北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2020年39号の感想

週刊少年ジャンプ(39) 2020年 9/14 号 [雑誌]

 火曜24時までの更新はまだちょっと難しいですね(今ちょうど24時でこれから読み返してからブログ更新するとこ)。

表紙

 新連載。弟のワンショット。語り手はは女の子の方なんだから表紙入れてやれよ、とか思うけどまぁそういうのは巻頭カラーで、ということなのかな。

読者プレゼント

 制作は岩崎。「待つとデラックス!! むっちゃ神グッズプレゼント。マツコデラックスは分かるけど、「むっちゃ神」が何を指してるのかが分からないんですが、村上でいいのか? 「月曜から欲張り」とあるので。難しすぎません? いや、ジャンプだから月曜と繋げたのは技アリだと思うんですが、もうちょっと村上を特定する情報が欲しかった気もする。まぁ、私はあの番組をまともに観たことがないので、ファンからするともっと情報が表現されてるのかもしれません。だとしたらごめんね。

巻頭カラー『仄見える少年』後藤冬吾 松浦健人

 新連載。作者はそれぞれ原作と漫画。金未来杯の優勝したけど松浦先生が別コンビで連載始まっちゃって後藤先生及びファンはやきもきしたことでしょう。先週も書いたか、こんな話。
 ぶっちゃけあんま覚えてないというか、ホラー系の読切ってちょくちょく載るので記憶がゴッチャになりがち。たぶん鍵で扉開ける場面があって、なんかかっこよかった記憶……合ってましたw 年間ベストとかに選ぶほど大ハマリしたって感じではないけど、うすらぼんやりした記憶の中でも「あそこ良かったよね」となるのは結構すごい気がする。まぁ、他人に言っても伝わりにくいホメですが。
 あと、本編読んで思い出したけど、お姉ちゃん。安楽椅子探偵、もしくは『チャーリーズエンジェル』のチャーリー的ポジションの最強キャラ。あれも良かったと思うし、今回特に良かった。かっこいいし、姉に支配される弟というキャラ配置も結構珍しいと思う。そして、女性視点で進む作品なので、不気味な存在だけど同性なのでちょっと信頼できるというか、弟は置いてきぼりで女同士で理解し合う感じが、うっすらとあった気がする。
 「破綻」が「破たん」になってるんだけど、ジャンプ的に「綻」って使っちゃいけないのか。使っちゃえばいいのに。何となくの「かっこいい雰囲気」が重要な作品なので、大事だと思う。極端な話少しくらい読めない漢字がある方がハマる、とか。
 そんな性格破綻ギャグ。ぶっちゃけ面白くない。ギャグでつまづくとキャラの魅力が著しく落ちると思うので残念ではあるんだけど、まぁこれはまだ分からんか。関係性を重ねていくうちに印象が変わることも考えられるし。初対面であのギャグかましてくる感じが特にイヤだったので、仲良くなって「またやってるよ」みたいなやれやれ系のツッコミ視点が入ったら印象は大きく変わる、かも。変わるといいな。
 幽霊じゃなくて霊怪。この手の専門用語は基本的に「しゃらくせぇな」と感じてしまうんですが、今回は特に「幽霊ではなく霊怪」と言い換えてるのに、幽霊との違いを説明してないのでモヤる。「別に幽霊で良くない?」ってなる。というか、単純に特に意味のない説明って読んでて退屈なだけだと思う。まぁ、設定の開示そのものがエンタメになる場合もあるとは思うし、本作のこの場面に対してワクワクした人がいる可能性もあるんだろうけど。
 ホラーに関しては、ぶっちゃけそこまで怖くなかった。『ロボコ』の方が怖かった……は冗談だけど、すごく怖くなりそうな予感はしたけど、案外盛り上がりきらなかった印象。 “走ってる…電車の外に……?” “走ってる” “電車の外に……” の場面はただのオウム返しで普通に考えたらダメな漫画の例みたいな印象すら受けるんだけど、たぶんこれ怪談特有の異様なまでの溜めを表現したかったんだと思う。結構好き。
 想いと能力が一致するとは限らない話。本作のテーマそのものであり、2人が理解し合うキッカケになってて良かった。ぶっちゃけ『勉強』と同じテーマではあるんだけど、設定や言い回し、キャラなどの要因でそこそこ魅力的になってたと思います。
 弟は散々逃げようとしてたんだけど、 “逃げて……” と言われると助けに行っちゃう。ここも良い場面でしたね。ヒロインがこの期に及んで人助けをしちゃうのも感動的。ただのお人好しだと正直引いちゃうけど、この場面ではそこには彼女なりの贖罪の意識も混じってるのが良い。
 ただ、お化けを引き寄せる体質みたいな設定は最近ちょっと頻出しすぎなので、本作には何の罪もないけど、「あーはい話を作るとき便利な設定なんでしょうね」みたいな冷めた気持ちになる。霊的なのだと『ミタマ』だし、『あやかし』もそう。からのちょうど先週始まった『BTW』ですよ。ちょっと偏りすぎだと思う。あと、「普通の男の子」を目標にするのも月並みなのでオチっぽく語られてもあんま面白くない。よくある。
 バトル。少し喋りすぎな気もしたんですが、いざバトル本番になるとセリフが一切なくなって瞬殺。ここすごいかっこよかった。全然覚えてないけど、読切のときより面白いんじゃないかしら(説得力ゼロ)。セリフがないのが、我々人間は黙って見てるしかない、みたいな緊張感になってる。
 謎解きとか伏線って感じの話じゃないんだけど、 “顔だけで全身だった” は見事でした。事態が一気にヤバくなるのではなく、最初から超ヤバかったと明らかになるタイプのハラハラ。
 おしまい。面白かったと思います。怪談系ならもうちょっと早い時期に始まれば良かったのにとか思うけど、『モリキング』『灼熱』『マグちゃん』と夏感のある作品が立て込んでたのでまぁ気にしてもしょうがないか。

Dr.STONE

 空母建設があまりに簡素すぎる気はする。もうちょっとメインイベント感あったじゃない。気づいたら出来てた、くらいの扱いには正直戸惑う。
 千空に恋の矢印が向いたラブコメ。ぶっちゃけ前にもやってるし、そもそも個人的に興味のない展開なので少し萎えるんだけど、まぁ一応劇中でツッコミが入ったのは良かった。あそこは楽しかったです。今後は分からん。
 ゲンが暗号解読する場面がかっこいいのは分かるんだけど、その直前に縛られた状態のカルロスが普通に暗号を解読してる(ようにも見える)のはちょっとどうかと思った。ギャグ優先なんだろうけど。毎度のことですが「そこギャグ優先するの!?」みたいな戸惑いが本作は多い。バイブスが合わないw

僕のヒーローアカデミア

 指で弾飛ばすのは弔なので理解できるけど、相澤があのちっちゃいナイフで脚をサクッと切断するのは違和感あったかな。個性由来か否かの線引きはしてほしいというか。まぁ、すぐ切るのは無理という点が “とは言え さすがに 一瞬綻ぶ” の説得力に繋がるのかもしれませんが。
 てか、「綻」使ってんじゃん。「破綻」でよかったじゃん。
 怒濤の地名ラッシュ。被害がこんなに広がってる……と絶望する場面なのは分かるんですが、ぶっちゃけ『スターウォーズ』地名の洪水の方に意識が取られてしまった。これは小ネタの弊害かもしれないw

センターカラー『BURN THE WITCH』

 毎週カラーのまま最後まで突っ走るそうです。そしてカラー裏には先週初登場したキャラの担当声優が発表されてて不思議な感覚w
 本編。表世界のアイドル事情に興味ないと先週書いたと思うんですが、出てきちゃった。いや、最低限だし、それが今週のクライマックスに関わる情報なのでそこまでイヤではないんだけど。
 オスシちゃんに舐められて死にそうになるのは笑った。死因、犬のペロペロ。幸せな末路なのかもしれない。
 新たな依頼が来て扉。扉? カラー扉もうやったよね? と驚いてしまったが、そういえばこの人は前からそうだったな。独りで扉芸グランプリやってるような人だった。完全に忘れていたよ。好きです。よく考えたらこの扉大喜利みたいなのは連載じゃないと楽しみにくい要素かもしれませんね。読切でもまぁ可能っちゃ可能だけど、毎週あるってクドさが大事だと思いますし。
 んで、犯人。クソシリアスだし、衝撃の真相みたいな展開だけど、その内容は百合ギャグ。あそこでギャグぶっこむセンス好きよ。「顔分かんねぇよ」という当然な指摘が入るのも良い。

チェンソーマン』

 今日も今日とてワンコが可愛い。美少女が出てくれば展開はクソ雑でもいい、みたいな感覚いまいち分からなかったんですが、ワンコだと少し分かってしまうかもしれない。とりあえず満足感を得てしまうというか。
 んで、ネタバラシ。今までのドラマは全部マキマの手の上でした、みたいな展開、割とよく見るのでそんなに衝撃じゃないというか、マキマが正体(でもないか)を明かすことで底知れぬ不気味さが薄れたとも思う。だけど、とりあえずワンコが可愛い。支配されるのが気持ちよさそう、というのが象徴的だし、ポチタと契約したらしいデンジとの対比としても良い。
 父殺し。洋画好きなんだろうな、という感じの展開ではある。が、今のところ事態の大きさに対して父親の存在が小さいというか、どうでもいいというか、みたいな印象は正直ある。

『灼熱のニライカナイ

 あんだけ盛り上げといて海底散歩しないんかい。この手のズッコケ展開、田村先生割とやりがちな印象あるけど、今回は海に行くと思ったら敵の方が海からやってきた、という逆の展開になるのでこれはこれで面白い。海に行くよりも重大な事態というか、物語が大きく進むような情報が飛び込んでくるってのもある。任務が飛び込んでくるだけでなく、外事七課の神宮寺という新キャラの謎で興味を引くってのもある。
 クソシリアスになってからのチャコが抱きついてくるのも可愛くて悶死しそうだし、サメの “いや言う訳ないだろ” も笑った。田舎の署員はのんきw
 そのままサクサクと強敵と対峙。緊張感も高まって、盛り上がってくるんだけど、 “チョレェ…” で締めるのが最高。あそこでカジキのキャラクターとしての魅力がグッと上がった感ある。

『呪術廻戦』

 スクナには領域がない。200mなら必中で、指定範囲内を切り刻み続ける、もしくは卸し続ける。攻防とか成立しないくらいの能力ぶっ込んできてすごい。今後これを踏まえてちゃんとしたバトルを組み立てられるのだろうか、とか心配になってしまう。
 んで、発動。渋谷の街を「キンッ」の文字が走ることで被害が生じる、とした描写もかっこいいし、改めて一般人の被害を隠さずに見せたのもキツい。まぁ、スクナがヒーロー的な印象になりすぎる恐れもあるので、適切なバランスだったとは思います。おにぎりは女性ファン多いと思うんですが、それに対する作者の意地悪……と感じてしまったのは私だけだろうか。
 奇跡貯金。これまたまともにバトルを構築するのが難しそう……と思ったら死亡。ひと盛り上がりのための情報みたいな感じで良かったと思います。

ジャンププラス通信

 『ミタマ』の特別編が公開されたそうです。まだ読んでないけど、白鳥との共演らしい。そうか、人気作が終了後にプラスで番外編をやるのは割とよくある展開だけど、鳩胸先生的にはプラス凱旋という意味合いもあるのか。今度読みます。

shonenjumpplus.com

shonenjumpplus.com

 あと、水曜に坂野先生の新作読切。は、はやぁ……。『魔女の守人』こないだ終わったばっかじゃん。『約束』コンビに、ミウラ老師に続く早すぎる新作読切。最近多いこの流れは何なんだろうか。地獄スケジュールばかりが印象に残るんですが。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』

 カラー扉。兄弟がすげぇカラフル。
 本編。覚醒した太陽が無双するのかと思ったら、そう簡単には行かない。感度ビンビンすぎて脳が死にそう。からの嫁が「私にだけ集中して」。夜桜当主としての貫禄もあるし、もちろん愛のチカラも感じる。この困難に対してこの解決策、という納得度の高い展開ですげぇ良かったと思います。超人状態での成長のロジックって、そもそも荒唐無稽な話なので説明しにくいと思うんだけど、それをうまく説明してたと思います。かなり好き。
 からの兄弟たち。太陽の活躍だけで1話行くと思ったけど、兄弟たちも見せるのね。意外だったけど、太陽ではなく「夜桜さんち」の話、と考えると腑に落ちる。太陽が超人家族の一員になったことを実感するし、そこから最も超人である長男が因縁の相手と対峙するところで終わるのも良い。

『あやかしトライアングル』

 アプリゲームからの好きな漫画の話。数十秒この話が理解できなかったんですが、最初のアプリゲームは漫画のゲーム化ってことね。話が飛ぶのでマジで「何言ってんのコイツら……」となってしまったw アプリゲーム以外で好きな漫画がバレる展開なかったのかしら。まぁ、学校でスマホ電子書籍を読んでた、ってのはちょっと無理あるのかな。
 からの体育の着替え。今更ですか? 女性化してから今が何日目なのか分からないけど、これまでにも体育なかったの? 2話目、3話目くらいにやるべき内容なんじゃないかしら。
 無断で着替えを撮影するクズ。これ前もあったから矢吹先生的に何の疑問もないってことなんだろうな。ちょっとついていけない。筒井先生の雑展開とは別の方向性だけど、話の都合のために強引になるバランス感覚がおかしい。
 「見える」「見えない」の話から、女子になることで男子の視線に気づく、からのそれから守ってくれる女の友情、という展開はふつうに面白いんだけど、 “昨今は色々キビシーっす” と言ってる人が盗撮魔だから頭がクラクラする。意味が分からない。意味が分からない。
 スマホで心霊写真。すげぇ、新連載と同じ展開だw 顔だけかと思ったら全身だからヤバイって展開面白かったよね。
 ラスト、なんか知らない人の顔が出てきて困惑したけど、男状態の祭里か。久々w

『マッシュル-MASHLE-』

 反撃。矢印ドームを突き抜けたと思ったら、逆側に吹き飛ばすのが痛快でしたね。もはやドームに対する恐れが1ミリもない。そして、本体をボコり続けたら自然とドームが破壊される、という決着も気持ちいい。
 マッシュの筋肉魔法。たぶん専門用語で、筋トレ好きな人にとっては爆笑なのかもしれませんが、正直どの筋肉をどう使ってるのかが絵としてよく分からないのでそんなにアゲ感はない。サンジが大昔にやってたコース料理必殺技は蹴る部位だったと思うけど、今回のはマッシュ自身が使う筋肉……なんだと思う。よく分からない。
 んで、友達に……ならないんかい。 “所詮この目がある以上あなたの気もいつか変わります” と断ってくるんだけど、そもそも魔力のない人が初めてなんだから今までの尺度でマッシュのことを判断するなよ、とか思ってしまう。魔力ないんだから目は関係ないじゃん、という話なので断るロジックとしてピンとこない。今までの人生的に人間不信になってるのはまぁ分かるけど、話の応答としておかしいので、漫画としてもやっぱモヤる。

センターカラー『アンデッドアンラック』

 リップ死なないんかい。 “不治の能力は解除された” とか突然意味分かんないこと言ってくるやん。アイツが生きてる限り不治だから時限的に死ぬって話だったのに。だから殺すか殺されるかのヒリヒリ感が面白かったのに、どっちも死なないんかい。そもそも能力解除って何だよ。解除する必要ないだろ。気絶で解除とかなのかしら。だとしたら最初から殺さなくてもいいって話になるし。なんかなぁ、リップの能力には最初から最後まで乗れなかったわ。
 リップ、小さくなって再登場。意味分かんない展開で時間稼いで後から情報開示して伏線回収みたいな風にするのがあまり好きじゃないので、正直どうでもいい。とりあえずリップ殺そうぜ、と思ったのでアンディが迷わず殴りに行くのは痛快だったんですが、その後なあなあな感じで解散になったのでやっぱモヤる。相手の言い分を聞き入れるかはさておき「殺すor捕まえる」で決まりでしょ。
 神様の情報をゲット。割と直接的に出したのは思い切りいいと思いますが、ぶっちゃけ「敵うわけない」と絶望感を抱くような絵面ではなかったと思う。不正義無双の場面の方が派手だった気がする。
 アンフェアからのアンダー。アンアン大喜利は面白いし、アンダーという超メジャーな英単語を持ってきたのもアガるんですが、UNDERのUNは否定のUNではないよなぁ……いや、私が英語詳しくないだけで、細かい由来的には否定の意味もあるのかしら。

 本編の直後にヤングジャンプの広告あるんですが、その『君のことが大大大大大好きな100人の彼女』に「祝・次にくるマンガ大賞コミックス部門第1位といっても過言ではない(当社比)2位!!」のコピーがついてるので笑った。いや、これ単体で見たら正直クソ寒くて「これじゃ作品もつまんなそうだな」となりかねないレベルなんですが、『アンデッド』の直後に掲載されてることで特別な魅力が生まれてる。

『破壊神マグちゃん』

 錬くんからの流々ちゃんへのラブコメ。まったく通じず残念……と思ったら錬くんが満足してるので笑った。あれでいいのかよ。可愛い。
 からの釣りキチ流々さん。流々ちゃんが完全にボケキャラとして覚醒してしまったw 貧乏故の釣りへのガチ度が異常、というロジックも納得できるし、名前ないのに妙にキャラが立ってる「漁師のおじさん」も良い味出してる。2人が師弟関係みたいになるのが面白いし、イズマくんとも通じる「別の漫画始まってない?」感。このオッサンに名前を付けずに「漁師のおじさん」とクレジットしたのは作者のセンスですね。大成功だと思う。
 釣り大会。錬くんがかっこ悪くて焦り、頑張るとナプタァァァク。からの流々さんのリアクションが別方向にガチ。おじさんも何の疑問もなく受け入れる。ちょっと今回ギャグの手数が異常に多いというか、多めの人数で代わる代わるギャグを放り込まれてくるのでホント楽しい。『マグちゃん』前から大好きだったけど、評価を一段階上げないといけないかもしれない気がしてきた。となるともうトップとかそういうレベルになっちゃうんですが。トップだった『ボーンコレクション』も終わったしな。はぁぁ、嫌なこと思い出しちゃった……。
 からの巨大サメ。そして「流々さん」爆誕。これはスマイルユーサノバビッチ不可避……と思ったらマグキャノン外して、その反動で船が帰還。あそこまで大きいと生物感すごいので殺せなかったのかな。ナプタくんにラブコメが発生してるオチは笑いました。 “精神支配とクロール泳法が得意な恐るべき邪神” というフリを事前に用意してるから本作はすごい。文字だけでも完結した笑いになってたと思うんだけど、最後の最後に自慢のクロール泳法が大活躍するw

ブラッククローバー

 副団長と悪魔。冗談混じりに雑談してて良好な関係が窺える。アスタが悪魔とあんな仲良しになるのがあまりイメージできないのもあって、悪魔をコミュニケーション可能な存在として改めて描いたのはちょっと意外かも。今までの悪魔憑き描写にもあったけど、ここまでサトシピカチュウ感ではなかったんじゃないかしら。まぁ、ユノの悪魔版みたいな感じか。
 当然のように師匠になるんですが、ぶっちゃけ初対面なので師弟関係を結ぶのには少し飛躍があると思います。そこにアスタの素直さ、そして副団長の何でも「好き/嫌い」でのみ判断する淡泊さが相まって何となく「こんなもんか」みたいな印象になる。
 からの会議。四天王テンプレみたいな感じになってからのラブコメギャグは笑ったわ。定型では語れない魅力的なキャラが揃ってると実感する。……てか、ラブコメギャグって重言ですね。
 会議に乱入してエンド。あり得ない位置に突如として現れる。影魔法というか、スパイとしてのスキルを感じる登場シーンでかっこよかったと思います。それに他人を同行させられるってのも重要な情報か。最後の “団長さん達” のセリフも良かったですね。自分は副団長なのに、見下すようにこのセリフを吐くのがかっこいい。そしてアスタ的には気まずいw

ブラッククローバー ちびキャラ番外編』田代弓也

 いろいろ終わったので、この手のギャグスピンオフ作品も珍しくなりましたね。『ヒロアカ』はあるけど、あの人連載になったから気軽に本誌に載るってのはレアケースになる気がする。スピンオフバブルも終わりかもしれませんね。そんなものがあったかは知りませんがw
 扉(?)、1本目、2本目とシンプルに絵で笑わせるネタが多いのが特徴でしょうか。ラストもそうですが、あまり言葉に頼らない感じのネタですよね。田代先生の手癖というか、最近のブームなのかもしれない。
 ポップで可愛く、低年齢向け感とでも言うのでしょうか、特にラストのネタとか性的なニュアンスが出てもおかしくないんですが、ほのぼの感が優先されてて好きです。本編では超怖かったアレが……というギャップはギャグスピンオフの王道でしたね。好きっす。

『僕とロボコ』

 ホラー回。どうでもいい雑談がページをめくると途端に怪談になるオープニングがまず最高だったんですが、よく考えるとこれとまったく同じ(というかキレイに逆の)展開がラストに起きて、今度はボンドが実体験する、という構成もキレイだったと思います。「店員なんか来てない」からの「来てる」。
 幽霊退治といえばあの格好、という子供には伝わらないネタなんですが、そもそも今はあの形の掃除機は主流ではない……という味わいもありますね。ダイソンを持ってくることでより強調されてたと思う。ダイソンでもあの形ってかなり少数なんじゃないかしら。
 ガチホラー展開からの “なっ…なんだ お堂の鬼か…” はマジ爆笑してしまった。『鬼滅』をパロディとかネタにするギャグってかなり出回ってると思うけど、小ネタとしてそこ持ってくる?? という意外性。当たり前のものとして認知して終わり、という簡素な扱いなのも最高。
 ラスト、話がまったく終わってないんですけど!? というガチゴリラたちで笑った。逆に言うと「どうせ彼らは無事だから」という信頼感込みのバランスなのかもしれない。何事もなく生存するのには説明はいらない。特にガチゴリラ。

ぼくたちは勉強ができない

 離島に行く話なので、そこの住人に受け入れられるかどうか、というのは全うなテーマ選びだと思うんだけど(『灼熱』でもあったね)、そこからの飛躍が例の雑展開なので筒井節を感じる。動物と子供をあの人に渡すとこうなる。筒井先生、子煩悩だと思うんだけど、雑に子供が死にそうになる展開を非常にライトなバランスで描くからすごい。超人的なメンタルだと思う。いや、逆に言うと「子供はこんくらい意味のない行動ですぐ死にそうになる」という緊迫感をリアルで経験してて、そのデフォルメとして本編があるのかもしれない。動物は知らん。
 物語のクライマックスを子供の反省&感謝にしたのは割と好きなんだけど、それが浪人編という大きな物語にどう組み込まれるのかが1ミリも分からないバランス。これはリズ編でもそうだったね。「どこに向かってるの?」と困惑する。唯我でも浪人でもない第三者の視点で2人のことを描くってのは面白いし、効果的なアプローチだとは思うけど、その割には子供のドラマに重きを置くので「今それやる?」とか不安になるというか。基本コンセプトというか、筒井先生のやりたいことを根本の部分で汲み取れてない、すれ違ってる感ある。

『タイムパラドクスゴーストライター

 最終回。最終回をケツ掲載にしない、というのは最近のジャンプの特徴なので、意図的と見て間違いないと思うんですが、今回は後ろから3本目。2本目じゃないのが珍しいですね。基準はよく分かりません。
 本編。先週まで語られたことの決着。ぶっちゃけ細かい展開が簡素というか、ダイジェスト的な印象もあるかな。まぁ、あそこから二転三転させるのが難しいってのも分かるけど、前回までの「こうなってくれ」と思ってたことが割とそのまま捻りなく描かれる。前回のラストがすごい感動的だったので、その盛り上げと比較して印象が小さくなった、ってのはあるかもしれない。
 あと、佐々木が下手すりゃ100年以上缶詰してたせいで人格に変化が生じてしまうんじゃないか、という心配。今も心配なので、ここできっぱり物語が終わるのは良かったかもしれない。
 んで、結論。漫画を描くこと自体が楽しい。全人類のための漫画は不可能で、世界のどこかにいるたった一人のために描いた漫画こそ尊い。創作論として非常に全うな結論だと思うし、納得しかないんだけど、ちょっと月並みな結論な気もせんではない。まぁ、これも上記の駆け足感と通じる話なのかな。あと、佐々木のゴーストライターという特徴があまり活かされてない。ただの漫画家ライバルでも成立した話な気がする。
 あと、全人類ではなくたった一人のため、というのは完成した漫画が『ONE PIECE』以上、『ドラゴンボール』以上のヒットを飛ばして佐々木が歴史的な漫画家になる、という「さすがにそれは無理あるやろ」という結末を回避する意味でも大事だったと思いますw
 健康的な暮らしの重要性を説くメッセージを漫画に込めてた件は笑った。佐々木スゲェw 超オモシロ漫画は完成したけど、「確実に藍野さんを救うには……」とメッセージを付け足すためにもう一度描き直した、とかあったかもしれませんね。どんな展開になったのか見てみたいわw 主人公が寝食を惜しんで修行したら失敗する、とか。
 ラスト。10年後。2人にとっての真の幸せは10年後も漫画を描き続けていること、としたのは良かった。描くことが自体が楽しい、たった一人のために、みたいな話から考えるとこの結論が最も適切というか、筋が通ってると思う。
 なので、最後にアイノイツキの左手に指輪をさせて「おやおや佐々木と結婚したんですかねぇ」みたいな匂わせをしたのは正直クソ冷めるというか、本作において最もやっちゃいけない……は言い過ぎだけど、最も興醒めする結論だと私は思う。まぁ、佐々木の左手を巧妙に隠してるので、そこは作者の良心と言えるのかもしれない。
 まぁ、どっちにせよ、先週もラストもそうだったけど、一番大事な場面では言葉を排して絵のみで語る、としたのは本作の良いところだし、これは割と伊達先生の過去作にもあった特徴だと思う。もちろんそれを発注した市真先生も偉い。先週の『ボーンコレクション』最終回の骨抜きエンドが「うまいこと言ったった」系のオチだったので対照的ですね。
 あ、けど、今回の漫画を開いたら紙が光る、みたいな演出は正直ダサかったと思う。まぁ、サイレントで進行する場面だからハッタリ強めの絵になってもそこまで気にならないし、そこが良さとも言えるんだけど。
 ということで、終わり。かなり慌ただしく話が動き続けた作品だったので短くまとまったのも悪くないみたいな印象もゼロではない。最後は駆け足感が目立ったけど、これが数年続く作品だったらどんな話になってたのかがちょっと想像つかないかな。興味があるという話でもあるけど。

『森林王者モリキング』

 街のヒーロー、モリキング。いつぞやの警官コンビがお馴染み感ある再登場したのが良かった。この使い捨てのモブかと思ったら意外とキャラ立ってて、何なら定番化しちゃうみたいなバランスは長谷川作品の良さと言えるかもしれない。
 銀行強盗。裸で近づくのって完全に『こち亀』海パン刑事だよね。きたのたけし。オマージュと言えばそうなんだろうけど、意外性はないのでそんなに……と思ったら田舎の懐かしい記憶を思い出す展開は笑った。あの緊張感のなさが良い。モリキングらしさ、本作の個性が活きてる。ただの裸キャラで終わるんじゃつまらない。

『AGRAVITY BOYS』

 コラムページでの略称が「アグラビ」で固定されてる感ある。個人的に心の中では「あぐら」と呼んでるので惜しかったです。
 本編。22世紀を代表するテレビシリーズ「MASARU」。実験的な試みだらけで、紆余曲折を経たシリーズを通じて一同が意見をぶつけ合うのが楽しいんですが、この内容がエンタメ評、さらにはジャンプ漫画評、ジャンプシステム評に思えてきた。シーズン1は正直クソみたいな出来だけど、思わぬ形で最低限の人気が出て、続編。からどんどん人気が拡大していって最終的には13年感に渡って放送され、世界中で社会現象。何が人気になるか分からない、何が面白いのが分からない、何がダイヤの原石なのか分からないみたいな話じゃないですか。ジャンプで例えればあの作品……と具体的な名前を出すとファンの人に怒られそうなのでやめますが、「シーズン1のときはここまでの人気になるとは思わなかった」みたいな作品、いくらでもあるじゃないですか。そういうことよね。逆に考えれば『ボーンコレクション』とか『タイムパラドクスゴーストライター』だってもし続いてたら今後どうなってたか分からないですよ。『ボンコレ』はシーズン1から神懸かってたけどな。ふざけるなよ(こうなる)。
 シーズンごとに区切られた作品の議論ってのもジャンプ漫画だと「○○編」みたいな感じで成立すると思います。『ONE PIECE』だと空島が一番好きです。
 完成度とエンタメ度は必ずしもイコールではない、というのも面白い指摘。感想を語るときにはテーマ性とか完成度の方が語りやすいのでそっちに偏りがちだけど、当然「なんか面白かった」が一番大事なこともある。
 シーズン12はファンタジー。学園バトルものが突然ファンタジーバトルになった作品とかジャンプにもあるよね。まぁ、ここまで極端なのは最近のジャンプではないか。
 東西冷戦がモチーフになってるキャラたちが「西の作品だが悔しいけど面白い」ってなってるのも良いし、そこに西のメンツが合流する展開も楽しい。韓国が自国のドラマのDVDとかを風船で北朝鮮に飛ばしてる(外の世界はこんなにすごいぞと市民に教える)らしいんですが、エンタメを通じた文化こそが最強の輸出品って考え方ですよね。東が知らない新作が実はある……となるラストも秀逸だったと思います。エンタメを通じて世界平和が達成された、みたいな。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 9/3はグミの日、9/6は飴の日なので、グミイレブンvs飴イレブン。語呂合わせなグミに対し、飴は日本書紀に由来するとかもうその時点で飴の勝ちだろ……とか少し思いました。まぁ、古けりゃいいってわけでもないか。
 「カンダーレ粒組」と「飴玉キャンディージャ」。ネーミングのダサさが絶妙。何とは言わんが、何かっぽいわw
 個人的には、もう圧倒的に飴派。飴かガムで事足りる、とか思っちゃう。飴選抜で今回入ってる奴だとチェルシーがいいかなぁ。バターかヨーグルトが好きです。好きだけど、いろんな味があってテキトーに手を突っ込んで食べるのも好き。チェルシーガチャですね。
 今回選ばれてない奴だと、名前は覚えてないけどマヌカハニー関連の商品ですげぇおいしかった、と去年の冬あたりに感動した記憶がある。のど痛くて治療目的で買ったんだけど「いや味目的の奴じゃん!!」と天に叫びました(嘘)。

次号予告

 新連載3つ目。あと、端っこの方にジャンプ初の音楽コーナー爆誕との知らせがある。アオリなのかタイトルなのか分からないけど「ROCK THE JUMP」とあるのでロック中心のページになるのでしょう。初回のインタビュー相手は違うから謎だけど。まぁ、どちらにしても興味のあるページになる予感はしない。というか、手広いジャンルを聴きたいって情熱が音楽にはないんだよなぁ。

目次

 田村先生の仕事中に聞くラジオベスト3。漫画家といえばラジオってイメージあるけど、最近はyoutubeとか動画サブスクとかの話題も多いからそのイメージも古いものなのかもしれない。と思っていたところに田村先生がラジオなので嬉しい。
 1位ジャンク、3位オールナイトと枠なのに、2位だけ番組なので「実質1位じゃね?」みたいな感じもある。

もう察してる人もいるかも知れませんが、毎週カラー付きます。この野郎!!
(『BURN THE WITCH』)

 カラー大変ってのもあるだろうけど、扉は途中に入れたい派なので毎週カラーは困る、みたいなこともあるんじゃないかしら。

人生初の染髪が白髪染めになりそうです。せっかくなのでオススメの色募集中。
(『呪術廻戦』)

 マジかよ。こんなの間違いなく納税のストレスじゃん。恐ろしい話だ……

ぬいぐるみを作って送ってくださった方、ありがとうございます。神棚に飾ります
(『破壊神マグちゃん』)

 ほぼ間違いなくマグちゃんだと思うけど、それを神棚に飾るってのが良い。てか、マグちゃん良いなぁ。抱きたい。頭食べられたい。

スマホを手元固定する台を購入!これで家族に迷惑をかけずラクガキ動画撮れる!
(『ぼくたちは勉強ができない』)

 良いことなのは間違いないんだけど、家族に撮ってもらうみたいな微笑ましい光景も妄想したい。

愛読者アンケート

 新連載と、併読雑誌について。「日常的に読んでる漫画雑誌」という聞き方が良い。毎号とか全作品読んでるだと縛りがキツすぎるけど、日常的だとちょうどいい。
 マガジンは1作だけ毎週熱心に読んでるけど、これは「日常的」でいいのだろうか。難しい。それがダメだと、選択肢の中には読んでる雑誌ないです。面白い漫画の探求にはそれほど興味がなくて、雑誌単位で定点観測するのが好きなので腰が重くなりがち、というか腰が重いからそういう読み方が好きとも言える。そういう意味では生え抜き率の高いジャンプは相性が良かったんでしょうね。

総括

 終わり。早い。早いぞ。ぶっちゃけジャンプに対する関心が非常に下がっている。ので結果的に早い。まぁ、あることないことスラスラと感想が書ける、というのは楽しい体験です。今は良いこと書かなきゃみたいな気負いが非常に小さいので、早い。

 今週のベスト作品。なんだろ、『マグちゃん』か『AGRAVITY』。前者かな。
 次点は後者と、新連載、最終回、あと『ロボコ』も入れようかな。

 今週のベストコマ。これは『BTW』の扉。コマじゃないけど。「扉2回目ェェェ!!!」と盛大にずっこけてしまいました。『BLEACH』のことを忘れていた私が悪い。

 最後に今週のベストキャラ。こちら。

  • 漁師のおじさん 『破壊神マグちゃん』
    • ボケってほどおかしな人でもないんですが、頼れる常識人(ツッコミ)という感じでもない。絶妙な立ち位置で、目立ちすぎず、モブすぎず。とても良かったと思います。

gohomeclub.hatenablog.com

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