北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

COMIC快楽天ビースト 2019年3月号の感想

 komifloオリジナルの感想はツイッター(@kitaku2kitaku)でやろうと決めました。短いですが。その他(はぴにんぐとか)は考え中。
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「表紙」Anmi

 作者コメントにある通りなんですが、前回のAnmi先生の表紙と見比べるといろいろ捗る。連作というか対になってる。マンガを載せない作家にはその道の方法論があるんですね。ちょっと感動しました。物語はないけど、キレイな流れはある。

『佐藤君と薫子さん』長頼

 冒頭4ページがカラー。エロマンガの冒頭だけカラーってのが本当に好きなんですけど、本作もすごい良かった。要するに夢オチ(妄想)始まりで、その夢(妄想)の部分がカラーになってる。読者からしたら違いなんてないからいいんですけどね……とか思ってるとそうでもない。カラーパートのヒロインの言動が、本編に出てくるそれと一致しないんですよねw キャラが全然違う。要するに主人公にとっての理想の姿なわけで。実際のヒロインは男勝りでカッコイイ。主人公も「カッコイイ」という評価はしてるんですが、妄想の中では優しくて甘々な姿を描いてしまう。全然違いますよね。ここらへん童貞の悲しさがあって良いと思います。個人的には本編の方のカッコイイ全開な姿がめっちゃ好みなので「妄想やり直せよ」とか思ってしまいますw トイレの個室で壁ドンしながらキスしてくるとか最高でしょ。かっこよすぎる。壁じゃないけど。
 主人公がリードされっぱなしは妄想と同じなんですが、いざ挿入となったら “きて” と言ってくるのが良いですね。完全な一方通行ではなく、ちゃんと主人公の自発的な行動を促してる。ある意味妄想の中よりも優しいと言えるんですが、先輩としての世話焼きな面が出てますよね。カッコイイの範疇だと思います。
 んで、タイトルにもなってる名前。自分の名前が嫌いだったヒロインが、主人公との出会いを通じて少しだけ自分の名前が好きになる、というドラマ。すげぇ良い。男目線の物語ではあるけど、彼女サイドの物語もひっそりと込められてるというか。

『突撃★隣のお姉さん』一ノ瀬ランド

 再び年上ですけど、こちらはまさに「お姉さん」という感じが最高ですね。大人っぽさ、色っぽさが良い。髪型とかもなぁ、本編20ページの間にちょくちょく結ったり解いたりするんだけど、それがいちいち色っぽい。
 年の差なんですが、それは年上のお姉さんという意味だけではない。エロが始まってすぐに “いやー さすがに若いね…” というセリフがあるんですが、彼女は年下の若い子を相手にしてる、という視点が入るんですよね。後半あり得ないほどやり続けてちょっと笑ったんですが、あれもエロマンガ特有の荒唐無稽では終わらない。男の若さがキーになる作品だからとにかく一晩中やれちゃう、という話。さすがにあそこまでいくとアスリート並みの体力だと思いますがw
 本作のハイライトというと、やはり終盤の時制が飛び飛びになりながらやり続けてる場面だと思います。中出しの直後からそのパートに入るのでかなり驚きますよね。さすがにもうやらないだろ、という先入観があって後日の出来事かと一瞬考えてしまったレベルですw ただ、よく見ると、中出しの次は風呂でやってる。つまり、一旦落ち着いて風呂に行ったけどまた盛り上がっちゃったんでしょうね。その後、食事を作ろうとキッチンに行き、エプロン姿に興奮。食事を済ませたのか分かりませんが、その後はベッドで本格的に、という流れ。一日の変遷がすべてエロになってて最高。よく食の細い人が、大食いだったらいろいろ食べられるから羨ましいとか言いますが、本作はそれのエロ版ですね。ここまでやれるとか男の夢すぎる。エロいお姉さんもそうだけど、男の体力的な意味でも。体が気持ちに追いつかなくなるだろ普通w 現にヒロインの方はそうなってましたし。

『Smashing!!』こっぺ

 スマッシング2。『Smashing!』の続編です。好きなバンドが同じでライブのチケットが縁で関係を持つ話なんですが、1作目の段階から主人公はヒロインのアナルに並々ならぬ関心を持ってるんですね。そして、本作はいよいよ、そのアナルの話。2人のドラマが連続してる感じがリアルですね。アナルに入れる指が1本だったのが2本になってるあたり、2作目らしい変化になってるのも面白いです。
 好きなバンドという共通点がなかったら絶対に接点のない、仲良くなりそうもない2人のギャップというかコントラストが魅力的だと思うんですが、2作目である本作ではその根幹を揺るがすような事態になる。ヒロインがライブよりも主人公のことを優先する。ちょっと感動じゃないですかこれ。泣いちゃうというか、好きになっちゃうでしょこんなの。今までは「ライブのついで」という体裁がないと成立しなかった関係なのに、ついにその壁を乗り越える。そりゃラストで友達に嫉妬もされるわw そのラストがまた良いんですよね。 “牧上~今日の昼一緒に食べない? CD買って来たんだ” との誘い。もうライブというキッカケを必要としなくなってる、けど友達の前なので「CD」という体裁を用意して……。めっちゃ良い。
 ラストページ、事後のお尻のアップ。アナルからも精液が垂れてるのが良いですね。2つの穴から垂れる。

『わんないと・うるふ!』オクモト悠太

 兄の家に泊めてもらってたら、同窓会で泥酔した兄がヒロインをお持ち帰り。年上率高くて良いですね。年上ヒロインだけど、おねショタにはならない、というのも特徴的だと思います。
 ただ、本作は割とおねショタに近いものはあって、主人公がすごい美形。ちょっと面白いですよね。女性目線の物語で男が美形ってのは全然ありますけど。要するに偶然出会ったヒロインが「弟イケメンやん」と興味を持つとっかかりなんだと思います。
 そんな主人公、イケメンだけど顔が整ってるだけでイケメン然とした立ち振る舞いは出来てない。さすがに主人公が完全無欠のイケメンだと話作りにくいんだと思いますw そんなイケメンなのに童貞っぽい言動をしてるのが可愛くて良い。ヒロインが “襲っちゃうぞ” と言うのもちょっと分かるw 酔った勢いもありますし。
 この酔いという非対称性も重要ですよね。主人公だけが酔ってない。冷静なんだけど、思わぬ美女との出会いに理性が吹っ飛んでしまう。
 ヒロインがガンガンに攻める感じになるのかと思いきや、そうでもない。主人公が童貞なのはイメージ通りですけど、 “もしかして友也君もはじめて…” 。はじめて同士であった。ただ、完全に対等ではなく、やっぱヒロインが年上の余裕を見せつつ、とはいえ探り探りでもあり……みたいなバランスがすげぇ良いです。
 順調に仲良くなってどうなるのかと思ったら、オチは兄貴。残念すぎる兄貴に笑うんですけど、話が早くて助かりますねw あの最後のやりとりで、何やかんや2人が仲良しなのも感じ取れますし。

『鬼』雛咲葉

 タイトルのシンプルさも驚きますが、オープニングのハードさが衝撃的。時代劇、和ファンタジーとしてかなりハード。実写じゃないからアレですけど、乗馬シーンとか出てくるとやっぱ驚きますよ。いきなり読む姿勢を正させられる。鬼っ娘可愛い、とかそんな雰囲気ではないw
 ただ、やっぱり鬼っ娘は可愛いんだよなぁ。ありがたい限りです。角を隠してるけど、「どうせこの子が」と思って見ると角の突起がうっすら見える絶妙なバランス。知らなかったら問題なく隠せるだろうな、という説得力があるのが良い。
 まずは4P。ヒロインが受け入れ体勢なのでレイプ感がなくて助かる……んだけど、読者は彼女が鬼の子だと察しがついてるので嫌な予感が残る。最後の半見開きが圧巻ですよね。互いの境が分からなくなるほど4人が入り乱れてる。残念なのはチンコが白抜きな点ですよね。時代劇の夜なので暗さがポイントになってて、それも相まって迫力のある絵になってるんですが。
 んで、真面目な侍と1対1。ここで角を見せるんですが、女性の鬼は初めて登場するので読者としてもテンション上がりますよね。正体を見せたので殺されるのか? みたいなハラハラもあるんですが、それだったら夜這いの3人を真っ先に殺すよな、という安心もある。それに夜這いの3人には隠した角を弥彦には見せるので、心を開いてくれてるのか? みたいな心のときめきもありつつ、それでも緊張状態からは抜けず、みたいな機微が良いなぁ。最初から丁寧に、じっくりと描いてきたからちょっとした心理状態の説得力がヤバイ。
 人の欲望を喰うとだけ分かったものの、彼女が何を考えているのかがいまいち分からないまま終わるんですが、最後の夜這い3人組の顛末を知って「ひょっとして助けてくれた?」と分かるのが良いですね。それも、読者にだけ分かる。弥彦は分からないまま話が終わる。この後引く感じ。最初から最後まで良かったなぁ。これでエロも豊富なんだから驚くばかりです。

『やんでるあがるま』ろてり

 「あがるま」とは人形に対するフェチというか愛情、性愛みたいな感じだそうです。ググってしまったぜ。そんな言葉があったとは。勉強になります。
 ということで、人形好きの病んでる子の話。1ページ目の文句なく可愛い絵が今となっては笑えますね。暴走状態になるともう可愛さとかみじんもなくなるのが容赦なくて最高です。「ヤンデレって良いよな」みたいな安易な考えを寄せ付けないというかw 最初に限界レベルまで「これはちょっと……」と思わせてからのスタート。
 ろてり先生のkomiflo的には前作にあたる、はぴにんぐvol.2での『ワガママお嬢様と1ヶ月無人島生活』と読み比べると意外と共通点があるので面白い。タイトルの通りの話なんですが、ものを知らないお嬢様にウソを教えてエロいことする作品なんですよね。本作『やんでるあがるま』もウソによってエロへと進展する話。同じ構造の話なのに、ここまで別物になるのは驚きですねw 『ワガママお嬢様と1ヶ月無人島生活』だと主人公が騙してるニュアンスが強いんですが、本作だと人形を壊してしまった罪の意識(と命の危機w)からウソをつくので味わいもかなり変わってきます。エロ的な役得は後からついてくる。役得なんだけど、「友達でエロっておかしくね?」というちょっとした疑問、恐怖心も混じってくる。このままのんきにエロを享受していいのか? みたいな。ただ困ったことに真っ直ぐに人形を愛するヒロインの姿は可愛いんだよなぁ。怖いんだけど勃起は止まらん、みたいなアンビバレント
 彼女は積極的に動くんだけど、どこか悲壮感も漂ってて、ちょっと彼女を幸せにしてあげたい、みたいな気持ちも湧いてくるから不思議。ただ、のんきに「エロくて可愛いからオールオッケー!」とはならずに、「やっぱヤバイよな……」と冷や汗も感じさせて終わるのが最高でした。すごい良かった。ヤバさも感じるんだけど同時に可愛いんだよなぁw

『右手のおしごと』ねこまたなおみ

 このタイトル、男の右手が使えなくなる話だと思ってしまいました。鉄板じゃないですか。それが逆。女性の右手が機能停止で、男が手助けする話。1つ捻りを加えただけですけど、すごい新鮮ですね。新鮮なんですが、こっちのシチュエーションもめっちゃエロくない? 全然アリというか、むしろこっちの方が羨ましいかもしれない……。
 また、本作、女性目線の話なんですよね。お世話する男側ではない。それも読んでみたいんですが、本作だと女性側が “うまくいけば今の楽チン生活をこのままずっと…” と最低な欲を見せるw 既存の人気ジャンルの性別反転という感じで面白いですね。トータルとして、本作はエロいし、面白いのでスゴイ。女性の右手の世話なので、ブラジャーの装着があるのが最高ですね。おっぱいをブラにおさめるアクションがあまりにエロすぎる。エロマンガのブラって外す場面がエロいとばかり思ってましたが、付ける方がエロいかもw
 右手の世話の定番、オナニー。生理前でムラムラしちゃうので、という女性らしい理由が加わってるのも良かったですね。既存ジャンルの男女逆転としてのオモシロを徹底的に突き詰めてる。
 挿入前に右手のウソをばらす。ここは誠実というか優しいですね。設定を否定してるようですけど、右手の仕事という建前を捨てた上で求め合いたい、という話ですよね。特に男の方は、建前がなくなることでセックスが言い訳のしようがない行為になる。このばれるキッカケが例のブラと関わってくるあたりも良かったですねぇ。めちゃくちゃうまい。

『繋がり』武将武

 経済的な事情で高校に行けなかった幼馴染との話。この設定がめちゃくちゃ良かった。めちゃくちゃエモい。強制的に離れてしまったのもそうだし、青春を失った彼の悲しさもあり、自分だけ青春を享受する彼女側の後ろめたさが作品を通底してる。彼は中卒で荒んでしまったように見えたんだけど、この関係を始めたのはむしろ彼女の方で……という終盤のツイストも良かったですねぇ。中卒で彼が荒れてしまった、と勝手に見た目で思い込んでただけでw 恋心と依存心が強かったのは彼女の方。もちろん彼にも気持ちはしっかりあるんですが。
 男だけ中卒設定が何重にも展開していって物語的に面白いんですが、それがエロにも派生していくので見事だと思います。物語のテーマとエロが合致してる作品は相乗効果で作品の魅力が飛躍的に上がる。
 まずはスクール水着ですよね。これがエロ的にはメインだと思うんですが、学校であり、部活の象徴ですので、彼にとっては奪われた青春そのものじゃないですか。だからこそ憧れや嫉妬で燃えたんだと思います。
 水着のままやる口実とも関わってくるんですが、公衆トイレ。ということで、彼女の部活の知り合いが壁越しに登場。これもなぁ、野外プレイの作品としてはベタな展開なんですけど、本作の中卒設定があるとエモいんだよなぁ。学校での彼女の生活を別の角度から語られることで立体的に、生々しく感じさせるし、部員たちが彼女のことをエロい目で見ているという事実が学校に通えなかった彼にとっては刺さりまくるじゃないですか。彼の方はバレても被害がないという非対称性も面白いですし、彼の心理を想像してもグッとくる。
 んで、エピローグで彼の方が驚くほどに変貌する。賢者タイムとか考えてしまいますが、たぶん彼女の方から持ちかけたエロでしか保てない繋がりですので、彼の方も過剰にエロのスイッチ入れてた部分もあるんでしょうね。そして、最後に彼から持ちかけた旅行ってのが仕事してる彼だからこその提案になってるのも良かったです。旅行に行けば制服もスクール水着もなくなって学校の有無から離れた関係になるってのも良いですね。ホントこの設定良かった。その設定の広げ方もめっちゃ良かった。

『model's inside erotic』紅村かる

 制服の下にスクール水着の次は、制服の下にエロ下着。掲載順ナイスw 『繋がり』の水着は彼女の意思であり彼の失った青春を象徴するアイテムでしたが、本作のエロ水着は彼からのリクエストであるので彼との主従関係の象徴ですね。似てるようで意味は全然違う、むしろ真逆になってるからこそ、連続して読むとそのコントラストが面白い。
 あと、年上女性モノも本号だと多いのですが、本作だ年下に支配される情けなさ、みたいな意味ですよね。この切り口も新鮮で良かった。風紀委員でマジメが取り柄なのに、彼によってそのマジメ性を否定される。アイデンティティークライシスみたいなレベルだと思いますけど、それほどまでに彼の影響を受けてる、彼色に染まってるということですよね。彼との精神的な結びつきが濃い。だからエロい。
 普通に授業をしてる教室の横で窓に向かってセックスしてる2人……というのを外から撮ったショット良かったなぁ。彼らの異常性であり、彼女の失ったもの、彼女の変貌というのが1枚に象徴されてるようですごい良かったです。

『アン・ドゥ・トロまん』桜去ほとり

 なんでも数を数えてしまう神定(かんじょう)さん。桜去先生のビーストでの前作『音ハメ語り』とも通じる特殊設定女子モノ、という感じでしょうか。
 数を数える、名前がダジャレということで『セサミストリート』のカウント伯爵を思い出しましたw 名前がダジャレというと、主人公が「田須(たす)」なんですけど、おそらく下の名前は「かける」だと思う。数えるのから少し離れるから違うかな?
 数字のダジャレというか語呂合わせ。オナニーの回数が72回なのは「072(オナニ)」でしょうね。イッた数19回は当然「19(イク)」。この調子でもっと数字ネタあると思うんですよねぇ。読み返す度に探してしまいます。
 あと、小ネタとしては、映画館にあったポスター。『若おかみは小学生!』風のポスターに「は大学生!」と書いてあります。大学生だとリアルでもあるかもw
 本作のヒロイン、神定さん。無表情で感情表現が苦手なタイプっぽいんですが、それだけにふとした瞬間に彼女の感情が読み取れたときの感動、心のときめきがすごいですね。そのふとした瞬間ってのが「数える」にまつわる出来事なのが見事です。待ち合わせの時間を過ぎてから目の前を通り過ぎた人の数も、デート中に他の女の子を見た回数も、よく考えたらめっちゃ一途に主人公のこと大好きじゃないですか。前者は彼が来るのが楽しみで目の前に来る人を確認してしまったってことですし、後者はストレートに「私だけを見て」の言い換え。無表情なのに好き好きアピールがストレート。めっちゃ可愛い……
 変わった子だと思ってた数える行為も主人公が “それってつまり”発想の転換を見せるのも良かったですよね。そこから “数えきれないくらい” と落とすのも完璧だったと思います。主人公の方が数字に執着し始めると、彼女の方から捻って返してくる。キャラクターの魅力も相まって良かったなぁ。

『淫らな花』もくふう

 制服の下にエロ下着とか、彼からの支配とか『model's inside erotic』とかなり似た構成にはなってるんですが、明確な違いもありますよね。『model's inside erotic』は彼に開発される話だけど、『淫らな花』のヒロインは元々変態。変態としてある程度完成してるところで彼と出会う。理想のご主人様なので、意地悪な言い方をすれば、彼女が彼のことを利用してるようでもある。似てるようで全然違いますよね。その違いにこそ両作品の魅力の本質はあるんだと思います。SM的な関係にありますけど、最初から彼女はそれを望んでるんですよね。なので和姦というか、ものすごく特殊な形のイチャイチャのようにも思えてくる。たまに彼女の変態性が彼のSキャラを追い越す瞬間とかあっておかしいですよね。あの瞬間、彼が少し可愛く見えてくる。彼はクズな方法で彼女に近づいたわけですが、彼女と関係を持つうちに彼の変態性も増していったんじゃないですかね。彼女にあわせるために。意識的か無意識的かはさておき。本作は徹底して彼女の視点で語られるので、案外彼の本心は分からずに、察するしかないんですよ。そういう奥行きも良かったですね。

『ケアの時間です』ぺい

 komifloのコメ欄で「エンドレス入院」言われてて笑った。良い言葉w(本作のオチは通院です)
 ナースさんが入院生活で溜まったアレを処理してくれる、という定番&鉄板のシチュエーションなんですが、そこからページをめくったら “まさかこれが… 『エロいこと』だったなんて…” と続くので笑った。てか、ヒロインをそそのかした先輩のナースさんがイメージとして出てくるんですが、彼女もめちゃくちゃエロい。彼女とのやりとりも見てみたい気がしてしまいますw エロい冗談を言われて本気にしたらうまく交わされて……みたいなのめっちゃ良い(妄想)。
 ちなみに、この場面で主人公はちゃんと真実を教えてあげたってのがポイントですよね。 “…損したかな” とは内心で言ってますが、ヒロインは過去に何度もこのケアをしてたきたわけで、そいつらと主人公はひと味違う。彼だからこそ次のステージに進むことが出来た、という理由になってるのが良い。善行はするもんですね。
 ナースさんに処理してもらうので、女性から一方的に攻められるパターンが一般的だと思うんですが、本作は主人公が教えてあげるという形なので一捻りありますね。主人公は大きく動きはせずに指示をする立場。この上下感が良いですよね。
 んで、「お礼」としていざ本番に至る際、自信を得た彼女が “他の患者様のご迷惑になりますのでお静かに…” と冒頭の手コキのときと同じことを言うんですよ。セリフは同じだけど、彼女の心境は全然違って、事務的手コキとは対極にあるようなエロ行為に至る。さ、最高……

『雨は上がって』えぬはに

 彼女に振られた主人公が隣人に慰められる。タイトルにもあるように失恋の象徴としての雨なんですが、慰めの方法として「温める」が通底してるんですよね。最初に慰めがほかほかのご飯で、その後もぎゅっと抱きしめるのもそう。その後も熱に関するセリフが出てくるので、計算なんじゃないかなぁ。雨によって冷めてしまった心と体を彼女が温めてくれる、という話。
 あと印象的だったのはヒロインのおっぱい。とにかくデカいw 服の上からでも見て取れるのもそうですし、セーターをまくり上げる場面でのブラ装着状態もすごかったですね。ブラがめっちゃ仕事してる感。ひょっとしたら本号のベストおっぱいかも。

『蠱惑の里』内々けやき

 第五夜。komiflo限定完全版だそうです。修正は白抜き。長いってことかな。四夜は完全版ではないです。ちなみに二夜も普通。
 いよいよ祭りが開催。全員集合でエロ的にも物語的にもクライマックスですね。第一夜冒頭で描かれたヒロインの母親のその後、謎の男の正体、目的が明らかになっていよいよ明確な終わりに向かって動き出した感ありますね。謎の男が味方かと思いきや普通にエロいこともするのですごい怪しかったし、未だに分からない部分はあるんですが、島に対して敵意を持っていて復讐を考えてるのは明らかなので良かった。とはいえ、復讐の方法とかも気になりますよね。ヒロインの友達をわざわざ巻き込んだのも謎というか、明確な悪行ですし。
 友達と先生が現れることでヒロインが少し正気に戻ったっぽいのも印象的。落ちきる前に正気を取り戻せて良かったんだけど、正気であの状況を耐えるのはそれでそれでつらいよなぁ。
 とりあえず来月も載るそうなので良かったです。いよいよ完結も近いと思うんですが、次回なのか、もうちょっと続くのじゃ、なのか。

『アナルと豆の木』火鳥

 扉にあたるページの、マメの木inアナルが衝撃的すぎるw アナルでこれ以上インパクトのある絵面はもう無理なんじゃないか? と思ってしまうレベル。
 尻ーズ最高のギャグ濃度……かと思ったら最後に急に泣かせに来るの何なんだよ!! BJとの友情も感じさせるし、めっちゃ良い話じゃないか……。感情の振り幅が激しすぎるのやめてw

「読者コーナー」

 冒頭のネットカフェの話。最近はマンガ喫茶、ネットカフェに行ってないので驚きました。マジで? そういう行為は暗黙の了解になっちゃってるの?? エロマンガだけの話じゃないの??
 それと、乳搾りAVの話が面白かったです。エロマンガ雑誌なので当たり前かもしれないんですが、乳搾りAV反対で意気投合してるのが面白かったですw 見たことないなぁ、乳搾りAV。ただ、リアルならいいってもんじゃない、という話はエロマンガの極意にも迫りそうな話ですよね。エロに限らないかもしれない。

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 終わり。気軽にアンケート送りましょ。キーワードも個人情報もナシでも送れます。
 面白かった作品3つ。『突撃★隣のお姉さん』『鬼』『繋がり』の3つが頭一つ抜けてたかな。今回は三者三様でバランスよく散った気がします。
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