北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

はぴにんぐvol.3と最近のKomiflo

 最新号が発売されるタイミングで前号がKomifloで配信されると思われるはぴにんぐ。昔のやつだからスルーしようかと思うんですが、読んだら面白いのでせっかくなのでブログ書きます。vol.3ですよ。最新号じゃないよ。
 ついでに先日配信されたKomifloオリジナル作品とかの話もします。
gohomeclub.hatenablog.com

10月Komiflo月間ランキング


 前からこの件触れたかったんですが、ツイッターだと触れにくいのでブログで。見たところで何だという話ではあるんですが、ランキング見るの楽しみなんですよ。
 1ヶ月にすごい量の作品を読むんですが、タイトルを見るとどんな作品か思い出せます。好みはあるにしても、どれも優れた作品だったんだと思います。
 個人的には3位が好きですかねぇ。2位も良いなぁ。

 私的なトップ5ならぬ5選を考えますと、『シルエット』『優惑』『ザクロ症候群』『即パコ彼女紹介女』『片隅の詩』かな。順番はてきとーです。雑誌偏ったなぁ。
 てか、5選考えるのめっちゃ楽しい……。タイトルの羅列を見ながら「これ良かった!」「こんなんもあったなぁ」とかなるの最高。来月もやろうかな。

『別れられない二人の関係』

 Komifloオリジナル。突然配信されるのでビビる。あと、タイトルが「別れられないの二人の関係」になってるページがあるんですが。たぶん間違いだと思います。
 タイトルの通り、別れたけど……な元カップルの話。悪い面もたくさん知ってるけど、それと同じくらい良い面も知っていて、という感じが微笑ましいですね。勝手知ったる関係なのでエロが始まるまでの特別感のなさがとても良いです。知らない人同士だったらちょっと強引すぎるというか、レイプも考えるレベルですけど、5年の関係があると、2人にしか分からないokサインがあるんでしょうね。
 最初は彼の方だけ盛り上がって襲いかかるんですが、徐々に彼女のスイッチも入っていって、という変遷がエロい。一発出した後の2回戦突入のあたりとかとても良いです。一旦ゴールを迎えてこのまま終わってもいいんだけど、久々で気持ちも盛り上がっちゃったしこのままもう1回……という様子見みたいな部分が最高です。気持ちが盛り上がるまでに時間差があったけど、ここで彼女のスイッチもすっかり入ったので今度は彼女の方が誘って、というのが良いです。求め求められの関係。

はぴにんぐvol.3

「表紙」『おトイレのお姉ちゃん』いつつせ

 電子版限定の雑誌なので表紙に宣伝文句などが一切ないのが面白いですね。本編の扉と言ってもほとんど過言がないと思います。
 表紙が1枚、本編がフルカラーで4ページ。タイトルの通りトイレにいるお姉ちゃんの話ですね。ショタ目線の話で、洋式便器の上にうんこ座りするお姉ちゃんに対してバックで挿入する際、思いっきりつま先立ちになってるのが大変可愛らしいです。キャラデザ以外でもこういうショタ感を入れてくれると嬉しいですね。技量を感じる。
 あと、最高に笑ったのはラストショット。お姉ちゃんの魅力にハマってしまったショタが再びトイレに行くと変わらずお姉ちゃんがそこにいて……という1コマなんですが、そんなお姉ちゃんに影がかかる。そんな影の形が完全にチンコなんですね。これは笑った。そうか、あのショタの髪型は可愛いデザイン以外にも目的があったのかw

『本日は全裸登校日!?』ぐるえるも

 全裸登校日のある世界。もしもボックス的な設定が楽しいですね。みんな全裸登校日という制度が当たり前なので「なんで全裸!?」みたいなリアクションがないのが良いです。あるのは「今日じゃないよ!!」という。
 絵としては全裸でエロいんだけど、作品世界の中では全裸でいること自体は恥ずかしくない、日にちを間違えたのが恥ずかしい、というのが面白い。変態扱いもナシですね。勘違いをした件についてのみ羞恥が発生し、みんなからからかわれる。
 間違えて全裸で登校しちゃった同士のラブストーリーになるんですが、結構マジメにやってるんですよね。設定がふざけてるし、転んで挿入もしちゃうんですが、それ以外は驚くほどに丁寧。徐々に意識していって、やがて臨界点を迎える、という流れはちょっと感動的ですらありましたよw

『あかりちゃんはちょっとかなりバカ』馬鈴薯

 これはやられた。あまりに周到な罠なのでキレそう、かつ天晴れ。本作も単独で素晴らしいんですよ。絵柄とキャラクター、話運び、伏線、そしてタイトル。どれもが中盤、エロが始まると同時に明らかになる、あかりちゃんの真実に向けて作られてて見事としか言いようがありません。こんなん騙されるわ。なんだけど、はぴにんぐという雑誌の特色、そして直前に掲載された『本日は全裸登校日!?』という作品の存在も大きいですよね。明るくバカなギャグをやると思うじゃないですか。それがまさか……ねぇ……。
 最後に高山という苗字を捨てるくだりも良かったですねぇ。タイトルとも絡んでくる話だし、マジ良く出来てる。出来すぎでしょうよ。

『JK(ひと)こそ郷(くに)の宝じゃねぇか』湿った星夜

 ふるさと納税のエロ版。地元JKによる観光案内というスタート地点は「ちょっとありそう」なのが良いですよね。リアルだったらさすがに問題になるでしょうが。現地に足を運んでもらうのも地域の活性化という目的と合致してて面白いです。そっから若者が大人の思惑を越えて加速していって……というのがリアルなんだよなぁ。ポケベルが流行っても、ケータイが流行っても、SNSが流行っても大体こういうことになりますよねw
 んで、設定がドラマとか関係なくエロを発生させてくれるので、短いページにも関わらず3組のJKが出てくるのでスゴイ。男は同じ人でいいのかな? ハマりすぎだろw
 3組それぞれに、ご当地感とJK感があるのが良いんですよ。設定を満喫してるというか。ただの売春モノにはなってないですよね。ちゃんと設定のオモシロを踏まえてる。
 あと、良かったのはラストページ。3組のエピローグがまとめて語られるのがめちゃくちゃ良かった。3組のキャラクターの違いが如実に感じられて素晴らしかったと思います。

『行ってはイケないパワースポット』ぴかお

 「本当はエロい都市伝説」シリーズだそうです。物語やキャラクターが継続してるわけではないと思いますが。
 オカルトサークルが現地調査に行ったら。『死霊のはらわた』のエロ版って感じですかね。一度エロが始まると明るい雰囲気もなくはないんですが、導入がちょっと怖いですね。ここのホラー演出が見事だったと思います。ホラー映画だったら「死んじゃう!」という恐怖なんだけど、死ぬ代わりに本作ではエロが繰り広げられるので、また別のオモシロに繋がっていくから良い。
 ただ、最後の最後には再びホラーっぽい後味の悪さが戻ってきたので素晴らしかったです。恐怖(エロ)の悪夢は終わったようでまだまだ続く、むしろこれからが本番、みたいな感じですね。そこに伝説のさらなる真相が絡んでくるのも面白かったです。ちょっと「なるほど!」みたいな納得もありました。なぜ人柱がセックスするのか、という謎についてこの上ない解答。

『同級生に○○が生えちゃった!?』よこしま日記

 タイトル見てチンコ生えるのかと身構えちゃいましたが、ケモでした。耳とシッポが生える。直前の『行ってはイケないパワースポット』ともちょっとだけ雰囲気が似てますね。本作は病気ですが、伏見稲荷神社みたいなところも出てきますので、ちょっとだけ神の化身感というか神儀みたいな雰囲気もあったと思います。まぁ、引っ張られてる可能性もあるかw(キツネじゃなくてネコですし)
 本作で秀逸だったのは、生えちゃったのが2人な点。『本日は全裸登校日!?』もそうですが、彼だけ、彼女だけ特殊な設定に陥るではないんですね。2人ともです。そのせいで2人は世間から隔離された存在になって、2人の心の距離が徐々に近づいていき……というドラマ。特に最初の、彼が帽子をかぶせてくれる場面は良かったですね。ピンチなのは彼も同じなのに、彼女のことを助けようとするその姿勢、素晴らしいです。
 そしてラスト。 “お詫びに… その耳に似合うと思って” と髪飾りをくれるのが感動的ですね。先ほどの帽子のくだりと呼応してて、最初は耳を隠そうとしてたのに、 “その耳に似合うと思って” になっちゃうんですよ。心の変化でありドラマですね。正解かは分かりませんが、元に戻れないのは互いのことが好きになりすぎちゃって発情に近い精神状態にあるからなんじゃないかしら。

『Love Doll』gonza

 ラブドールだと思ったら……。マンガだとデフォルメの関係で人間なのか人形なのか、見た目では区別が付かないから面白いですね。
 人形だと思って好き勝手やってたら彼女が耐えきれなくなってネタバラシ。この真実が明らかになるくだり、明らかになる瞬間が最高でした。ここしかない最高のタイミングでしたね。いや、最悪か。人間だったと知るだけでも驚くけど、あのタイミングで、あんなことなって知るのは驚きすぎて心臓に悪いわw
 彼はラブドールを満喫するためにエロの準備は万端。彼女もエロを求めてやってきたので、互いに求めるエロの水準がめちゃくちゃ高い。道具とかバンバン出てくるのが楽しいですね。ドール用に目隠しや電マを用意してたのはちょっと謎なんですが、それだけ彼の性癖が入り組んでる、ということなのかな。ドールは元々目が見えないじゃん、とか思ってしまうのは素人。

『人外娘、人妻する。』本領はなる

 シリーズ開幕。物語としてがっつり続きそうな予感でしたね。
 病気とか神様とかではなく、社会に当たり前に存在するケモ。この特殊設定が面白いです。設定として語られるだけで深くは描かれないけど、人外への差別意識みたいなものが隠れてるのが興味深いですね。今回は夫婦が幸せなセックスを繰り広げるだけの話でしたが、設定をさらに掘り下げていくのにも期待してしまいます。次回以降あるのかしら。ちょっと「話はそう簡単じゃないよ」みたいな感じで終わりましたけど。
 見た目が完全にロリだけど、新婚ではなく3年目。ただ、プレイとして新婚を演じる。入り組んでますね。新婚の初々しさもエロいけど、マンネリを回避するために努力した結果の新婚プレイ、というのも愛おしいですね。努力の結果というのは美しいものです。
 見た目がロリなんで体格差もすごい。駅弁で家の中を移動するくだりとか設定を十二分に楽しんでるようで良かったですね。結構激しいことしてるんだけど、加虐みたいなニュアンスがまったくないのも好みです。

『事案発生!!~変態 VS HENTAI~』しっかり者のタカシくん

 シリーズですね。キャラなどは別。とにかく事案が発生するシリーズ。……ただ、今回のオチは結局事案など発生してなかったみたいな内容じゃない?? まぁ、別の人が事案起こしてるかw
 風紀委員の女の子がとにかくエロい妄想を繰り広げる。エロいことになると期待してたら本当にエロいことになって……という妄想。メタやなぁw 日常的に妄想を繰り返してるので、ただの妄想じゃ我慢できなくなった、みたいな感じですかね。妄想で終わらせたくない、という彼女の願望も反映してるんだと思います。
 変態2人にレイプされる話なんですが、変態っぷりがギャグなんですよね。深刻さのあるレイプなんだけど、緊張感の抜けるギャグが入るのが独特のバランスで面白いです。水と油のようなんだけど、それを感じさせないほどに混ざり合ってますね。元々、彼女がそういう願望があった、という出発なのも効果的なんでしょう。
  “あと笑え 俺っち かわいそうなのはヌけないんだわ” は名言だと思いましたw レイプだから矛盾しかないんだけど、本作はその矛盾を乗り越えた感ありますね。すごい。作家の声のようにも思えてきます。


 終わり。はぴにんぐvol.4は本日より販売開始です。各種電子書店にて。
 はぴにんぐは雑誌の色が濃くて読んでて面白いですね。そんな雑誌の特色を踏まえたトリックを持ってきた『あかりちゃんはちょっとかなりバカ』、絶対許さないからな!!
 ということで、本号のお気に入りは『あかりちゃんはちょっとかなりバカ』になりますw