ぼくのかんがえたさいきょうの『だーくないと』
久しぶりに映画の感想。映画は観てるんだけど、うちにいると『ドラクエ7』をやってしまう、そんな日々でした。
マリベルが抜けて少しテンションの下がっている今がブログ書くチャンス!
あらすじ
松雪「あなたはどこに向かおうとしているの?」
生田「ゴッサムシティです」
二階堂ふみが目当てで観てきました。
結果としては、いまいち。カッコつけなのか、思わせぶりな演出や溜めがことごとくダサく感じてしまいました。映画のイントロでクラシックがかかるのも「あぁーそーですかー」っていう感じで。安易にクラシックかける演出って嫌いです。
また、江口洋介が登場シーンで一般人のケータイをブッ壊してるのを見てもドン引きでした。あー、これはアカン時の江口洋介や。 牙 突 ! !
ただ、本作で一番好きなシーンっても江口洋介でして。クライマックスにある脳男とのバトルが大好きでした。部屋中の小物をガッシャンガッシャンやりながら戦い、近距離で拳銃ブッ放したりしていて、「最初からこういうのが見たかったよ‥‥」と感動しました。
まぁ、見応えのある戦闘ということは、すなわちそれなりの接戦なワケで、「あれっ 脳男そんなに強くない‥‥」っていうガッカリもあったのも事実です。あのせいでラスボス戦に万全の状態で臨めないというのはかなり残念ですねー。全力vs全力が見たいに決まってんじゃん。
脳男のガッカリとしては、ヒーロー活動が全然描かれなかったことですね。冒頭のバス爆破が脳男の仕業じゃないのは観客の誰もが知っていることなので、脳男に関する謎解きってのは興味が湧かなかったです。それよりも「悪人を殺すのは正義なのか?悪なのか?」っていう『デスノート』的な話を期待してしまいました。なのでラストの染谷くんをブッ殺す(殺してた)トコはかなり好きですね。世間の評価、松雪泰子の評価には興味がなくて、自身の判断で殺すか否か独断で決めちゃう暴走感は、良くないとわかっていながらも応援しちゃいます。
ヒーローとしての脳男に関してですと、江口洋介とタイマンしてる最中、江口洋介を殺そうとしてたのがとても疑問。江口洋介はなにも悪いことしてないじゃないですか。それなのに殺そうとするってのは「俺の邪魔するヤツは漏れなく悪→殺す」っていう『デスノート』のライトくんみたいで大変ガッカリです。
そんな脳男と対の存在であるのが二階堂ふみでして。ファンとしては「悪役だぜやっほーい」という気持ちでした。
脳男の「脳内麻薬出っ放しだから痛みを感じない」って設定、ほとんど死んでるんですよ。厨二的なカッコつけ以外の意味がないように思えました。が、二階堂ふみに関しては、「脳内麻薬出てる」感がすごいあるんですよ。常にハイになってますから。
ただ、そんな二階堂ふみでも、天才性というのはあまり感じられなくて。犯罪者としては優秀なのかもしれないけど、頭の良さってのは全然わかりませんでした。警察が無能なだけじゃね? 「突撃ー!」→(爆発)→「やられたー!」ってネタを複数こするからコントのようでした。
さて、そんな話はいいんですよ。大しておもしろくなかったんだから。本作の特徴はそんなところじゃないんです。本作は『ダークナイト』に憧れまくった人が作った「ぼくのかんがえたさいきょうの『だーくないと』」なんですよ。
『ダークナイト』以降のシリアス重視のヒーロー像を日本を舞台に描く、とかそういう話ではなくて、単に『ダークナイト』でカッコよかったシーンを表面的になぞってるだけです。「ここは『ダークナイト』のどのシーンでしょうか?」っていう早押しクイズのようでした。
パッと思い出せるヤツを羅列しますと、護送車襲撃、病院爆破、死の2択、正義の男が悪に堕ちる(トゥーフェイス誕生)、などなど。他にもラスト、二階堂ふみが脳男をひき殺そうとするシーンも似てた気がします。あっ、他にも悪役がヒロインの口にメスを当てるってのもありましたね。そんなヒロインの腹には電話で起爆する爆弾がセットされてますしおすし。
まぁ、どれも画的に似てるだけというのが残念でして。『ダークナイト』の上辺をなぞっても別に作品としておもしろくなるワケではないんですよね。ギャグだったらパロディーとして楽しめるんですが、本作の場合はカッコつけですので困ったものです。
本作の二階堂ふみというのは『ダークナイト』でいうジョーカーに相当する役なワケで。そう考えるといくら二階堂ふみファンのワタクシでもちょっと応援する気にはなれないというか‥‥。悪役像としてはかなり陳腐でしたからね。ひょっとしたら二階堂ふみがことあるごとに高笑いしてたのはジョーカーの笑い声を目指してたりするのかな? だとしたら、やっぱりガッカリ感は否めないですね‥‥どことなく子供っぽい笑い声というのは二階堂ふみファンとしてはアリだったんですがー。
まぁ、ということで『ダークナイト』(笑)でした。中〜終盤にかけては怒濤の『ダークナイト』切り貼り展開でした。そのまんますぎるのがキツかったです。
40点。
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気になるのが、『ダークナイト』的な要素が原作ではどうなっているのか、って点。多分ないんだろうけど、そうすると、本作のオリジナル要素多すぎってことになっちゃうし‥‥(じゃあ読めよ)。
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ワタクシが思う史上最強の二階堂ふみ映画。二階堂ふみが超魅力的、ってのは抜きにしてもおもしろいですよ。