもうちょっとライバルとしてがんばってほしかったものですね。ジャイアンとスネ夫を足して2で割ったキャラのくせにのび太よりケンカ弱いってどういうことだ!
ただ、『謎のプリンス』で見せたような善と悪の葛藤というのは今回でもありまして。終始悩んでたね。もうぶっちゃけ、思い悩むマルフォイが見れれば満足なのである。ラスト、マルフォイが幸せそうでよかったよ。
物語で活躍はしないものの、マルフォイの存在は非常にデカイ。本作で、ハリーはマルフォイに手を差し伸べるのである。邪悪な呪文をぶつけ合っていた2人が1つの箒に乗っている絵面には大感動。しかも、あそこでマルフォイを救ったことが、後にハリーの命を救う、という因果応報っぷりもナイス。
(ただ、あそこの死亡確認はいくらなんでも雑。レッツ セカンドオピニオン!!)
そしてネビル。実は運命の子。原作での大活躍も目を見張るものがあったが、映画もスゴイ。
橋の上で1人で敵の足止めをするシーンも素晴らしいし、ヴォルデモートに対して啖呵を切るシーンなんてカッコよすぎて濡れる。このヴォル様との対峙のシーンはマルフォイとネビルが対比的に描かれていていいよね。そして、勇者は剣を手に魔王に立ち向かう。
原作と比べると、活躍の場面は減っていると思うのだが、映画だと描かれるタイミング違う。特に最後の分霊箱であるナギニを殺すタイミングが印象的。映画のあの描かれ方だと、ヴォルデモートを殺したのはネビルって風に見えちゃうよ! もうヴォル殺しの手柄はネビルにあげちゃっていいんじゃないかな!!
そういえば、『1』のラストでもネビルが活躍してたね。
原作と異なる映画オリジナルの展開として、ネビルのルーナへの恋心が描かれる。映画でルーナが初登場した時はかわいい電波さんとして話題になったルーナをネビルがゲットするワケだ。きっとネビルはハリーに対して優越感を覚えたに違いない。
ジニー ウィーズリー。ハリーと結ばれる美少女、なのだが・・・・・・・・・なんか微妙じゃね?
ハーマイオニーは置いておくとして、ルーナのがかわいいよ。チョウのがかわいいよ。
てか、チョウは本作でもちょっと出てきたよ。やっぱかわいいよ。チョウがジニーとキャットファイトすればよかったんじゃないかな。ハリジニのキスよりも以前のハリチョウのキスシーンの方が人気高いと思うよ。
キスシーンと言えば、本作でついにロンとハーマイオニーが結ばれる。身近すぎて異性として見れないわ、的な関係だった2人の秘めたる思いが爆発して衝動的にキスするワケだが、ここが意外とカメラ引きめで。ハリチョウのキスの時はアップで長時間ねっとりを映していたのに意外である。個人的にはハリチョウのカップリングが一番好きなんだけど、シリーズを通じて考えたらロンハーの2人が一番燃える恋愛なのだからもっとパンチが利いてると思った。
代わりといってはなんだが、本作のハーマイオニーは非常に女々しい。そしてロンが男らしい。いつもとパワーバランスが逆転しているのがイイ。ハリーと別れを告げるシーンで感情がこみ上げてくるハーマイオニーはハグをするのだが、ロンはそれを後ろの方で見ているだけ。握手どころか近づくことすら必要としないハリロンの2人の別れシーンは素晴らしいですな。
↑もうアカデミー賞あげちゃえば?
そして、スネイプ。もはやシリーズはすべてこの人のために存在するといっても過言ではないよ。
本作は、冒頭、ヴォル様がニワトコの杖をゲットするシーンから始まる。その後にワーナーのロゴが出てくる。そして、その次に現れるのが、ホグワーツにて生徒たちを見下ろす(見守る)スネイプなのである。つまり、ワーナーのロゴ前のヴォル様は前作の終わりのシーンのことであり、真の最終章はスネイプから始まるということである。素晴らしいオープニングじゃないだろうか。・・・・ただ、まずワーナーのロゴが出てくると思っていたので、映画泥棒の直後にヴォル様が出てきてビックリした。
本作のクライマックスはなんといっても、スネイプの過去が明らかになるシーンである。ジャンプで大流行の「過去編」というヤツ。といってもジャンプ程長くないし、過去編の内容がシリーズを総括する内容になっていて素晴らしい。なによりもスネイプの知られざる思いが泣ける。涙腺破壊力はハンパじゃないことになっている。
キャラたちも魅力的なのだが、本作は前後編の後編ということで、映画冒頭からフルスロットルで進む。いきなり銀行襲撃シーンという見せ場から始まるのがイイ。しかも、この襲撃シーンはジェットコースターやドラゴンが出てきて、割とポップな見せ場になっているのも好印象。
銀行で必要なものを奪った後は、舞台はホグワーツ魔法学校へ。後は最後までホグワーツでの戦闘なのだが、ホグワーツで分霊箱探しをするシーンが名所巡りになっていて楽しい。シリーズでお馴染みの場所が次々に映し出される。クィディッチ競技場まで出てきたのは驚いた。出てきた途端、炎上していて笑った。ちょっといい気味だったね。クィディッチはホントいらないです。
ホグワーツ愛の溢れるシーンとして印象的なのが、先生たちが一丸となって学校に守護魔法(バリア)を張るシーン。杖先からビュンと勢いよく魔法が飛び出るのでなく、ゆっくりと、優しく学校全体を包み込む描写が胸を打つ。
学校を守るためにマクゴナガル先生が学校中の銅像を動かし兵士にするのだが、「この魔法一度でいいから使ってみたかったの」と言う先生は大変かわいらしい。
舞台がホグワーツに移ってからはノンストップで死闘が繰り広げられるのだが、魔法での戦闘なため、死の呪文を受けたら即死である。そのため、戦闘シーンの描き方が肝心。個人的には『不死鳥の騎士団』の時のフェンシング風の戦闘スタイルというのが一番好き。殺陣というものが発生して見応えがあると同時に各キャラの癖というのが動きに現れてバトルの中に個性が生まれる。
そこで本作。本作で勝敗を分ける最大のキーポイントが分霊箱とニワトコの杖。
分霊箱は、ヴォル様の魂の分身であり、それを破壊しない限りヴォル様は無敵。これを壊すためにハリーたちは走り回る。
そして、ニワトコの杖。伝説に残る最強の杖であり、死の秘宝そのもの。本作の冒頭で「ヴォルデモートがニワトコの杖を手に入れたのだとしたら、奴には勝てない」という宣言がされる通り、勝敗はニワトコの杖次第。そこで同時に説明されるのは、杖が所有者を選び、真の所有者でないと杖の力を100%引き出せないという点。このニワトコの杖の所有権というのが肝となる。・・・・なんだか『デスノート』じみてきたが、気にしない。
この所有権がヴォル様に渡ったら負け、というわかりやすい指針があるのはイイと思います。
・・・・・・なんだけど、問題なのは、ニワトコ×ヴォル様のフルパワーって見てみたいじゃないですか。やっぱさ、そんだけスゴイと言われたら見てみたいのが心情。「物語の中で拳銃が出てきたら、それは発砲されなければならない」というやつです。それがね・・・・発砲されないんだよね。所有権のためにスネイプが死んでいるというのに、最後の最後にハリーくんが「所有権は俺にあるんだよーん」と言ってるんだけど、萎える・・・・。じゃあ、ヴォル様そんなに怖くないじゃんかよ・・・。絶対に勝ち目のない相手に立ち向かうから燃えるワケで、だからこそ、最後の戦いは燃えたんだよ。なのにねぇ・・・・。
しかもあの所有権の理屈はちょっと無理があると思う。スネイプ→ヴォルデモート のままでよかったと思うよ。ていうか、スネイプじゃなくてマルフォイなのだとしたら、スネイプは犬死にじゃんかよ!! てか、殺さなくても所有権移動するならなんでスネイプは殺されたんだよ!!! ふざけんな!!
ということで、他にもあった本作のネガティプポイントの話。
まず、3Dに関して。ワタクシは2Dで観たからとやかく言えないんだけど、結局アレでしょ? ドラゴンとかヘビが画面の奥からグワッ!と飛び出してくるシーンがやりたかっただけでしょ。それ前作とまったく同じだよ!!
次。闇の軍勢がぞろぞろ歩いてるのが絵面的に少しマヌケ。結局は白兵戦かよ!! それなら人間(マグル)社会の兵隊でも勝てたんじゃないかな?
あとは、スリザリン差別について。これは本作だけに限らず、原作や映画全シリーズに言えることだけど。悪そうなヤツら、イイヤツら、頭良さそうなヤツら、優しそうなヤツらでクラス分けするって酷くね? スリザリンだけ選考基準酷くね? しかもほとんどが家系で決まるってのも酷い。そのせいでスネイプはなぁ!!・・・・・・と説教したい。しかも学生先生問わずにこの組分けを信じてるのが問題。血液型差別なんかがかわいく見えるね! 本作の中でもマクゴナガル先生の「スリザリン生は地下牢へ!!」のシーンは吐き気がする。(・・・・原作だともうちょっとマシとはいえ、原作も充分酷い)
前作で印象的なシーンとして、ブラジャー姿のハリーくんというのがありますね。恥ずかしそうに服を脱ぐハリー、ブラジャー姿のハリー、野郎の背中に幸せそうに顔をくっつけるハリー、と大変誰得なサービスシーンがあったのだけど、本作にもありますよ!!
とある事情でビショ濡れになるハリロンハーの3人。なんの躊躇も見せずに服を脱ぎ捨てるハリロンの2人。ハリーの胸毛わっしゃわしゃ!! ロンむっちむち!!!
そして、目の前でストリップをかます2人を見て、もぞもぞと困ったような仕草を見せるハーマイオニーがかなりよかったです。2人と一緒に脱いじゃいなよ!!とか思った。 あの体を見ても初々しい反応を見せるハーマイオニーはロンに相当ホレてると言えますね。
ハーマイオニーで言えば、銀行襲撃の時にベラトリックス(ヘレナ ボナム カーター)に変身するんだけど、ここはすごくかわいい。慣れない体で戸惑うハーマイオニー(体はヘレナ ボナム カーター)。ヘレナ ボナム カーターをかわいいと思ったのは久々です。そして、変身がとけ、ベラトリックスの服装になるハーマイオニー(体はエマ ワトソン)。これまたかわいい! ハーマイオニーの今までしてこなかったような服装、そして少し大きめサイズ、動きづらそうな感じとか大変よろしい。そしてそのまま、上記の生着替え(ハリロン)のシーンにいくわけです。
なんだけど、本作で特筆すべきは、別のシーン。前作における男の娘ハリー級のシーンが本作にもあった。ヴォル様とのラストバトル、逃げるハリーに追うヴォル様。ヴォル様が追いつめると、魔法で布だか縄をヘビのように操りハリーの体を縛っていく・・・・・・・・・
・・・・・・・・・触手プレイキタ!!!! 誰得だよ!!! きっとデヴィッド イェーツ監督はハリー、というかダニエル ラドクリフのことをそういう目で見ているんだね。
まぁ、いろいろ書きましたけども、全体を通じて言えるのは、大満足です。最高傑作かどうかは人によって違うでしょうが、シリーズ最終作でこれだけのレベルの作品を残してくれた監督、俳優、製作陣の皆様には感謝の念しかございません。
DVDは途中まで買ってたんだけど、途中で飽きちゃったから買ってなかった。ごめんなさい! 買い揃えます! そして、本作は定期的に観ることになりそうです。『ハリポタ』サイコーッ!!!
90点。
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