マガジン編集部は無事でいてほしい（もはや運ですけどね）。
#563
扉は会長。私服。本編と関係があるわけではないんですが、ポーズ決めてる感じ、おどけ感がちょっと通じる気もする。
津田ハナヨ、世界大会に挑む。突然のレアキャラ再登場なので笑った。そして、その説明が一切ない。説明しなくて成立する話なんですが津田なので「姉？ 妹？」と誤解する読者が現れても不思議ではないというか、知らなきゃそうなるのが自然ｗ
ただ、私もあまり偉そうなことは言えず、一瞬「あーはいはい英稜の柔道部だ」と思ってしまいました。正確には聖恍女学院。『濱中アイ』『あかほん』でお馴染みの聖光とは字が違う。いとややこし。調べてみたら約100話ぶりの再登場。2年ぶり。トリプルブッキングもそうだけど、有名人は背景的に再登場しやすい、というのは間違いなくありますね。にしても津田ハナヨ。盲点だったぜ‥‥。
とにかく、世界大会に挑む津田ハナヨに触発されて会長が世界に挑む。発想がちょっと中学生みたいなノリあるので笑ってしまった。やんちゃタイムとも似たノリ、フットワークの軽さがありますね。こういうとこが会長の魅力の一つだと思う。
ページめくると本題。会長のギネスチャレンジ。逆立ちで世界を目指す。「翌日」なのが絶妙ですよね。直後ほどその場のノリではない。思いつきだけど、一晩挟んでどうでもよくなるほど雑ではない。そして生徒会のみんなを「見ててくれ！」と巻き込むわけでもないのがガチっぽくて微笑ましい。今回はタカくんがたまたま居合わせた形。
そんな会長の逆立ち2コマぶち抜きなんですが、上段が謎の下半身で、下段に視線をやるとようやく意味が分かる、という構図、コマ構成も見事ですよね。4コマ作家としての確かな地力を感じる。
からのオチ。本作には珍しくちょっとメタい。カメラの位置、コマへの収まりを意識した内容になってる。とにかく絵のインパクトだけで1ネタ作る、という気概を感じる。
ちなみに、逆立ちしても髪型が重力に逆らってるんですが、この手の描写は以前、初期の頃にもあった気がします。ちょっと具体的にどんなネタか思い出せませんが、同じく会長だったような。
んで、逆立ちでギネスに挑んでる会長。便秘対策で逆立ちは日常的にやってる、という暮らしの知恵＆会長の私生活が窺える情報も興味深い。この豆知識メインで1本作れそうな気もするんですが、「このくらい知ってるでしょ？」というノリ。知らなかったですｗ
タカくんがスマホで時間を計測。そんなところにウオミーからのメッセージ。何でもスマホで出来るからこその展開なのが見事ですね。ストップウォッチだと成立しないネタ。
からの会長ダブルミーニングでオチ。怒りをストレートに伝えてくる会長が可愛い。逆立ちを隠れ蓑に感情を剥き出しにしちゃってる。
逆立ちが安定しすぎて退屈した会長が逆立ちのまま開脚。次のネタで15分経過してることが明らかになりましたが、確かに飽きそうだ。集中力の維持が一つの難しさになるというか。てか、マジで血がのぼっちゃいそうで怖い。危なくないのかしら。
自慢のつもりはなかったがタカくんがマジ感心。この静かに感心し、会長が調子に乗り、タカくんもテンション上がっていく流れがすごい良かった。めちゃくちゃ微笑ましいというか、めっちゃ仲良いやんこの2人、という良さがある。イチャイチャしたり、間接キスしたりするのとは違う良さ。ナイスカップル感、ナイスコンビ感。
それを廊下で聞いた畑さんでオチ。カエデちゃんが聞いてギョッとするほど直接的な文章ではないのが味噌ですね。下ネタ側の人間が聞いたら誤解する余地がある、くらいのバランス。部屋の中の2人がテンション上がって楽しそうに会話してるのが逆に誤解を誘発する、というのもおかしかったです。そんな明るいノリでプレイに興じてると思ったのかｗ
15分経過。「のってきた」という矢印が2人両方に向いてるのが良い。会長はさておき、あそこで一緒にのってしまうタカくんですよ。理想の後輩感あると思う。色っぽい雰囲気は一切ないのに‥‥というのが良い。
からの事故的に色っぽい要素が発生してのオチ。ここで急に2人が男女であることに意味が生じてしまう。タカくんが目を背けるとかのアクションは一切描かれず、セリフも発しないまま終わるのは先週の間接キスのくだりとも近いかな。あまりにもフラットすぎるまま作品が終わる。一方、会長は意識しまくって1人で自滅。あの倒れるというよりは静かに転がる感じがリアルで良かったです。派手に倒れるみたいな漫画的な都合がない。限界が来て倒れるのではなく、あくまでも自分の意志で逆立ちを諦める、とにかく腹を隠すために腰から曲げる、という心理とアクションの合致。
てか、あの展開、スカートふわーりと同じくらい、いやそれ以上にセクシーな展開だと思うんですが、ノーリアクションなタカくんの仏っぷりが改めてすごい。あんなのドキッとしちゃうだろ。おへそ、くびれもそうですが、あと少しで胸が見えちゃってたかもしれないんですよ。1日ドキドキしっぱなし、会長のこと意識しまくりが自然だと思うんですが、タカくんはあくまでフラット。強い‥‥
ラストページは8コマ。逆立ちチャレンジの総括と、アリスズの入室‥‥だけではなかったｗ ちゃんと2本前の畑さんオチがフリになってるのが見事でしたね。アリスズの2人だけだったら普通なんですが、「だけじゃない」と8コマ目で明らかになるのが最高ｗ 唯一表情が見えるのが横島先生ってのも良いよなぁ。生徒に混じって聞き耳立ててるのもおかしいですし。
あと、吹き出しに隠れて誰か分からないキャラが1人いるんですが、その可能性が開けたまま終わるのも良かったです。ネネか？ パリィか？ はたまたカエデちゃん？？ みたいな妄想が膨らむ。
結局のところ壮大なフリでしかなかったんですが、6コマかけて良い雰囲気になる会長とタカくん、というのも良かったですよね。タカくんのイケメンぶりが光っていたと思います。胸チラの可能性にドキドキしてた私とは格が違うｗ
終わり。ワンテーマで通す回でありつつ、シノタカの関係性の魅力が光った回でもあったと思います。ラブコメ的な雰囲気は最後にちょっと出たけど、それ以外は全然ないのが逆に‥‥みたいな良さありましたよね。
今週のお気に入りとしては「がんばれ会長」。やっぱあの「のってきた」の1コマが2人とも可愛すぎてたまらんのですよ。
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