前回『ランゴ』に引き続き西部劇。『アイアンマン』の成功でマーベル映画のキーパーソンになったジョン ファブローが監督。製作総指揮はスピルバーグ。なんかプロデュースしてばっかだな。・・・・・監督復帰作がアニメって!!
なんでもジョン ファブローは3D化する案を拒否したらしいですね。前作『アイアンマン2』でも、2D作ながら3D作品にも負けず劣らずのヒットをかましてたことを考えると、なんだか好感が持てる。けど、『ジ アベンジャーズ』は3Dなんだよね・・・・(監督ではないけど)。
『カウボーイ&エイリアン』ってホントすげぇタイトル。「おもしろそう!」or「バカみたい・・・w」という極端な2択に分かれますね。
観た場所が有楽町だったからか、オッサンの1人客がメチャクチャ多かったです。やっぱタイトルの牽引力がスゴイんだと思います。
あらすじ
とある西部の町に記憶をなくした男がやってくる
そこは偏屈ジーサンが支配する町
そこにエイリアンの襲撃が!!
まずは、オリヴィア ワイルド。『トロン レガシー』のクオラでお馴染みの女優さん。ワタクシ、クオラというキャラクターにどっぷりとハマってしまいまして。超かわいい。
ただ、『トロン レガシー』公開時から気づいてたことなんだけど、クオラは好きなんだけど、普段のオリヴィア ワイルドは別に・・・・・って感じなんですね。要するにクオラの格好をしてクオラを演じてるオリヴィア ワイルドが好きなだけであって。クオラじゃないワイルドはただのワイルド。
なんだけど、本作のオリヴィア ワイルドも意外とよかったです。前半はやっぱり全然なんですよ。「謎の女」って感じはよく出てくるけど「顔キッツイなぁ〜」なんて思いながら見てました。ところが、中盤とある事件を期に印象がガラッと変わる。いきなりネタバレで申し訳ないですが、宇宙人だったんですよ。エイリアンでしたー!といういろんな意味でまさかの展開。
敵に襲われた時の死んだ→火葬→謎の光→炎の中から全裸のオリヴィア ワイルド登場! というトンデモ展開。こっから、オリヴィア ワイルドがやけに魅力的に見えてくる。前半はどうも異物感があったんですよ。「なにかある」っていう感じなんだけど、そのレベルが「謎の女」ってだけじゃ収まってなくて。それが後半、宇宙人だと思うと不思議と受け入れられるというか。自然に見れるんですね。単純にね、現実味のない見た目してるんですよ。なんか「人ならざる者」感が漂ってる。だから人外の役がハマる。
次回作はなんだろうと思ったら、次回作『IN TIME』でも年齢不詳の謎の女でした。やっぱ「ただの人」じゃ収まらないんですね。ただ、出世作であるテレビドラマ『The O.C.』は知らないです。
『IN TIME』でいうと、予告を見る限り、オリヴィア ワイルドよりもアマンダ セーフリードのが好きですね。この人、今までは全然ハマらなかったんだけど、この作品の時はかわいいです(←おかっぱの美人が好きなだけなんだじゃぁ・・・・・・)。
次、ハリソン フォード。主演がダニエル クレイグということで、ジェームズ ボンド&インディー ジョーンズだ!って感じですね。
ただ、本作では偏屈なジーサンって役だったんで、『恋とニュースのつくり方』を連想しましたよ。あぁ、どの時代に生まれても苦虫噛み潰してるんだなって感じ。料理ショーやらないかハラハラしましたよ。
本作だと、インディアンとのツンデレが楽しかったですね。初めは悪口言い合ってたんだけど、言葉が通じない。右腕が通訳をやっていてそいつを通じてしかコミュニケーション取らないんだけど、その通訳が戦死。インディアンはハリソン フォードがいかに通訳のことを思ってたかを知ってるから気持ちを理解できる。そして、2人は目を合わせて、銃を取るんですね。・・・・もうね、胸熱だよ!! 男同士に言葉なんかいらねぇ!! 「悪口ばっか言って悪かったな、仇討ちの手ぇ貸すぜマイメン!」ってセリフが聞こえましたよ。
ちなみに、ハリソン フォードの息子がクソでしてね。それをポール ダノが演じてるんですよ。えっ 『ナイト&デイ』と同一人物ですか?って感じでした。(『ゼアウィルビーブラッド』は未見です)
ラスト、ハリソン フォードとダメ息子が再会するシーンは感動できなかったですね。ダメ息子が改心するトコが全然描かれませんからね。それなのに最後、真人間になってます、みたいな風に言われても納得いかない。
んで、主役のダニエル クレイグさん。現役の007ですよ。次回作がなにやらおもしろそうで楽しみです。ハヴィエル バルデムが悪役ですからね。007vsアントン シガー!!!
そんなダニエル クレイグ。西部劇もハマってましたね。カッコよかったです。ピストルさばきがステキで、くるくるやってるトコとかずっと見てたかったです。
また冒頭の、記憶をなくした男が一癖も二癖もある町にやってくるってシーンも好きでねぇ。ダニエル クレイグの「現状は把握できてないけど、とりあえずケンカなら負けない」感がハマってました。
てか、名前のない男が知らない町に訪れる、って冒頭は『ランゴ』と完全に一致ですね。(まぁ、本作の主人公は記憶がないだけで名前はあるんだけど)
好きなシーンとしては、エイリアンの武器である腕輪を外すシーン。「無心になったら外れる→キスしようぜ!」って理屈は無理矢理だとは思うんですが、その直後、腕輪を外した主人公がピストルを構えるトコがカッコイイんですねぇ。ぶっちゃけ武器としての威力は月とスッポンなんですよ。それでも、エイリアンの武器を捨てカウボーイの武器で戦うというんのがグッときました。タイトルは主人公1人のことを指してるんじゃないか、なんて思ったりしたりもして。
嫌いなトコとしては、各所で批判を受けているエイリアン描写。ただの化け物でしたね。キャラデザが雑というか。困ったことにキャラデザだけでなく、行動にも知性がまったく感じられないのが痛いですな。
唯一、知性が感じられたのは、主人公に片目を焼き切られたヤツが最後出てきて、主人公に同じ目に遭わせようとしてたトコくらいですかねぇ。まっ、復讐しようと時間かけたせいでハリソン フォードが助けに来る時間を作ってしまったんですが。
カウボーイ&エイリアン、スピルバーグ、ジョン ファブロー、ダニエル クレイグ、ハリソン フォード、というヨダレを垂らさざるを得ない題材が揃った割には・・・・・・って感じでしたかね。数あるハリウッド映画の1つに過ぎない、というか。
酒場のマスターと子供のくだりとか、丁寧に伏線張ってて期待したんだけど、回収が意外とアッサリしてたし。特にガキの方は、いくらなんでもエイリアン弱すぎ(笑)って感じでした。
とはいえ、やはり主演の2人、そしてオリヴィア ワイルドの魅力は詰まってましたよ。眼福だった文句はないです。
70点。
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