北区の帰宅部の意訳

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『生徒会役員共』389話の感想

『生徒会役員共』388話の感想 - 北区の帰宅部

 来週が一挙2話なことに驚きました。「こないだ休んだばっかりなのに!」とか思ったけど、あれはマガジン自体が休みだっただけか‥‥。

 #389。扉は会長。浴衣でございます。劇中でも出てくるヤツ。今回登場した浴衣の中では会長の浴衣が、会長の着こなしが一番本格的、オーソドックスなタイプなので見応えありますな。本編だと意外と小さな扱いなので扉は嬉しい。
 ちなみに、このブログ更新は9.1だけど、マガジンの発売は8.31ですので、ギリギリで夏休みです。本編もそう。んで、来週から2学期が始まるのでしょう。一挙2話だからトリプルブッキング絡みで長めの話が来るかも。

 1本目はアリアと出島さん。ちょっと意外な選抜な気もしました。まぁ、今週は2本目から浴衣の着付けの話になって、そのまま花火大会にもつれ込む構成になってるので、1本目だけ花火大会とは無関係な話を、というノリかもしれません。
 そんな出島さん。ティータイムにアリアに「出島さんも飲んだら?」と言われてのリアクションがかわいい。出島さんは本作の中でもトップクラスの猛者(下ネタ的に)なので、どこまで深い下ネタが来るのか‥‥みたいに身構えてると今回みたいにスカされる。やられたなぁ。わざわざストローを余計に1本用意してくる、ってのがまたイイですわ。
 今回のネタって、出島さんをウオミー、アリアをタカくんに置き換えてもオチは成立すると思うんですよ。ウオミーがいつものようにタカくんに積極的なモーションをかける、ってネタになるけど、出島さんとウオミーだと少しだけネタ全体の味わいというか、ニュアンスが変わるからおもしろいですね。そのボケを受ける側にしても、タカくんだったらツッコむだろうけど、アリアは至って平熱、というのが素晴らしかったと思います。
 ‥‥どうでもいいけど、「モーションをかける」って言葉は若干古谷さん感あるな。

 2ページ目、2本目からは浴衣の着付け。ここままラストの花火大会まで繋がるので、計6本が連続してる。結構大がかりな話であり、夏休みの集大成という感じがありますね。
 浴衣の気付けを最初から最後まで丁寧に描くワケではないんですが、まずはコトミが「浴衣の準備できたぞー」と声をかけられる所から始まる、というのがうまいですね。日常から浴衣という非日常へと静かにシフトしていく。
 歯磨き中だけど声を出して返事をしてしまうコトミはガール度高いと思う。まぁ、だらしないっちゃあだらしないんだけど。口内発射とは関係なく結構グッとくるものがある。
 んで、会長がタカ兄の風評を害する発言をして、タカ兄が「呼んだ?」。ここでタカ兄がツッコまなかった場合のコトミのリアクションもちょっと気になりますw 間違いなくボケに乗っかるんだろうけど、そっからさらに会長が乗っかって、みたいなツッコミなき暴走も楽しそう。

 アリアとスズはミニ丈浴衣。何も説明はないけど、アリアがスズに「一緒にミニ着ようよ」って誘ったんじゃないかな、と感じられる何かがあると思います。
 そんなミニ丈浴衣。同じミニ丈なはずなのに、アリアとスズでは印象がガラッと違うのがおもしろいですね。アリアは色っぽいというか、エロいんだけど、スズは子供っp‥‥
 アリアが出島さんに仕込まれたミニ丈浴衣に必要な所作を披露。浴衣なのにミニ、という特殊な特性を生かした素晴らしいアイディアだと思いましたw
 てか、オチのコマ、アリアの下半身しか映ってないんですよね。だからあの仕草をしてるのがスズだと妄想して見ることも可能。そんな作者からのファンサービス‥‥というは考え過ぎです。

 ウオミーのターン。タカくんの着付け担当はウオミーである。この若干情けなくも見える部分がタカくんの魅力よね。まぁ、ぶっちゃけ、この手の浴衣回で着付けをメインに描くことが稀であり、さらに男性キャラは洋服のままというのもありがちだったりするから本作は結構特殊なケースな気もします。タカくんを着付けたらオモシロが発生するに違いない!!というセンサーがウオミー(作者)の中で反応したワケですよね。まぁ、浴衣も着付けも今回が初めてではないんですがw
 んで、タカくんはフェザータッチを御所望。2択どちらを選んでも落ちるパターン。タカくんが珍しく助けを求めてて笑った。ただ、5コマ目があったとして、会長かスズが駆けつけたとしても、そこにははだけたタカくんに抱きつくような格好になってるウオミーの姿が‥‥ということになるんですね。多分ウオミーは誤解を招くような発言をするでしょうから、修羅場まったなし。そんな5コマ目も見てみたいw
 
 本作の中でもとびっきりレアな着用中のパンツが見える。まさかの透けパンツ。「浴衣の正しい着方はノーパンらしい」という知識を我々は数多くのフィクションを通じて知っているワケですが、パンツを穿いていると何が困るのか、というのが今回わかりやすく描かれてました。ラインが出てしまう。やったぜ。「あの下はノーパン‥‥」という妄想もエロいけど、ラインが見えるのもエロい。なんか浴衣って大変ですね‥‥。
 んで、会長がライン見えちゃってるならアリアは‥‥ということで門渡り。恥ずかしながら読んでて「とわたり?」となりました。調べてみた所、要するに2穴を結ぶラインを門渡りと呼ぶそうです。なるほどーさすが勉強になるなー、ではなくて。アリア穿いてないんかいw もはやノーパンの件は特に言及されてないのでビックリですよ。アリアもアリアだけど、周りも慣れちゃってるw
 浴衣はノーパンが正しいとしても、ミニ丈の場合はパンツ穿きましょう、という教訓に富んだネタでありました。

 ラストページの2ネタは花火大会。川辺で行われております。河童が出ると噂のあの川だろうかw
 扉にもなってる会長の浴衣姿。前のパンツラインのネタの段階で会長の浴衣はお披露目になってるんだけど、やっぱり浴衣は花火大会というシチュエーションが乗っかると魅力倍増ですな。なんだろう、リアルだったら薄暗さなのか、屋台や花火という特殊なライティングが関係してくると思うんですが、マンガだとそういうのは関係ないですよね。シチュエーションから想像する何かが作用しているんだろうか。まぁ、ともかく、髪も結ってキッチリ仕上げてきてる会長ステキだと思います。
 そんな会長から秘密のスポットへのお誘い。人混みを避けるための穴場は、別の目的の人たちにとっても穴場であった、という酷いオチ。人気は少ないけど、人の気配はメチャクチャしそうである。あっ、けどこの日に限っては花火で多少の音はかき消せるのか。花火の振動が伝わってきて気持ちいいんでしょうねってやかましいわ(寂しいノリツッコミ)

 ラスト。タカ兄が花火の感想を会長に伝えるも花火の音でなかなか伝わらず何度も繰り返す、というシンプルなネタ。これが秀逸なんですよね。情報量は少なく、アイディアのみで勝負するようなネタなんですけど、展開に無理がなくそれでいてオチがキレイ。見事だったと思います。
 花火の感想「きれいですね」は、花火が鳴っていると伝わらないけど、花火が鳴ってない状況で伝えると意味が違って聞こえてしまう。言った本人が誤解されてることに気づいておらず、第三者だけがそのすべてに気づく、という最後のコマが静かなツッコミになってました。うまいよなぁ。伝わらないから耳元で、というのもうまいよなぁ。花火というシチュエーションも最大限に使いながらメチャクチャうまい。キャラクターの魅力に頼る部分が非常に少なく、単純なネタで勝負してる感が強いですよね。まぁ、タカ兄と会長だから最後のアレがオチになる、ってのはあるんですが。


 ということで終わり。今週はラストの「きれいですね」がとにかくツボでしたねぇ。マジで唸った。アリアの門渡りも爆発力ヤバかったし、会長のラインもかなり事件性の高いシーンだとは思いましたがー。
 ともかく、夏休みの終わりにふさわしい回だったんじゃないですかね。来週の一挙2話での新学期が楽しみです。

『生徒会役員共』390話391話の感想 - 北区の帰宅部