北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

感想を書き忘れていたテレビアニメ『生徒会役員共』

生徒会役員共 1 (Blu-ray)

生徒会役員共 1 (Blu-ray)

去年の夏頃に放送されていたアニメ。これまた2、3周は観たと思うんですけど、感想書くの忘れてたんで、書きます。

 なぜ観たかというと、原作が大好きなんですよね。正確に言うと、原作者の作品が。
 原作を簡単に言うと、下ネタギャグの4コママンガ。重要なことなんですが、下ネタだけでエロ描写はないんですよ。これは作者の作品に通じる特徴で。本作に至ってはパンチラすら描かれませんからね。(見た目的に)エロくない下ネタをひたすら描く作品。

 原作者の他作品について、また原作について語り出すとキリないし、もはやアニメと関係ない話になるので省略しますが、本作では割と下ネタに徹底してないというトコが特徴ですかね。下ネタ以外のギャグや、ただのラブコメ展開も僅かながらあって、過去作との違いが楽しめます。

 まぁ、そんな下ネタ作品なので、アニメ化なんて夢みたいな話でしたよ。悪い冗談としか思えない。そんなアニメ。

 んで、本作の結論なんですが、「原作と同じところはおもしろい」。以上です。まぁ、最低のホメ言葉ですね。
 途中からアニメオリジナルのギャグが増えるんですが、ことごとくつまらないんですねぇ。原作ファンとしては悲しい限りです。メタ視点のギャグをやたらと入れたがるんですが、本作にメタギャグはあまり合わないと思います。原作に全然ないんだからわかるだろうに。

 それと、アニメを見慣れてない身としては、本作の萌えアニメ的な雰囲気に引いてしまいまして。慣れるまで数話かかりました。
 もちろんね、この程度のアニメを「萌えアニメ的」なんて言ったら、それこそ本場の人に失礼なんですけども。免疫のないワタクシとしてはなかなかキツイものがありました。まぁ、この雰囲気からいきなりぶっこまれる下ネタというのも味わい深いものではありましたが。

 まぁ、そんなつまんないトコと、原作の話をしても不毛なので、おもしろかったコトについて。
 ワタクシはアニメに対して知識が乏しいのでアレなんですけど、4コママンガのアニメってめずらしくね? てか、フツーに考えたらすげぇ難しい作業だと思うんですよ。4コマで起承転結が完結してる作品を1話30分という枠に収めるのって。
 本作の中には当然、原作の4コマをそのままアニメ化したシーンが多々ありまして。これがメチャクチャおもしろい。元の話は知っているし、オチもわかってるんだけど、4コマを読む時とは違った魅力があるんですね。大体、4コマをそのままアニメ化したシーンって30秒〜1分だったんですけど、この速度で4コマを消化するのって当然マンガよりも遅いです。ところがアニメだともの凄いスピード感なんですね。ポンポンポンポンとオチまで向かってる感じ。まぁ、当然アニメの方が情報量が多いからなんですけど。他にも、BGMやカメラワーク、声優の演技が加わると、同じ4コマのネタにマンガ版とは全然違ったグルーヴが生まれてました。この4コマのアニメを観れただけでも観る価値はありました。
 ・・・・・・・・観たことも読んだこともないんですが、『けいおん!』って原作が4コマらしいですね。ちょっと興味湧きました。さすがに原作まで読もうとは思いませんが。

 アニメならでは、という意味で、声優の存在が大きい。本作の魅力ってやはり下ネタなんですよ。唐突に来る下ネタ。意外なタイミングで下ネタが飛んでくるから「ぷっ」と笑ってしまう。
 これがアニメだと、声優さんが当然下ネタを言うんですね。やっぱ、文字よりも衝撃は強いですよ。これはアニメ化するメリットですね。
 他にマンガではなかったアニメの強みとして、言い回し。マンガ版で笑いを誘う絶妙のセリフを、アニメ版で声優の見事な言い回しでさらにおもしろくする、というのはもちろんのこと、マンガ版では別に特別なセリフでない部分まで言い回しに凝ることで笑いを生むポイントに昇華してるんですね。これは見事としか言えないです。アニメ化してよかった、と思える点。

 それと、マンガ版にないアニメ版ならではの魅力として、過去作ファンへのサービスがありまして。作者、氏家ト全の過去作品のキャラクターが出てきたりするんですね。他にも過去作ファンをニヤつかせるギャグがあったり。
 これは素直にうれしい限りですね。オープニング曲だけでニヤニヤが止まりません。

 と、まぁ、下ネタが好きな人はいかがでしょうかね、って感じですね。下ネタを抜きに考えて、おもしろみがあるアニメかと聞かれると、非常に困ってしまいます。ワタクシは原作ファンだから楽しすぎるんですけどね。

生徒会役員共(6) (講談社コミックス)

生徒会役員共(6) (講談社コミックス)

 先日発売の最新巻6巻。新作アニメの入ったDVD付きの限定版も発売してます。
 この6巻、描き下ろしは少ないんですけど、作者コメントがすごすぎた。氏家ト全って各所でのコメントが淡泊すぎることで有名なんですが、6巻のコメントは違った。大感動してしまいましたよ。
 直接的な単語を使うことなく感謝の意を伝え、そしてそこに添えられたイラスト。イラストでやってることは5巻の時と同じなんですよ。けど、コメントと共に見るとまったく別の意味が生じてくる、という素晴らしすぎる出来。単行本買って開いた時、震えました。こんな気の利いたコメント&イラストができるなんて、やっぱ天才なんすね。

 限定版6巻付属のOVAについて少々。
 まず、児童会役員共がアニメ化され、冒頭の会則のくだりも児童会で楽しい。天野ミサキが出ずっぱりなのはうれしすぎますね。また児童会役員共パートの中に児童会時代のタカトシ、コトミ、アリア、スズ、畑、横島が描かれたのには感動した。また、そのどれもが素晴らしいネタで、感動を禁じえません。特にタカトシ&コトミのネタを作品のアウトロに持ってくるアイディアとか素晴らしかったですよ。OVAながらしっかりと締められてた。
 ・・・・・が、その反面、出島サヤカが出てないですね。OVAだから主要キャラは全員出ると思ってのに、少し残念。魚見さんは次回だし。
 なにより文句を言いたいのが、水泳大会の最後。女子の着替えシーンがあるでしょ。別に着替えを移すのはいいんだけど、下着を映すのは違うでしょ! そういうシーンがないのが本作の特徴だってのに。・・・・やっぱ、このアニメは信用しきれないっす。