北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

COMIC失楽天 2019年2月号の感想

 エロマンガ感想用にツイッターのアカウントだけ分離しました。ブログはめんどいのでこのままのつもりです。
 ブログの更新告知やエロマンガに関する発言は、すべてこちらで行います

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失楽天 2019年 2月号

失楽天 2019年 2月号

「表紙」メメ50

 耳当て、マフラー、手袋で雪遊び。なんだけど水着。暖かいんだか寒いんだか分からない格好ですが、割とありますよね。エロマンガに限らずグラビアとかでもこの手の謎季節感あると思います。とりあえず水着がデフォルトなので、みたいなことなんでしょうけど。一瞬「冬だね」とか納得してしまう感覚が楽しいです。

『おちんぽあたためますか?』メメ50

 フルカラー4ページ。表紙の子とは別人っぽいですね。けど水着は同じ。ちょっと暖かそうな水着だけど極小なので寒いだろ、という例のアレ。
 ドラッグストアで行われる秘密のサービスということでタイトルなんですが、「あたためますか?」とかイートインだったらコンビニの方が適切な気もしますね。まぁ、コンビニだと倉庫に連れてかれて、みたいな移動がイメージしにくいのでドラッグストアの方が飲み込みやすい気もします。いや、どっちもあり得ないんですけど、何となくドラッグストアならあるかもな……と少しだけ思える感じが不思議。
 あと面白かったのが、制限時間3分なんですが、口で数えてた点。計測できないじゃんと思いますが、その気持ちよくて本来の業務を出来ないみたいな感じがエロい、というのも分かる。

『オフパコちゃん』さめだ小判

 ヒロインのビジュアルが最高すぎる。ギャルすぎないけど、オタクすぎない。どちらかと言えばオタク寄りというか、地味寄りではあるけど、実際はエロ自撮りするようなキャラクターで……という捻りというか奥行き。それが説得力を宿してると思う。実体験はないけど「ああいうのが一番エロいんだよな」と勝手な確信を得てしまうというかw
 そもそも彼女のキャラクター、第一印象だけでは決めつけられない奥行きがあるというか。彼女のエロ自撮りは本当に劣等感、コンプレックスの裏返しに思えたけど、主人公よりも遙かに積極性のある強者ですよね。主人公は事故と受け身でしかアクションを起こしてない。じゃあ、コンプレックスの裏返しというのを自覚しつつそれも演出に盛り込んだエロ的強者なのかというと、そこまでは行かず、彼女がエロ的にこじれてしまったのはファンからのオナニー自撮りのせいで……って部分が最高ですね。どこまで本当にあることか分からないし、出来ればウソだと信じたいんですが、あるんだろうなぁw 世知辛い世の中だ。ここらへん深く考えれば考えるほど彼女が被害者で可哀想に思えてくるんですけど、そっから男のオナニーを見るのが好きになった、というギャグっぽいというか明るい着地になってるのが救いですね。まぁ、そこまで深刻な話の作品ではないってことなんですが。
 エピローグもすごい好きで。運命の再会を果たしてより深い関係になることが分かる、というハッピーエンドというかエロの予感がする終わり方なんですが、最後の最後に出てくるのが “トイレにも行けなくてっ” 。トイレかよw それより嬉しいことがあるだろうに。まぁ、そうも言ってられないのも分かりますw

『パシリメイト』伊藤エイト

 英題?が「Slavemate」でもろ奴隷なので笑った。まぁ、パシリって万引きみたいなもんで欺瞞に満ちた言い換えってことですね。
 話としては、パシリの交換。ちょっとスワッピングみたいな感じありますね。この設定は面白かったなぁ。この手の寝取られ(好きなだけで付き合ってないけど)みたいな話は得意分野ではないんですが、それを遙かに越えてくる面白さがあった。パシリが異性になった途端に性的な暴行が始まるのとか当たり前なんですけど地獄ですよね。ただ、そこで本作が面白いのは、パシる側が相手のことを気に入ってる点ですよね。もちろん加虐心も多く混じってるので純愛とは言い難いですが、どっちも交換したパシリのことを異性として気に入ってる。ちょっとハッピーエンドじゃない?みたいな気もしなくもないんですが、主人公はもう片方のパシリの子のことが好きなのでほぼ寝取られの構造でもある。面白いなぁ。何重にもオモシロが積み重なってる。
 パシリの交換がメインなので、両カップルが対等に描かれるかと思いきや、そうではなくて。完全に男パシリという主人公が中心になった話なんですよね。だから寝取られの味わいが強く、それと同時に自身はレイプされてる。これでねギャルに対して「こっちも好き」ってなっちゃったらどんなに楽な話かw そう単純にはならないのが本作の面白さですね。良い。
 レイプであり寝取られというちょっとドン引きレベルで可哀想な目に遭ってる主人公なんですが、読み味としては、そこまで暗くもならないというのが不思議なところで。レイプではありつつ恋愛感情のようなものが芽生え始めてる、というのが大きいんでしょうね。4人中3人ですがw ギャルの方も意地悪なこと言いながら主人公にメロメロな感じが透けて見えて可愛いです。それはそれで幸せなことかもしれないぞ。そう割り切れれば楽だぞw(いわゆる快楽落ち)

『小麦色ないと!!』中乃空

 新刊の告知のために短めの続編を投下、という感じですね。こないだのビーストでも同じ感じの作品ありました。
 ページ数はやや短めではあるんですが、続編なのでキャラクターや設定の説明が省かれるので問題ないんですよね。話が早いというか、エロ純度の高い作品になってもキャラクターは立ってるし、そのキャラ萌えとして十分魅力的な作品になってる。
 ただ、ビーストのやつとは違うのは本作の方は新刊の表紙の子の続編ですね。水着の形の日焼け跡が分かりやすいですw なので、今回の本編でキャラクターの可愛さに魅了された直後に「おーっとこんなところにあの子も出てくる新刊の告知がー!!」という形になるわけで、これは欲しくなるわ。宣伝上手w
 まぁ、そういうことは抜きにしても、金髪留学生の浴衣姿かわいい……と惚れ惚れする作品でしたね。露出の気があると指摘されるくだりも面白かったです。青姦を見てる側だったのがいつの間にか見られる側になってた、というドラマ。

『洵さんのツマミグイ』utu

 Komiflo配信分のutu先生の作品群を見てたら、タイトルにヒロインの名前が入ってるのが多いですね。まぁ、例外としての『とれーにんぐヤッホー』の存在感がすごい……
 アパートの真上の部屋の先輩カップルの声が聞こえてくる話。序盤に建物の外観を映すことで、先輩カップルの上の階の可能性を否定してるのが丁寧で良いですね。ちょっと心配になってしまう。
 彼氏じゃ物足りないのでツマミグイに来た洵さんの話なんですけど、真っ先に聞いてたことがバレるのが最高ですね。主人公が持っていた優位性が速攻で潰されるw 本来ならバレても対等もしくは優位のままなんですが、オナニーしてたのも同時にバレるのでもう完全に負け。この情けなさが最高ですね。大人の女性には敵わないなぁ、最高!!みたいなM的な志向が刺激されます。
 コートを脱いだら、の衝撃もヤバかったですね。偶然喰われるんじゃなくて、最初から確信を持って喰いに来てた。喰われる以外の可能性は端から存在してなかった、と気づかされる瞬間。そっからの先輩がドア越しにクズなことを言ってくるのも面白いですね。彼氏がクズなのが悪いんだ、自分は悪くない、みたいな悪魔のささやき。あんなん落ちるに決まってますわw
 「先輩を別れて俺と……」みたいな話にならないのもなぁ、リアルというか、彼女の圧倒的な優位性を見せつけられるようで良いなぁ。彼女は先輩との関係を今まで通り続ける。そして、これからは先輩との音を意図的に主人公に聞かせる。聞かせた上でまた食べに行く、ということですね。主人公が情けない立場すぎてなぁ、おいしい思いはするんだけど、ちょっと切なさみたいなのもありますよね。まぁ、そんな圧倒的に強い洵さん、というのが本作最大の魅力なわけで。最高です。

『豚嬢』ホン・トク

 イジメとSMがごちゃ混ぜになったような話。いじめてるんだけど、いじめる快楽、いじめられる豚に対して性的な興奮を覚えてしまって、という捻りが面白い。倒錯ですね。嫌いだからいじめてるんだけど、いじめること自体があまりに気持ちよく、その快楽の虜。果たしてこの場合、どちらが支配してると言えるのか……みたいな話。こないだのビーストでも似たような感想書きましたが(雰囲気は全然違いますw)、こういう捻れた関係性好きだなぁ。面白いですよね。人の欲望の底知れなさというか、把握しきれない感じ。それがギャグっぽいノリで描き切ってるのが本作の魅力だと思います。絵柄、キャラデザから感じるイメージを裏切りませんよね。イジメなんだけど、底抜けに明るい。ギャグ的な言い回しが異常に多いんだよなぁ。いちいち拾ってたらキリがないというか。エロい気持ちにもなるけど、同時に笑ってしまうので悔しいw

『いいとこどり』火浦R

 「いとこ」を取る話でもあるんですね。いとこがメインテーマでもないと思うので、ちょっとした言葉遊びって感じなのかな。
 スワッピングかと思ったら、タイトルの通り『いいとこどり』。あまりにおいしすぎるのですが、序盤にはちょっと寝取られっぽいニュアンスもあって面白いですね。寝取られだけど、寝取られる前に主人公は既においしい思いをしているので悲壮感はそんなにない。あの寝取られは主人公をヤケクソ的に恋人以外の女性とセックスさせる機能の方が大きかったと思います。タガを外す儀式という感じありましたね。
 可愛い系の彼女の方がクズ……というか性的に奔放で、友人の彼女の方がクールに見えるけど主人公に対してあまあまで、という意外性も良いですよね。最初は脱がずに挿入してたけど、実は主人公のことが好きだったと明らかになったあたりから服を脱がせ出すのも面白かったです。心がむき出しになると肉体もむき出しになる。
  “もっと私にひどくして!” という友人の彼女に対しては乳首責めはするもののそこまでひどくなりきれず、本来の彼女の方には目の前で浮気した怒りもあって言葉遣いが荒くなる、というのも良いよね。んで、代わる代わる2人を堪能するんだけど、そういえばスワッピングだったんじゃないの?? という思い出されるオチ。まさにタイトルの通りであった。おいしすぎる。いつの間にか本来の彼女の方とも仲直りしてるしw

『ほーむふろんと』TANABE

 10ページと短めですが、どうやら続編。なるほど、それなら短いのも納得。キャラはお馴染みなのですね。続編は土台作りを省略できるから強いよなぁ。
  “なんでこういう時にエレベーター故障するんだ…?” と落ち込みながら階段を昇っていると、その上で嫁がしゃがみながら待っていて、2人の高低差によってパンツが見える。この1ページ目が芸術的ですね。最高。「にへら」笑いが最初にありますが、最後も「にへら」で締めてるのもキレイだと思います。「にへら」って擬音、好きなんだよなぁ……
 仕事がイヤになって嫁さんに癒されるんだけど、それが単なる逃避ではないのが良いですよね。理由はさておき、 “フン…っ すぐに出世してやるさ…っ” と言うようにまで復活する。甘やかされてるようで「仕事やったるで」という奮起になってるのが何気にうまい。

『ぴったりしたい寒い夜』森ぐる太

 青姦。寒いので人肌が恋しくなる、みたいなことなのかな。脱がすまでが長いのもありますけど、冬の青姦には独特の雰囲気ありますね。
 てか、ノーブラインナーおっぱい!! すごいなこれ。冬感という季語的表現としても素晴らしいけど、厚い服を脱がせた先のインナーおっぱいやばい。間違いなく今号のベストショットです。
 青姦がメインテーマかと思いきや、そこに「くすぐり」が加わってくる。寒い中での青姦なので、肌がピリつくというか、敏感になってる感じがあるんだろうなとか想像しちゃう魔力があります。まぁ、寒すぎると感覚死ぬんでしょうがw
 ただのくすぐりではなく、インナー越しのくすぐりってのが良いですね。これは確かに気持ちいいかもしれない……と経験ないのに納得してしまったw パンツ越しに愛撫するのは割とポピュラーだと思いますが、インナー越しおっぱいも同じように気持ちいいんでしょうね。
 寒い中での青姦なので脱がす部分は最小限なのも良かったです。まぁ、最小限ならおっぱいは出さなくていいんですが、さすがにおっぱいは欲しいので仕方ないでしょう。他の部分はまるで脱がない。ずらすだけ。そもそも体から服が離れることがなかったですよね。ここまでこだわったのはスゴイと思います。手袋も耳当てもそのままってのはビジュアル的に新鮮でした。

『小悪魔てんぷて~しょん』東出イロドリ

 冒頭カラー4ページ。エロマンガの冒頭カラー大好きです。どの作品も使い方が凝ってますよね。本作は時系列をずらしてカラーでセックスを描いてから、時間を戻してモノクロ本編スタート。これ自体はベタというか定番だと思うんですが、そこにカラー最初の “さっきまであんな生意気なクチ利いてたくせに” “急に黙ったなぁ” というのがデカいんですよ。モノクロ本編は彼女の方が一方的に相手のことを翻弄して、完全に優位に立つんですが、カラーではそれが逆。そして、読者はカラーを先に読んでるので、モノクロ本編での彼女の元気に振り回す様を見ても「これがああなるのか……」と考えちゃうわけですよね。この構成は見事だったなぁ。ぶっちゃけセックスが始まる前の、まだ恋人ではないイチャイチャみたいなパートは単独でも大好きなんですよ。ただ、そこに冒頭カラーによってさらなる魅力が生まれてる。平たく言うと「このあと滅茶苦茶セックスした」ですよね。最高としか。
 セックスによって2人の優位性が逆転するのが魅力なんですが、逆転する直前、いざ始まる直前、ギリギリ彼女のが意地を見せるところで彼女がコンドームを差し出す。やっぱエロマンガにはコンドーム必要だよなぁ(大好き)。決意の象徴ですよね。イエス枕みたいなもんで。オッケー!!と表明してるわけで。理性を持って計画的にセックスを行ってる感が本当にエロいと思います。理性を失ってやっちゃうのもエロいですけど、明確な意思を持ってやっちゃう方がその意味は深いと思うんですよね。まぁ、好みですが。
 コンドーム使いのあるあるとしては、大体一発出したら、盛り上がって次はナマで……とかなりがちだと思うんですが、本作はそうならない。一発勝負。一発出さないと緩急というか第2ラウンド突入みたいな盛り上げが出来ないからみんなナマに移行すると思うんですが、本作はちゃんとそのポイントを作ってて見事でした。 “次は… 優しくして…” の場面ですね。セックスによって2人の関係は逆転するけど、この場面によってまた少し変わる。彼の方がマウント取るようなセックスだったのが、彼女の可愛さにやられて関係が少し対等に近づきますよね。いよいよ恋人になったな、という瞬間で素晴らしかったです。あと、何気に2人の関係がより深くなるときに必ずキスしてるのも良いですね。

すもももももももものウチ』池松

 フォントをいじるかデザインをつけないと読みづらいタイトルだw
 二次元に勝るとも劣らない美青年の新人が現れる話。この子がめちゃくちゃイケメンで良い。美形でありながら可愛いとか最高やんけ。ヒロインである先生の方も可愛いんだけど、デフォルメの度合いが微妙に違うのが良いですね。絵としては可愛いんだけど、この世界ではオタクをこじらせてる、難がある、というのが自然にわかる。結局可愛い絵にせざるを得ないのがエロマンガだと思うので(例外もあるでしょうが)、このバランスを保ったのは見事でしたね。
 あわあわしながらも仕事のためにチンコを提供する新人くん可愛い。からのオナホ責めも最高だよなぁ。一方的にエロが発生してる、片方だけ恥ずかしいという非対象なのが良いですよね。
 いざ、本番。あまりに色気のない下着で笑った。ちょっと想像を越えてきたなw 仕事をなるべく邪魔しない実用性に特化した下着なのが生々しい。それでもちゃんと可愛く感じるから良いですよね。
 あくまでも仕事のためという体裁だったのが徐々に崩れていくグラデーションがエロい。その体裁があるからキスするのも遅いんですよね。通常とは逆で、クライマックスにキスが出てくる。体勢もそうですが、2人の表情が良かったです。エロくもあるんだけど、美しくも感じられるというか。特に先生の方は終始だらしなさが露呈しててそれが魅力ではあるんですが、あのキスの場面は素直にキレイだったと思います。
 アナルを責められる新人くん……見たい……

『お正月のミサキさん』旅烏

 新年号らしい題材で嬉しいですね。やっぱ季語みたいなもんなんで大事ですよね。
 ということで巫女さん。巫女さんと出会ってそういう関係になるのではないから面白い。彼女が彼氏の好みを知って、そのために巫女さんになる。なんてありがたい話なんだw コスプレ感覚ではあるけど、マジモンの巫女さんであるというのがポイントですね。
 巫女さんと箒って素晴らしい組み合わせだと思うんですけど、箒を肩に掛けてる最初のショットが衝撃的というか、そこまで真面目じゃない、本当の目的はよそにあるってことですね。あのサバサバ感、巫女さんのイメージと結びつきにくいんですが、そこが良いですね。意外性。

『おじゃまします。』はるゆきこ

 初めて彼女の家に行くからこのタイトル……かと思ったら違ったw このトリックは見事だったな。1ページ目だけ見たらそっちの意味で通るんですよ。ただ、ページをめくって2ページ目、彼女の姉が現れて “入るわよ 深月” 。これだけで一気にタイトルの意味がガラッと変わりますよね。実にマンガ的な演出で素晴らしかったと思います。
 ギャルっぽいと言っていい見た目の妹が実は奥手で、黒髪ショートな姉が実は圧倒的な強者、というギャップも楽しい。妹との初体験だけでも充分面白くなりそうなんですが、そこにすべてを乱す姉が現れるので余計に面白い。強引すぎる姉が現れることで、妹の真面目さ、恋人としての健気さが際立つってのもおいしい作りでしたね。
 やり方は過激だけど、なかなか一歩踏み出せない妹のために姉が一肌脱いだのでは……みたいな気もしてくるんですが、いざという場面で横取りするのでやっぱ違ったw ちょっとそんな感じもしたんだよなぁ。引くのがやけにアッサリしてたから。ここらへんの緩急も見事ですね。姉に翻弄される妹と彼氏の立場が、本作を読む読者はシンクロするというか。
 ただ、姉の真意はありまして。彼が欲しいのではなく、姉が本当に好きなのは妹、と分かるラストが良かったですね。物語的な気持ちよさでもあり、あまりに歪んではいるけど彼女なりの愛情表現なんだなと少しだけほっこりする。いや、極端すぎるかw

『タコパコナイト』ミナトモ

 タイトルどういう意味??と困惑したんですが、たこ焼きパーティーことタコパでパコパコするナイト。語感が良すぎて1つの単語としての収まりがすごい。
 童貞コミュ障が友達に誘われてタコパ。誘ってくれる友人良い奴ですね。良い奴だけど、主人公にとって男女2:2のタコパはハードルが高すぎて……というのが泣ける。てか、あの感じ分かる。分かっちゃうんだよなぁ。あの冒頭の場面での童貞感、コミュ障感が説得力ありすぎて泣ける。馴染めなくて困ってるのに勃起しちゃって……みたいな情けなさ。泣けるよマジでw あの堅いジーンズの下で足に沿ってチンコが立っちゃう感じも最高でしたね。あれ、立てば立つほど痛くなるやつだw 不格好で間抜けであり、それでいて痛い。不格好な下に悶々としたエロい気持ちがくすぶってて……という彼を象徴するような1枚ですよね。泣けるw
 あの彼は見た目は悪くないのに、気持ち悪い奴だったな、と思ってしまうから本物ですよ。いや、作者がスゴイってことなんですけど。キモい童貞をマンガにする際、つい見た目も悪くしてしまうじゃないですか。その方が分かりやすいですし。そうじゃないのがリアルですよねぇ。つらいw
 そんな彼はあまりに思い切りよく一線を飛び越える。あれはいくら何でもやりすぎだし、完全にアウトなんだけど、それまでのダメ男表現が説得力ありすぎたので、妙な納得もしてしまう気持ちもあるんですよね。変な形で爆発してしまったというか。彼女はひどいこと言ってたけど実は主人公のことが好きでこのタコパに参加した……とかそういう都合のいい話にはならないのも良い。主人公はあくまでも気持ち悪い存在として終わりますよね。これも誠実で良かったなぁ。つらさもあるけどw
 んで、彼女のデレは一切描かれることなく終わるけど、代わりに出てくるのが、弱み。それが腋毛ですね。まさかの展開で驚きました。 “水嶋さん腋毛生えてるの……?” という主人公のリアクションもなかなか最低なので最高w
 陰陰鬱鬱とした童貞表現が光った本作ですけど、そのくすぶった童貞感というのが汗ばんだ腋毛とリンクしてるようで面白かったです。あのジメジメとした感じが童貞こじらせまくった主人公の内面のように見えてくる。

『オナデリ奥さん』つげ安奈

 勉強一筋の学生が奥さんに誘惑される。本作は国家試験ですけど、1月といえば試験シーズンか。勉強しなきゃいけないのに性欲が湧いてしまいテンガに手を伸ばす人も多いんだろうなぁ。大なり小なり似たような経験は誰にでもあると思います。それをものすごーくエクストリームに表現したのが本作ですね。勉強の邪魔をする煩悩というのを具現化したのが本作の奥さん。ちょっとサキュバスとかそういう印象もありますね。人の欲望につけ込んでくるような感じが。それが試験前の学生って状況とキレイにハマるんだよなぁ。良い。
 シースルーおっぱい!! すごい、『ぴったりしたい寒い夜』のインナーおっぱいもすごかったけど本号はやたらと充実してますね。全裸で丸出しじゃないので「勉強しなきゃ」という主人公の最後の理性を表現しているようで面白いです。
 オナホ責めで完落ち。トドメは薄い壁のせいで聞こえてたってのも『洵さんのツマミグイ』を思わせますね。まったくの偶然だけど本号の面白かったネタを総ざらいしてるような感覚がある。壁が薄くてバレてたってのは物理的な話をしてるようで、要するに彼の心の壁の話でもあるんですよね。壁の中にこもって秘密を守ってるつもりだったけどバレバレでしたー、という情けなさ。シースルーの服と同じであるようでないも同然。1枚隔ててはいるけど、丸見えだったんですね。ここらへん主人公の心情と絵と話の展開がキレイに合致してて見事だと思います。

『滴るイロゴト』燵成

 薄い壁きたー!! まさかの3作目。そこまでメジャーなシチュエーションとも思えないんですが、偶然って面白いですね。丸聞こえによる弱みは女性の方。男は聞く側。それを聞いてムラムラして思わず襲っちゃう、という話でもない。そもそも事故として聞こえてたのではなく、聞かせてたというツイスト。その方法を採ったのも、主人公の前の彼女がわざと聞かせるように声を出してたから、というのも面白い。徹底して「薄い壁」によって物語を進めてますね。ここまで物語に活かしてるのは見事です。3作あったけど、その点では圧倒的に本作の優勝。
 さきほど『オナデリ奥さん』のところで薄い壁は心の壁って話しましたけど、本作でも通用しますね。本作のヒロインはわざと聞かせてたわけで、「気づいてよ」というメッセージを発してたわけですよ。回りくどい方法ではありますが、心の叫びとしての迫力は増したと思います。
 すげぇどうでもいいこと言いますけど、ゴキを退治したら徹底的に手を洗ってからじゃないとエロいことしてほしくないです。直接触ってないかもしれないけど、気になってしまう……。本当に苦手なんですよねw ゴキもそうだし、虫とか。ただ、謎なのは本作、ラストショットでゴキの入ったゴミ箱映したでしょう。あれ、絶対何かの意図があると思うんですが、何なんでしょうね。意味なくゴミ箱映さないよなぁ。エロい気持ちになってたのにゴキの存在を思い出さされてちょっと怖くなりましたよw
 真面目な感想に戻りますと、プレイの最中「声」がキーワードになってきますよね。ここでも話が一貫してて良かったと思います。とにかく声を出す、好きと伝えることを描いた作品なんでしょう。壁と声でここまでの物語が作れるんだなぁ、とちょっとした感動すらありました。

「読者コーナー」

 私「突撃!隣の作家飯」のコーナーが大好きなんですが、今回はホン・トク先生の修羅場飯。ブドウ糖とチョイス自体は全うなんですが(ラムネとか流行ってますよね)、写真があまりに不穏。ストローの使い方が鼻で一気にスーッと吸引するのしか想像できないw いや、あんな駄菓子たしかにありましたけどね。あの写真はやめーやw

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 終わり。ブログ更新があまりに遅くなってしまいました。次からはもうちょっとマシになります。したい。
 アンケートの回答を総括の代わりにします。
 面白かった作品3つ。『パシリメイト』『いいとこどり』『ぴったりしたい寒い夜』になるかな。それぞれ、設定と展開が面白い、本号で一番好きな女の子、インナーおっぱい、という感じです。総合優勝は『ぴったりしたい寒い夜』になるかなぁ。好きなんだよなぁ、あのおっぱいw
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