同時上映:『きみに読む物語』
マーベルシネマティックユニバース(MCU)の新作。フェイズ2も本作で一区切りという感じでしょうか。『アベンジャーズ2』との間にあるのは新キャラの映画ですし。
2D字幕で観ました。マーベルの3Dはあんまり信用してないんですけど、飛行シーンとかはどうだったんだろう、とか気になったりはしてます。
あっ、普段書かない注意ですけど、ネタバレあります。本作についてもなんだけど、『きみに読む物語』も。
- あらすじ
- フュ「アベンジャーズ以外全員敵!」
- キャ「まぁ スタークはいざとなったらやる男だから彼がいれば何とか」
- ナタ「スターク、アイアンマンやめるってよ」
『キャプテンアメリカ ファーストアベンジャー』が大好きなんですよ。中でもキャップとエージェントカーターのロマンスがたまらなくツボでねぇ。MCUにおけるベストカップルはこの2人だと思ってます。
そんな状態で本作を観たワケですが‥‥出てきた!!! マジか、絶対に出ないと思ってましたよ。寿命で死んでると思ってたんですけどね。これは素晴らしいファンサービスでした。なんですけど、あまりに悲劇的で泣きそう‥‥。
しかもさー、ただ出てくるだけじゃなくて例のダンスの約束とか盛り込んでくるじゃないですか。その他にも、カーターが別の男と結婚してたり、ボケちゃってるからキャップに何度会っても毎回「生きてたのね‥‥!」みたいなこと言ってくれちゃうし。カーターがバーさんになってるのにキャップは若いまま、ってだけで充分すぎる程泣けるでしょう。それだけでこちとらお腹いっぱいだってのに、泣かせ要素を乗っけすぎです。
てか、このカーターとのくだりに出てくる要素、かつての恋人との再会、女が別の男と結婚してる、女の記憶能力がちょっとアレ、そして2人の間で最も重要な意味を持つのがダンス‥‥ってこれ『きみに読む物語』やないか!!! アメコミヒーロー映画とニコラス スパークス原作映画じゃ客層違いすぎるよ!!
『きみに読む物語』という映画では、バーさんがボケちゃっててすべてを忘れてるんだけど、男が2人の間にあった物語を話し終えると少しの間だけ記憶を取り戻し、2人はダンスをし、バーさんは再び記憶をなくす、という感じ。もう正直この2つの映画の区別が付きません。若い頃のロジャースとカーターが雨の中でキスするシーンがあったんじゃないかと錯覚してしまうレベル。
関係ないけど、『きみに読む物語』ってライアン ゴズリングとレイチェル マクアダムスだし、ジェームズ マースデンが寝取られ役で出てくるし、見所のある映画ですよね。また観たくなってきてしまった。
まぁ、そんな過去作ファンへの目配せ的な小ネタで泣きそうになってしまったんですが、本作のメインはやはりアクションですよね。これがスゴイんですよ。大満足でした。
キャップの盾を使った殺陣(うまくない)はより洗練されてるし、それ以外のキャラのアクションがそれぞれ個性的で素晴らしいんですよね。皆違って皆レベル高いからまったく飽きないし、どれも新鮮に味わえる。盾、羽、左腕、そしてハイテクカーまで。他にも船にいたテロリストとのタイマンもすごかったですし。
終盤にインテリのオバサンが突然アクション始めるんですよ。一瞬「HA?」って混乱するんですけど、その動きを見てると「あぁ なんだナターシャか‥‥」って気づけるんですよね。んで、変装を解いたら案の定ナターシャで。動きだけで人物を識別できるってすげぇな、と驚いた次第。
オープニングが印象的な映画ってそれだけで好きになってしまうんですけど、本作もそう。
「左から失礼」はもう2014年の映画内流行語大賞確実でしょう。ギャグとして超笑えるだけでなく、キャップの性格を表してるからスゴイですよね。おそらくシリーズを知らない人がいきなり本作を観ても、このシーンだけで大体のことがわかってしまう、というか。
キャップの超人性を最初に示すことで、本作のフィクションラインを示す、という機能もあったのかな、と思います。退役軍人よりも超足速いけど、ビーム出したり空飛ぶワケじゃなく、そもそも日々の鍛錬は欠かせない、という感じ。
長年寝てたキャップはアメリカの文化を知るためにノートを取ってるんだけど、彼自身がアメリカの文化の一部になってるんですよね。スミソニアン博物館に行くとキャプテンアメリカの特設エリアが出来ているくらいですから。
そんなスミソニアン博物館が本作では大活躍でした。アメリカにおけるキャップの位置づけ、ユニフォームの入手、スタン リーのカメオ出演、さらにはバッキーが記憶を取り戻すキッカケでしたからね。盛り沢山すぎるわ。伏線として超うまくてぐうの音も出ません。
MCUとしては定番であり、今後のシリーズへの布石である本編後のワンシーン。
今回は、『アベンジャーズ2』に出るクイックシルバーとスカーレットウィッチが顔出し。詳しくはないですけど、一応『X-MEN』とかの世界でいうミュータントなんですよね、原作では。今までのMCUに出てきた超人は皆科学由来、もしくは地球外の人だったんだけど、ミュータントは生まれつきの超能力者という新機軸。シリーズに新しい風が!という期待をかき立てられます。
まぁ、『X-MEN』の映画には関しては権利がないので、ミュータントとはちょっと違った概念なんでしょうけどね。「これからは奇跡の世代」というセリフは『インクレディブル ハルク』のオマケシーンでトニー スタークが言ってた「これからは兵士じゃなくて鉄だよ」みたいなセリフと呼応してるのかな、とか思ったりもしました。MCUの時代の移り変わりを感じさせますね。
観た時は一切わからなかったんですが、現実の政治を反映したような物語にもなっていたようで、そういうのを知った後だとまた新たなおもしろさがあるんでしょうね。また観るのが楽しみですよ。
ともかく大満足な映画でした。MCUフェイズ2の中では断トツで好きですね。『ガーディアンオブギャラクシー』『アントマン』も楽しみっす。
90点。
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