北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

失楽天 2018年12月号の感想

 この書き出しの部分、そろそろ書くことがなくなってきました。まぁ、書く必要もないんですが。
 ビーストと失楽天の販売感覚が短くてビックリする……って書こうと思ったけど、これ絶対毎月書いちゃうやつだ。
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失楽天 2018年 12月号

失楽天 2018年 12月号

「表紙」momi

 自転車。ロードバイクか。おっぱいに気を取られてバイクの存在に気づくまで時間がかかったのは内緒です。スポーツの秋ってことですね。こないだのビーストにクリスマスネタがいくつかあって「もう?」と驚いてたので、スポーツの秋には少しほっとします。
 「Cover Girl's Collection」でおっぱい解禁。あの状況でどうやっておっぱい出すの? と思ったらキャンプ場でした。なるほど。恋人がチャリ旅行でキャンプ行ったら、人気がいなくて、彼女のウェアに興奮して……という感じか。じゃあチャリから降りろよって話ですけど、そこはロマン。チャリこいでる時の前傾姿勢のケツがエロいよね、ってショットもありましたし、彼の希望なんでしょう。
 あと、脇汗についての言及があるので面白かったです。運動といえば、ということかw

『ゲーム×恋』まりお

 格ゲー好きということで仲良くなった男女。周りからはすっかり恋人として認識されてるけど、実際はプラトニック。
 冒頭の格ゲーを通じてのオタク会話が最高。2人の仲の良さ、ゲームの実力による上下関係、落ち着きながら楽しそうな彼、舞い上がりまくりな彼女……という関係性が一気に見えてくる。ここまで趣味について語り合えて、気兼ねなく会話できる関係性はもはや恋人よりも尊いんじゃないですかね。まぁ、そんな「無理して恋人にならなくても」という考えが彼の中にはあって、それに彼女がブチギレ、という流れ。
 彼の気持ちも分かっちゃうんですよねぇ。あんな関係、滅多に作れるものじゃないですから。ただ単に「おっぱい揉みたい」「1回でいいからやりたい」って気持ちだったらもっとガツガツしてたと思いますけど、おっぱいのためにあの関係性が壊れるリスクを背負うのは……となるのも分かる。それだけゲームしてる場面が最高。まぁ、実際おっぱいが目の前に来ると簡単に落ちてしまうんですが。それも分かるw 好きになっていいならそりゃ好きですよね。
 一方、彼女の方はデートにも恋人にも憧れがあって理想の相手がすぐそこにいるのに、いつまでたっても友達扱いなのでブチギレ。彼女の方がオタク度が高そうってのポイントですよね。互いに相手のことは奇跡の巡り合わせのように感じてはいるだろうけど、彼女にとっては「こんなイケメンと仲良くなれるなんて」という気持ちに偏ってしまう。これも分かる。てか、どちらかと言えば、私もこっち寄りの人間ですし。
 彼女の暴走によって友達から恋人へとクラスチェンジ。気持ちを打ち明けられた彼が赤面しながらもじもじしてて、あらやだ可愛いw オタク界の救世主的存在ですね。最高やんけ。王子様なんだけど、王子様すぎないというか。変なところ思い切りが悪くてオタク気質も感じるというか。本号のベストガイというか、ベスト竿役早くも決定したのではないだろうか。Komifloのコメント欄でも彼が大人気なので納得しかないです。
 チンコの持ち方で格ゲーを連想するところで爆笑しました。笑えるけど、彼女にとって多少の落ち着きが出てきた証拠でもあるので、ドラマも感じる。その件に対する彼の “長瀬って調子のりやすい性格してるよな” というリアクションがポイント。最初にあった2人がゲームしてる場面で、彼女がギャグっぽくイキって “そこはツッコミ入れるところッスよ!” ってあったじゃないですか。今までの彼だったら「調子のりやすい」なんて言及は出来ないわけですよ。それが関係性が変わるようになって、素直に言えるようになった。ゲーマーとして彼女の方が上級者なので過剰に下手に出てる部分もあったんでしょうね。そんな2人の関係性が対等になったのが分かる。すごい感動的です。
 もう1つドラマ的に最高だったのがエピローグ。念願のゲーセンデートするんですが、彼女がパーカー着てるんですよ。これも序盤にあった話ですよね。黒のパーカーではないから新しく買った服ってことでいいのだろうか。新しく買うのってパーカーなのかよwって話ですが、それだけ彼に対して気負わなくなった証拠ですね。舞い上がってめっちゃ早口になることも減ったんじゃないでしょうか。

『Pan! Pan! Pump!!』中乃空

 語尾が「っす」キャラが連発するので笑った。交通事故だw ただ、前作はオタクのコミュ障感としての「っス」で、本作は体育会系の明るい「っす」。ニュアンスは全然違うというか、真逆と言っていいレベル。
 ちなみに、「っす」話法、私も一時期お世話になったことあるんですが、便利なんですよね。敬語感もあるのでどこでも使えるし。コミュ障で何て言っていいのか分からない時とかにも「っす」便利でした。……なにこの段落。
 トレーニングジムでトレーナーと出会う話。スポーツウェアって良いよね。あんな人がいるなら私もジム通うわ。
 一方、彼の方はショタと言っていいのかは分からないけど、小さくて可愛くて女の子扱いされるのがコンプレックス。要するにこの話、彼のイニシエーションなんですよね。セックスを通じて、子供が大人になる、男の子が男になる話。最初は彼女の方が「可愛いやんけ」とイラズラを仕掛けるんですが、それが徐々に彼の地位が向上していく。最初はされるがままで1発。次に誘導されて挿入して1発。彼女は満足……したけど彼はまだ満足してないのでさらにもう1発。最終的に彼が主導権を握るんですよね。おねショタっぽいセックスで定番ですけど、ちゃんとその中に物語の変遷があって、彼の成長があって……というのが最高。前半の彼を指導するくだりとかはトレーナーらしさもあって面白いですよね。
 どうでもいいかもしれないけど、冒頭のベンチプレスの場面めっちゃ好きです。彼女の筋肉がゆっくり動く様が丁寧に描かれてて見応えある……とか思ってると押しつけられるおっぱいが出てきてエロ的にもバッチリという。その後、彼が挑戦するもピクリとも動かない、というのも泣ける。筋肉なさそうだもんなぁw

『シエル教授の女体調査報告書』南乃さざん

 考古学の教授と発掘作業員。めちゃくちゃ珍しい設定……と思ったけど、神秘をほじくる、ということでエロなのかw “自分は穴を掘るしか能のない大男ですので…” が露骨なので笑った。穴を掘る(意味深)。
 インテリとマッチョというギャップも楽しいですね。さらに良かったのは、教授が縄文土器をフェティッシュに愛でる場面。無骨だったり曲線美に対して過剰なまでの愛情を持ってるのが分かる。無骨で、曲線美、近くにいますね。
 プレイ内容でも徹底して「穴」。荒っぽい感じなのに耳の穴を責めるのとか意外性があって良かったですね。そして、教授は陥没乳首で……というのも出来すぎてて笑う。続いて、子宮口とアナル。人にはこんなに穴があったのかwと感心してると、最後の最後にキスが出てきたのが最高。そうか、これも穴ですね。急にロマンチック。理想のカップルじゃないか……。キスより先にアナル発掘するのもどうかと思いますがw

『おかえしご奉仕』春日野トバリ

 同棲中の恋人。夫婦ではないよね? 関係は順調だけど、順調だからこそ互いに相手に対して気を使いすぎていて……というのから解放される話。そんな優しさ故のマンネリめいた関係を彼女の方から打開していく。とっかかりとしてはメイド服なんですが、後に彼の隠された性癖をリサーチしてたことが明らかになる。このメイド服も大学時代にプレゼントしたけど、着れてなかったものってのが良いですよね。昔は彼も積極的だったんですよ。それが付き合いが長くなるにつれて、丸くなり、優しくなり、自分の欲望を出さないようになっていた、というドラマ。
 まぁ、とにかくメイド服がめちゃくちゃエロいので最高です。最初から最後までおっぱい出てるんですが、サイズの関係でちゃんと着れなかったってことなのかしら。小さめだからこそエロさが強調されて、って良さは間違いなくありますよね。本来のサイズで着たらあそこまでエロかったのかは疑問の余地があるかもしれません。可愛いのは間違いないですが。
 彼のワガママに付き合うのがテーマ。それで出てくるのがイラマ。イラマってAVとかで見るのは好きだけど実際にやるのは抵抗あるって可能性もあると思うけど、一度くらいやってみたい、という感じなのかしら。正直、イラマは少し苦手です。AVでもそうですが、出てくるとエロさよりも緊張が走りますw ただ、本作のは精神的な支配とかそういう加虐のニュアンスがないので、行為としてはイラマだけど、仲の良いカップルのイチャイチャなので……という不思議なポジションですね。私でも楽しめたのでありがたいです。
 からのアナル。さっきの作品では指でしたが、本作はがっつりアナルセックス。挿入するのは喉とアナルだけ、というのがスゴイですね。普通のプレイをするとテーマ的にぶれちゃう、ということなんでしょう。
 アナルセックスは、準備描写みたいなのが入るのが好きなんですが、本作もしっかりゴムとローションが出てきたので良かったです。あの「わざわざ」感がアナルの良さだと思います。まぁ、アナルに限らずああいう準備描写って大好きなんですけど。
 忘れてたけど、アナルって修正入るんですよね。ここまでアナルがメインの作品も珍しいのですっかり忘れてました。アナル好きの人の、好きになった理由の大部分って「モザイクがないから」だと思うんですが、今はそうはいかないんですね。まぁ、アナル文化も広まったのでアナル人気がなくなるとは思いませんが。アナル文化ってなんだよ。

『嫁ぎ先』dotsuco

 実家の料理店を守るためにキモブタと結婚した話。過去形なのがポイントですね。描かれるのは初めてではない。一方的なセックスが日常化してるので、既にかなりエスカレートした状態が描かれる。日常になってるんだけど、旦那の出張で油断してたら急遽帰ってきて……という日常を壊すようなニュアンスもあって面白いです。
 快楽堕ちは果たしてハッピーエンドなのか問題ってあると思いますが、それによって見方も変わってくるでしょうね。Komifloのコメ欄が「ひょっとして良い旦那なんじゃあ?」みたいに偏ってて笑いました。良くねぇだろw ただ、もっと陰鬱な雰囲気になってもおかしくないんだけど、絵のせいか、彼女のキャラクターのせいか、そこまで重苦しくはないというか、ところどころでカラッとした印象もあったのは面白かったですね。独特のバランス。
 『おかえしご奉仕』と思わぬ一致としては、アナルと、電話で誘いを断る。アナルは興味ないのに無理矢理、ということで意味合いは真逆ですね。ただ、外部との繋がりと自ら断ち切って2人きりの世界にこもる、というのは同じなので興味深かったです。出てくるタイミングはそれぞれ最初と最後で対照的なのも面白いですね。

『ミユキ姉のソファー』ビフィタス

 タイトルが最高。本号のベストタイトル決定だと思います。そのまんまセックスの場所なんですけど、そのソファーは昔から一緒にゲームしたりして遊んでいた場所であり……ということですよね。ぶっちゃけ、リアルなことを考えるとそこまで仲良かったらソファー以外でも遊ぶこともあったと思います。が、マンガですので、描かれる2人の思い出というのは限定されるんですよ。なので、2人の思い出はあのソファーという一点に集約される。そんなソファーで幼馴染の2人が一線を越える、というドラマですね。ゲキアツ。ソファーはセックスする場所じゃありません、という当たり前の話なんですが、する場所じゃないからこそ一線を越えるという意味合いが強調されて最高。
 越えたいけど越えちゃいけない一線、という意味では中盤にあるミユキ姉のパンツを見て「行くか?いやしかし……」と一線の上でウロウロする場面がもうホンットに最高。この向こうに今まで得られなかったものがあり、それが少し透けて見えていて……という絵として描かれるあの状況が彼の心理表現として完璧ですね。この一線を越えたら、この壁を乗り越えたら……と葛藤する彼の脳内を具現化すると、あのパンツ。結果として、越えることは出来ず……出来ないんだけど、触りはした、という中途半端なのが良いですねぇ。リアル。あそこでさっさと引けるほど立派じゃないけど、そこまで度胸というか思い切りも良くない。分かるぞw
 パンツに触った時にさ、彼の指先に少しだけ修正が入るんですよね。そういうことか!! 修正入っちゃってるけど、彼はパンツに触れたことで、パンツが少しずれ、見えちゃったのか。それで満足して……というか、ビビっちゃって戻ってしまった。修正で見えないのに、修正の存在が入ることで見えたという事実は分かる、という不思議な現象。そうか、端っこが見えちゃったのか。ここらへんの機微すごいな。
 んで、すべてはバレてて、ミユキ姉に誘われる形で一線を越える。ミユキ姉から誘ってはいるけど、待ちの体勢になってるのが良いですね。あの日の再現であり、最終確認。
 あと、最高だったのは、1発目を決めた直後のミユキ姉の “ワタシたち オトナになっちゃったよ~?” というセリフ。子供時代の象徴とも言えるソファーの上で、というのが良いですね。ミユキ姉は自分が大人になれてなかったという自己認識があるのかな??とか考え出してもめちゃくちゃ面白いです。

『くちなわのきみ』utu

 「くちなわ」は蛇の別称らしいです。蛇が「朽ち」た「縄」に似てるから、だそうです。勉強になるなぁw
 ということで、謎の美女が蛇。蛇って気持ち悪いけど、どこか艶めかしくてエロさも連想してしまいますよね。本作に限らずエロとの結びつけられることが多い動物だと思います。単にチンコっぽいから、じゃないのが面白いですね。本作とか女性が蛇ですし。
 本作で最初に出てくる蛇は、冒頭の謎の女性と出会う場面、両手を蛇に絞められるイメージを見て、その夢から覚めると謎の小民家の中。おそらく彼の身に起きた実際の出来事ってのは、道端であの白い蛇に絞め落とされてる、だけなんじゃないでしょうか。すべては絞められてる最中に見た夢というか、絞められることでアッチの世界に連れて行かれた、みたいな。
 よく爬虫類顔って表現をしますが、当然のように本作もそれ。そこに和テイストが見事に混ざってると思います。エロいことしてない場面でも、なんかめっちゃエロい。
 その他、蛇描写が山盛り。体が冷たいのは冷血(変温)動物だからですね。言い訳として水浴びをしたのか、水浴びしたからいつも以上に冷たくなったのかは分かりませんが。終盤、射精の際に「熱いの」と連呼するんですが、これ自体はよくある表現ですけど、冷血動物が言ってると思うと重みが違いますね。
 そして、蛇描写で一番強烈だったのは、口。フェラの際に口を開ける描写があるんですが、その口がめっちゃ蛇。うへぇぇ、ちょっと蛇嫌いとして許容の限界越えましたw 舌が長くてフェラ気持ちいいとかは全然いいんだけど、あの口のビジュアルは強烈だなぁ。すごい。単純に「エロいやん」と楽しんじゃいけない存在というか、やっぱ神様は怖い、みたいな感覚。
 あと、口周りのデザイン。髪の毛が1本(1束)顔の横から口元へ伸びてるんですが、あれは蛇みたいに口が裂けますよーみたいなそういう意図のデザインなのかしら。蛇って顔の横まで口開きますからね。これはちょっと気のせい説もあるので怪しいんですがw

『ギガホーダイヤリホーダイ』リブユウキ

 フルカラー6ページ。不思議なアプリであれこれする話。催眠チックな話が始まる前の前半のアプリ描写がめちゃくちゃ面白かったです。対象をカメラで撮るとスキャン開始で、いろいろ情報が手に入ったり、対象のエロ動画がAR的に映し出されたり。ここらへんの「ちょっとありそう」感が良かった。いや、ないけど。技術的には現在の延長戦上にある感じがあって好きです。
 まぁ、そのままじゃやれないので催眠的な話になります。ただ、正確には催眠ではなくて、対象の考えや好みを読み取った上での、どうしても断れない誘い文句、みたいな感じですね。直接彼女に迫るようになるので、ここで1つの飛躍があるんですが、飛躍ではあるけど一応前半のアプリの機能と地続きですよね。
 関係ないけど、縛り方もアプリで教えてくれないとあそこまで本格的に縛れない……と心配してしまいましたw まぁ、彼に緊縛スキルがあるからこそ、彼の元にアプリが舞い降りた、みたいな考えも出来るんですが。

『2人だけのおたのしみ会』桃月すず

 保母さん。やったー保母さんエローい……と安易に喜びたいんですが、本作ちょっと変わってて。娘の保母さんが主人公の恋人。幼稚園(保育園?)を舞台にでエロ物語やろうとすると、先生同士でない限りは、不倫が不可避じゃないですか。なんだけど、本作のカップルはあんま不倫っぽい雰囲気じゃないんですよねぇ。薬指に指輪してないですし。細かくは言及されないのでハッキリしないんですが、おそらく主人公は離婚してるのか、奥さんを亡くしてるのか、もしくは結婚もせず子供だけ押しつけられて逃げられたとか。本作には爽やかさというか、健全な感じがあってすげぇ良いです。保母さんというエロのジャンルとして強固なものに対して1つ意外性を加えてくるというか。それの説明が意図的に足りないのも想像を喚起させて良いですよね。物語に奥行きが生まれる。変な話、「これ実は続編だよ?」と言われたら即納得してしまうw
 保母さんなのにメイド服。いわゆる保母さんっぽい格好もいいんですが、多分だけど、その格好だったら主人公の小谷さんは一歩踏み出せなかったんじゃないでしょうか。後半に「ワガママ」とかそういう言葉が連発して、それが本作のキーワードだと分かるんですが、本作は抑圧からの解放の話ですよね。保母さんと付き合ってるなんて……という世間の目、抑圧。そんな物語のスパイスになってるのが、冒頭にある、モブのセリフ。メイド服の件に関して結構ひどいこと言ってますよね。幼稚園という閉鎖空間における村社会みたいなイヤァな感じがにじみ出てます。ぶっちゃけ、本作は恋人同士が仲良くやるだけの話なんですが、意外と、実はそれだけじゃない。2人は見られることを恐れてて、タイトルの通り2人きりになった時にその抑圧から解放される。あまぁーい話に見えるけど、雑味とか苦味もがあってそれが深さになってる。
 他の先生は帰った、子供たちも帰った、けどまだメイド服は着替えてない、という最高のタイミングで2人きり。まずはフェラとパイズリで1発行くんですが、このあゆみ先生による一方的な奉仕、という構図が物語的に面白いんですよね。主人公の方はメイド服のエロさにやられて人の目を気にしないようになってるんだけど、先生はまだ。そっから主人公のターンになり、チンコをあてがうんですが、あてがってからが長いw なかなか入れない。焦らして先生の「ガマン」を徐々に剥がしていくんですね。ここがエロ的もそうだけど、2人の精神的な交流としても丁寧で、結果めっちゃエロい。メイド服脱がないの??という件についても理屈を用意してるのも良かったです。
 んで、エピローグ。お楽しみ会じゃない日でもメイド服続行。可愛くて最高!!でもあるんですが、あゆみ先生が見られることを恐れなくなった、という風にも考えられて、彼女が精神的に成長したとも言えるんじゃんですかね。

『誰そ彼』ムサシマル

 映画『君の名は』を思い出すタイトル。そんな覚えてないけど、黄昏がどうこうって話ありましたよね。
 従姉が主人公の父親に犯されてて、その父親が死に、その葬式が舞台。従姉と運命の再会を果たし父親の呪縛から解放された2人は愛し合い……みたいなハッピーな話想像してたら、全然違ったw もっと不気味だし、父親の呪いは継続してるし、何なら進んでそれを継承していくような話であった。うへぇ、不気味。ただ、困ったことに不気味さとエロさは表裏一体ですね。人間の汚い感情がドロドロに溶けた部分にもエロさはあるというか。
 やっぱ喪服って不思議な色っぽさありますよね。本作は、服を少しずつ脱いでる過程がめちゃくちゃ丁寧に描かれてるので最高でした。徐々に脱いでいくのと、彼女の怪物性が明らかになるのが連動してるから面白いですね。その脱ぎの誘いによって主人公の理性も剥ぎ取られていって……というグラデーションがめちゃくちゃ丁寧で、そこがエロい。
 ぶっちゃけ、おっぱい押しつけられたくらいじゃ親の柩の前でチンコ立たないよなぁ……と思うんですが、やっぱ彼は既に狂ってるんですよ。というか、父親によって狂わされてしまってる。あの日見てしまってアレが呪いとして彼の中に根を張ってるですよね。当の父親がいなくなったくらいじゃ収まる話ではない。イヤですねぇ。ねっとりとしたイヤさがありますねぇ。そこが良い、って話なんですが。

『ネトラレ記念日』あらくれ

 付き合って1年の記念日デートをドタキャンされたところ、先輩に捕まる。別の意味で記念日になってしまう、という話ですね。最後の駄目押しとして彼が記念日のことをハッキリと認識してなかったことが明らかになるくだりとか、イヤですねぇ。もうちょっとまともに謝ってたら少しはマシだったんでしょうけど。まぁ、薬使うような奴だから無理かw
 すげぇ細かいけど、ラブホの料金が生々しいというか、安いのでなんか良かったです。先輩の小悪党感というか、「せめてもうちょっと良いとこ連れてけよ!!」みたいなw 記念日なのになぁ、手頃に済まされてるよなぁ。やれればいい、という扱いだよなぁ。
 もう1コ、細かい点ですけど、1ページ目。彼と一緒にいる場面で、モブの男たちが彼女のことをやたらエロい目で見てくるんですよね。当のレイピストはまだ登場してないんだけど、イヤァな雰囲気が漂ってる。彼女が周囲の男に狙われてることを暗示してる。そんな子を独りにしたら危ないぞ、みたいな感じですね。

『カタコトの恋』つげ安奈

 このタイトルも良いんですが、英題の「LOVE DISCOMMUNICATION」もなかなか秀逸。「カタコト」だと多少はコミュニケーションが通じるニュアンスありますけど、英題の方だと逆ですよね。通じないけどそれでも愛しい、みたいな感じですし。微妙に意味違うんだけど、どっちも本作としては正しい。
 てか、この作者、前々号も外国人ネタやってたのかw 外国人ブーム到来。ただ、外国人とのエロ的交流としては、本作の方が本格的というか、マジで言葉が通じない、というハードさがありますね。レベルアップ感があって面白いです。
 アパートの側に謎の外国人女性がいて拾う。めっちゃ怖いw 家出少女を拾うよりもさらに怖い。可愛いのは分かる。ほっとけないのも分かるけど、すげぇ怖い。言葉が通じないから事情も聞けないw
 とにかく言語的なコミュニケーションが一切とれない。最後、2ヶ月後でようやくカタコト出てきますけどね。マンガ表現として結構攻めてるというか、実験的な趣ありますね。セリフは分からないけど、彼女が言わんとしてることが何となく分かる……分かるのか?? みたいな境界線上がすげぇ楽しいです。これ、作者の中では彼女のセリフの日本語訳って決まってるんですかね。映画『ガーディアンズオブギャラクシー』のグルートのセリフはすべて英語の裏設定がある、って聞いたことありますけど、それと似た感じ。
 本作が面白いのは、いざエロが始まってしまうと彼女の言おうとしてることが分かりやすくなるんですよね。言葉は通じないけど、エロを通じてならコミュニケーションが取れる、みたいな感動w 人間である以上はエロは世界共通言語ですね。これは良かったですね。安易に「カタコト外国人って可愛いよね」という作品ではなかった。
 マンガ表現として面白かったのは、喘ぎ声が世界共通な点。よくシーハーシーハー言うのが外国人の喘ぎ声として取り上げられますので、実際に喘ぎ声が世界共通かどうかは疑問ではあるんですが、本作は「エロは世界共通」という話ですので、まぁ全然オッケーですね。そんな喘ぎ声の表記が日本語なんですよね。ひらがな。この表現、面白かったですね。アニメや実写だとこのオモシロは絶対に表現できない。

『ぬるふわおさなづま』はるゆきこ

 いざ本番を前に立たなくなってしまった夫のために妻がエロく迫ってくる話。本号だと『おかえしご奉仕』と似た話(あれが夫婦かは分かりませんが)なんですが、本作はタイトルの通り「おさなづま」、つまり年の差なんですよね。旦那が立たないのは仕事の疲れもあるけど、年のせいもあるのではないか、という。年のせいだったら今後ずっとそうってことですからね。怖いw
 タイトル「ゆるふわ」じゃないの??とも思ったんですが、「ぬるふわ」が正解。要するに、ローションです。なるほどー、『おかえしご奉仕』ほどエロ的な飛躍をしてないけど、これはこれで地に足着いた感じで良いですね。変態行為をしてないカップルが初めて手を出すエログッズとしてローションはめちゃくちゃ説得力ある。ただローションが出てくるエロ作品はたくさんあるでしょうけど、本作の場合は「彼のために」と考えた果てに選んだローションですからね。とても良い。
 ローションと年の差。ローションといえばソープだよねー、という話をしてる最中に旦那のソープ経験がバレるくだり、最高ですね。年上だから彼女と出会う前にいろんな経験をしていて、その埋めようのない空間が妻としては焦れったい。年の差カップルでこういうのあるんだろうなぁ……となんかすごい納得してしまいました。経験ないけど、疑似体験。
 そっから「ソープに負けてられっかよ」とエロが加速していくのも面白いです。最終的に子作り的な話に着地したのも打倒ソープのテーマが続いてるようですね。ソープだったら絶対にアレはないw

『アロマトリップ』雨あられ

 催眠。なんだけど、五円玉ぶら下げて好き勝手に操るという感じではなく、ちゃんとしたセラピーとしての形態を保ってる。から厄介って話なんですが。マッサージ屋行ったらエロいことされる、みたいな話と構造としては近いですね。タイトルも催眠ではなく「アロマ」になってますし。
 一気に意識を失い、操られるのではなく、徐々に心の障壁を排除されていっていつの間にかとんでもないことに、というグラデーションが本作の魅力じゃないですかね。実際の催眠療法がどういう行程を取るのかは知りませんが、プロの犯行として説得力がある。催眠によって話が飛躍するのは最後に記憶を失うくだりだけ。もちろんエロいことしてる最中も催眠状態に入ってたって話なんですけど、会話の受け答えはするし、最低限の思考もあるんですよね。
 てか、この犯行だったら、このクリニックを紹介してくれた主人公の友人も毒牙にかかってる可能性めっちゃありますよね。まともなセラピーもやりつつ、好みの患者が来た時のみ、という可能性もありますが、あの友人も十分美人ですからね。中出しされてる可能性めっちゃありますよ。イヤですねぇぇw
 表現的に面白かったのは、初挿入の場面、抜き差しするチンコが透明化してその向こうに主人公の顔が見える、という3コマ。あれすごいですね。彼女がチンコによって支配される、というのを絵として端的に表してる。正直あんま透明化表現って好きじゃないことが多いんですが、これはめちゃくちゃ良かったです。

『清楚の裏側』おでん70

 学年主席のメガネくんが仲良くしてる清楚な子が実は……。最初目撃するのが理科の先生とラブホに入るとこなので、テスト情報をこっそり教えてもらうため、学年主席の彼と話を合わせるため、成績を無理矢理あげるためなのかと思ったら、全然違くて単にセックスしたいだけ。身も蓋もない現実というか。まだ別の目的があった方がよかったですね。
 んで、口止めとして彼女から迫られ、チンコがでかいので気に入られる。チンコでかいって便利ですよねぇ。それだけで1つ大きな障壁を乗り越えられるというかw まぁ、本作の場合は真面目くんなので、色恋とは無縁だったと思いますので、彼という逸材が誰にも見つかってなかった、みたいな話でもあるんですけど。
 優等生同士で仲良いと思ってたけど、彼女だけ実はビッチで、というギャップが魅力ですね。彼女は今まで優等生のフリをして主人公と接してたわけで、彼が考えることなんて手に取るように分かる。舌戦においては彼女に勝てる要素が1つもない。ただ、チンコはとにかくでかいので、と展開していくのも面白いですw あのキスのくだりを見るに、他のセフレとはキスはしてないのかも……と期待せずにいられません。というか、じゃないとマジつらいw

読者ページ

 編集部員が選ぶ前号のベストカット。表紙の作品でした。まぁ、あれは良かったですよね。乳首とか一切出てないカットなのも面白かったです。
 作家飯のコーナー。雨あられ先生の修羅場のお供は、卵かけ納豆ごはん。トッピングとかかなりこだわっててめっちゃ美味しそうなんですが、お手軽さは間違いないってのが良いですね。ちょっとスーパー行って試したくなるというか。あと、食べる時間がめっちゃ短く済みそうなのが修羅場飯として説得力ある……

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 終わりー。アンケートの面白かった作品3つとしては、『2人だけのおたのしみ会』『ゲーム×恋』『ミユキ姉のソファー』です。入れたくて最後まで悩んだのは『カタコトの恋』。
 ……とここで気づいたんですが、前々号の自分の感想読み返したら、その時の3選と作家が2人かぶってる。いいのかそれでw マンネリじゃないか。いやけど、アンケートとは別に良かった3選を別にやるってのも変だしなぁ。たまたまその時の作品がぶっ刺さったってだけならいいけど、作家性がモロに好みみたいなパターンだと、もう毎作お気に入りになるよなぁ。きっと。他の雑誌でも生じる問題だぞこれ。どないすれば……
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