北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『ドラクエ10』遊び人クエが傑作でした

ネタバレあるよ

 ついに解禁となった『ドラクエ10』ver.4.3。真っ先に新職業「遊び人」クエを終わらせた人も多いと思います。ワタシもそうです。作業くらいのつもりだったんですが、これが意外なほどに面白い。感動しました。
 思えば、前回の新職「天地」の時も面白かったですね。アサヒちゃんとかいう傑作キャラが生まれました。ゆーえーにー!

今時の遊び人はユーチューバー

 こう考えるのが正しいよね?
 最初はイヤでした。「ドラクエでそういう現代ネタ入れないで……」と。ただ、進めれば進めれるほど良く出来ていてですね。
 まずは、ユーチューバーともう1つ、大きなネタ元となっている「インスタ映え」。これを掲示板に写真を投稿するから板映え、「イタ映え」と翻訳したのがスゴイ。節操ない流行ネタに見えるけど、すげぇちゃんとしてる。イタ映えの写真、投稿したことなくても毎週日曜にチェックしてますよね。いいねをして福引券もらってるよね。めちゃくちゃ『ドラクエ10』の日常に馴染んでた……
 そして、もう1つ面白いのが、「昔の遊び人とは違う」というのを何度も強調してた点。昔というのは当然『ドラクエ3』ですね。旧作ネタでありつつ、本作でユーチューバーという突飛なネタを放り込む言い訳として機能してて素晴らしかったと思います。

ペアレンツは賢者

 さらに素晴らしいのがペアレンツの存在。今時の遊び人を毛嫌いするマジメな両親は、賢者。『ドラクエ3』ですね。ユーチューバーが親世代に毛嫌いされる、というのも説得力あります。うまい。
 話を進めると、ペアレンツの正体が明らかになります。実は両親は遊び人でした。ある日突然悟りに目覚めて賢者になりました。徹底的に『ドラクエ3』だ……すごい。しかも、格好が原作の完全再現なんですよね。感動しました。再現を優先するあまり種族が変わってるのは爆笑でしたが、大丈夫、『ドラクエ10』の世界には種族変更券があるw しかも、その24時間縛りというのもちゃんと物語に落とし込んでるから素晴らしいです。

パイセンの正体

 新旧遊び人のくだりがあまりに秀逸だったので、ラスボスに関してはちょっと見劣りしたかもしれません。まぁ、最後はまんまと感動してしまったんですがw
 一見ムダに思えていた新遊び人の行動が、愛が形となって……というのはまんまとやられました。しかも、その機能を加えたのが父親であるってのも良いよね。みんなの善意が絡まり合ってる。


 ということで終わり。キャラ萌えぶっぱで魔法少女モノみたいなことやってた天地クエから一転、現代ネタをぶっ込みつつ、未だかつてないレベルで旧『ドラクエ』ネタが詰め込まれて、どちらを否定することもなく、互いに認め合うことの大切さを説いた傑作クエだったと思います。果たしてメインストーリーver.4.3はこれを越えられるのか……(まだやってない)
 最後に、「遊び人は定職への引け目があって憧れさえしてる」というのが出てきたのも好きでした。ユーチューバーとしても当てはまるんでしょうが、こうなるとニート感がすごいw

できるキッズ 親子で楽しむユーチューバー入門

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