北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

好きな作品が好きなジャンルとは限らない

 毎週アホみたいに熱心にジャンプを読んでるワケですけど、新連載とか読切の告知が出た際によく思うことがあります。「まーた美少女コンテンツかよ」「タイトルに『○○さん』多すぎて萎えるわ」「今時ハーレムかよ」「ラブコメはもうお腹いっぱい」とかとか。ジャンプ外でも思うこと多いです。てか、ジャンプ本誌は少ない方。
 完全にジャンル差別ですね。そんなに好きではない。ただ、タイトルに○○さん多すぎ問題はちょっと話それるかな。

 ここで、ワタシ気づきました。
 「ちなみに現在連載中のマンガの中で一番好きなのは?」 これは迷うことなく『生徒会役員共』。あの毎週4ページの連載はジャンプ500ページに相当する価値があると思う。
 「じゃあジャンプで今一番好きな作品は?」 これまた即決。『ゆらぎ荘の幽奈さん』。断トツで面白いと思います。
 ラブコメ、ハーレム、美少女コンテンツ、そして○○さん!!!

 はぁぁぁ、死にたい……。言ってることに一貫性がない。こうなると発言すべてに説得力がなくなる。「毎週長々と書いてるけど言ってることは滅茶苦茶よね」とか思われてるかと思うともう……。
 うるせぇなぁもう!!!! いいんだよ、好きで書いてるんだから!!!(勝手に逆ギレ)

 まぁ、とにかく、オレはラブコメが好きなのか??という思考の迷宮に入ります。そんな好きな自覚はなかったのですが。
 いや、冷静に考えるとですね、ワタシにとっての『生徒会』の本分はギャグであり下ネタなんですよね。そもそも氏家ト全という作家にホレたのは過去作の『妹は思春期』ですし、その頃は今ほどラブコメ要素ないです。いや、あるか。ラブコメあるし、ハーレム構造にもなってるわ。それでも『生徒会』ほどではないと思います。とはいえ、『生徒会』が集大成的な作品なのは間違いないし、一番おもしろいし、一番好きなのは間違いないと思います。
 とにかく、メインは下ネタに対してゲラゲラ笑う、ここです。ただ、その他のラブコメ要素に一切魅力を感じないかと言えば、そんなこともない。当然ですが、全部含めて『妹は思春期』であり、『生徒会』です。スパイスとして絶対に必要な要素です。ラブコメは。ハーレムも。

 『ゆらぎ荘の幽奈さん』に対しても同じ。一時期よく言ってたんですが、本作の魅力は「意外とおもしろい」という部分にあると思います。あんまり多用するとファンから「意外とはなんだコロスゾ」って思われそうだから我慢してましたw
 連載が始まった頃の印象は、よくあるラブコメ、よくあるハーレム、美少女コンテンツ……そんなんです。別にそれは間違ってない。今でも、それはその通りだと思います。
 が、読み進めるうちに作品のレベルの高さに気づき、見る見るうちにハマっていきました。全話の感想あるから分かりやすいと思いますけど、『ゆらぎ荘』に関しては初回からドハマリした感じではないです。徐々にハマっていって、今では「『ゆらぎ荘』さえあればジャンプはそれでいい……」という域に達しました。
 『ゆらぎ荘』にハマった要因として、ラブコメ、ハーレム、美少女コンテンツに対する私的なマイナスのイメージが土台になってるのは間違いないと思います。「ナメてたけどめっちゃ良く出来てる!!」という感動があったのですね。
 ただ、当然『ゆらぎ荘』という作品はラブコメだし、ハーレムだし、美少女コンテンツだと思います。作品の本分はそこですよね。もちろんワタシがもそこが嫌いなワケじゃない。

 こうして、出来上がった今一番好きなマンガがラブコメ、ハーレム、美少女コンテンツという、ねじれ構造。
 そもそも、ワタシが好きなジャンルって何なんだ、と考えると、多分ギャグのあるバトルモノだと思います。単にギャグ漫画でもいい。原因は間違いなく『サイボーグクロちゃん』です。pixivで復刻連載みたいなヤツやってるので、みんな読もう。そして『新装版』全6巻を買おう。間違いない。ワタシのマンガの好みは大体ここで形成された……と未だによく思います。

 とにかく、思ってた好きなジャンルと違う。
 まぁ、『生徒会』も『ゆらぎ荘』も、ラブコメだから好きなワケじゃないし、ハーレムだから好きになったのでもない。ただ、みんな可愛くて魅力的とは思うけど、可愛いから他は二の次なのかというとそんなワケもない。複雑なファン心理である。我ながらめんどくさい。
 「たまたまだね」と言ってしまえばこの話は終わりますけど、サブ要素としてラブコメが嫌いなワケではない……ということなんでしょう。ここで大好きだと断言すると誤解されそうだから断言はしたくない。我ながらめんどくさい。
 なくてもいいけど、あっても別に文句はないよ、という感じか。ひどいな。ホメられても嬉しくないヤツだ。ただ、このくらいの距離感が個人的には今んとこしっくりくるかなぁ。
 いや、ラブコメなどの要素が作品の魅力を底上げしてるのは間違いないですよ。そこは分かるんだけど、好きなジャンルって言うほど好きなのかというと少し抵抗が……というか「キタクさんはラブコメ好きなのね」と思われると困る、というか誤解があるレベルだと思う……(めんどくさいことしか言ってない)(そして同じことの繰り返し)

 ちなみに、音楽に関しても好きなジャンルはヒップホップだけど、好きなアーティストはケツメイシです。ヒップホップで言うとめんどくさいヤツだw

 作品をアーティストにすり替えてるけど、まぁ言いたいことは分かるでしょ? 別に好きな曲でもケツメイシの中から挙げるだけです。

 そして、今日。
 『三度目の殺人』観てきました。映画。ジャンルとしては、法廷モノ? ミステリー? になるんですかね。意識して追っかけるようなものではないです。是枝監督に惹かれて観た。
 これがね、めちゃくちゃ面白かったんですよ。ちょっと当日の勢いもあるけど、これは年間ベスト出ちゃったかもな!!というノリある。マジで、そんくらいハマった。よかった。みんな観よう。フジテレビ映画が2017を制する。頭にミニオン出てくるよ。……逆に観る人減りそうだ。この軽薄な感じ。

 映画のジャンルに関しては、好きなのって選ぶの難しいんですよ。ずるい括りだと、ブロックバスター映画になるのかな。バジェットなどによる区分なのでジャンルと言っていいのかは怪しいんですがw
 まぁ、とにかく大作が好きなんですよ。毎年ベストを選びますけど、大体頭の悪そうな感じに落ち着きます。

 が、『三度目の殺人』よかった……大好き……。全然ブロックバスターじゃない。福山雅治広瀬すずのネームバリューで映画に関心低い人も狙えるポテンシャルはあるけど、絶対向いてないw

 まぁ、要するにジャンルとか気にしても意味ないのかな、とは思います。土台から否定するような結論になっちゃいましたけど。
 ただ、ジャンルの中における位置づけを気にするような作品、作家が存在するのは確かだと思います。分かりやすい例だと、ヒップホップというジャンルはそういう傾向が強いんじゃないですかね。
 あと、『ゆらぎ荘』のトコで書いた「意外とおもしろい」とも通じる。この「意外と」の部分はジャンルに対する偏見を含みますよね。お色気マンガなのに意外と女性キャラの描き方が誠実だ……とか本当に『ゆらぎ荘』の魅力だと思います。

 とにかく、一部の例外を除けば、ジャンルがどうこう深く気にしても仕方ないんじゃないですかね、という話でした。
 稀にジャンルとの付き合い方を踏まえた作品はあるし、ジャンルありきの受け取り方をするのが適切な場合はあります。

 結論としましては、今日観た『三度目の殺人』は最高(日記っぽい終わり)。

三度目の殺人【映画ノベライズ】 (宝島社文庫)

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