北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2020年23号の感想

週刊少年ジャンプ(23) 2020年 5/25 号 [雑誌]

 ジャンプGIGA買おうと近所の本屋やコンビニを回ったらどこも売り切れでした。アマゾンは値上がりしてるし絶望。応募者全員プレゼントなのか、付録なのか。まぁたぶん『鬼滅』が悪い(言いがかりやめろ)。
 ということで電子版買おうと思うんですが、いつでも買えると思ったら腰が再び重くなってまだ買ってません。もう二度と買うことはないと思うんですが、どこで買うとか気にした方がいいのかしら。そんなことを考え出すとめんどい。けど読みたい。

表紙

 合併号じゃないのに集合表紙。珍しいですね。テーマは子供の日、鯉のぼり。発売日5/11なのにおかしいですね。珍事。
 気になってた来週新連載の子、不在でした。GIGAの番外編が連載開始より先に発表なのでひょっとしたら……とか思ったんですがハズレ。そうか。
 ほとんどの作品が主役と鯉のぼり。最若手の『ボーコレクション』かなり頑張ってたと思います。この手の企画いつも始まったばかりの人が気になってしまうんですが、鯉のぼりを開いて骨を見せてたのがアイディア賞。『モリキング』は途方に暮れてる感じが若い作品らしくてそれはそれで好き。
 鯉のぼりデザインの意味では『アンデッド』も良かった。お前こういうの強いんかい、という意外性もあって好き。『勉強』以外はキャラ1人なんですが、だったら鯉のぼりで相方出してやるわい、という発想が良い。いや、よく考えたらあの服も別個のキャラクターなので『アンデッド』は3人出てると言えるのかもしれない(鯉のぼりを1人に計上するの無理あるけど)。
 あとは『アクタージュ』の鯉のぼりが何のかが分からなかった。変則的なアプローチで面白そうな予感はするんだけど。原作に出てきたアイテムの鯉のぼり版とかじゃないよね。何かしら。

読者プレゼント

 制作者は岩崎。週ちゃんに制作者の見分け方が書いてあって衝撃でした。これホント気になってたんですよ。たまにいつもと雰囲気の違い回とかあって「人変わった!?」とか思うことがあるので。毎週メモろうかと思います。てか、過去の分も誰かデータベース作ってくれないかなw
 今号はハガキが0円ジェル。天使と神がテーマです。送料無料もそうだけど、予算が大幅増額! と大々的に書いてあるのも珍しいと思います。1号飛んだ分ってことかしら。いや、その影響が出るにしては早すぎる?
 グッズ紹介で「使い道は自由自在」とかあって、要するに神の使いを踏まえたダジャレなんだろうけど、「使い」でダジャレ成立とするのは強引というか、何でもアリが過ぎない? グッズなんだから全部何かしら使うもんじゃねぇかよ、みたいな。

巻頭カラー『鬼滅の刃

 未だに元気に喋るねずこが慣れないw 元気になったねずこで1つ大きなエピソード、長編とか欲しかった気もしますが、このまま終わるんでしょうね。
 入院生活に始まり、墓参りで終わる(その先もちょっとあるけど)。生者と死者のエピローグという感じで良いですね。キャラ萌え全開で「みんな可愛い~」と見せる回かと思ったら、ちゃんと締めるところは締める。そんな喜び100%なワケねぇだろ、という当たり前の結論というか。誠実。
 お見舞いとして馴染みのキャラが順繰りに顔を出してくる。いかにも最終回っぽい内容。ベタなのだと何らかの事情で主人公が走り回って、その先々で出会う、みたいなの。それの炭治郎固定版。まさかの現代オチでしたので、いわゆる最終回らしい最終回は本話なんじゃないかしら。そう考えるともうちょっと濃い内容で見たかった、とかワガママも言いたくなります。まぁ、どんだけ見せられてもたぶん納得しないんですがw こんだけキャラ萌え見せられるとやっぱ終わるの寂しい。
 意外な組み合わせという意味では風柱とねずこ。「たしかにお前は謝らないといけないな」という始まりからのあまりに明るいねずこというギャップが良かった。ねずこは記憶がないのか? すれ違いがおかしいというか、最初の方の気まずい雰囲気が大好物でしたw からのねずこドキドキで善逸がオチ、というのも良い。なでなではもはや相手がねずこだと思ってやってない節もあるんですが、ねずことの間に抱いてる感情の重さにギャップが笑える。からのさらに情報量の違う善逸。
 からの『サザエさん』エンディング、そして現代。これはビビったw 「このまま海外編行っちゃおう」とか冗談めかして言ってたんですが、現代は考えてなかった。もう来週最終回で間違いないと思うんですが、だとしてもどうすんの? 炭治郎出る余地なくない? 現代が何年になるのかにもよるのかしら。ギリおじいちゃんとして登場可能とか。鬼化の影響で兄妹だけ普通に若々しく元気です、とか。

Dr.STONE

 コーンと蛾。みんな知っててすごいんだけど、たとえ千空が石化当時の地球の知識をすべて有してたとしても、この時代、あんだけ時間が経過してたら生物が未知の進化を遂げててもおかしくないと思うの。未知の生物の生態を推測して……みたいな展開も面白そうだけど、それだとSFに偏りすぎてダメなのかな。基本的にはDASH島のスケールでかい版よね。まぁ、何を今更、な話なんですが。
 んで、敵。戦ってばかりでイヤねぇ、とか少し思ったけど、味方サイドにバトルキャラがこんだけ揃ってるんだから思いっきりバトルに偏った長編やるのも面白そうかもしれない。
  “いや 気なんてものは無いよ” のくだり好き。「お前が言ったんだろw」って話なんですが、複合的な「何か」を「気」としている、という解釈が好き。主に匂い、からの硝煙という流れも鮮やかでしたね。まぁ、気の正体が主に匂いというのに疑問もあるけど。
 おそらく自力復活者なのではないか。まぁ、いてもおかしくないよね、というネタなので良い。千空たちが世界最速と決めつける要素は一切ないわけですし。大樹が復活してる時点でそこまで超人じゃなくても自力復活はそれほど珍しい現象じゃないと思う。
 最悪の想定なのは分かるけど早速「ダークサイド」呼ばわりしてるのがちょっとおかしかった。まだ判断するには早計だとも思うんだけど、そこはちょっとメタな都合も感じる。

ONE PIECE

 ロビンとジンベエの組み合わせ、良い。セリフとして出てきたけど「大人」。まぁ、元々ロビン、ブルック、フランキーあたりが大人組としての良さを発揮してたんですが、ここにきてジンベエ追加。ブルック、フランキーに比べるとクセがなさすぎるというか、普通に優秀な大人でつまらない気もするんですが、敵が敵なだけに優秀すぎてつまんないってことはないのかな。むしろ軽いギャグで変なハプニングが生じるよりはガチでバトルしてほしいというか。
 んで、カイドウの方の幹部会議。大看板の下の幹部たち。それぞれ1人ずつバトルするとしても長くなりそうだ……とか思ってたら、バトル以外の用事だったので意外。人探しかよ。ワノ国編クライマックス!! とか思ってたけど、むしろ土台作りが完了しただけでこれから改めて本番、という感じですかね。今までと同じくらいのボリュームがあっても驚かない。例によって出し惜しみネタもあって、まだまだ複雑であった。前回は幹部出てきて「懐かしの幹部とのタイマン展開!!」とか思ったんですが、そうシンプルではないのかもしれない。まぁ、味方もいっぱいいるからね。
 からのルフィがおしるこでブチギレ。ここすごい良かった。ワノ国入ってからもうめちゃくちゃ長いし、話も勢力も複雑になりすぎてるからこそのルフィの超単純思考が輝く。ルフィにとってワノ国に入って最初の交流、そしてメシの恩。そんなメシ関連でルフィがすべきこと、やらなければならない理由を再確認する。
 本編から離れるけど、『ONE PIECE』は今後休載増えるみたいですね。アナログ原稿はつらいよ、ということらしい。仕方ない。今年は映画がなくて良かったよ、とかそういうことも考えちゃう。今年中に1,000話到達しそうだったんですが、休載の頻度によっては来年に持ち越しなのかな。どこまで進むのだろうか。カイドウとの対決は……まだな気がする。
 てか、アナログ原稿は『ONE PIECE』だけじゃないと思うので、『ONE PIECE』だけ特例! みたいなのはやめてほしい。人気がどうこう言うならデジタル組の人も一律で休載入れるとか。再掲載とか増えてもレアケースとして楽しむよ。

センターカラー『ボーンコレクション』

 カラー扉。アバラに包まれてのツーショット。象徴的で良い。てか、もうこれ1巻の表紙で良かっただろ、初回のジャンプ表紙で良かっただろ、とか思ってしまう。
 本編。前回「初回に疑似プロポーズする作品好き」とか書いたと思うんですが、劇中のキャラがマジのプロポーズと認識して動き出すとは思わなかったw “散々妾の体をいじくり倒しておいて 責任をとらんと言うのか!!” はまったくもってその通りだw てか、今回からいよいよラブコメ開始という感じで良い。表情豊かで可愛い。幼馴染にバレる件がまさかの放置で話が進むとは思わなかったです。勘違いギャグからの硬直、という表現はよく見るけど、実際に硬直し続けてしまったので別のトラブルに巻き込まれる。ギャグ的な表現をロジカルに繋げるなよw
 「おっぱい」と「死のリスク」の天秤。この手の表現って大体理性が吹き飛ぶ際に使われると思うんですが、今回は “だめだ!! これ以上お姉さんを危険にさらす訳にはいかない!!” と「死のリスク」を取るので驚きました。捻ってるとも言えるし、誠実とも言える。下心が物語の推進力になってるし、『アンデッド』と同じくヒロインへのセクハラがバトル時に儀式になってるんですが、この下品になりすぎないバランスすごく好きです。まぁ、誠実というより度胸がないだけなのかもしれませんがw
 父さん、そして兄ちゃん出てきての家族会議。良いとこの家というのは前回言ってたのでまぁ当然の展開なんですが、ちょっと『モリキング』の前回とも似てるよね。奇妙な同居人をどうするか家族会議。2話で同じことやってる……と不思議な感覚。
 父さんとパイラの喧嘩。2人とも子供じみてて可愛い。カザミがネガティブであそこまで素直に感情を発露するタイプではないので新しい一面、新しいテンションが見れて楽しい。
 頭からキノコがポコンと生える描写あって「妖怪の呪い!?」とか一瞬思ってしまったんですが、あれは単に落ち込んでるという漫画的表現に過ぎないんでしょうね。もっと物語的に意味あるものなのかと思ってしまった。改めて思うけど、不思議。
 んで、今日の骨。太股らしいけど、骨の名前は明示してほしかった。読切版だと骨の名前出してた気がするんだけど、だとすると意識的にぼかしてるのかしら。なんでだろう。セクハラの瞬間の描写がほとんどないのは良いですね。ぶっちゃけあのくだりいらないと思うんですが。
 骨。銃ですよ。読切のときに書いたと思うんだけど、武器の中で銃をチョイスするのが新鮮で良い。ほとんど剣になっちゃうからね。オモシロ銃ってのもそうなんですが、骨が弾丸に見える感じも好き。まぁ、骨を使い捨てしちゃダメだろ、とは思うんですがw
 からの強引すぎるオチ。問題解決それでいいのかよ、とズッコケる。いや、本作はこういうバランスで行くから、という段階に過ぎないんですけどね。前回の幼馴染にバレる件もそうだけど(まだ解決してない)、深刻そうだったけど案外そこは重要じゃないのねw 一気にコメディに振れるような回で素敵でした。やっぱ本作好きだわ。若干間の抜けたようなノリとか、デフォルメにしても案配おかしいだろ、みたいな緩い絵も込みでなんかすごい独特な味わいになってる。ラストコマの「今回のまとめ」みたいな1コマもすごい良かったですね。父ちゃん一晩中泣いてたのかよ、とか考えるとおかしいんですがw(再度泣いた可能性もある)
 いや良いなぁ、久しぶりにスタートダッシュでハマったなぁ、とか思ったんですが、よく考えたらそもそも私ラブコメバトルが好きなんでした。『夜桜さんち』といい、住みやすい世の中になってまいりました(あれはラブコメもバトルもやや薄めだけど)。『ゆらぎ荘』はバトルの部分がちょっとガチすぎるのでこのジャンルだから好き、とは言い切れないと思うw

ぼくたちは勉強ができない

 ボドゲ完成してしまったし、即売会の様子もほとんどスルーだったでござる。個人的にすごい興味あった部分なので少し残念。まぁ、受験勉強もそんな感じだったので事前に気づけよって話かもしれませんが。
 結局のところどういうゲームなのか分からないまま紗和子バージョンになってしまった。人生ゲーム的な感じなのかしら。盤面変えただけだからゲーム性は同じってことだよね。
 大学生にもなって親の離婚いやだよーみたいな話はちょっと違和感あったけど、まぁこれは操の話でもあるし、そもそも関城さんは精神が子供のまま無理して大人になってしまったみたいな話なのでアリっちゃアリ。両親にもいろいろ都合あるだろうからあんな感情論で離婚踏みとどまるのもどうかとは思うんだけど、言わんとすることは分かる。
 んで、コトン。まさかの擬音引っ張りで笑った。

僕のヒーローアカデミア

 丸太(違う)の個性。寿命が倍じゃなくて生命力が倍という表現なのが少し気になる。まぁ意味はないんだろうけど。運動能力ないけど生命力は倍ってのがいまいちピンと来ない。
 からの弔くん精神世界。見開きが神々しいのでなんか好き。精神世界で故人と出会い、そこでキーとなるのが「手」。前回の『鬼滅』と奇しくもそっくりなので面白い。さすがに「手」の扱いにおいては本作の方が一枚上手だと思う。蓄積もあるし。アッパーな展開なので絵的に楽しいって意味でも本作のが好きだけど、まぁこれは2人のキャラクターの反映だから一概に上下で比較はできない。炭治郎がこういう映像の洪水みたいなことになってたら違和感あると思う。
 んで、弔くんが「来る」でエンド。覚醒計画の全容も分かりましたね。全部渡す。弔くんにすべてを託すのリスキーすぎない?? とか一瞬思いましたが、デクに託す方がどう考えてもリスキーですね。あの当時のオールマイトに疑問を持った人の気持ちが今分かったw

センターカラー『HEAVY METAL YANKIEES』川田

 お久しぶりの川田先生。思えば『相撲』も読切がそのまま連載になったパターンですので新作読切楽しみでした。
 ポストアポカリプスもの。『マッドマックス2』『怒りのデスロード』『北斗の拳』あたりのアレ。アレの中でヤンキー学園漫画やろうぜ、という感じ。ついでに機械人間。濃いw
 ほとんどヒロインとして機能してないけど、妹。ヤンキーの妹って川田先生の趣味なのかしら。いや、ほとんど本編と関係ないキャラなので『相撲』連想させるネタを入れただけ、とも考えられますが。
 最初に主人公の善人性を示すために万引き犯を捕まえる……のではなく犬を助ける。このイベントが主人公のキャラクターを端的に示してて秀逸でした。積極的に正義のために働こうとするわけではない。「めんどくせぇ」なんだけど、同時に「ほっとけない」。
 超能力じゃなくて個性でもなくて、ギミック。金で付けるのではなく生まれつき決まってるらしい。大人になるにつれて機械部分を交換したりすると思うので別のギミックになることも可能な気がするんですが、特に説明はなく先天性。個性社会においてハズレを引いてしまったキャラが出てくるのとか『ヒロアカ』にかなり近いですね。バカにされがちな個性を持ったキャラに対して「超すげぇじゃん」とフラットに主人公がホメちぎるくだりとか『ヒロアカ』にない良さだったと思います。ナードとヤンキーなので対極。まぁ、デクはデクで「すごい個性じゃないか!」とかホメる姿想像できますけどね。ニュアンスが違う。
 そんな録画くんに対して普通にワンパンぶちかます、というのも意外で良かった。そこは殴るんかいw さっきの犬のくだりと同じで正義の味方ではない。殴ったけどバカにしてるわけじゃないからその後たまたま一緒にいて、その録画の能力を目の当たりにして “凄ぇ能力じゃねぇか!!” と感嘆、一気に仲良くなる。ここでも「ほっとけない」が発動。あと地味に良かったのが録画の子が「何見てんだよ」とバカにされてた過去。この世界、この能力だったらマジでこういうことになるんだろうな、と説得力あって好き。「何見てんだよ」ってヤンキーが人に喧嘩売るときの決まり文句ですけど、彼の場合は「見る」の意味がさらに濃い。たしかに生きづらそうだ、とたった2コマで納得できてしまった。
 ちょっと録画映像を見て敵の能力を研究したから勝てた、みたいな勝敗のロジックが欲しかった気もするんですが、 “ケンカ向きじゃねぇからって何だってんだよ!” と矛盾するからナシで良かったのかな。
 タイマン。ぶっちゃけこの手の読切だと主人公がめちゃくちゃ強くて勝つんでしょう? となるんだけど、敵が二重三重にルール違反してくるので笑った。清々しいまでのクズ。ハンデとしても機能してるし、「もういいからボコボコにしちゃって」という気持ちにもなる。ドッジボール由来の強さというのもいまいち迫力なくて好きです。三兄弟の名前がそのまんますぎるのも笑った。
 んで、勝敗。ロケットパンチかと思ったけど、そのワイヤーの部分に強さの真価があった、という展開が好き。3人でパス回しされると厄介だから縛っちゃいましょう、と至極当然な結論になるのが良い。それが説明臭くないのが良かったですね。単純な能力だからこそ絵で見せればすぐ分かる。
 終わり。すごい面白かったです。シンプルなのが良い。丁寧に描き込むのは2人のキャラに絞ったことで、サクサク読めるのに感動が深い。
 熱いけどちょっと臭いかなぁと思ってた “何よりココよ…!” がエピローグでイジられてるので爆笑しました。黒歴史の保存という意味で彼の能力、かなり邪悪かもしれないw

『森林王者モリキング』

 タイトル「ムシキング」と書きそうになるんですが、それは元ネタなので絶対にやってはいけない。やりそうで怖い。
 起き上がれないポーズは笑った。ちょっと可愛いけど、関節どうなってんのw
 序盤にモリキングがペット論を語ってからラストに友人のペットを助けて “幸せ者だな” となるのとか普通にキレイな展開なので感動しました。いやウソ。感動は言い過ぎ。良い話。
 そんなチャッピー捜索。やってることはかっこいいし、子供とペットの再会は感動的だし、王者としての風格も感じるんだけど、だとしても感じる生理的な嫌悪感w いや、ぶっちゃけあれでもマイルドにしてあるんだと思います。もっとたくさん出してキモくすることも楽勝だったでしょ。私にとってギリ笑ってられる案配でありがたかったです。にしても虫というテーマに対して「キモい」を持ってくるのが誠実で良いわ。信頼できる。

ハイキュー!!

 木兎。分かりやすい弱点を抱えたキャラだったからこそ、それを克服した現状のスター性の説得力がすごい。今までは客を煽って声援を浴びてたけど、今回は客の方から先に投げかけてきたのですごい。コール&レスポンスが逆。ここらへん学生スポーツとプロスポーツの違いって感じで面白いですね。『火ノ丸相撲』のときにも感じたけど、学生スポーツでは描けないプロスポーツらしさが出てくると新鮮。
 シームレスに春高の思い出に移行するのも鮮やかでした。こういう細かいところがいちいち面白いから正直読んでて疲れるところあるよねw ぶっちゃけバレーだから「あらすじ」としては毎回「こっちに○点入りました」で終わっちゃう話なんだけど、そこに詰め込まれた漫画的なオモシロが異常。
 「背中で鼓舞する」からの背面ショットで笑った。背中ってそういう意味かよw サービス精神あって、目立ちたがりで、あんなヘンテコなプレーもするとなるといよいよ人気がヤバそう。 “ハァーッッ” のリアクションも笑いました。単純に「すげー!」だけじゃないのが良い。

センターカラー『約束のネバーランド

 農園キッズたちとの再会。各キャラがいちいち「ノーマン生きとったんかい!!」「ママいんじゃん!!」と驚くのが可愛いと同時にちょっとめんどくさいw 「またそこからですか」感。当たり前なんですけどね。いろいろあったんだなぁ、と改めて感じる。
 フィルに対してトドメを指すのがレイだったのも意外であり、感動的。めっちゃ良いお兄さんになったやん……という意味でも泣けるし、フィルの真実を知った孤独の天才という立場が重なる。
 んで、ママ自己犠牲でエンド。さっきの「ママの説明めんどくせぇなぁ」と通じるラストでしたね。あんだけのこと目の前でされたら、という話。もちろんここまで来たのに死人が出るのは嫌なんだけど、前半のことを考えると収まりが良いのも分かってしまう。

『マッシュル -MASHLE-』

 この手のワンパン無双系の主人公でも話を盛り上げるために毎回「今回の敵は一筋縄では行かんぞ」とやらないといけないじゃないですか。インフレ不可避というか、「今回はまだ圧勝なのね」と結果確認みたいな味わいになってしまうのが惜しいところだと思う。話を真面目に盛り上げようとするとワンパン勝利の際「勝てるんかい」となっちゃう。バトルロジックでどうこうって話じゃないからね。説明にあった通り、本作もいつかは筋肉でゴリ押せなくなる日が来ると思うんですが(校長いたし)、それまで毎回「今回こそはヤバい」と盛り上げてくのも結構大変な道だと思う。どうなるのかしら。
 ただ、今回はワンパン勝利の気持ちよさがメインじゃないので先ほどの「なんだ勝てるのか」はそれほどない。今回はむしろワンパンとは真逆で “あと8回” “残ってるし” 。すごい良かった。感情表現の乏しい主人公のマジギレ感としても最高だし、「どうせワンパン」というこちらのの予想を裏切る意味でも痛快。

『呪術廻戦』

 前回フィジカルバトルかと思いきや必殺技でトドメを刺された、と思ったら「まだ死なない」ということで続行。よく必殺の技が飛び交うバトルが長引くと「ゾンビかよ」みたいなこと言われますけど、今回の場合は明確に死を覚悟した上での第2ラウンドなのですごい。虎杖の今後が気になりすぎてそっち考えたくもなるんですが、目の前で続くバトルが楽しいのでそんな暇がないw
 からの血のグローブ。超能力だけどフィジカルの補強というのが本作らしいバランス。さらに、ここで右手左手の非対称性に意識が行くのも良いですよね。相手の右手をモロに食らったらヤバい、と当然ハラハラするんですが、右手左手のトリックは虎杖の方も同じ……という展開。ただ、言うても所詮はトリックなので見破られたら対策されて無駄、どころか反撃を食らうので逆効果。単純に相手の方が呪力が強かった、相手の動きの方が速かったという話ではなく、バトル中の思考が相手の方が上手だった、という決着なのが良い。ロジカルな展開なので読んでて「そりゃ負けるわ」とぐうの音も出ない。

J新世界漫画賞大募集中

 『呪術』の元ネタ、資料について。芥見先生の回答が「もっと勉強します」と謙遜して終わってしまうので、そこから急に「資料にあたると、どんないいことがあるのだろう!」と別人が講義おっ始める。芥見インタビューから講義への飛躍が笑える。このパターン結構珍しい気がする。

『ミタマセキュ霊ティ』

 作者名のところでツイッターの紹介もされてる。今回が初めてかは知らんけど、ジャンプでは珍しいと思う。他の雑誌だと見かけたりはするんですが。ジャンプの他の作品ではやってない(ツイッターやってる作家もっといるのに)ので、鳩胸先生の意向か、担当あたりのリクエストなのかな。
 本編。衝撃。めちゃくちゃ怖い。近年のジャンプの中でもトップレベルに怖かった。ホラー漫画とか目じゃないレベル。過去の過ちが主人公(じゃないけど)を追いかけまとわりつくことの恐怖がめちゃくちゃ生々しい。超常的な強さや怖さではなく、ただのヤクザとシングルなだけにどうしようもない怖さ。シャケ次郎で雰囲気が少し緩くなったと思ったら “見えてんだよ 魚” で絶句。マジ恐怖演出がうますぎるでしょ。ギャグ漫画に必要ない技術。ちゃんとその「見えてる」からジャンカがあんなに大物とツルめた理由の話になってて展開としてもキレイだし、無駄がない。実力にギャップがあるのにツルめたというのはつまり勝ち目がない。絶望。
 ジャンカ初登場回のときは「今回はマジなのかな?」と思わせてからのズッコケを誘うギャグ的なオチになってましたが、今回は最後までマジ。ちゃんと1ページ目に “…こいつ実はめちゃくちゃ弱いじゃんか…?” とフリを入れてるのもうまいですよね。「いやいや強いですよ」という振り幅がかっこいい。
 いや、最後の柱であったように人間に無敵ってセキュ霊ティとして自慢になってなくない!? という話なので、劇中にツッコミのないギャグだと言えるのかもしれない。最初普通に「やばっ かっけぇ……」と感動してしまったけど、よく考えると「逆じゃね?」であった。

ブラッククローバー

 レオくんvs眼魔法。眼魔法って何やねん、という字面ですが複数の角度から観測することによって標的を正確に把握し、確実に狙撃する。攻撃の肝は狙撃。いわゆるレイガン。すげぇ卑怯に見えるけど「たしかに強そう」でもある良い敵キャラだったと思う。使い捨て感あるけど、個人的には結構好き。
 テーマは「耐える」。敵の強みは「絶対に外さない」なんだけど、それを避ける話にはならず、耐えて相手の位置を把握し、叩く。距離を取りまくるので気合いと根性で何とかなるタイプではない……と思うんだけど、気持ちいいように何とかなるロジックが構築されるのが良い。 “オレは戦闘っで一度も傷を負ったことも痛みを感じたこともない………!!” がそのまんま過ぎる前振りなんだけど、「耐えるvs耐えれない」に持って行ったのが秀逸ですよね。ある意味ワンアイディアで形成されてるシンプルなバトル回なんですが、それだけに本作のバトル漫画としてのレベルの高さが感じられる回だったと思う。
 ただ、レオくん森林を広域にわたって燃やしてて「これ大丈夫か?」とか変なところ心配になりましたw

『アンデッドアンラック』

 胴体中心に腐敗領域を展開するから、長尺の武器でゴツン。如意棒の真価は壊れない(腐らない)ことだと思ってたけど、普通に伸びることでした。てか、もう推理バトルは通用しないとか言ってたけど、普通に推理バトルやるんですね。良かった。やっぱ本作の魅力はそこよ。
 いやしかし、本当に最近のジャンプ『西遊記』モチーフが多い。ジャンプ編集部に『西遊記』関連の本置いてあって「ネタに困ったら参考にしてください」ってなってるんじゃないかとか疑ってしまうレベル。もしくは1人の担当がめちゃくちゃ強権的で「如意棒を出さなければ……分かるな?」と脅してるとか勝手に心配になってしまうw
 んで、シェンの能力。理屈が武器の本作にしては「真逆の行動をとらせる」という定義がややフワフワしてた印象。前方にいる敵の顔に向かって右手でパンチする、の真逆って何ですか? みたいな話。後方にパンチしたらいいけど、左手でパンチしてきたらあんま意味ないじゃないですか。もうちょっと理詰めであってほしかった気がする。謎の引っ張りが本作では最長のスパンだっただけに。
 あと、条件とか言い出したのも少し気になる。いや前から発動条件みたいなのはあったけど、今回は条件と能力に関係がなさすぎる気がする。念みたいに自分で条件を決めるタイプならまぁ何でもアリになっちゃうんだけど(フォロワーの『呪術』もそう)、本作は違うじゃないですか。シェンが敵のままだった場合、バトル中の推理でこの答えに行き着くイメージができないというか。長期連載になって能力がインフレし、もっと何でもアリの雰囲気になってからやってほしかったネタな気がする。
 「不真実」に関しては、3文字解禁!! と驚きました。2文字でガチ予想してた人もいるだろうなw 今後の可能性が膨大に広がってしまった。あと、不真実って造語? だとするともう今後の予想は不可能、もしくはゲキムズ。
 からの宇宙作戦。奇しくも直前の『ブラクロ』同様我慢比べなのが面白い。もちろん本作の方が納得度が高いネタですね。風子が突然思いつくのは無理があるけど、その前にアンディが「水分を飛ばせば」と別の作戦に失敗してるのがヒントになってるのが良い。ここらへんの連結すごく好き。如意棒の伸ばし方もサラッと説明済みだし。3人がそれぞれ協力し合ってあの作戦に行き着く。
 あんま今週関係ないけど、シェンの中国語の簡単な返事、LINEとかツイッターで使い勝手よさそう、とか思った。本作がもっと人気になったら、というか本作のファンの間なら既に使われててもおかしくない。ひょっとしたら流行らそうとしてるのかもしれないけど、それほどこれ見よがしじゃない案配が好き。ルビなくても何となく意味分かるのが漢字の便利なところですよね。よく使うけど読み方は分からない、が『アンデッド』ファンあるあるになる未来、あったらいいな。

チェンソーマン』

  “デビルハンターにこれを殺せますか?” ヒーローに対する問いかけとして割とベタで、おもくそメインテーマにしたのが『呪術』だと思うんだけど、デンジの軽い感じで即答する感じが良い。葛藤とかは一切なく「いや無理でしょ」と即答。このカラッとした感じ、デンジの良さだと思う。結局殺すことになるんだけど、下手に葛藤の描写入れるのではなく、一度「無理」と即答させてから仕方なく殺す。そして “人殺し…!” 。これだけでデンジの心がエグられる、揺さぶられてるのが痛いほど伝わってくる。ものすごく重苦しい話になってもおかしくないんだけど、割とライトに、それと同時に主人公が決して薄情ではないバランス。
 代わりにクァンシが完全に割り切ってて薄情かと思ったら、そんなことはない、という展開が静かに、心の声とか挟まずに描かれるのも良い。この展開をこんだけ簡素にやっちゃうのは作家として勇気のいることだと思う。
 からのデンジの一計。闇で強くなるなら明るくすればいい、という単純思考が楽しいし、ここでも不死身性を武器にしてるのが興味深い。3作連続で不死身バトル。

『AGRAVITY BOYS』

 ババが騙される話からしっかり連結してるのが良い。トドメとして高次さんが絡んでくるのも。結構えげつない追い込みしてきましたね。今までで最悪なのではないか。
 からのクリスLIVE配信。ジャンプのギャグ漫画不足、『こち亀』不足の影響だと思うけど「そういやこのネタなかったね」という感じ。
 クリスの頼み込めば最後まで行けそうな感じがちょっとエロいし、それ以上に心配になるw サガたち3人、始める前はクリスのこと女性視してホメちぎるんだけど、いざ流れに乗ったらクリスのアイドル性、可愛さに魅了されるのは視聴者だけで、3人は金にしか興味がなくなる感じもクズの極みで最高。クリスが才能を発揮しだして自分でもノリノリになってくグラデーションもなんかリアルを感じたし、何より “生主とかで飯食ってた?” は笑った。クリスがボケに回るのも面白い。 
 そもそもライブ配信をほとんど観たことなくてイメージでしか知らないんですが、あの感じはリアルってことでいいのだろうか。画面にコメントが流れるのはニコニコだけだと思うけど、漫画的演出と相性が良いから採用したのかな。距離の近さが魅力と考えるならば、アイドルとか若手声優のラジオとも通じる気がする。まぁ、そっちも大して知らない世界なんですがw 投げ銭された際のリアクションが大事、というのが何となく伝わったので社会勉強になりました。

『アクタージュ act-age』

 走った気になる、は本作らしいハッタリで好き。超能力チックで楽しい。まずいスポドリをうまいと思い込んで演技するのも可能だったのでは? とか少し思うけど、ここらへんの線引きは少し謎。次のCMで人形置いてたけど「それこそ想像でカバーできるだろ」とか思った。あざといと言われても仕方ないw まぁ、走り込むよりコストがかからないので出来る限りはリアルで行きたいってことなのかな(人形はリアルではないけどリアルに近づけるということで)。
 新ロリで突っ走るのかと思ったら別のCM。意外な展開。この隙にルイレイの人気ブーストイベント来い……!!(来ません)
 んで、若手女優? タレント? と共にガーナチョコ。広瀬すず的なやつ。夜凪がグループで括られる感じとかすごい面白かった。それも相手がゴリゴリの女優ではない(たぶん)。ただ、顔で笑って心で呪詛、みたいなのはテンプレというか、意外性がない。業界裏側ものみたいなネタを楽しみにすると少し違う。ベタすぎてリアルを感じないというか。まぁ、たぶんここもこれ1回で終わる話なんだろうけど。
 さっきも書いたけど夜凪に対して「あざとい」という視点を入れたのは良かった。夜凪の天然(だけじゃないけど)なところにイヤな印象を抱く人もこの世界のどこかにはいる、みたいな可能性はすごい良かった。たしかにアーティスト思考強めな人見ると「なにこの人」みたいな考えを抱いたことがないとは言えない。本作に対して、夜凪に対して今までそういうことを考えてなかったので目から鱗というか、言われてみればな指摘で良かった。スターになったら当然一定の割合でヘイトも集める、というのは本章のテーマと合致しますし。その予兆としてうまい案配だったと思う。

『夜桜さんちの大作戦』

 オモシロ試験。割と定番な話ですよね。なんでここまで一般化したのか不思議なんですけど。まぁ、本話1回きりなのでそこまで深堀りする感じでもないか。
 んで、新キャラ。まさかの太陽ラブ勢(男)。殺香がいるのでもうその手のキャラはないと思ったんですが、男で来たか。六美ではなく太陽の方が数が充実する、というのが新鮮でした。オカマ的な安易なキャラじゃないのも良かったかな。黙ってればただの美形で、というのも長男と違うタイプですし。太陽が断る理由として「妻帯者ですので」があるのも本作の強み。男だから断る、とかそれ以前の話。
 んで、ひたすらギャグキャラかと思ったら実は実力者で……とひっくり返るようなオチが付くのも本作らしくて良い。むしろバカにしてたけど全然同列の立場ではない。ナメてた相手が実は、というのは鉄板ですよね。愛は本物のままなので、「この先逃げ続けるの大変じゃない?」と心配になうオチも良かった。今んとこ実力じゃ敵わないと思いますので。吐き続けてきた愛の言葉がそのまま審査になるオチもうまかったです。

ゆらぎ荘の幽奈さん

 いきなり雪崩くん乳首出してるので笑った。そもそも時制が飛びまくりでややこしい中での突然の乳首。ただでさえファン以外話についていけてるか心配にもなるんですが、まぁたぶん最終章だから今更そこ気にしても仕方ないのかな。
 男キャラの本気乳首。『ゆらぎ荘』だと初になるのかしら。こないだ『Dr.STONE』でやってたから振り返るとそっちになると思う。次ページにコガラシくん出てるけど、そっちでは乳首はない。乳首が恣意的。ギャグなのだとしたら玄士郎、酌人でもやれよって話なんですが、やはり雪崩くんは格が違うんだよなぁ……(煽り良くない)。
 んで、本編、幽奈さん。その前に現在パートの流禅が既に真顔崩してたのが印象的。そっから過去ではより感情を露わにしてて、もう普通に可愛いレベル。やっと流禅の底が見えた感じありますね。
 1ページで分かる白叡編(幽奈さんの真実)、みたいな振り返りが入るのはちょっと笑った。話が複雑すぎるのを作者が気にしてるw 意外だったのは白叡のクズ性を容赦なく描いてきた点。今回はそこ伏せるのかと思ってたけど、下手すりゃ白叡編よりもエグい描写来たのでビビりました。まぁ、死んでも幽霊になる(魂がある)のは幸せ、という幽奈さんの結論が下手すると「死んで幸せってのはさすがにダメだろ」みたいな印象になりかねないので、そこを防ぐ意味での徹底的な生き地獄、そして何よりモノ扱いだったのでしょう。霊のまま楽しくやっていたい、というのは白叡編での幽奈さんの結論(成長)ですので、そことも通じるのかな。
 しかし、白叡の “変化が解けてきているぞ” はクズセリフとして絶品でしたね。女性の人権無視、モノ扱いってのは本作の歴代悪役として定番の流れだと思うんですが(雪崩くんは裏主人公がコンセプトだと思うのでちょっと違う)、その路線での究極系な気がする。髪の色というのが象徴的で、「本当の自分」ですね。だからこそ風呂でのみ変化を解くことが出来て、幽奈さんの風呂好きはここから、と繋がる。オリジンエピソードの醍醐味。白叡は要するに天馬博士的な目的のマッドサイエンティストなんですが、天馬博士とは逆で自分の子供に似せない。似せるとモノ扱い出来ないから、という発想が邪悪ですごい。ちょっと人間臭さも感じるんだけど、同時に「そんなことのために実験の最中に変化させてんのかい」とドン引き。悪役像の掘り下げとしてすげぇ好き。てっきり良きパパの一面とか出してくると思ってたから問答無用のクズでびっくりですよ。
 流禅の相性占い。俗っぽいことやってんのな。 “やはり最低限御三家格ですよね!” が前振りとして丁寧w そして、やっぱここらへんの学生らしさを感じる流禅、人間臭くて良い。何があってあんなことになったんでしょうね。
 そんな占いの真実。1400万605通りの未来の中でたった1つだけサノスに勝つ未来が見える(違う)。とにかく、幽霊になることが幽奈さんにとって最後の救いであった、となるのが今回最も面白かったところだと思います。悲劇の果てに死ぬ、究極の悲劇として死があるのかと思ったら、そう単純ではない。まぁ、死んだあとにしか救いがないってのはやっぱり悲劇で間違いないんですが、そのことを知って幽奈さんが喜び、彼女が喜ぶのを見て流禅と読者が「闇深ぁ……」とちょっと引く。ここ今週のベスト流禅だと思う。彼女の感情が最も表に現れた瞬間。
 んで、未練の正体。いつから未練が生前にやり残したことだと錯覚していた? というオチ。修学旅行での千紗希暗黒未来編と同じロジックですね。今後の長い人生(死んでるけど)をバーチャル体験して、そこに恋に落ちる。あの話がまさか未練に関わってくるとは思いませんでした。そもそも酌人の襲撃が成功し、コガラシくんが霊力を失って、(幽奈さんが告白して)成仏する。コガラシくんと一緒にいることの終わりだから成仏だったのですね。あの修学旅行の夢が完全に前振り。たしかに事前に練習しとかないとSF展開すぎて頭がついていかなかった恐れもあるw いや、今も充分ややこしいんですが。過去の中で未来を見て、その未来こそが今までの『ゆらぎ荘』の物語であって、その体験を味わわなかったことが未練で、未練があるからこそ地縛霊になる。ただ、だとすると、最初の地縛霊になったルートとコガラシくんとラブラブする未来が未練で地縛霊になった今の幽奈さんのルートは別だと思うんですよね。タイムパラドックスに似た何か。何らかの形で優麗となった予知と、予知を見ることで幽霊での生活が未練になったルートは完全にイコールではないと思う。だから恋愛レースにおいて幽奈さん勝利確定、とも言い切れないのだろう(そもそも結ばれるとまでは予知されてないけど)。とはいえ、それはいくら何でも話がややこしすぎるので、ここで幽奈さんは今までの物語を見ていた、という方がシンプルで良い気もする。個人的にはここで都合のいい未来を見せて未練を残すことで意図的に地縛霊ルートを確定させた流禅黒幕エンドとかも期待してしまいますw いや、今週の内容考えたら流禅じゃなくて白叡ですね(流禅良い子そうだし)。一度倒したボスキャラが過去からのアプローチで復活、再登場する。完全にサノス展開。
 いやしかし、とりあえず今回は、想像以上に激甘な結末だったので驚きです。雪崩くんのぷっくり乳首で始まった回とは思えない。てか、今週感情の起伏が大きすぎて頭おかしいw 雪崩乳首で始まって、幽奈さんの実験で底辺まで落ち込み、最後の最後にロマンスぶっぱ。ジェットコースターすぎる。
 てか、未練の正体がアレだとすると、コガラシくんと幸せになればなるほど幽奈さんの成仏が近づくということですので、これはこれで新たな悲劇ですね。未練の主目的がコガラシくんなので「コガラシくんと一緒になる=未練の成就=成仏=コガラシくんと別れる」という図式。鬼畜か。この世の救いは雪崩くんの乳首だけなのか。
 てか、冗談で言ってた雪崩くんの触手責めが実現するとは思わなかったなぁ……。なぜこの回に。1ページ目と最終ページの振り幅よ。

『魔女の守人』

 冒頭の靴のエピソード好き。お偉いさんがワケの分からん例えを美談っぽく紹介してるけど、実際のところ部下をモノ扱いしてるだけ。美談っぽくコーティングして下々の人を操る、というのがリアル。ボロボロの靴ってのがこの後出てくる痣だらけの魔女とも重なりますね。何なら実験を繰り返されてきた幽奈さんとも重なる(無理な連想やめろ)。
 んで、説得。相手が情にほだされて問題解決、と簡単にはならないので良かった。たとえこちらを攻撃してこようとも相手が魔女なら救わなければならない、という方が主人公たちの旅を描く上でキレイだと思いますし。まぁ、もちろん最後まで敵対するかどうかはまた別だけど。あっちの魔女はあっちの魔女で理不尽な責任からの脱却がテーマっぽいし。ただ、死ぬ可能性も暗示されたので、そこまで楽観的な結末になるとも思えないのかな。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 5/15は景品表示法公布。ということで第2回プレゼントページアワード。まさか再び見れるとはw そして今回もしっかり久保帯人降臨なので嬉しい。前もそうだったけど、結構ちゃんとしたコメントくれてるから驚きますね。「そもそもアラジンを観たことすらない疑惑まである」は爆笑しました。さすがや……。
 てか、やたらこの特集が充実してるのは村越編集が現プレゼントページ担当だからなのね。若手編集が作って、村越編集がチェックする形。そして、その若手編集の見分け方は目次ページ、OKジャンプGUYで一番上に載ってる人。衝撃。前から誰が作ってるのかクレジットしてほしかったんだけど、そんな見分け方があったとは。前からプレゼントページ好きで、ブログで扱うようになってもうウン年経つけど、ここにきて衝撃の事実。マジ今週からジャンプの見方が変わるわ。週ちゃんありがてぇ……

次号予告

 新連載3つ目。やっとか……みたいな印象ですw ただでさえ合併号挟むのにコロナの臨時の休みがあったからなぁ。知らんかったけど、漫画家漫画なのね。
 んで、『鬼滅』がセンターカラーで増ページ。これは終わる……。『鬼滅』くらいだったらカラーも複数ページないとおかしい気がするけど、今週が巻頭で、他にポスターもあったからまぁ普通に1ページでもいいのかな。これで「現代編突入!!」だったら爆笑します。あっても海外編だと思ってたw

目次

 ジャンプマイベスト3。筒井先生の学生時代の思い出。冗談みたいなレベルで青春を謳歌してるのでちょっと引きました。何なら漫画よりも充実した青春だったんじゃない? それそのまま漫画にしろよ! とか思ってしまうw
 今までの傾向的にこのコーナー、作者がベスト3のテーマ決めてると思うんですが、だとすると筒井先生は「俺の学生時代すごいんだよ」という自覚があるということになる。ちょっとイヤだな。担当が決めてる説を信じたいw

ラストページ炭治郎左手使っておりますが作者渾身の作画ミスにつきご容赦!
(『鬼滅の刃』)

 気づかなかったw ただ、上げ下げは出来るらしいので今までの癖で左手を添えてるだけ、と考えればそれほど間違いでもない気がする。実際の障害者がどういう所作をするか分からないので想像ですが。

相撲以外で本誌に載るのは初でなんだか照れますが、楽しんで頂けたら幸いです!
(『HEAVY METAL YANKIEES』)

 何気に自慢よね。読切一発で連載に繋がったわけですし。その前の下積みはさておき。

スマメイト今期もギリギリの1700。1800が遠すぎる。助けてマリオ…。
(『森林王者モリキング』)

 相変わらず『スマブラ』やっててなんか安心しました。

人生で一回、ゾンビ映画かゾンビドラマの、ソンビエキストラやってみたいな…。
(『ハイキュー!!』)

 ゾンビ漫画描いてそれが実写映画化されれば間違いなく出れると思う。

アシさんがいないので出前頻度が下がり、無駄にメスティンでの自炊頻度上昇
(『ゆらぎ荘の幽奈さん』)

 一般的にはステイホームで出前需要が高まってると思うのですが、漫画家は逆、というのが面白い。見栄ではなく、1人だったら自炊でいっか、となる心理は分かる。

愛読者アンケート

 読切についてと、応募者全員プレゼントについて、『鬼滅』ポスターについて、そして家での過ごし方。家で費やす時間が増えたもの。私は有料動画サイトですね。『劇場版名探偵コナン』シリーズを一気観してる最中。『異次元』まで来たのでそろそろゴールが見えてきました。今のところは『絶海』『十字路』あたりが頭一つ抜けてる印象。これで私も『コナン』ガチ勢!! と思ったけど『異次元』で「誰ですかこの人?」みたいな状況になったので正気に戻りましたw

総括

 木曜更新すいませんでした。いろいろリズムが狂いまくりでどうも。来週……は自信ないけど、再来週くらいはいつも通りの感じに戻したいと思います。火曜深夜、もしくは水曜の夕方の更新。

 今週のベスト作品。週ちゃんですね。今週はマジ圧倒的に週ちゃん。
 漫画で選ぶなら『ミタマ』。次点で読切、『ボーンコレクション』『ゆらぎ荘』あたり。

 ベストコマ。『ボーンコレクション』のラストショットかな。ほのぼのギャグみたいな緩い絵好きだし、1話の結論としてふさわしい1コマだったと思います。 “とぼけてもムダだ!!” も好き。

 最後に今週のベストキャラ。こちら。

  • 佐々木・ジェット・きよたか 『HEAVY METAL YANKEES』
    • 主人公のキャラクターの魅力で突き進むような作品だったと思います。あそこまでのナイスガイも珍しいというか。ぼんやりとした記憶だけど、読切の主人公ベストに選ぶの珍しいと思うんだけど、そのくらい良かった。

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