北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

『8マンVSサイボーグ009』2話の感想

チャンピオンRED 2020年 12 月号 [雑誌]
チャンピオンRED 2020年 12 月号 [雑誌]

 岡崎版の『009』がお休みなんですが、代わりに『8マンvs』が載ってるということで、今月もチャンピオンRED
 てか、前回って4ヶ月も前なんですね。なんか時間の感覚がバグってる。

gohomeclub.hatenablog.com

第2話「蠢動」

 サブタイ読めますか? 私は読めませんでした。調べてみたらシュンドウだそうです。勉強になるねー。

 本編。009と8マンが対決。今度はスピード対決ではなく、戦闘。だが、ここでも009が先輩に華を持たせる形に。作品外のパワーバランスも感じるところなんですが、009はあくまでも本領発揮できてないので……とハッキリはさせない。ここらへんの緊張感がコラボ作品ならではの楽しみなんじゃないかと思いますw 企画的に戦わせないといけないけど、戦っちゃいけない2人でもあるジレンマ。その狭間に本作はあり、それこそが楽しみなのでしょう。

 004が助太刀。しかし、『009』シリーズでも恒例になってるマシンガンが効かない。強敵であることを示すために004のマシンガンが踏み台になりがち。もしくはスーパーガン。
 定番の描写でそういう意味でも面白かったんですが、この004との対決。後に別に意味を持ちまして。『009』陣営で8マンとは何者なのかの説明会が行われる。そこでこれまた『009』では定番の「サイボーグとは」「人間とは」の問い。そこの締めとして出てくるのが004の “オレは果たして何割が人間なんだろうかってな…” 。サイボーグ戦士のこういう悲哀、大体004か008が担当しがちなんですが、本作だと先ほどの8マンとの対決が効いてくる。つまり、身体のほとんどが武器庫である004の攻撃が効かなかった8マンは004(つまりは00ナンバーたち)よりも「人間なのか」の度合いが高い。ここホント見事でした。定番の描写かと思ったら、コラボ作品ならではの展開に繋がる。それでいて人間と機械という両作品共通のテーマが浮かび上がってくる名シーン。本話は割と説明的な場面が多かったんですが、それでもめちゃくちゃ面白かったですね。

 んで、説明会。『009』ファンで『8マン』未読の私としては非常にありがたい展開です。『8マンVSサイボーグ009』ですが、基本的には『009』視点で物語が進行してますね。初回だけ『009』寄りなのかと思いましたが、2話も引き続きそうでした。8マンを他者として描くことでその神秘性、カリスマ性を担保する、みたいな感じなのかな。
 そんな8マンの出自について説明があるんですが、003が “ひどい! 残酷だわ! かわいそうよ!!” 。ここでギルモア博士が気まずそうなリアクションを取るのが『009』ファン的には笑えるんですが、003が『8マン』という作品について感想を述べる、という意味でかなり興味深い場面ですよね。それも否定的な感想。もちろん『8マン』ディスという意味ではなく、両作品に共通項があるからこそ、『009』よりも機械の度合いが高い『8マン』の物語に対して “かわいそうよ!!” となる。ここで幼稚に「機械の身体かっこいいー!」とかなっちゃダメですよね。ギルモア博士は割とそっち寄りの発想になりがちだと思うんですがw

 他者としての描かれ方が多く、必要最低限しかセリフがない8マンなんですが、公園でのバトルを終え、ようやくその目的、行動原理が見えてくる。先ほどの『009』チームでの説明にも出てきた父親とも言える谷博士が人質に取られてるらしい。それで009を殺すように指示され、先日の対決ではその命令を完遂しなかったらしい。これで本作のタイトルである『8マンVSサイボーグ009』の構図が確立されましたね。ちゃんと戦う理由がある。ただ、別に敵がいるのでやっぱり共闘する可能性も感じる。これは「VS」作品の定番ですね。デビルマンと戦ったときも結局はそうだったからなぁw(当たり前なんですが)

 ラスト。『8マン』側の悪役が登場して、誰かと会ってエンド。扉とラストショットが同じ構図で別のキャラ。扉(8マンの股越しに009)と対になってるので、まぁ要するにスカールですね。この扉の使い方は痺れました。「VS」作品で、漫画ならではの演出。
 前回、『009』の「ヨミ編」を思わせる描写があったので、『009』の世界に『8マン』がお邪魔する形だと思ったんですが、ちゃんと『8マン』の悪役も登場。009と8マンは対決するが、悪役は結託している、という危機。たしかにこれは面白そうだわ。かなりハードめな「ヨミ編」要素も期待できて、個人的にはそこが一番のフックになってるんですが、両作品のコラボという強度もバッチリっぽいですね。


 終わり。次回は早くても再来月、おそらくもうちょっと先になると思いますが、楽しみにして待つとします。
 てか、アレですね。岡崎版の『009』を読むのに慣れてたので早瀬版の石ノ森章太郎完コピ路線を読むと脳味噌が混乱するような味わいがして最高ですw