北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

COMIC HOTMILK(コミックホットミルク)2019年1月号の全作感想

 月刊誌の感想やるの珍しいから気づかなかったんですが、「01月号」みたいな表記って意味ないのかもしれん。先日の快楽天ではやってしまった。年12ある号のうち2ケタの数字は3つしかないんだった。週刊に毒されておる。

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COMIC HOTMILK 2019年1月号

COMIC HOTMILK 2019年1月号

「表紙」しおこんぶ

 サンタである。よく見るとドエロい格好なんですが、爽やかで可愛らしい印象もあるから不思議です。帽子にベルは付いてるわ、ニーソがツリーだわ、とシンプルに見えつつもクリスマス要素がガンガン盛り込まれてるのも面白いです。良いデザイン。

「HOT LOVE NOVEL」ICHICO

 夜這いに来るサンタ見習い。よく考えたら寝てる間にこっそりと寝室に入ってくるサンタってエロいな……(子供ではない)。エロ的に解釈するのもイージーですね。そうか、エロとサンタは相性がいいのか。こうなってくるとほとんどサキュバスですが。
 小説版で特徴的なのは主人公の不幸ですかね。不幸だからこそサンタが喰いにやってきた。そんな主人公が最後の最後に精一杯の誠意を見せて、というくだりもなかなか良いです。短い中にしっかりと2人の気持ちの盛り上がりが設置されてるというか。

『ヤリコキ甘姫』ピジャ

 おじさんが黒ギャルとえんこー。おじさんの顔は影になって見えないんですが、体つきがしっかりだらしないんですよね。竿役の個性を消したいのか、個性を付けたいのか。消したいけど「おじさん」という個性は強くしたい、みたいな感じか。
 あと、面白かったのは、早々に中出しした件。そんで最後はパイズリなんですよね。フツー逆だと思うんですけど、黒ギャルの貞操観念というか、エロさが桁外れで、最終的に彼女の意志によって搾り取られる、みたいなニュアンスを出したかったのではないか。最初の中出しはおっさんのリクエストでもあるけど、最後のパイズリはもういいと思ってるおっさんの意志を無視しての搾取ですよね。最初はエロくてラッキーとか思ってたけど、手に負えなくてちょっとヤバイ……みたいな。

『夏と純』じょろり

 驚きました。作者の前作が明るいサキュバス漫画だったので今回もそんなノリかと思ったら、全然違う。振り幅すごい。
 カップル?幼馴染?友達?が高校最後の夏休みに花火を見る。花火ってのは青春の美しくも儚い、儚いから美しい刹那性のメタファーですね。一瞬だからこそ激しく力強い。そんな花火の下で愛し合うんですが、まぁ要するに2人の青春、恋愛も同じくらい盛り上がってるという話です。そんな見方をしてると、最後のエピローグ、彼女の “見て! 線香花火落とさないのうまくない!?” というセリフが響いてくる。線香花火も同じように一瞬で消えてしまう儚いものですが、彼女はそれを長引かせるのがうまい。そして、その後彼が取る行動は、そんな彼女を写真に撮る。青春、花火、線香花火、からの写真です。当たり前ですけど、写真は一瞬の美しさを永遠に保存するためのものですよね。2人の恋愛も同じことですね。一瞬で散ってしまうはずの青春の輝きを2人は今後も保ち続けるのでしょう。見事です。
 あと、マンガ的に、エロマンガ的に特徴的なのはセリフ、文字の量でしょう。最初はフツーに仲良し同士キャッキャと会話してるんですが、花火を見ながら2人の気持ちが高まっていくにつれ、言葉が失われていく。見開きで彼女の横顔を映したページは驚きました。セリフどころか擬音すらない。完全に絵のみ。彼女の美しさに思わず見とれてしまう……を追体験するようですね。それと同時に花火がドン。あれは当然気持ちが爆発することのメタファーでもあるんですが、それと同時に彼女の顔を照らすライトになってるのも良いですね。文字(音)がない場面だけど、花火は光という形で彼女の顔に描かれてます。
 そんな具合に、本作は気持ちが高まったり、物語的に大事な場面になればなるほど、言葉がなくなる。感情や感動のドラマは言葉ではなく絵に託してますね。言葉で「花火よりも彼女の方がキレイだった」とか言っちゃうのも簡単ですけど、言っちゃったらそれまでで、それ以上の感動はないんですよね。絵で示すことで彼や彼女の中に芽生えた感情を抽象的になり、読者の心理により深く響くのでしょう。
 とにかく絵の美しさで圧倒する作品で、とにかく可愛い、キレイ、エロいんですが、「今日は親いないんだ」と彼女が告げるコマにコンドームが映るのも個人的には大好きです。その後ろには化粧道具と、丸が付けられたカレンダーがあって、彼女の期待感を如実に表してますね。彼女の心理表現が生々しくて最高です。思い返せば、花火を誘ったのも、家に誘ったのも彼女からなんですよね。計画的犯行だw
 花火の爆発は気持ちの高鳴りって言いましたけど、一番分かりやすいのは最後の射精ですね。定番ですねw ただ、本作の場合は、気持ちの高鳴り、セックスのクライマックス、最も美しい瞬間……という意味だけではなく、コトの終わりという意味も含んでいるので達成感や到達感と共にも寂しさも少なからずあったと思います。彼女が見せた涙は喜びはもちろんですが、それだけでもないんでしょうね。
 あと、特徴的だったのは家の中での話だった件。エロマンガで花火をやろうとするとどうしても野外になりがちだと思うんですが、そうすると変態性が出てきてしまいますよね。そういうのを本作は徹底して排除してる。2人だけの空間で、世間やその他の有象無象から切り離されて……というのが大事なのでしょう。受験を控えてることが最初に語られてましたが、そういう大変な現実から今だけは切り離される。この「今だけは」という感覚が花火であり、本作の根幹なんでしょうね。

『ザクロ症候群 -舞城ステラの場合-』黒川おとぎ

 楽しみにしてました。シリーズ第2話。超能力とも呼べるようなチカラを持ち、その反面強い性衝動を持つ症候群の話。超能力設定が完全にバトル漫画とかそういうノリで面白いんですよね。
 今回の能力者は女優。演技でした。前回は言葉でしたが、今回は演技。感情の伝播という一致があるんですね。ちょっと本作の設定がより詳細に分かったような気がします。そして、前回が聴覚、今回が視覚。となると、五感ネタで統一されるのかな。あと3話は確定かしら。ただ、視覚、聴覚に比べると残りの3つがどのようなものになるのか、ちょっと想像ができないです。とにかくエロそうなのは分かるんですがw
 前作と違って良かったのは撮影現場な点。学生ではあるんですが、学校ではない。シチュエーションが大きく変わったのは良いですね。一方、前作と同じで驚きだったのがキャラ。前作の2人が続投でした。てっきり1話ごとにまったく別のヒロインとその処理係の話になると思ったんですが、処理係がまさかの続投。前作ヒロインも同行。最初は新しいヒロインとエロいことするんですが、途中から前作ヒロインも本領発揮。演技によって人を魅了する強キャラはずなんだけど、同じ能力者の言葉の前では無力……という場面がマジ最高でした。完全にバトル漫画だw これは症候群持ちのキャラが複数いるからこそ出来る場面でしたね。「どっちが強いんだろう」みたいな最強談義みたいな楽しさがありましたよ。エロマンガなのにw
 そっから共闘展開というか、ただの3Pなんですが。女性が複数ってのは前作でもあったんですが、同レベルに強力な2人が揃ってるのがやっぱ盛り上がりますね。2人の互角な感じとかも楽しかったです。
 そこで出てくるのが前作ですげぇ面白かった部分である、主人公(男)のキャラクター。処理係という役割で大変……という苦悩は一切ないんですよね。役得だと満喫してる。何ならエロで圧倒するレベル。ダブルパイズリのあたりから彼の本性が露わになる感じとかすごい良かったです。前作と違って仕事中なので「早く終わらせないと」という感覚もあるんですが、それでも自分の立場を謳歌してますよね。
 んで、前作と同じくパンデミックを防げないw 車の中という密室なので安心……と思ったら新キャラは視覚で誘惑するので、窓ガラス越しに遠距離攻撃が可能であった。ここらへんのジャンケン的な攻防というか、対策を取ったら別の作戦で乗り越えられて……みたいなくだりはやっぱりバトル漫画っぽくて最高です。

『ハレムスパイラル』宇場義行

 4話「玉串」。いよいよ始まってしまった林間学校本番。一体どんな地獄が繰り広げられるのか……という不穏な空気をこれでもかと描くんですが、今回メインで描かれるのは、まさかの愛のあるセックス。安堵するのも相まって溺れていくような感覚が味わえて、それが本話最大の魅力ではないでしょうか。つらい現実からの一瞬の逃避だからこそ、その一瞬への没入度が高く、めちゃくちゃ燃える。
 癒しであるし、今後の希望も感じられるんですが、まだ根本的な解決に向けた具体的な内容は一切描かれてないので、終わってしまうと「次回はどうなってしまうのか……」と再び不安が戻ってきますねw 抜け出す選択肢も提示されたけど、それが実現するとも限らないからなぁ。本作のコンセプトを否定するような内容でもあったんですが、最後には結局戻ってくるのが見事でした。逆の話が一旦入ることで、元の話がより際立つ、という効果もあったと思いますし。

『夏の悪戯』7zu7

 親戚のエロいお姉さんと同居するようになったら、当然喰われる。
 田舎というロケーションなんですが、バス停。バス停ってエロマンガに頻出しますよね。不思議な親和性あると思います。都会と違って遠くまで見渡せる広さを感じながら、屋根と椅子はおいてある最小レベルの屋内感、というのがポイントなのだろうか。原っぱの中でやるんだと完全に青姦だけど、バス停だったらその感じが少しだけ軽減されるというか。
 からのステージチェンジ。今度は秘密基地みたいな小屋。完全な密室に変わりますね。開けた田舎の魔性性みたいなのが感じられたバス停から、今度は閉じられた空間。彼女の支配からは逃げられない、みたいな閉塞感がありますね。いよいよ完全に捕らえられてしまった、みたいな。彼の精神を支配したところで、 “最後は晴人君が… 私を抱いてみて” と主導権を譲るのが悪質で最高w 自由にさせてるようで、実際は逆ですよね。自分の意志でここまで落ちてこい、という強要みたいな話ですから。リストラじゃなくて自主退職、って欺瞞と同じ構造ですから。ただ、それがエロいw
 常に2人きりで、だからこそ支配されてしまったんですが、最後の最後に外の人間がようやく出てくる。しかし、時既に遅し……というラストも良かったですね。

『エロゲで全ては解決できる!』ごばん

 3話。とにかくエロゲーを作る話。1話目、絵担当(男主人公)が捕まる。2話目、文章担当が捕まる。そして3話目。明確な担当は分からないんですが、とにかくエロ魔神というか、エロへの関心、探求が尋常ではないw スポーティーな雰囲気なのにこのエロキャラってのはちょっと意外でした。役割は分からないんですが、エロ知識を生かして演出とか、監督に近い役職に収まるのかしら。ただ、監督は部長だよなぁ、たぶん。
 本話の特徴というか、前話が異例で、文章担当と絵担当がちょっと恋に落ちるような話でした。2人の特技、趣味が1つの形になって意気投合……みたいな部分はフツーに恋愛ものとしても魅力的だったと思います。が、そっちがイレギュラーでして。今回はエロお化けみたいな子に捕まる。主人公のことが好きというよりは、主人公のチンコが好きという感じですねw 恋人っぽくなった2人のことを盗撮する意味で気に入ってたわけですので。
 見所はやはり彼女が変態性を遺憾なく発揮する部分。次から次にグッズが出てくるわ、肉体同士で実践もするわ、最終的にはアナルも行っちゃう??となる(行きませんw)。中でも驚きだったのは、ちんこ用バイブレーター。そんなものがあるとは……。すげぇ怖いんですが、それと同時に少し「気持ちいいかも……」と思ってしまう。トータルでいえば、怖い。

『母性天使マザカルカノン』一億年惑星

 14話。今回から読者からのお悩みを募集。
 今回の投稿者は、まさかのシルベスター スタローン。スタローンはホットミルク読者だったのか……(違)。『クリード2』めちゃくちゃ楽しみです。
  “そっ そんなワンちゃんのような目で見てもダメよ!” とあるのが好きでした。スタローンの中にはワンちゃん性ありますよね。可愛いの分かる。名前だけですが、ステイサムも出てきたのも嬉しいですね。『エクスペンダブルズ』ってことなんでしょうね。

「TDHK47」石見翔子

 福井県の越前ゆきこさん。福井の特徴を女の子のデザインに落とし込んだ場合、使われるネタは……メガネですね。メガネの聖地、鯖江
 着たまま谷間酒、という2枚目も素晴らしかったです。なぜかメガネにまでぶっかかってるのとか情熱がすごい。

『ラブありラブなしラブラブ』たにし

 無表情なヒロインがひどい男に調教されて……みたいな話かと思ったけど、あくまでも勝負の罰ゲームみたいな扱いなのですね。最初の「どういう話なんだろう」という緊張感からの徐々に話が見えてくる感じ、楽しいです。彼女が実は変態とか、彼が鬼畜とかいろいろ考えたけど、どちらも微妙に違う。勝負事をするくらいですから、基本的に2人は仲良いんですね。その後の命令が度を超してるだけでw
 エロマンガって大体そうですけど、基本的に挿入したらクライマックスじゃないですか。話的に、盛り上がり的にはピークで、あとは残務処理みたいな感じもなくはないんですが、本作は挿入した後に脇毛というサプライズが飛び出るので楽しい。約束だと「1日好きにしていい」だけど、脇毛の準備は1日じゃ済まないでしょw 「1日」のために準備してきて、も命令としてアリなのか。まぁ、約束とかなくてもこの2人は結局ずっとこんな感じ……というのが窺い知れますね。ただのめっちゃ仲良し。

『村又さんの秘密』井雲くす

 スプリットタン……初めて知った……。何なんだそれは。こんなところでそんな知識が増えるとは。最初、エロマンガ業界では常識になってるファンタジー設定とかそういうのも考えたんですが(サキュバスみたいな)、調べてみたら違った。スプリットタン実在するのか。ググったら画像まで出てきたのでビビったw 別々に動かせるとか完全にウソやん、とか思ったけどホントだった。
 さらにいうと、先天性のものでもないんですね。手術?とかをするのか。ピアスとかタトゥーみたいなノリなんですね。知らなかった。知らないことだらけだ……
 そんな特殊設定に挑戦した作品なんですが、本作の魅力はそこだけではなくて、ぶっちゃけ冒頭の2ページでもう最高。主人公のミスを一緒に謝ってくれるかっこいい女上司。次のページで謝罪中の出来事を笑い話にしてきて……ってこの時点で好きになっちゃうでしょ。最高。しかも、その笑い方、笑う時の仕草ってのがスプリットタンの件への布石になっているのも見事ですね。さらには “笑うとき口元隠すんだよな…” と主人公が気づくんだけど、そんな細かい仕草に気づいちゃうほど彼女のことを見てるってことじゃないですか。気になってる存在がなのが窺い知れますね。
 んで、スプリットタン。面白いのはスプリットタンを現在、謳歌してる感じでもないんですよね。気に入ってるけど、後悔もゼロってわけでもなく、みたいなバランスがすごいリアルで良かった。反省しすぎててもちょっと説教臭いというか。
 スプリットタンに興味を持った主人公が質問していくと、事態がどんどんエロいことに……という変遷も最高。引かずに興味持ってる、というのも大事ですよね。事故的にカミングアウトしてしまったけど、それが受け入れられたのでもう心の距離がどんどんゼロに近づいていく。そして、いつもは口元を隠してるのに、この時は何も隠さない笑顔を見ることが出来てってのも良い。これは落ちる。
 主人公が童貞であることをカミングアウト。これ良かったですねぇ。単に童貞がエロい年上に食べられる話ってだけ切り取った別にベタですけど、本作の場合はカミングアウトって行為が大事ですね。スプリットタンの件を偶然知ってしまったので、それじゃ悪いから自分も秘密を1つ、という感じあるでしょ。どこまで意識して言ったかはさておき、結果的に2人の対象性というか、公平性が保たれる。これがなかったら変な話、弱みを握ったみたいな構図にもなりかねないですからね。主人公がスプリットタンに興味を引かれたように、彼女の方も彼の童貞にノリノリ、というが良い。互いが互いの秘密に対して前のめり。エロい。
 んで、事が始まってからも舌を用いたプレイが続く。キスやフェラは分かるんだけど、自分の乳首舐めるまでやるとは。それだけでなく、 “一緒にしてみよっか” と発展していくのがマジ最高。さっきの話とも通じるけど、一方的な感じがないんですよね。自分の乳首を舐めさせて終わり、ではない。そこにちゃんと双方向なプレイを1つ加える。まぁ、単純にスプリットタンとおっぱいを同時に見せたのはスゴイですね。そんなアイディアがあったか。
 エピローグ。正気に戻って動揺しまくる彼女と、童貞捨てて妙に余裕のある彼、というのが良いですね。口元隠す癖復活しちゃってるのもリアルにも感じられつつ、恥ずかしいのは舌を見られることではなく、 “おふろ 一緒に入る?” という言葉の方なのかな、みたいな勘ぐりもしたくなる。

『そしてわたしはいつもの顔で』岡田コウ

 前編。ロリが兄ちゃんに調教される。突然物語が始まって、背景などを語る説明パートみたいなのは入らない。セリフやモノローグの中に少しずつ過去を想像させるものが出てくるだけ。いきなりエロいこと始まるから、ずっとやってるだけの話かと思ったらそんなことはない。断片的に語られる情報、設定が妙に込み入ってるというか、複雑なんですよね。そもそも2人が隣人であるということもなかなか分かりにくいというか。
 説明臭さを徹底的に排して語る、すごい作家性の高い人なんだなぁ……とか思ったんですが、別の可能性。この作品、この前編が既に続編である可能性。ということで、Komifloのバックナンバー見たら、ありました。
『壁が三回なったら』。後編しか読めないけど。名前が同じ。そして、本作の最後に “壁が三回なったから私は” と来て終わる。やっば、タイトルも全然違うのに続編とか。しかも1年越しの続編。ニクいことするなぁ。もっと分かりやすく続編アピールすればいいし、ホットミルク側も前回のおさらいとかしろよ!って思いますが、それは野暮だったんでしょうね。「これ続編なのか!!」と読者が自ら気づく驚きを含めて本作の魅力なんでしょう。すごいなぁ。すごいことするなぁ。読切主体のエロマンガ雑誌だからこその仕掛けですね。こんな手法あるのかよ!!と驚いてばかりです。

『ジュン×ジョウ恋歌 Prologue』夏庵

 教師がわけありの生徒と。ただの困った生徒だと思ってたのに、ひょんなことからずるずると引き返せないところに行ってしまって……という冒頭が最高。どこで選択を間違ったのかも分からない、気づくともう詰んでる、みたいな話好きですねぇ。それがまたエロと相性いいですよね。
 んで、2人が一線を越えるんですが、いざ越える瞬間は描かないってのがオシャレ。 “いいよ… 一緒にベッド使お” と彼女が誘ってきて、読みながら「あーこりゃ落ちたわw」とか思いながらページをめくると、もう脱いでる。もうおっぱい出てるし、もう始まってる。良いなぁ、この省略。一度理性が決壊したら後はグイグイ進むだけ、という主人公の焦りにも似た感情の表現として完璧ですよね。
 実は処女で、というサプライズ。家に上がったし、誘ってきたので慣れてると思っちゃいますわな。一度決壊した理性がちょっとだけ復活するような感じが楽しいです。ちょっと教師モードになるというか、風俗で説教する親父みたいな面が出てくるのが良い。そっから初めてでもいいと思えたから、という彼女の本心が語られて……というのも感動的。それがもっかいエロのスイッチが入るんですが、このワンクッションが入ったことで先ほどよりも気持ちの高鳴りが違いますよね。性欲に溺れてるだけ、理性が飛んでるだけではないセックスになる。
 んで、ハッピーエンド。よかったなーとか思ってしまうんですが、タイトルの通り、まだ続くのですね。これで続かれるとちょっと心配になってくるというか、嫌な予感もしなくもないというか。決してホメられた関係ではないからこの後を語ろうとするといろいろ問題も出てくるのではないだろうか、みたいな。この一夜だけを切り取れば美しい話なんですけどね。いやしかし、このまま仲良く続くのも全然アリだよなぁ。てか、タイトル的にはそっちだと思いますし。気になる。気になるじゃないか。

『俗・娘々飯店支配計画 教え子のアルバイト』藤原俊一

 続編なんですが、Komifloのバックナンバーにはない。まぁ、お知らせがあるように単行本読めって話なんでしょうね。タイトル的にお店がメインのシリーズだろうから、キャラクターの継続ってのはないと思う……あっても一部なのでしょう。
 特殊風俗モノという感じなんですが、まずスタートとして教室でケンカしつつも仲の良さが窺える教師と生徒、というのが良い。ああいうの好きというか憧れるんだよなぁ。自分の人生に一切なかったから。
 その距離感とも通じるんだけど、店でエロいことが始まってからも極端に肯定したり、極端に否定したりはしないんですよね。ずるずると引きずり込まれちゃうというか。それでいて、メインである生徒とは直接関わらずに、彼女が他の客とエロいことをしてるのを見ながら主人公は別の嬢からサービスを受ける。このパートが長いんですね。一応最後に彼女とやりますけど、あっという間に終わる。このバランスがめちゃくちゃ面白くて。どう考えてもメインイベントじゃないですか。やっと彼女の魔力に落ちて、いざ……と決意したら話は即終了。とっととエピローグに入る。本題は彼女とやることではなく、主人公の理性がどこまで持つのか、という部分だったんですね。なので、主人公が踏ん切り付けてやる気になったら話は終わったも同然。あまりにあっさりエピローグに入るのでページの抜けがあった、もしくはページ2回めくっちゃったのかと心配になったレベルです。ここが本作最大の特徴なんじゃないですかねぇ。2人の会話も意図的にぶった切られて終わってますので、作者やりやがったなぁw 見事ですわ。

『ゲノム』古賀亮一

 「ショタ誘惑超人舌なめずり女エルエルマン」っで笑った。いくらなんでも長すぎる、けどちょっと語呂が良いw
 劇についての結論、生徒全員がヒーロー役ってのは全員桃太郎、みたいな今っぽい話なんだけど、それぞれが演じたいヒーローを考えてくる、という部分が違くて、そこがすごい良いと思った。真面目に感心してしまったよ。ちょっと悔しいw

「じごいら」ふみひこ

 #30。サンタ再び。サンタに始まってサンタで終わる、今月のホットミルク良いですね。
 面白い一致としては、両方とも童貞モノ。童貞だからこそ喪失というプレゼントが欲しい、みたいなことなんですかね。ヤリチンだとサンタに願うまでもなくやってるでしょうし。
 表紙のサンタに比べると衣装がシンプルというかオーソドックスなのかな。首もとのリボンがとても良いです。好き。

コミックホットミルク2019年1月号

 終わり。ホットミルクでも電子アンケート始まったそうです。Komiflo読者は無理だけどな。パスワード制でした。プレゼントはいらないからアンケート送らせてくれたらいいのに。ちなみに、ここからマザカルカノンちゃんへのお悩み相談が送れます。
 送信できないけど、アンケートに答えます。記事の総括として便利です。
 一番面白かった作品。『村又さんの秘密』。
 一番ヒロインが可愛かった作品。『エロゲで全ては解決できる!』第3話。
 一番ヌけた作品。『村又さんの秘密』。
 つまらなかった作品。なし。
 アンケートは終わりなんですが、ちょっと待って。今月号を語る上では『夏と純』は欠かすことの出来ない作品だと思うの。個人的には『村又さん』との圧倒的な2強。なんだけど、全部2位みたいな感じで漏れてしまった。いやマジで『夏と純』ヤバイですよ。

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