北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『生徒会役員共』530話の感想


 突然ブログの更新がなくなったら暑さで倒れたと思ってください。

#530

 ※マガジンと単行本掲載の話数では1つズレが生じています。当ブログではマガジンに掲載されてる話数に準拠しますが、本来正しいのは単行本の話数です。上記の話数に+1したのが単行本版の話数になります(この段落テンプレ)。

 扉はムツミとトッキー。柔道部合宿がまさかの続行であった。予想外だけどめっちゃ嬉しい。柔道部ネタでこんな長くやってくれるとは。
 カレーの山盛りがどうかしてるムツミ、という扉ですが、よく見るとトッキーも山盛りですよね。普通はもっと平たい。それを凌駕してくるムツミの無尽蔵ぶり。本編ではなかった大食いネタがうまい具合に出てきて嬉しいです。

 合宿続行で何が描かれるかというと、枕投げ。合宿のその他のイベントを横断するのではなく、枕投げで一点突破。最近こういう狭めの1つのテーマで突き進む回が多い気がします。それで4コマが無数に作れるんだからすごい。
 1本目は枕投げの序章。今週も柱の人物紹介で1人目に位置する中里さんが雑談としてコトミのマイ枕について聞くとずるずると枕投げやることに。そんなつもりはなかったんだけど、というスタンスが柔道部のバランサーたる中里さんらしいですね。本来なら止める方の立場なんだけど、火種をまいてしまう。
 とはいえ、山奥の合宿所なので夜中まで大騒ぎしてもそれほど迷惑がかかるって感じではないのかな。おそらく。

 枕投げ開始。冷めた態度だった中里さんが楽しそうに参加してるのが微笑ましい。特別お堅いキャラというわけではないのですね。
 そんな楽しそうに枕投げをしてる中里さんが一瞬にして冷静になるオチ。どんな枕やねんw 持ち主の容疑者ってコトミしかいないんですが、コトミの枕はわざわざ事前に説明されてるので違うのかしら。ボケ用に持ってきたなら納得だけど、かさばるから持ってくるの大変そうだし、となると合宿所に置いてあったと考えるのが一番あり得るのかしら。本作の世界ならおかしな話でもない気がします。ただ、サブタイが「誰のだ」なので、誰のでもないという答えもアレかなぁ。
 てか、この4コマ、セリフが一切ないまま終わるのが最高ですね。動きのみで完結する。

 ムツミも枕投げ。この枕投げ回、見所として各キャラの寝間着があると思います。バリエーション豊かで凝ってます。中でもムツミが寝間着として着てるのがまた可愛いですね。さらには、この格好が後のネタへのフリとして機能してる。可愛いだけではなく、服の構造が大事になってくる。
 弾切れ、枕切れでピンチのムツミ。そこで冷静に取った行動がオチ。オチと言っても2コマ目から行動に移してるので構成が独特ですね。ムツミはおかしなことをしてる自覚がない感というか。
 枕投げをしてるということは当然床には布団が敷いてある、という前提も踏まえたオチなのが良かったと思います。痛くはないよ、という安心。

 トッキーvs中里さん。4コマ目にようやくセリフがつきますが、これも動きが主体のネタですね。直前のムツミのネタもそうですが、セリフがなく動きで構成されるネタが非常に多いです。意識的にボケるようなキャラは少ない柔道部ならではの現象なんじゃないですかね。
 先ほど合宿所なので騒いでも迷惑は少なそうと書きましたが、それでも気をつけなくてはいけないのが枕による破壊。3コマ目で異変が起き、4コマ目で中里さんが処理する。構成が膝枕のネタと同じですね。違うのは生じる被害が笑って済まないレベルなので、というリアルな焦り。枕投げ回、柔道部回でありつつ、中里回とも言えそうなくらいの活躍ですね。

 枕で袋叩きにされるムツミ。みんな笑ってるのが良いですね。自然と無礼講になってる。これが成立させるのはムツミの人徳であり、柔道部の雰囲気の良さなのでしょう。
 もみくしゃになったムツミの何かがほどけてしまってオチ。おいおい、まさかのサービスショットじゃないか。下ネタのないほんわかとした回かと思ってたらすごいのが飛び出したので驚きました。
 さっきも書いたけど、事前に描かれたムツミの服装が前フリになってるのが秀逸ですよね。このオチが成立するのはあの場においてムツミだけ。
 まさかのセクシーショットなんですが、そこは本作なので鉄壁。スチームガードならぬツッコミガード(吹き出し)が発動してるので笑いました。ここでも中里さん。良い仕事するぜ‥‥。

 大門先生からお叱り‥‥と思ったら枕ドーン。普段大門先生の出番が少ないのでアレですが、これはさすがに怖いですね。女性だらけの部活ということで気を使うことも多いでしょうが、ここは容赦なく怒ると思います。ただ、そこでコトミが男性は先生1人という状況を逆に利用したアイディアを出すのでオチ。下ネタではあるんですが、同時にマンガやゲームでよくあるアレを再現したい、みたいなニュアンスもあるのがコトミらしいのかな。当然のように否定されて実行はしない、というのが平和なバランス。

 ラスト。消灯して寝る前のお喋り。合宿の総括。楽しかったので次の合宿の話になり、相変わらずムツミの発想がストイックすぎるというオチ。これ要するに、前話の1本目と対になる話ですよね。2話を通じてキレイに構成されてる。話が円となって閉じる。
 寝るのが惜しくて喋ってるのですが、それぞれのポーズが違うのも面白いです。いつでも寝れる体勢の人もいれば、「まだまだ寝ないよ」とがっつり喋る体勢になってる人もいる。まぁ、ムツミの場合は体力が余ってるとかそういう都合もあるのかもしれません。


 終わり。まさかの合宿後編嬉しかったです。柔道部好きですけど、全然予期してませんでした。
 てか、今回超珍しいことに生徒会の登場がゼロなんですね。話題としてタカくんが挙がることもない。会長の登場もナシ。何気に歴史的ですね。
 お気に入りとしては、やはりほどけるムツミのネタですね。サービスとして最高だったのもありますが、それぞれ特徴のある寝間着を利用したオチだったのも素晴らしかったです。
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