北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2020年48号の感想

週刊少年ジャンプ(48) 2020年 11/16 号 [雑誌]

 『ロボコ』1巻の表紙がまんま『ドラえもん』で笑った。

表紙

 『dr.stone』。読書の秋ということで、千空とコハクが本を読んでる(後者は寝てる)。それぞれ『宇宙のランデヴー』『種の起源』。明確に何の本か分かるようになってるのが良いですね。実際に読んでみては如何? という余地がある。ジャンプの表紙に描かれてダーウィンも喜んでいるだろう。

読者プレゼント

 制作は今村。オリンポス十二神。各グッズを各神のダジャレにしてるんですが、今週はなかなかの力作。レベルが高いと言うと誤解を招くけど、本ページの中ではかなりレベルが高いダジャレが並んでると思う。
 個人的な推し神としては「アポロンポロン」。キーボードの擬音はポロンポロンじゃねぇだろ、という雑さも込みで好き。正統派で良かったのは「ペットメデテル」。元はデメテルですね。普通にうまいと思う。
 逆に「ヘステイア」に関しては何のダジャレになってるのか分からなかったです。ビーズソファで家でゴロゴロ的な意味だと思うんだけど、はて。
 あ、てか、今週また写真撮影やってますね。あの独特のイラッとくる感じがたまらないです。

巻頭カラー『Dr.STONE

 カラー扉。月。お月見の季節はもう終わったでしょ、と言いたくなるけど、よく考えたら本作は今月がメインテーマみたいなもんなのでいつやっても問題ないか。
 本編。空に「HELL」。映画『バットマン リターンズ』に壁に描かれた「HELLO THERE」がカメラが部屋の外に引くと「HELL HERE」に変化する、という有名なシーンがあるんですが、それを思い出しました。まぁ、原理としては「パチンコ」のネオンが一部消えてが「チンコ」になるって奴の方が近いんですが。あれは「パ」の半濁点の曲線がエグいので構造的にそこから壊れやすい、という理由らしい。


 新キャラ。地理学者。科学にばかり気を取られてたのでこういう別の分野の知のスペシャリストが出てくるのは面白い。今週はまだアフリカの地理を暗記してる、しか活躍してないけど今後が楽しみです。
 ボヤボヤ病の話が再び出たのは面白かったけど、目が悪すぎて立て看板を無視したってのはさすがに無理があると思う。どんだけ視力悪かったら文字が見れなくなるのか。私も相当悪いですけど、至近距離まで近づければ読めますよ。そもそも文字の存在に気づかなかったのなら納得できるけど、今回の描写は「なんか文字があるけど読めない」だったと思う。視力いくつだよ。
 先週の感想とも重なるけど、味方となったゼノはなかなか魅力的なキャラになってると思う。悪役時代に大した魅力がなかったのは問題だと思うけど、これはちょっと司のことも思い出すかな……

僕のヒーローアカデミア

 ねじれちゃんとかいう絶妙なバランスの助っ人。ぶっちゃけ彼女の登場で戦況が大きく動くとは1ミリも思えないけど、とりあえず時間稼ぎくらいはできるかも、みたいな。
 「牛歩」というワードが2作連続で出たのはちょっと面白かった。わざわざかっこよさげな言葉に言い換えてる感なのかな。特に本作の方は「そこ牛歩って表現使うか?」みたいな印象ちょっとあった。
 お茶子の必殺技「ゼロ・サテライツ」。衛星とはうまく言ったもんだ。ただ、無重力になっても質量は変わらないのであれだけの数の家具を高速で振り回すのは無理があると思う。あと、よく見ると座布団みたいなものもあるのでめっちゃ弱そうw たぶん土壇場でモノを選ぶ余裕なかったんだと思う。
 そんなお茶子のバトルが面白そうだったので、好きの確認だけでして帰っちゃったのは残念だったな。

ONE PIECE

 カイドウ、人型に戻る。竜を解除する理由がよく分からんのですが(普通にカイドウ優勢だったやん)、正直なところ人型の本気バトルの方が見たいのでまぁいいかな。というか、意地悪な言い方するとモンスターバトルはそろそろ限界だったんだろうな。アイディア的に。まぁ、実際のところ、燃費的な理由があったりするのかもしれません。知りませんが。
 ウイルスの抗体。アプーやけに信頼されてるなぁ、パリピ繋がりで好かれてるのかな? とか思ったらその先で笑った。戦術として合理的かどうか少し疑問もあるんですが、正直「面白くなってきたじゃないか」となってしまったので負けだわ。

チェンソーマン』

 結局パワーちゃん光堕ちすんのかい。いや、話的にそうしなかった無意味だし、感動的なのも分かるんだけど、それだと前回のラストがあまりに意味がなさすぎる。1話の切れ目なんてギャグにして時間稼ぎします、としか思えなくてちょっと萎える。まぁ、その行ったり来たりする感じがパワーちゃんの葛藤の表現になってるのかもしれないけど。
 精神世界のデンジとパワー。何やら狭いところで何じゃい、と思ったらゴミ箱。読み返したら現実のパワーちゃん最後の場面でちゃんとゴミ箱が出てきてるのですね。
 んで、デンジ復活。パワーちゃんとの約束とかデンジ復活が熱いのは分かるんだけど、個人的には先生が来たのが一番アガる。根拠はないけど頼もしさハンパない。

ブラッククローバー

 従魔ではなく友魔。アスタが従魔を断るのは分かり切ってた話なんですが、そこから友魔と来るので笑った。ダジャレかよ。いや、意味的にバッチリなんだけど。
 んで、アスタママだと判明して友魔の儀式完了。アスタには伝えないのですね。まぁ、アスタは修道院の育ちに満足してそうだから、それほど生まれの親に関心ないのかもしれないけど。
 あと、タトゥー。完全にタトゥー。リアルタトゥーで全然あり得るデザインなのがちょっと面白かったです。世界のどこかで『ブラクロ』のガチオタクがこのタトゥー彫ったりしないかなw 良い子は真似しちゃダメだよ。大人になってから考えよう。
 修行も佳境。悪魔憑依モードのナハトとのバトル。影魔法とのコンボなのか分からんけど、悪魔が衣服になるのかっこいいですね。ちょっとケモっぽいデザインも可愛くて、それでいてかっこいいバランス。非常に好き。影魔法関係なかったらアスタもこの変身をする可能性あるんだけど、どうなるのかしら。

センターカラー『アンデッドアンラック』

 言語統一の際、力(チカラ)はパワーに改名されないのかしら。名前の由来とか崩壊するからパワーちゃんになってほしい。ガバガバ言語統一は今日も気になる。と、ツイッターのお知らせページを見て思った。
 カラー扉。ハロウィン。『マグちゃん』もそうなんですが、やるの遅いよw 個人的にはビリーが好き。正統派で良い。
 本編。一般人に銃向けてキメ顔。そんな修行の成果は見たくなかった。てか、キャラクター的にかなりダメな行動だと思う。これを成長としちゃうのは。そもそも漫画描いた意味もないし(アンノウンに漫画を気に入られたので結果的には意味あったけどそれを風子たちが知る術はない)。修行の成果だったら、1ナノ秒だけ触れることで危険のないレベルの不運が発生し、その隙に電話を奪う。とかの方が良かったわ。最近『ロボコ』がやってた「オレでなきゃ見逃しちゃうね」パロと被って戸塚先生も喜ぶやろ。銃というアイテムに対して無邪気すぎる。もっとギャグ調のキャラなら別に気にならなかったかもしれないけど。
 アンノウンは電話で無言なのだとしたらメールでいいじゃん、とか思った。メールだと風子がスマホ奪ってどうこう、という展開が発生しないのは分かるけど。
 プーティンうまそう。調べたらフライドポテトにグレイビーソースかけたものらしい。可愛い名前なのにスイーツじゃないのか。北海道とかによくあるポテチにチョコかけた奴みたいなイメージだったけど、結構違った。けどうまそう。ハンバーグに添えられてるポテトにハンバーグのソースつけて食べる奴みたいな感じかしら。
 てか、ジュイスもそうだけど、この世界、股間パンパンしないと性別分かんねぇな。いや、今回の場合は安野モヨコに引っ張られて女性の先入観が強かっただけかもしれないが。

『夜桜さんちの大作戦』

 太陽のピアスめっちゃ意味あった!! 先週思わせぶりなだけでただの強い人かよ、みたいな感想書いたけど的外れでした。ごめんね。
 あと、太陽パパはメガネ。初出かどうかは知らん。インテリ系なのでそういうイメージなのかな。本来だったら皮下がメガネかけてるべきだったので、代わりのメガネが出てきて嬉しいです。いや、本来かけてるべきってのもおかしな話ですが。
 葉桜生体実験の場面はショッキングで大変良い。太陽の両親で『スパイの妻』的なことやってほしくなるw
 まぁ、そんな太陽のピアスが両親との繋がりであり、彼女を支配するアイテムであり、だからこそアジトへの糸口になる、と三重の意味を持たせたのは見事だったと思います。思わせぶりだっただけのことはあるわw

『呪術廻戦』

 メカ丸の “弱いのは俺ダ” は良いなぁ。弱いと死に方を選べないみたいな話、本作多いけど、それと同じ話でありながら三輪ちゃんを励ます言葉になってるのが良い。メカ丸の後悔でありながら優しさでもある。
 からの鏡演出オッシャレー。三輪ちゃんの泣き顔で場面が終わり、次の場面ではその涙についての話になってるのも気持ちいい。とにかく鏡の場面最高だったんですが、何かの作品からの引用なんじゃないかしら。何となくそんな気がする。ただ、鏡の中のメカ丸のセリフはカタカナ混じりにならない、という本作独自の良さも生まれてるので技ありだと思います。
 東堂の蹴り黒閃。かっこよすぎ。パンチで出来るんだから当然蹴りでも可能、という当たり前の話なんですが、格の違いを見せつけた感あって最高。東堂が強すぎると勝負が終わっちゃうんだけど、 “魂に響かないオマエの攻撃は無意味なんだよ!!” としてバランス取ったのも見事だと思います。安易に「○○が最強」とならない。
 すげぇどうでもいいけど、渋谷で “アゲてけよ” というセリフを見ると『とんかつDJアゲ太郎』を思い出す。いろいろあったけど無事公開になって良かったです。

センターカラー『逆襲シャトル

 金未来杯、4本目。リバースシャトルと読む。リベンジじゃないのか。難しい。
 びっくりするくらい試合しかしてない。試合のみに特化したような読切面白いですね。英断だったと思う。しかもその試合も「攻撃権の奪い合い」という一点に特化してる。ものすごく分かりやすいし、バドミントン面白そう、と素直に感じた。元々、多少はバド好きだったけど、今回の話を聞いて観戦の仕方、楽しみ方を教わった気がする。1つだけだけど、明日から世界の見え方が少しだけ変わる。数十ページの読切でここまで行ったら充分だと思います。現状の4作品で一番好きですね。
 ただ、試合に力点を置きすぎたせいか、土台作りがやや駆け足すぎるというか、そもそも根本的な部分として、ライバルみたいな彼、ダブルスのペアっていうのが正直分かりにくい。扉見りゃ分かるだろ、という話なんだけど、ごめん見てなかった。よく見て考えてなかった。普通に「この2人がやるんじゃないの?」と思った。そもそも引退試合が何の(大会?)、どんな試合なのかが分からない。
 敵の物忘れが激しいメガネくん、憎たらしい感じになってるけど、ぶっちゃけ試合相手のこと忘れてても仕方ないよね。そもそも回想の場面が何年前なのかも分からないし。新人戦だから中一で2年前? 覚えてる方がおかしいというか、そこまで要求するのは無茶。まぁ、「今日こそは負けないぞ」と言われて「おっ…おう…」みたいな返ししてやれよ、とかそういう話ではあるんですがw
 主人公のスペシャルスキルを「探偵野郎」と端的に示したのは良かった。ただ欲を出すと、クライマックスでもう少し探偵スキルが何か具体的なプレイに還元される場面が欲しかった気はする。視野が広がる描写は気持ちいいんだけど、広がった時点で感動がピークで、広がったから何をしたという部分が弱い。
 主人公が覚醒するんですが、それを “テンパってたのか…?” と表現したのが最高。どん底の状況からの覚醒、という展開を「冷静になる」としたのが良い。リアルでもこういう感覚あるよなぁ。探偵野郎の話とか、スコア丸暗記の変態エピソードと交えたのもうまい。分かりやすいし、だからこそ説得力がある。
 あと、エモめなナレーションぶっ込む感じはとても『ハイキュー』っぽいと思った。まぁ私はそこまでスポーツ漫画に詳しくないし、そもそも『ハイキュー』のないジャンプに対して寂しさを感じてるのでそういう偏りはあるのかもしれない。作者紹介の好きな漫画にも『ハイキュー』なかったし。1人だとクソ弱いけどコイツとなら、というドラマも似てる……がまぁこれはよくある話か。視野の広さとかゲームメイクに特化して自身に決定力がまったくないあたりはむしろ『黒子』の方が近いし。
 引退だけど高校でも続けるので終わりじゃないです的な結論なんですが、まぁだったらあんなに引退引退言わなくてもよかったのに……とは思った。このための中学設定だったんでしょうね。
 終わり。最初にも書いたけど、バドミントン面白そう、ダブルスの試合観てみたい、と思えただけで百点だったと思います。

センターカラー『僕とロボコ』

 カブトムシからのaiko。先週『アンデッド』とネタ被ったと思ったら、今度は先週の『モリキング』と被る。今カブトムシ出したら『モリキング』と接近するのは分かり切ってる話なんですが、aikoがこのタイミングとはw
 妹がやってきてエネル顔……なんだけどエネルについての言及ないので気のせいかしら。本作はもうちょっと明け透けに元ネタの指摘するタイプだと思ってたので。
 とにかく妹。千秋ですね。単行本の表紙もそうだけど、かなり本格的に『ドラえもん』をなぞる。ぼんやり『ハリポタ』をなぞった『マッシュル』より好きです。最近別の路線なったから安心だけど、まぁ本格バトル路線が好きかというとまたちょっと違う。
 ジャンプで読んでいいのは編集部コメントだけ。ちゃんと先週のトンデモ編集の話が続いてるのでうまい。さらには、その下にちょっとだけ見切れてるジャンプマイベスト3のコーナー。「宮崎先生の好きな仙水忍」になってるので爆笑しました。これで今週の目次ページが実際にそれだったら百点なんですが、残念ながら今週は中村先生。くそぅ……(中村先生は悪くない)。
 ドラミがいなくなって真っ先にやりたいパロディは『呪術』。ロボコは『呪術』好きなんでしょうね。初回から繰り返し描かれてる気がする。

『マッシュル-MASHLE-』

  “あの炭素のカタマリみたいなのカタい上に 量が多すぎる…” やたら説明的なセリフで笑った。絵だと黒ベタで伝わりにくいからその補完ってのは分かるけど、その都合が全面に出まくってておかしみがある。そもそもその場にいて、実際に攻撃を食らったとして、炭素っぽい何かだと気づくことは可能なのか? みたいな疑問もある。まぁ、魔法詠唱の際にカーボカーボ言うてるからそこから察するみたいな可能性はあるけど。これはメタになるのかどうか微妙なラインですね。
 あと、その後の “なっ 更にワンランク上の魔法!?” も説明臭さハンパなかったと思います。魔法詠唱を聞いただけでこのリアクションをする違和感もあるのかな。「今までの魔法とオーラがちげぇ……」みたいな感じなら分かるんだけど、いきなりワンランク上。
 そもそも炭素魔法に強そうな感じがゼロなのが問題なのか。「本気出したらダイヤモンドになるんだろうなぁ」としか思えない。それありきで現状が謎い。
 人形魔法を守備に使う……と思ったらマッシュの輸送であった、というラストの展開は良かった。あの2人がコンビネーションを見せる、というのが熱いし。絵的な分かりやすさ、気持ちよさがある。人形の頭が敵の足元に転がるって完全敗北っぽい場面だけど、実際は近づけた時点で真逆の意味が生じる。

ぼくたちは勉強ができない

 子供のワガママとヒロインの親に向けた嘘。「これぞ筒井作品の真骨頂!!」と取るか、「またですか……」と取るか。私は後者。その先で意地悪に考えると筒井先生の球種の限界、もしくはマジでもう本作に対する情熱がなくなってしまったか。好意的に考えると、筒井先生の資質にまったくあわない企画を外部の人間に押しつけられた。先生可哀想。そもそもマルチエンディングという企画の時点で欠陥があったんだと思います。私の第一印象は正しかったんや、という意味では朗報。私は元々マルチエンディングという試みに反対ですが、それとは別に筒井先生もしくは『勉強』という作品とマルチエンディングが絶望的に相性が悪かったのだと思う。他の作品だったらもっと面白くなった可能性があるかもしれないけど、個人的にマルチエンディングはもう見たくないので、みんな雑に「マルチエンディングだからダメだったんだ」と考えてほしい。
 桐須母は文頭に英語を入れる、というキャラクターでいいのかしら。二字熟語、四字熟語に比べると英語はざっくりしすぎなので怪しいけど、数が多いのでたぶんそう。

『ぼくらの血盟』

 ジャリンコ大増量。個人的にはもっとコウちゃんにフォーカスしてほしいんだけど、まぁこの年齢層のキャラが多いってだけで作品の個性になるのでこれはこれでアリだと思う。
 そんな子供キャラを使った終盤の展開もショッキングで面白かった。最近のジャンプはエグめの話が増量の傾向があると思ってて、連載作の中でチキンレースが行われてる感もあって、その傾向の是非についてはまた別に思うところがあるんですが、一旦それはそれ。
 「帰ってきて」の謎解きは正直ピンとこなかったんですが、まぁ西山瑞生の名前を使った時点で因縁(思い出)のある場所ってあそこくらいしかないのか。
 兄貴の血の匂いの話が出たけど、最後には怒りのあまり歯を食いしばりすぎて血を垂らす、という別の出血になったので見事だったと思います。涙を流す弟と血を流す兄貴という対比も良い。

『灼熱のニライカナイ

 後編。ついに完結!! と思ったらまだ続くので笑った。後編とは一体……。いや、想像以上にめちゃくちゃ面白かったので全然いいんですけどね。3話もやるからには重大な話になるのだとは思ってたけど、予想を超える事態になった。
 前回思いの外アッサリ終わった謎解き。そのまま終わってアクションに移るのではなく、さらにもう一捻り。教団の事実が出たけど、そこから正義と悪が反転する。これも見事だったなぁ。教団をぼんやりと「ヤバい宗教」くらいの認識で止まってたから「教団と繋がりがある=悪」と納得してたけど、当然この世界で生きてる人間の中にはその教団のヤバさに気づいて抜けようとする人もいる。当たり前なのに見過ごしてたし、オッサンがそっち側ということは、今助けようとしてる彼女は……とサスペンスが加速する。サメとパパ上、2つの場所で話が同時に進行してるからこそのサスペンスで良いですね。さすがに海中では電話も通じないだろうしw
 百合カップルのタンク共有。オチを知った上で読み返すと “持ってけって!? アホか!!” のくだりでもう怖いw ちゃんとここで「息ができない」と「喋れない」という部分を強調してるのでラストのショックが大増量。丁寧。
 ということでラストの絶望、マジで最高でした。今週は『血盟』もショッキングで印象に残ってたんですが、正直こっちに食われてしまった感。さすがに3話も費やしてるからそりゃそうだろって話なんですがw 途中までの百合カップルの、意地悪な言い方をすれば「よくある」感動的な展開が丸々ひっくり返るのが秀逸でしたね。ただ、後編とは何だったんか……

『あやかしトライアングル』

 おそらく本作で初めての本格バトル回。中途半端に終わるのかとナメてたところもあるんだけど、これが意外と良かった。というか、普通に良かった。悪役のコンセプトが良いのかもしれないけど、バトル路線も魅力的ですね。古くは『逢魔ヶ刻動物園』、最近だと『ゆらぎ荘』で感じた、「ジャンプだからって無理してバトルしなくても……面白いやないか!!」という意外性。いや、私が過去の矢吹作品を知らないだけで、矢吹ファンからしたら普通のことだと思うんですが。
 とにかく、前回あった、ただの妖じゃないから料理するよ、の話にも通じる「人間だから○○」が次々と出てくるのが楽しい。特にバトルに関しては「ウソをつく」のくだりが最高でしたね。未知の敵と戦うサスペンスとの相性がバッチリで、手も足も出ないという絶望感がすごい。
 バトル自体は良かったけど、本作の設定、システム面でのめんどくささは少し気になった。具体的には、 “右手の魄…生命力をいただいた” とか、 “魂(精神力)が乱れてるのか俺……!!” 。説明のためにわざわざ言い換えるくらいなら最初からそんな設定いらないだろ、とか感じてしまう。まぁ、これは突然バトル純度の高い回になったことの弊害なのかもしれないw
 過去の数少ないバトル回(要素)といえば、道具屋の話。今回の敵は触られたらヤバい(ウソ)ということで、アイテムに頼る、という展開も論理的でありながら、過去の経験を踏まえたレベルアップ感になってて良かった。ここらへんが普通のバトル漫画として楽しめた所以かもしれない。
 すず絶望、という場面でパンツ見せたのは明らかに余計。なくてもよかった、を通し越してシリアスな場面の邪魔にしかならないので勘弁してくれ。そこは我慢してほしかった。我慢できないなら、そもそもエロと交えたバトルを考えるべきだったと思う。
 てか、シロガネの封印とけちゃった。かなり衝撃。インフレは感じてたけど、こんなにも引き返せない話になるとは思わなかった。

『破壊神マグちゃん』

 本編前のコラムページで単行本1巻のお知らせ。なんだけど、それよりも気になるのがコラムページのタイトル。「破滅使徒 混沌神報」。前は「破滅使徒 血盟会報」だったんですが、やはり「血盟」という単語が『ぼくらの血盟』とややこしいから変更されたんじゃないかしら。毎回タイトルを変える可能性もあるけど、『マグちゃん』担当の「コウちゃんごめんね」と見ていいのではないだろうか。この件は普通に『マグちゃん』サイドが悪い……は言い過ぎだけど「気ぃ使ってやれよ」とは思った。
 本編。ハロウィン。遅いよ!! まぁ、本作は先週まで一応続き要素のある話だったから時事をあわせられなかったってことなのかもしれないけど。そもそもリアルの時事を拾っていくタイプの作品なのかもまだちょっと分からないですね。たぶんリアルにあわせる気がする。サザエさん時空になるかはまた別だけど。
 扉。みんなハロウィン仕様であら可愛い……と思ったらチヌ!!! チヌいるじゃん!! やっば、チヌめちゃくちゃ可愛い。抱きしめたい……けど抱いたら首輪のトゲが痛いw
 てか、この扉だとマグちゃんの眷属としてチヌは今後も定期的に登場すると見ていいのか? 期待していいのか? ウネさんの鳩がそれほど頻繁に出てるとは思えないので少し怪しいけど。
 マグちゃんにハロウィンを教える、のかと思ったらまともな人がいないので笑った。田舎あるあるということなのだろうか。ハロウィンに対してこの距離感はちょっと意外でした。
 まぁ、キョーちゃんあたりは分かってるけど、持ち前のオカルト愛が暴走してイビツな形になってしまったという感じか。 “正直…途中で何か違うなって私分かってた…!!!” はマジ笑った。こういうこと実際にあるよね。分かってるのに今更やめられないみたいな事態。独りインパール作戦。もしくは東京五輪(2020)。
 ハロウィンのことを一番知ってるのがウネさん、というのも笑った。俗っぽさの極みイベントだから納得なんだけど。そんなウネさんの手によってまともな仮装。可愛いんだけど、扉を見ちゃったので「チヌはまだかね?」みたいな気分にもなる。あと、キョーちゃんのミイラが包帯でミニスカート作っててちょっと感動した。そんなアイディアあるのかよ。ミニスカ浴衣みたいな俗っぽさだ。
 錬ナプ。流々ちゃんとハロウィンを楽しめるってのにそれを断るとはどんな理由……と思ったらナプタくん。めっちゃ仲良しやん。仕方ない理由があるとはいえ、別にプリン教えるのがハロウィンの日じゃなくてもいいじゃないですか。良い奴……。まぁ、これはトリックオアトリート用のお菓子にするため、という都合も感じなくはないかな。とはいえ錬ナプにキュンキュンできる程度には本作のみんなに魅了されてしまってる、と気づいた。
 次号予告、「小さな眷属大活躍!! 主のために、いざ進めー!!」なので、これが正しければヤドカリ回でしょう。楽しみじゃないか……。

『高校生家族』

 母親。やはり思春期男子にとって最も学校に来てほしくない家族は母親かもしれませんね。好きな子という思春期らしい甘酸っぱさからの母親という冷や水
 光の速度で理解する同級生の母親と、全うなラブコメシチュエーションになったら何も話せなくなる長男。泣ける。泣けるけど、これがリアルだ……。家族に対して散々ツッコミの接し方をしてたのに、いざ普通の高校生らしい状況に置かれるとまともな言動ができなくなるポンコツ。分かる。つらいけど分かるぞ……。
 次回、またしても一挙2話やるそうです。今度こそ巻末掲載くるか?

『仄見える少年』

 おっさん、ライターで戦う。廃墟という暗いシチュエーションからのライター、良いですね。顔の前に火の光を配置すると怪談っぽい雰囲気が生まれるのも良い。よく懐中電灯で遊ぶ奴のちゃんとかっこいい版。
 ライターバトル。クチでライターの火を吹くんですが、ライターの前に逆の手で作った輪をくぐらせる。このワンアイディアは結構大事だと思います。火吹くだけだったら割とベタというか、曲芸感出ちゃうけど、あの手による決めポーズがあることによって必殺技感が増したと思う。翌日学校で真似したくなる……と思ったけどライター持ってねぇかw まぁ要するに『呪術』における伏黒の影絵とかそういうの。
 ただ、影と火って相性が悪そうに思えるんだけど、大丈夫なのかしら。ライターの火によって影が生じる(強くなる)のでむしろ好都合という考え方もあるけど。

『森林王者モリキング』

 相変わらずバトル漫画パロディみたいな展開面白すぎる。知らない設定が次々出てくるのが笑えるし、それがいちいち「なんか見たことある」感じなので漠然と話は理解できちゃうからずるいw
 バトルの途中で突然良い話が差し込まれるのもよくある展開だし、それに対して “イメージ映像…?” という身も蓋もない言い方をしたのが最高。こういう回想とかイメージ映像よくあるよなw
 からの “こういう技って撃ったあと動いていいの?” も笑った。本話におけるベストはここかもしれない。てか、マジで本作のバトル回面白すぎる。今までの王候補ともちゃんとバトルしてほしかったと悔やまれるレベル。いや、一回限りだからこそのネタ大放出なのかもしれないけど。
 んで、ホシキング。ヘラクレスっぽい人もいましたね。やっぱカブトムシだとヘラクレスですよねぇ。楽しみ。よくある「海外の強敵」という展開でパプアニューギニアが出てくのも珍しくて面白かったです。虫的には世界最強格なんでしょうね。

『AGRAVITY BOYS』

 ゲラルトとババの前科は帳消し。しかもモニカの手によって。かなり物語的に大きな動きだと思うんだけど、それでいいのか。さすがに前科設定はいろんな話を作るにあたって邪魔だったのかしら。ギャグ漫画だけど意外と連続性を大事にするよね、本作。その弊害かもしれないw
 そんな連続性。生主の初期ファン。そんな話あったな。ギャラチャとかすっかり忘れてたわ。まぁ、得体の知れない生主に気まぐれで200万もポンと出せるのは富豪に決まってる、と考えれば意外と自然な流れなのかもしれない。
 んで、拉致られる生主。男だとバレたらどうするんだ的なサスペンスだけど、オイルキングが「これはこれで……!」と目覚めるだけな気もする。まぁ拉致られて困ったという話は変わらないか。
 ラジオ回からそうだけど、久々にクリスが女性視されるネタが続くなぁ、と思ったら初回にあった性転換の話になるのでビビった。相変わらず昔のネタを丁寧に拾いますね……。ラジオ回で生主の乳首ネタを久し振りに掘り返したのはこの展開に向けた布石だったのかもしれませんね。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 11/3はレコードの日ということでレコード特集。先週『アゲ太郎』公開記念でこのネタやればよかったと思うんですが、そこまで直接的なのは野暮、みたいなこだわりでもあったのだろうか。
 最近の第一線で活躍してるタイプの人も普通にレコードで出してたりする、というのは意外ですよね。CDからサブスクの時代に移ったと思ったらなぜかレコードは元気という不思議。カセットもなぜか再評価みたいな波ありますし。次はMDなんですが、これは逆に中途半端で来ないのか? いや、けどカセットがアリならMDも行ける気がするw
 映画はフィルムが最強!ってのは分かるんだけど、音楽のレコードって具体的に音質が良い、みたいな理屈あるのかしら。味のある音みたいな言い方にみんななりがちだけど。

次号予告

 表紙が『ブラクロ』。巻頭カラーが『チェンソー』。珍しいパターンだ。これでどっちかが周年とかだと可哀想だけど、どちらも違うっぽいので安心。ただ、この予告ページは『チェンソー』メインで作られてるっぽいので、そこらへんのパワーバランスは気になる。表紙と巻頭、どっちが格上なのか。
 あと、『チェンソー』のところに「最終局面突入記念」と書かれてるのが気になる。「○○編最終局面」なら分かるんだけど。えっ、終わるの?

目次

 ジャンプマイベスト3。中村先生の今会ってみたい人ベスト3。2位のミケルハンセンが分からなくてググったんだけど、ハンドボール選手。そうか、中村先生といえばハンドボール。絶対次に誌面で会うときはハンドボール漫画になると思ってたわ。まさかギャグとは……(しかも面白い)。

ウチ職場全員ロボコファンなんで滅茶苦茶嬉しいし持込被り奇跡すぎて笑った!
(『アンデッドアンラック』)

 先週の今週で目次コメントいけるのか。レスポンス早すぎてちょっとビビった。週ちゃんで特集されてた気もするけど忘れてしまった。こうなるとかなりツイッターに近いですね。昔大石先生だったかが、目次コメントはツイッターと似てると目次で書いてたんだけど、改めて鋭いと思う。

オーディブルで読みたかった本が聞けるの有難い!朗読してくれる方に感謝!!
(『灼熱のニライカナイ』)

 知らなかったので調べてしまった。そんなサービスがあるのか。散歩中に本が読めるみたいな感覚なんですかね。
 てか、この言い方だと、朗読ってプロじゃなくて素人が投稿する感じなのかしら。軽く調べただけだとよく分からなかったのでまた今度調べてみます。

注文した良い椅子が届いたのですが、文鳥が怯えるので一時封印しました…。 <冬吾>
(『仄見える少年』)

 怯える文鳥可愛い。てか、檻の中で椅子を見て怯えるってことなのかしら。文鳥の飼い方がいまいちピンときてないけど、部屋の中に放し飼いではないよね。

愛読者アンケート

 金未来杯の奴。上記の感想のとこで書くの忘れてた。支持する。
 あとは付録、『アンデッド』のシール。付録が付いてることを知らなかった、の選択肢があることを知らなかった。たしかにこの選択肢が一番しっくりくるかもしれない。今までもあったかしら。

総括

 終わり。ちょっと短め。ちょっと読切が長くなった気もしたんですが、案外そうでもなかった。よかったよかった。

 今週のベスト作品。『逆襲シャトル』。これはマジで良かった。たぶん金未来杯の中でベストだと思う。いや、来週の人は掲載経験ある人なんで普通に面白そうか。まぁとりあえず現状ではベスト。
 連載の中からですと『灼熱』が圧倒的。続き物だし、ミステリー的に盛り上げてきたクライマックスなので面白いのは当たり前なのかもしれないけど、ただの謎解きでスッキリだけじゃない面白さでした。最高。
 あと『あやかし』も良かったです。パンツはいらない。

 今週のベストコマ。『呪術』の鏡演出。三輪ちゃんの泣き顔も良かったけど、やっぱメカ丸の方かな。

 最後に今週のベストキャラ。こちら。

  • 奥菜由香理 『灼熱のニライカナイ
    • チヌにしようかとも思ったけど、さすがに扉に小さく出た奴を選ぶのは気が引けたので普通に良かった人を。

gohomeclub.hatenablog.com

破壊神マグちゃん 1 (ジャンプコミックス)

破壊神マグちゃん 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:上木 敬
  • 発売日: 2020/11/04
  • メディア: コミック
灼熱のニライカナイ 1 (ジャンプコミックス)

灼熱のニライカナイ 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:田村 隆平
  • 発売日: 2020/11/04
  • メディア: コミック