北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2020年47号の感想

週刊少年ジャンプ(47) 2020年 11/9 号 [雑誌]

 アニメ『岸辺露伴』のニュース、あれ新作じゃなくて過去に作られたOVAをネトフリが配信するって話だからね。ツイッターで誤解してる人たくさん見たけど、見出しだけで判断しちゃダメだよ……と言いたい気持ちもあるが、同時に「さすがにややこしすぎだろネトフリふざけんなよ」という気持ちもあるw

表紙

 『呪術』ハロウィン仕様。先週の感想でも書いたけど、この中の4人が死にかけもしくは戦線離脱してるのが現状なんだよね。ひどい……。

第2回『鬼滅の刃』キャラクター人気投票結果発表

 忘却の彼方から結果が届いたよ。割と「知らんがな」的なタイミングなのに、その上「なんでやねん」的な結果なので驚きが深い。というか混乱。
 1位は善逸。マジで分からないんですが、最近アニメで『鬼滅』にハマった母は善逸好きらしい(スズメ込み)ので勝手に母の株が上がりました。コモンセンス持ってるやん。すげぇ。そんな母には「ネトフリ入ってるなら『約束のネバーランド』も観とけ」とすすめました。まんまとハマった。
 炭治郎が4位。本作は炭治郎が1位取らなきゃいけないタイプの作品だと思うんだけど……と最も謎度が高かった。まぁ、ファンコミュニティが大きくなりすぎてある種狂騒的なファンを持つキャラが強い、みたいなことなのだろうか。知らんけど。知らんときは大体このロジックで納得してる気がするw
 あと個人的爆笑ポイントとしては無惨が23位。20位以内ですらない……。『dr.stone』で悪役時代の司がまったく人気なくて泣いたあの日を思い出した。てか、上弦の壱も12位だから悪役人気ないですね。かっこいい、剣、強い、ドラマ濃い、出番も多いで人気ありそうなイメージだった。アカザは見た目がキモい(苦手)から勝手に納得しました。
 ねずこと無惨がトップテン圏外なのはさすがに作品的に問題も感じる……は言い過ぎだけど、ちょっとしたイビツさを感じる部分だったかな。作品の核じゃないですか。何だったんだろ。

読者プレゼント

 制作は岩崎。ハロウィンです。てか、写真撮影が復活してる。謎だ……。ひょっとしたら担当の編集自らがモデルやってる可能性もある? 顔知らんけど。
 てか、メインの「グッズ・オー・モラッタンのパンパンプキン」の部分が理解できなかった。パンパンプキンって何? 何のダジャレ? グッズもらいすぎて荷物がパンパン的なイメージが最も飲み込みやすい気もするが、これは書いてないことを考えすぎてる。謎だ。
 あと、各プレゼント紹介のくだりでハロウィン関連のダジャレをやってて好印象……かと思ったら後半のダジャレが破綻してるのでさすがにキツい。

巻頭カラー『呪術廻戦』

 カラー。アバン1ページ……がない!! これは驚いた。真人の悪行の歴史を振り返る良い一枚絵だったと思うんですが、これは扉ではないので、謎のイラストページになってるw 真人ネタで行きたかったけど、さすがに意地悪すぎるので却下されてしまった説はどうでしょうか。
 んで、扉。見開きの方。「伝説の樹の下でキミを待ってる」のアオリでようやく『ときメモ』だと分かったんですが、よく見るとちゃんと粗めのドット絵になってるんですね。すげぇw これはマジで感動した。
 本編。東堂の演説。個人ではなく呪術師という集団で1つ。ちょっと『鬼滅』っぽくもあるかな。別にあの作品にオリジナリティがあるわけじゃないけど、最近見たので。東堂の言い分にちょっと感動してしまうのはそれだけ現状がヤバいってことですね。「何言ってんの……」くらいが本来は正しいと思うw
 東堂の位置交換バトル。負傷者(サポート役)を守りながらのバトルに能力を使うのが新鮮。てか、この位置交換。非常に漫画的な表現でもありますね。動きのない絵を断続的に配置することで動きを想像させるメディアであるので、アニメなどの映像メディアに比べると1コマごとの飛躍が大きく、そのため「はいここでパン! 入れ替わりました」という表現がめちゃくちゃハマる。読み進めるスピードは読者の自由なので「えーっと ココでこの2人が入れ替わりましたー」と理解しやすい。手のアップもしくは「パン」の文字が明確に描かれるのも大きいですね。
 虎杖の治療。治らないけど、悪化もしない。都合いいんだけど、たしかに面白い。バトル漫画における戦闘中の治療描写としてもかなり良いバランスなんじゃないかしら。仙豆喰って全回復、はさすがにやりすぎじゃないですか。そもそも回復が安易に行われると「死なない限りは無限に戦える」になりかねないんだけど、そこも回避しつつ「とりあえず死なない」という治療。

Dr.STONE

 百夜スピンオフの絵が普通に出てきてビビった。いつか来るとは思ってたけど、もっと感動的に、大々的にぶちかましてくると思ったんですよね。まぁ、一発ネタではなく、物語に密接に関係させるためなんでしょう。
 千空とゼノのスーパー科学タイム。とにかく「楽しそう」にフォーカスしたのが良かった。この2人の間にクロムを挟むことで、科学談義の楽しさの部分がより際立ったと思う。クロムの「よく分かんないけど」の視点が良い。分からなすぎて思考放棄するようなキャラだと成立しない。そしてゼノがクロムのことめっちゃ気に入ってるっぽいのも良いですね。完全に未知なるものが敵なので、クロムも謎解きのスタート地点は一緒。だからこそクロムの発想が案外役に立つこともある。
 ゼノは意外とビジュアル重視という話は面白かったんだけど、シャボン玉のくだりがイマイチ分からない。石化光線の広がり方をシャボン玉で視覚化するのは分かるんだけど、地球の表面スレスレから膨らましたシャボンが地球を包むまで広がるってのが分からん。地球に触れて破けません?
 あと、クロムの「石化光線は等速度」のくだり、計測した距離が短すぎるのと、所詮は体内時計なのでまったく信頼できないデータだと思う。島レベルの戦いならまだいいけど、地球規模だとそれ参考にしていいの?
 1人ではなく2人の天才が考えるからこそ位置が割り出せる、という話を2本の直線が交わった部分が答え、としたラストも最高。2つが考えを照らし合わせることでたった一つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人、その名は名探偵コナン!! ごめん、発作。たった一つの真実に辿り着く、と言いたかっただけです。
 まぁ、分かりやすい良さはあるんだけど、そのせいか、前半の話とあの交点のくだりはあまり関係ない気もする。土台になってるのはまぁ分かるけど。

ONE PIECE

 鬼の感染。ゾンビネタはもう既にやったでしょ……と若干の心配もしたんだけど、「氷鬼」のダジャレで笑ったので負けだわ。いろんな鬼ごっこシリーズやってほしいw
 サンジとジンベエ。 “何お前が仕切ってんだ” は笑った。笑ったけど、これ意外と深刻な問題な気もする。一番の新参の実力が最も高い問題。今までは最古参のゾロがルフィを除けば最強だから分かりやすかったけど、ジンベエはそこを越える可能性すらあり、戦闘力以外でもめちゃくちゃ頼りになるからなぁ。チームのバランスが崩壊する恐れがあるw いや、本作でそんなギスギスした人間関係とかやるはずないとは分かるんですが、その一端が見えたのが面白い。
 モモを助けるヤマト、という感動的な場面なのに装甲部隊が大コマで見得を切ってるのはさすがにおかしいと思う。かっこいいのは分かるけど、普通に分かりにくくもあるし、あの瞬間活躍したのはヤマトだし。

『夜桜さんちの大作戦』

 すげぇ。『ONE PIECE』の直後に掲載とかビビるわ。先週の回がちょっと上記を逸したクオリティだったと思うので、今週あの回が載ってれば新しいファンにも期待できた気がする。いやまぁ今週もバトル的に熱い回ではあったんだけど。

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週刊少年ジャンプ」2020年47号85ページ

  “初心者向けの型を教えたのだろう” というセリフの真横に配置されたメガネにその型がどういうものか見せてる。ナイスメガネ演出。ただ、手が逆になっちゃってる気もする(右手で銃を持ってる)。

 んで、気になる女性。なんか因縁のある人かと思ったらただの強い人だった。意外。太陽のピアスは何だったんだよ。
 疑似ソメイニン保持者とのバトルなのでソメイニンバトルとしての説明が多い。バトル漫画として一歩次のステージに進んだ感ありますね。体系化した説明はちょっと『HUNTER×HUNTER』の念と似てるけど。ただ、本話のラスト、太陽の覚醒展開なんですが、そこでキーになるのは太陽本人ではなく辛三。ここで先ほどの画像のコマが伏線として利いてくる。お義父様の想定を越えるレベルの「気配り」の成果があのラストってことですね。
 バトル漫画として面白くなったのは間違いないと思うんですが、それと同時に「結局剣か……」みたいな印象もなくはない。銃で頑張ってほしかったなぁ。まぁ、56話までよく頑張ったとも言えるし、そもそも数ある武器の中の一つに過ぎない可能性もあるんですが。

ブラッククローバー

 今までの相棒だった剣たちに襲われる中、肉体のみで戦うアスタが手に取るのはヤミソード。(たぶん)ただの刀だから今のアスタにはピッタリですね。さらに言うと、後半の「今オマエが戦ってるのは」のくだりとも符号する。他者とのバトル経験の象徴としてヤミソード。
  “どれだけ身体能力が高かろーが” “瞬間移動は出来ねぇし 鉄は砕けねー!!!” このセリフは『バキ』ネタですね、と最近判断できるようになりました。アニメ観ただけだけどちょうどこの場面出てきた。
 アンチ魔法の悪魔だからアスタに取り付くしかない。この時点で「相性ピッタリじゃないか」とか思ってしまうんですが、それを認めようとしないブチギレ思考が面白い。悪魔を恨むのは分かる。悪魔を殺したいのも分かる。アンチ魔法なので魔力ナシにしか頼れないのも分かる。だからアスタの体を奪う、ここで矛盾が生じる、というか論理的に飛躍がある。「いや仲良くすればいいじゃん」という話ですね。それを今のアスタは訴え続けてるわけで、主張のぶつけ合いを剣のぶつけ合いに昇華してる現状、この論理的な穴は痛い。なので次の場面ではアスタが逆転する。

センターカラー『チェンソーマン』

 やっば、ポチタ普通に出てきた。普通に喋るし、何なら本作の中でもトップクラスに話の通じる相手なのでウケる。説明がめちゃくちゃ理路整然なので笑った。パワーちゃん復活のくだりの論理がガチガチなのでなんか意外。輸血の際、血の悪魔であるパワーちゃんの血がデンジの体内に移り、デンジの体内でポチタと出会った。非常に明快。本作こんなノリだったっけ? とか思ってしまったレベル。一人称「私」なのも最高だわ。最後にツッコミが入るのもキュートの極み。やっぱポチタだわ。ポチタが可愛いから累計420万部ですわ。
 あとこれは最近ずっと同じ感想なんだけど、1話の中で3歩進んで3歩下がるような構成がここ数週多いので、正直ちょっと飽きたかな……。さすがに今週は2歩下がるくらいだったかもしれないけど。

J新世界漫画賞大募集中

 藤本先生によるアクションシーンの描き方。藤本先生がいつもの目次コメントのノリで好きな漫画、好きな作家を羅列してくるのが面白い。説明のサンプルとして『チェンソーマン』のアクションシーンが掲載されてるんですが、藤本先生の話を踏まえるならここで参照すべき漫画は『チェンソーマン』ではないw(他社作品だろうとちゃんと紹介したのは偉かったと思います)

『マッシュル-MASHLE-』

 超強い人がマッシュ不在のタイミングで登場してハラハラしたんですが、 “ジャマだ” で軽くコカされるだけだったの拍子抜け。あまり怖い人ではなかった。いや怖いけど。あんま危害加えてこないじゃんっていう。
 んで、マッシュ登場。咳するときは自分の二の腕で受けて飛沫を飛ばさない。咳エチケットは笑った。3月くらいは「咳エチケットちゃんとすれば大丈夫やろ」くらいの感覚だったなぁ……と遠い目。
 先ほどの “ジャマだ” の場面が拍子抜けだったのと重なるけど、アベルが殺されそうってだけだとマッシュが頑張る動機としては正直弱いんですよね。その都合で仮面さんが犠牲になったんだと思うけど、仮面さんが間に合って、マッシュが間に合わないというのが「仮面さんが死にかけてマッシュおこ」という結果ありきに思える。普通にマッシュの方が速いでしょ。いや、矢印魔法があるのでこの場合に限ってはそうでもないのか?

『ぼくらの血盟』

 イケメンくんの謝罪。こういう後日談があると「あーこいつレギュラー入りなんだな」ってなりますね。読者の視点役はこないだの女の子の方がなると思ってたので意外。
 あと、コウくんの顔がデフォルメで済まされるコマが多いと「たしかに物語的に今優先順位低いのは分かるけど」と少し寂しい。まぁ、幼女と会っても、バーサンと会っても困るしかない王子、という扱いは面白かったです。親戚付き合いとかに駆り出される子供あるあるでもあるし、吸血鬼コミュニティを見せる場面としても良い。
 行きずりの不良。すげぇ雑な展開なんだけど、一応「本当の被害者は逆」となるのでまぁいいのかな。あとホテル連れ込もうとしてたりして、対象年齢高めですね。まぁ、ショタを愛でるのが第一目的の作品(決めつけ)なのでそりゃそうか。
 そんな不良くんたちの末路。これがなかなかグロいのでこれまた対象年齢高めという感想。首切断よりも顔切断の方がギョッとするし、さらに言うと、ちょうど目の部分をぶった切ってるのがショッキングでした。どうせ死ぬなら首チョンパの方で死にたいなぁw

センターカラー『悪霊のナイトサファリ』

 金未来杯。すっかり忘れてました。来週以降の2作品は楽しみだな……と思ってたけど今週のも良かったです。てか、現状ベスト……あーいやどうだろうなぁ。バトル漫画としてはベスト、という言い方が無難。
 本編。霊媒師と守護霊のコンビ。ジャックというクソ平凡な名前が実は……というトリックはなかなか面白かったと思います。ただ、ジャックザリッパーは特別戦闘能力高いとは思わないのでそこは少し疑問がある。普通に戦国時代の人とかのが強いと思う。歴史上の有名人をカードゲーム感覚で使うのはたぶん『FGO』とかそういうノリなんでしょうね。やったことないから知らんけど、有名なので何となく。こういうの最近ホント増えたよなぁと感じること多いし、本作でも感じた。
 ジャックザリッパーは別にそれほど強くないよね? の件とも通じるけど、肝心のバトルが地に足着いてるというか、フィジカル重視なのは良かった。必殺技ビームどーん! とかしない。変身はあるのに意外と地味(良い意味で)。まぁ、ジャックザリッパーが自分のこと「最悪の悪霊」とか言ってるのは少し引いたんですが。人類史のスケールで考えるならもっとすごい悪人いっぱいいるって。
 それと、本作最大の魅力は普通にキャラクターだと思う。3人みんな可愛かったですよ。掛け合いとかも楽しいし、感情、表情、アクション、リアクションがみんな良い。みんな好き。ぶっちゃけ、話もシンプルだし、バトル漫画としての設定もバトル自体もシンプルなんだけど、それでも「なんか本作好きだな」となったのはやはりキャラクターだと思う。
 終わり。かなり良かったんですが、『レッドフード』も良かったんだよなぁ、と悩む。

『僕とロボコ』

 ジャンプ編集部。殺伐とした編集部ギャグとして出てきた “野郎! ぶっ殺してやる!!” は『ドラえもん』の有名な一節ですね。このセリフはマガジンを読んでた人に向けたものなんですが、そのセリフが小学館からの引用になってて非常に複雑な構造。
 ジャンプに持ち込み。自画像イジリが良かった。尾田っちの魚の件は『恋するワンピース』で遊び尽くされてる感ありますが、堀越先生までイジるのが良い。
 ロボコの漫画作り。AIがジャンプを読むという今まで当たり前にあった光景から、AIが漫画を作るという話に発展するのが良い。たしかに最近のAIの活用法ってとにかくデータを与える方法が主流だけど、まさかロボコでそれを実行するとはw
 2年目さんの 手塚賞間に合うかな…?”赤塚賞じゃないんかいw てか、この話を赤塚賞出身で、『約束』のギャグスピンオフで名を馳せた宮崎先生がやってるのがメタい部分でも面白い。
 「アンダッテアンダッテ」のアンドーナツ。すごい、なんかありそうだ……と思ってしまった。何がどう否定者なのかはさておき「アン○○」大喜利として100%『アンデッド』には迷惑のかからないネタになってるのも良心を感じる。逆に言うと、柱の部分で「UNLIMITED(無限大)」を出してるのは今後普通に原作に出てきそうなので迷惑だと思うw 気を使わせたのは分かるけど、「アン○○」のアイディアがちゃんとしすぎてるのでネタバレが心配になってくる。普通に強そうだしなぁw
 突然すぎるように思えたジャンプ持ち込みだけど、先週のガチルリに触発されたから、とちゃんと連続性があるのもすごい。毎週のように「実は先週の続き」という作りになってるよね。『マグちゃん』『灼熱』『高校生家族』あたりと比べたらストーリー漫画と言えちゃうレベル。

センターカラー『あやかしトライアングル』

 シルエットマン、上木先生かと思ったぜ……(『ロボコ』の悪影響)
 今回の敵のイケメンくん、シロガネと互角ってすげぇな。すげぇというか、インフレやばくて心配になる。シロガネが弱体化してる今、普通に世界最強でもおかしくないレベルじゃない? てか、今回の敵に正面から戦って勝てたのならもうシロガネの復活とか怖くないのでは? とか心配になる。
 そんなイケメンくん、主張のキーは「料理」。人間と動物の境界線は料理をするかしないか、みたいな言い回し聞いたことありますけど、まぁそれと似た話で「ただの妖ではない」感としてこの料理の話は分かりやすかったですね。食いしん坊のすずと合わせ鏡になってるのも良い。恐怖と絶望が最高の調味料みたいな話は正直ベタな印象もあるんだけど、そこに執着するからこそ彼は妖ではなく人妖、と結ぶのが好き。

『高校生家族』

 妹と運び屋さん。妹が周りを振り回すのがメインかと思ったら話が進むに従って運び屋の比重が大きくなっていくので笑った。前回の西くんもそうだけど、家族の外にも人間関係が広がっていく。学校生活の初期らしい喜びを感じる。図書室での大オチが妹ではなく運び屋……ですらなく西くん、ってのが良いよね。家族がいなくてもギャグは作れるし、オチも問題ない。
 ラスト。図書室と妹の話を絡めたうまいオチ……かと思ったら “又貸しはダメだよ” と冷静なツッコミが入るので笑った。完全に言われるまで気づかなかったw

『高校生家族』

 一挙2話。2作の間に「家族&学校の喜怒哀楽」募集のお知らせ。どちらか一方でいいので「これってウチだけ?」なエピソードを募集。高校にも限らないし、思い出でもいいのでほぼ誰でも参加できると言えるのではないか。575みたいなルールもないし、かなり敷居が低い印象。『ミタマ』『夜桜さんち』みたいに本編で採用みたいなわけでもないのでそこらへんも気軽にどうぞ。『磯兵衛』だとやってたね。三題噺のすごい版。
 本編。父と数学。親父は二次関数が限界。ちなみに私は数学得意でした。ただ、絵(字)がヘタクソなので二次関数のグラフを描いた際の見栄えがとても悪い。線がフニャフニャ、曲線がカクカク。要点は押さえてるのでテストでは正解もらえるけど、ビジュアル面で人に自慢できない。よって二次関数は嫌いです。
 二次関数はできないけど、エクセルの関数は得意な親父。「関数」というお題からサラリーマン特有の発展をするので驚いた。これはやられたわ。うますぎる。

『アンデッドアンラック』

 「君に伝われ」の詳細。思ってたよりも荒唐無稽、何でもアリSFだった……というギャグなんだけど、『アグラビ』の「MASARU」で散々遊び尽くされたネタなので悲しい気持ちになった。これは戸塚先生同情するわ。こっちは長期的なストーリーが決まってるのでもう変えられない。そんな中『アグラビ』が伸び伸びと「MASARU」で遊んでる。それをジャンプを読んで気づく戸塚先生。あんたは悪くない、悪くないけど正直笑いは半減した。残酷。
 「君に伝われ」の芸細ポイント。元は日本語なので吹き出しの形が日本語、縦書き仕様の縦長。しかし、その中に入ってるセリフは歴史改変により英語。よって非常に収まりの悪い、バランスが悪いことになってる。ジャンプの中でも海外での読まれ方を意識してる作品は吹き出しの形が横書きに対応できるように正方形(丸)に近い。志の低い作品の吹き出しは縦長……は言い過ぎ。それが普通。
 芸が細かくて面白かったけど、逆に言うと言語統一の改変が甘すぎるので別の場所で支障が絶対出るよね、と変なところが気になってくる。さらに身も蓋もないこと言うと、中盤に出てくる風子の原稿も吹き出しの形が縦長なので、吹き出しの形は作者の意図(演出)ではなく、単なる作者の習性なんだろうなぁ。やっぱ言語統一についての細かい詰め、それほど考えてないんじゃないかなぁ。
 漫画作り。アンディは経験豊富なので何にでも対応できる……と思ったけど、漫画はそもそもの歴史が浅いのでアンディがどれだけ長生きしてても関係ないんですね。これは面白かった。映画もそうか。
 究極の恋愛漫画が描けるようになれば、風子の理想の胸キュンシチュエーションが具体的になるので、それはすなわち強力な必殺技になる。漫画って話が急に飛躍した気もしたけど、ちゃんとその先でバトルにフィードバックされる。なので「寄り道クソかよ」みたいな印象にはならない。うまい。
 んで、持ち込み。二度目の不運。今週の『ロボコ』で見た奴だw いやこっちの場合はギャグの本質がぼやけるみたいな話ではないので「またやってるよw」程度で済むんですが。本作が予想不可能な展開を見せる、というのが本話の魅力だと思うんだけど、「さっき見たわ」となるのはやっぱ不運。

『仄見える少年』

 「隠」って組織の名前、『鬼滅』と被ってますね。ややこしいことすんなよなー(今週まで気づかなかった分際で)。
 伊織チームが探してる失踪者。やだ、すごい美人。めっちゃ好き。これは救助が楽しみですね……と思ったら今週のラスト、化け物化してそうな雰囲気で終わったので笑った。やめてくれよw
 哀別の修行と、伊織の任務。どちらも隠れんぼ。緊迫感とか全然違うんだけど、やることは同じなのが面白い。天狗という既存の能力を用いた修行ってのも面白いし、何より招き手としての資質を育てる修行として非常に腑に落ちる。超能力の訓練なのに「なるほど それは効果がありそうだ」ってなるの不思議ですよね。『あやかし』の折り鶴の特訓もそうだったけど、その説得力って大事だと思う。『あやかし』と違って本作の修行はアクションに富んでるし、見栄えもバッチリなのが良い。
 廃ホテル。ちょうど今週の『あやかし』とネタが被ってるので笑った。すごいな。本来なら普通に非日常感もあって、ホラー感もあって本来ならワクワクするシチュエーションだと思うんだけど、先客がいたとはw まぁ、ドアを1つずつ開けていくハラハラ感みたいなのは『あやかし』にはなかった良さなので、本作も全然好きですけどね。てか、廃ホテルの活用という意味では本作の方が断然良い。

ぼくたちは勉強ができない

 恋する乙女の生徒が絡んでくる。これ浪人編で同じことやったじゃん。筒井先生ついにボケたか……と思ったら全然違った。というか、こっちのが方が全然良い。恋愛相談に答えようとしたらその解答が解答者の内なる恋心の吐露に他ならない、という展開は普通にうまい。ぶっちゃけその後の乙女ゲーのくだりは安直だったと思うけど、恋愛相談してた子の出した結論が「四の五の言わずに告白したら成功したわw」だったのも示唆に富んでて良い。はよ言ってしまえば成功してそれで済む。
 乙女ゲーの経験ってないんですが、ゲームの主人公って絵として登場することあんの? 普通に出てきてて意外でした。普通に可愛い……というか普通に個性のあるキャラクターっぽく見える。ギャルゲーもやったことないけど、なんか前髪が長くて目が見えない、無個性!! プレイヤーの依り代!! みたいなイメージでした。
 さっきの恋愛相談のくだりと同じだけど、ゲームの攻略を唯我が手伝うことで彼自身の好みの女性像が浮き彫りになる。ただ、調教済みの唯我だったら「は? 一人でやりなさい」の選択肢が一番好きであるべきな気もします。まぁ、まだこの時点では先生のこと好きじゃない、意識してないみたいなことなのだろうか。

『破壊神マグちゃん』

 おじやをホメられたナプタくん可愛い。ちょっとマジで可愛いので衝撃。ナプタくんにキュンとする日が来るとはな……。肩乗りってのがまた可愛いんだよな。
 本題。マグちゃんが風邪。風邪の字の中に「邪」が隠されていると考えると急に怖いw
 クシャミで笑えない被害が発生する……のを防ぐイズマくん。バトル漫画の住人ギャグが今回ばかりは頼もしいので笑う。裏の裏は表みたいな構造のギャグだ。イズマくんは全力かつ真っ直ぐで、それが正しく機能して、その結果がとても頼もしいんだけど、印象としては笑いが発生する不思議。
 からの『ミクロの決死圏』!! マジか!! 先々週の次号予告で出てきた話に先週ならなくて残念って感想書いたんですが、それが今週出てきたw とても正しく『ミクロの決死圏』であった。ホイポイカプセルとしてギャグにしてたけど、正直それどころではないw
 マグちゃんの体内も意外とバトル漫画っぽいサスペンス。ウフフ言いながら黒マグちゃんに喰われるウネさんは普通に怖いw
 マグちゃんの体内に入った際の引きの絵でしっかり後に使われる剣が描かれてるのもそうだし、そもそも1ページ目から流々ちゃんの手にはビニール袋が描かれ続けている。細かい。というか律儀ですね。流々ちゃんが買い物で買ってくるものと言ったら当然ー?? というオチになるからキレイ。本来なら最後に取って付けたような決着がつくオチなんですが、ちゃんと絵として布石は打たれてる。さらに言えば、 “そういえばずっとマグちゃん納豆食べてなかったんだね” なので、先々週の内容(チヌ回)がそもそも伏線として機能してるとも言える。マグちゃんが自分の納豆をチヌにあげる。チヌと別れたあとはチヌにあげるはずだったドッグフードを食べる、という描写がありましたね。そんで、先週は流々ちゃんの看病で忙しい。つまり納豆はチヌと遭遇以降食べてない。完璧な伏線……!(分かるわけねぇだろとも思いますがw)
 そもそも流々ちゃんの風邪(先週)はチヌ回(先々週)の冒頭の場面に起因すると説明があるので、すべてはチヌ回から始まってる。チヌサーガ。てか、確かめるために読み返したらチヌが可愛すぎて精神的ダメージがひどい……。

『AGRAVITY BOYS』

 葛西純で始まるので笑った。先週のって単行本だと巻末の番外編的な位置づけにするのかと思ったけど、がっつりこのままの順番で収録するのね。カオスだw
 アレスタ登場。ついに対決、かと思ったら乳首の主張がすごい。そういえば今までは顔のアップしか描かれてなかったか……一応確かめてみたら普通に乳首描かれてたので衝撃。まったく気づいていなかった。今となってはギャグとしか思えないものが目の前を通り過ぎていたとは。ツッコミが入ることで初めてギャグは完成するというか、ツッコミってギャグの説明でもあるのだな……と妙に深いことまで考えてしまった。いや、ちょっとショックw
 んで、怒濤のギャグ&ツッコミの連打。ここまで勢い重視の回も珍しい気がする。 “これヤ・キウで勉強したパターンだ!!!” とか突然進研ゼミネタぶっ込んでくるのとかホント良いよなぁ。先週も大好きだけど、今週もめちゃくちゃ好きだわ。ちょっと本作の評価もうちょっと上げないといけないかもしれない。
 ギャグ一辺倒かと思ったらモニカの件が出てきて意外と重要。大きな物語にも関わる回でもある。これが? と我ながら思うのですが。
 先週もあったクリスの乳首ネタ。マジレスすると乳首の上からシールを貼ってるだけなのでクリスが参加しても漫画は終わらないです。大丈夫。
 ドゥルピネに対する 垂乳根的な!!” というツッコミも的確で最高だったんですが、「乳」の文字が入ってるのが気になるw
 俳句の得手不得手が現れるのも面白かったし、 “多分この世で一番レベルの低い俳句対決だよ!!” からの “何を測定する機械!?” の流れも最高。今週は新キャラ(でもないが)の怒濤のボケが楽しい回であるけど、それと同時にクリスの真価が発揮された回でもあると思う。
 最終ページの予告、「次週も おバカ全開 たのしみに」でこれも俳句になって……ないじゃん。475だよ。「来週も」にすれば解決するのに。残念。ここで一句。



『灼熱のニライカナイ

 中編きたー!!! 前回「さすがに残り1話でまとまらなくない?」と思ってそう書いたんですが、ごめんほとんど冗談のつもりで書いてた。マジで3話とはな。あまり本筋と関係なさそうなエピソードで3話も費やすとは思いませんでした。ただ、逆に言うと、3話もかけたんだから来週何か重要な話に繋がるのでしょうね。まぁ、今週既に教団の話出てきたけど。
 前話のラストで衝撃的だった被害者が死んでない。これまた意外。ぶっちゃけスケベギャグは余計だと思ってたんですが、生きてるので触ろうとする→やめてください、という流れはちょっと良かった。さすがに遺体にセクハラしてたら闇が深すぎますねw
 サメと神室が遭遇。そもそも事件と神室(足なし遺体)の件がバラバラのまま進行するのが本エピソードの特徴なんですよね。漠然とミステリー的な雰囲気になってるけど、ミステリーが1本ではなく、2本が平行したまま。そこが不気味で独特の魅力になってると思います。3話もあるからギャグで投げっぱなしジャーマンするのではなく、ちゃんと話をまとめるはずだろうからそこも楽しみですね。 “共感しますよ” “命に重い軽いはありませんから” の場面とか何かいかにもネタ仕込んでますよーみたいな臭いを感じるんですが、まぁ分からん。カムロヨウスケとかライフセーバーでダジャレも考えたんですけど、分からん。『アンデッド』のビリーもそうだけど、ダジャレの逆算って難しい。
 んで、事件が一気に進展。からのアクションで来週に続く。そうか、3話構成にしたけど、最後の1話はアクションなのか。さすがにミステリー3話は思い切りすぎとか思ったけど、アクションあるなら話は別だわ。先週もそうだったけど、パパ上が登場することでシリアスだった空気がガラッと一変するので楽しいですね。
 んで、イルカ殺人事件。ただの殺人ではなく本作らしい超常現象が起きてそれが見開きでバン! というのは漫画的な快楽に満ちてたんですが、ただちょっとだけ「イルカの飼育数やべぇな」とか変なことも考えてしまった。どんだけプール広いとこなんだろう。あの見開きのコマで収まってるのだけで10頭。田舎だからプールでかいのかな。ちょっと行きたいw

『森林王者モリキング』

 雑な必殺技描写で王器くんが負けたので笑った。技名だけ表示されて何がどうなったのかの説明が一切ない。前回もそうだったけど、バトル漫画のパロディというか、相対化みたいな視点が面白い。
 ちなみに最上階が照之の間。前回出てきた2階が香川の間。香川照之ですね。哀川翔と双璧をなす昆虫好き芸能人ってことだと思う。哀川翔は主人公姉弟としてもう出てる。
 aikoの「カブトムシ」。そういえばクワガタって曲とかの題材になること少ないですね。価値はクワガタの方が高価という傾向があるってこないだコラムページに書いてあったのに。ちょっとクワガタに同情&肩入れしてしまう。まぁ、『メダロット』だと比較にならないレベルでクワガタの方が強いんですけどね。ピコペコハンマー最強。ゲームバランス崩壊してたと思う。カブト買ってマジ後悔しました。その点『ポケモン』は良心的だわ……

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 11/1は計量記念日。ジャンプ作品の話数の数え方検定。おおっ、これは面白い。面白いが分かる気が一切しないぞ。ブログに現れてますけど、話数と「サブタイ」に対する関心がとても低いです。何度か各作品の話数とサブタイも表記しようと考えたことあるんだけど、毎週20作品ほど手間が増えると思うとなかなか実行できずにいます。
 初級、連載中の6問。2問しか正解できなかった。『勉強』と『灼熱』のみ。全然覚えてない。まるで見過ごしてる……。
 中級以降は普通に読んだことない作品が混じるのでスタートラインに立てない。ただ、上級の最後の2問、『斉木』『ゆらぎ荘』は即答で分かりました。ここは楽勝。てか、『ゆらぎ荘』は珍しくサブタイにも注目しながら読んでたな。そうか、あの頃はそんなに情熱を持ってジャンプを読んでいたのか。喪失感を思い出してしまった。『ゆらぎ荘』が恋しい。

次号予告

 『dr.stone』が表紙と巻頭。あと『ロボコ』がセンターカラー。順調にセンターカラーが行き渡っておる。『ロボコ』は早期打ち切りないだろうけど、早期打ち切りでもカラー行ったりするんじゃないかしら。

目次

 ジャンプマイベスト3。長谷川先生のスマブラでよく使うキャラベスト3。1位がマリオなんですが、マリオの話題はよく出てきますね。何だったか忘れたけど、以前ルポ漫画とかコラム漫画みたいなのでもマリオの話題出てた気がする。『BLEACH』の奴だっけか。

担当さんが差し入れてくれたボンディというカレー屋のプリンが超美味でした!
(『ブラッククローバー』)

 ボンディのカレー超好き!! と反応しようと思ったらプリンなので衝撃。し、しらない……。あの店プリンなんてあったのか。めちゃくちゃ食べたい。
 てか、集英社とボンディはどちらも神保町で近いのか。必殺土産って感じか。

好きなハンターはジョゼフです。dbdのピッグもですが、遅延待ちが好きです。
(『破壊神マグちゃん』)

 上木先生のこのシリーズめっちゃ続きますね。好きなものが多い。

僕のスティーブ、オンラインで1勝もできない。でも動かしてるだけで面白い。
(『森林王者モリキング』)

 そういや、ベスト3の回答にDLキャラいなかったですね。

愛読者アンケート

 読切についてと、応募者全員サービスについてと、自分の部屋について。最後に小さくすげぇ面白い質問来たな。これ回答の集計発表してほしいわ。超気になる。私は子供の頃、自分の部屋がなくてつらかったです。まぁ、プライベート空間があったら今以上にダメ人間になってた気もするんですが。とはいえ、自分の部屋は欲しいよなぁ。そもそも部屋数が足りてない住宅環境だったんですよねぇ。

総括

 終わり。やばい、ちょっといつもより遅い。これから読み返してブログ更新するのマジだるい。というか、大変。急いで読むと誤字チェックの意味をなさないのでジレンマ。

 今週のベスト作品。『dr.stone』です。今週すごい面白かった。アクションとか対決ではなく、ただの科学談義がここまで魅力的になるとは意外でした。こういう話ばっかりでいいじゃん!(無茶)
 次点は読切と『アグラビ』。

 今週のベストコマ。『呪術』の巻頭カラー1ページ目。アバンじゃないんかーい!! と面白かった。

 最後に今週のベストキャラ。こちらー。

  • ポチタ 『チェンソーマン』
    • 結局ポチタなんだよなぁ、と心の底から感じた。
    • てか、『チェンソー』ポチタ、『マグちゃん』チヌ、『呪術』グッボーイ(祝アニメ化!!)と今のジャンプでは犬の勢力が圧倒的だと思う。まぁ、『あやかし』『高校生家族』と猫もいますけどね、個人的な好みとしては犬が圧勝。

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