北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年11号の感想

週刊少年ジャンプ(11) 2021年 3/1 号 [雑誌]

 『鬼滅』のアニメ2期(でいいの?)がどの程度の熱量、どの程度ブームを維持したまま放送開始し、終わるのか、結構興味があります。さすがに映画のときの熱量まで再燃するとは思わないんですが、とはいえ普通に続きだから無難というか鉄板だよなぁ。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in ロシア語。新しい言語きた……。そもそもロシア語と認識することすら出来ず、その時点でグーグルに頼りました。なぜ p から始まるのだ。
 『ONE PIECE』のゾロ。2周目ですね。『マッシュル』で終わり。『あやかし』『マグちゃん』『ロボコ』あたりはしばらく終わらないと今判断しても問題ないと思うんですが、2周目で順番回ってきたときに続いていたら、ということなのでしょう。このラインはちょっと意外。
 んで、ゾロ。何となく想像はつく。いくつか候補が浮かんだ状態で頑張ってロシア語をグーグルに打ち込む。冒頭の「PAHA HA」の時点で「傷口」とリアルタイム翻訳。背中の傷口だー!!! 早押しクイズみたいで楽しい。

表紙

 新連載。メガネで良い。キャッチャーが顔を全部出した状態って珍しいと思うんだけど、野球詳しい人だとこれだけでどういう状況か絞り込めたりするのかしら。もしくは「そんなのねぇよ」みたいになったり。

読者プレゼント

 古代文明ネタ。メインのダジャレよりも、各グッズに添えられたダジャレの方が好み。「ゲームアソベッタストーン」「音楽聴いテラコッタ」「快適にシュシュメール人」とかめちゃくちゃ良いです。メインの「アソビダス文明」の方はそれほどピンとこないんですが、小ネタの方が刺さった。こういう場合どういう評価にしたらいいのか悩みますね……(評価なんてしなくていい)。

巻頭カラー『クーロンズ・ボール・パレード』鎌田幹康 福井あしび

 新連載。作者は原作と作画。
 タイトルに中黒(・)が入ってるのが珍しいです。てか唯一。近年の中で探してもなかなかないんじゃないかしら。ジャンプ編集部に「中黒は避けよう」みたいな不文律でもあるんじゃないかと疑ってたんですが、気のせいらしい。いや、それを「絶対必要なんです!」と作者側が押し切った可能性もあるか。一応。
 そんなタイトル。私が野球門外漢のせいか、まったく意味が分からない。カラー扉見たら「九龍の球宴」と書かれてるので驚きました。九龍かよ。九龍城でしか知らない単語だよ!! と思ったら本編に九龍城ネタ出てきたので笑いました。合ってたのかよ!!(たぶん引っかけで本当の意味は違うと思うけど)
 本編。いきなり結論的な話になるけど、すごい堅実な感じで良かった。そもそも堅実な人の話なんだけど、その漫画自体も堅実。奇をてらったり、飛び道具的に目立つ部分は少ないけど、普通に面白い。普通にめっちゃ良く出来てる。
 まずオープニングが良くて。学校に到着するまでの5ページで引き込まれるというか、この時点でちょっと本作のことが好きになる。データキャラのメガネくんが頑張るってだけの話で、そのキャラクターも今時どうなのよみたいなベタさなんだけど、丁寧に描くと全然魅力的に輝くもんなのですね。スマホを使ったトレーニングが個人的には新鮮でまず面白い。摂取カロリーまで計算する徹底ぶりにも驚く。ただ、ここまでやる人は少ないだろうけど、荒唐無稽であり得ない話とは言えない。現実的に可能なレベル。入部という目標設定をし、それに向けた細かい計画を立てるのもワクワクするし、 “強力なライバルが消えたな…” と少しこすい面が見えるのも良い。清廉潔白な優等生くんではないらしい。からの当日の朝食。そこまで考えんのかよと驚くけど、「ミルク:ないと苦い」とかちょっと可愛い。ミルクなんて健康効果の塊みたいなイメージあるけど、目的そっちかよ。その後の通学の時間配分とかも徹底してて、もう好きですよね。こんなデータキャラに心掴まれるなんて……。
 セレクション。入部試験らしい。その中に有名選手の影山蛍くんがいるんですが『ハイキュー』すぎる名前で笑った。他の2人はピンとこないので、狙ってるのか分からねぇw
 からの天才っぽい変な子と出会う。龍堂くん。なるほど、主人公のメガネくんとあわせて九龍や!! と思ったら違った。違ったけど、この視点は作者も折り込み済みだと思う。主人公と同じキャッチャー候補の名前が九ノ城。2人あわせて九龍城ですね。わざわざこんな変な名前をつけたのは狙ってるからなのでしょう。運命はこの2人が組むことを望んでる、みたいな。どうでもいいけど、この九ノ城くん、『HUNTER×HUNTER』にいそうな顔してる。顔の時点で「今後は出ないのかもな」とか考えてしまった。良くないですね。いや、作品側の落ち度と言えなくもない……無理筋かしら。
 変人と出会うことでデータメガネの計画が狂う。 “そんなの…僕のプランに無い…!!” とか正攻法すぎて涙が出るレベルなんですが、驚くことに別に失敗はしない。普通に順調に進む。正直これで何かミスして窮地に追い込まれてたらかなりキツかった。そこらへんのバランス感覚が良い。ベタだけど、ベタなことが作品のマイナスになってない。
 アメリカ帰りと試合形式で対決。何度見ても顔が『HUNTER×HUNTER』だ。モブキャラがみんなあの系統だったらどうしよう。ひょっとしたら本作で一番のマイナスポイントになるかもしれないw
 変人が実は天才ピッチャー。ただ、そこの掘り下げは特にナシ。見せ場も最初の1球のみで、他はキャッチャーのリードが良い。
 天才だけど、変化球もコントロールもない。直球のみ。内か外のみ。野球漫画でキャッチャーのリードにスポットするのは『ドカベン』があるからそれほど珍しくはないんですが、初回はピッチャー側の選択肢を限りなく少なくすることで話を単純化してる。分かりやすいが、奥が深い。
 ただ、内か外の2択かと思ったら、その直後に “高めの直球で決まる!” と来たのはすっこけた。高さもあんのかい。いや、これは私が野球知らないだけで、野球知ってる人なら普通に読み取れた情報なのかもしれない。内か外だと思ったら別の概念出てきたので面食らってしまったよ。
 データキャラなのでデータがないアメリカ帰りに弱い……と思ったら「自信家なら崩せる」と展開していったのも面白い。単純ながらロジックが丁寧で説得力がある。そして、そのプレー内容がキャラクターの対比にもなってる。
 勝ってハッピーエンドかと思ったら落選。まぁ特に理由はなくても納得できる話ではあった。あそこで勝利を確信するのはちょっとやりすぎだったとも思うけど、まぁ漫画的な都合なので別にいいです。
 良かったのは、その落選理由。ちゃんと説明されるし、その言い分にぐうの音も出ない。残酷な話なんだけど、強豪校だったらそうだよな……と納得してしまった。学生スポーツならではの要素でもあるのかな。頭脳の部分は、選手ではない大人の介入が許されるので選手には求めない。序盤でスカウトの人が「陰の立役者」と紹介されてたんだけど、ここから「主人公のことを見抜いてくれる」とか勝手にドラマを読み取ってしまいました。実際は「この人が頭脳だから求められてない」という意味だったのですね。うまい。また、こいつが憎たらしいんだけど、客観的に悪いことはギリしてないというか、言い分はもっともだからつらいw
 んで、別の道が示されてエンド。クラブチームで頑張る話とかかと思ったけど、表紙や巻頭カラーで高校のユニフォーム着てるので違うのかな。アンチ甲子園の野球漫画面白そうじゃん!! とワクワクしたんですが。
 終わり。めちゃくちゃ面白かった。初回だけで判断するなら今期の4作品の中で一番好き。何なら断トツ。ただ、何が面白かったかを人に説明しづらい作品だ……。

『呪術廻戦』

 禪院家の相続トラブル。殺人事件起きないかなぁ……とかワクワクしてしまう。起きません。いや、殺しは発生しそうか。
 次期当主候補の直哉。登場から2ページで不快感をマックスまで引き上げるからすごい。元から禪院家はクソみたいな話はあったけど、そういうの無視しても「こいつ個人がクソ」と確信が持てる。クソさの根元に女性蔑視発言が出てくるのもタイムリーでいいですね。これはボランティア辞退待った無し。
 清々しいまでのクソさなんだけど、ちょっと安心材料なのが前回の内容。虎杖がこの世界では悪になったじゃないですか。主人公サイドと敵対する関係なので、そこはちょっと希望も感じる。今までの『呪術』って主人公が体制側につくんだけど、その体制がクソすぎて不安みたいな話だったと思うんですよ。『ブラクロ』も近いものがあるのかな。そこで前回、虎杖が完全にアウトサイダーになったので、逆に言うと体制側の正悪も反転。完全に悪もんとして認識していいようになったと思います。事態は複雑になってるんだけど、意外と単純になった側面もある。クズが敵。
 釘崎の「おらこんな村イヤだ」のエピソードでもそうだったけど、芥見先生、この手の村社会、家社会への嫌悪感がすごい。釘崎上京回のときに「ここまでやったらリアリティねぇよ」みたいな意見もあったっぽいんですが、それと同系統の極端なまでデフォルメが今回もされてたと思います。今回はそれが特に1人のキャラクターに集約されるので分かりやすさがある。赤飯のくだりとか世界を恨むしかないみたいな絶望感あったじゃないですか。それに比べると多少は気が楽、な面もある。どっちが楽かという話ではなく。
 んで、久々の虎杖。禪院家がクソだと見せられた直後にお兄ちゃん(自称)と仲良くしてる虎杖が出てくるのでおかしい。家族とはw
 正悪反転してことで話が単純化した面もあって、そこが今後の指針として分かりやすいんですが、唯一分かりにくいのが乙骨の存在であって、ここらへんの他キャラと一線を画すバランスが熱い。

 感想一通り書き終わってから思いついたんですが、先週が休載じゃなかったらこの内容が先週載ってたわけじゃないですか。アニメで真希真依の話をやったタイミングを狙ったんじゃないですかね。今までにもアニメとのシンクロニシティはあったから意図的だと疑ってるんですが。

ONE PIECE

 桃太郎印のきび団子~。ドラえもんがお馴染みになりすぎて出自が桃太郎にあることを忘れがち(今忘れてました)。まぁ、食べたら自動的に言うこと聞いてくれるって部分はドラえもんの要素あるとも思いますけどね。
 そんな玉。玉の活躍という意味でかなり納得のいく内容だったとは思います。前回、数の差が絶望的みたいな話をやってたけど、その数を操作するのが玉の能力。もちろん玉が1人で頑張った程度じゃ戦況が覆るとは思いませんが、そこらへんのそこそこ強い人よりも活躍したのは間違いない。
 フランキー将軍。フランキーまで剣を使い出したのは少し残念。まぁこれがメインウェポンになるとは思いませんが、それにしても剣は多すぎんのよ。本作に限らずバトル漫画に付きまとう問題だと思う。一応ブルックはフェンシングの突き主体ということで差別化はできてると思うんですが、それでもかなり怪しいレベルにはなってるとは思います。

僕のヒーローアカデミア

 轟家。『呪術』の禪院家があれだけ露悪的にクズアピールをしたところでエンデヴァーには勝てないんだよなぁ……というくらい本作はすごい。クズさが突き抜けてる。家の呪い、女性蔑視、人のモノ扱いという点がもう勝てないってレベルまで行っちゃってる。誰もが考えつくアイディアだけど、絶対にやっちゃダメな話、というバランスですかね。個性時代とか関係なくクズです。
 自傷するレベルまで燃えてしまうという設定はすごい面白かった。この設定ならあり得そうな話の中で、ものすごく象徴的。まぁ、何があったところでエンデヴァーはクズ、という結論が揺るがないのは安心感に近い感覚。
 なんだけど、火傷が実は荼毘由来だった、みたいな話になるとしたら、ちょっとガッカリかもしれない。正直今まで轟家に感じていた「闇深すぎだろ……」というオモシロが薄まるというか。荼毘が悪いって話に矮小化されちゃう気もする。まぁ、彼がそうなったのもエンデヴァーが悪いってことは変わらないんですが。とはいえ、話が単純化した印象は拭えないかな。来週また何かあるといいんですが。

ブラッククローバー

 アスタのユナイトは時限設定。5分。まぁ定番ではある。ただ、時間を伸ばす修行をする余裕はなかったという事情があるのでこのベタな設定も飲み込みやすいかな。逆に言うと、実戦経験を経て10分までユナイトできるようになった、とかなっても飲み込みやすい。
 魔神というクソハデな敵と戦うことでアスタが国中の注目を浴びる。『ブラクロ』という作品のかなり根っこの部分の物語が動いた感ありますよね。魔力至上主義の差別をなくす話というのが動いた。アスタを知ってる人は素直に応援し、知らない人は驚く。「行っけぇぇぇ!!」みたいな展開は定番なんですが、この世界においてアスタを応援することはリスクも伴うので、別の感動も生まれてる。
 魔神はシンプルなパワータイプなのでアンチ魔法にとっては格好の餌食。めちゃくちゃ派手で、国中の意識を更新するのに役立ったのも確かなんだけど、今回の活躍を持って「なんだアスタなら楽勝じゃん」とは決してならないバランスに収めてる。痛快ではあるけど、安心はできない。

センターカラー『ウィッチウォッチ』

 カラー扉。かなり魔女に寄った感じですね。まぁ絵的な問題で女性キャラが便利ってのもあるんだろうけど、今回の内容もかなりヒロイン視点だったと思う。次回以降どうなるかは分からないんですが。
 本編。先週も書いたけど、やっぱテレビ的、バラエティ的な笑いの要素が強いと思う。突然差し込まれるインタビューパートとか完全にそうでしょ。正直テレビ的な笑いはあまり求めてないというか、ちょっと嫌いな節もあるので不安要素ではある。インタビューのぶっ込み自体が嫌いなわけではないんだけど。
 篠原先生の作風もあるし、前回の内容もそうだったので、今回「メッチャライト」が出てきた時点で「この魔法で何かあるぞ……」と身構えてしまうところはあるよね。有名作家ならではの弊害だと思うw いや、身構えられることは織込み済みという可能性もあるけど。下手なミステリー漫画よりも警戒してしまう感じが読書感覚として新鮮w
 んで、メッチャライト。重さだけでなくキャラも軽くなる。つまりチャラくなる。メッ「チャラ」イト。正直キャラが軽くなるのは意味が違いすぎるので無理があると思うんだけど、この「うまいこと言ったった」感はさすがだと思います。チャラの件を直接、説明的にツッコまないあたりも好みです。これも有名作家ならではの自信というか、信頼もあるのかな。
 うまいこと言ったった感が凄まじいんですが、個人的にはここでツッコミが第三者にスイッチした部分がすごい良かった。この感じの笑いはめちゃくちゃ好み。 “ねえさっきから何言ってるんですか?” とかホント良かった。こういう事情を知らない人が突然ツッコミの大役を任されるみたいな展開に弱いというか、ほとんど性癖に近いレベル。
 反動で重くなる。この時点でオチが予想できるし、ここはあえて期待通りにしたと思うんですが、細かいことを言うならあの最後の言動は「重い」じゃなくて「暗い」だと思う。まぁ、軽いはチャラいの意味だから別に間違ってはないんだけど、「重い」から想像する内容とは少しだけズレがあるというか。まぁ、小理屈こねてくるタイプの作品なのでこっちもこねたくなる。

Dr.STONE

 やべぇ、ヘキの字出すのめんどくさそう……と思ったら劈開面すぐに出た。それなりに一般的な言葉だったらしい。知らなかったよ。
 ダイヤ電池のブレイクスルーが劈開面にあるってのは面白かったんだけど(理解してるかは怪しいですw)、本話のラストでゼノがドヤってくる感じは正直それほどかっこよくなかった。というか「これがホントの劈開面!」みたいな親父臭さも感じたかな。別に科学関係ないのよ。
 あと、メタ的なことを根拠に意地悪な見方をすると、スイカが敵を助けた件、これはどう考えてもこのときの恩が後に返ってくる話になるので、その件を捕まえてゼノがドヤってくるのがショボく見える。軍隊蟻香水からの敵がクモにやられて究極の2択、の部分は普通に面白かったんですが。こういうおとぎ話チックな感じ好きです。まぁ、セクシーポーズ取りながら倒れるのには笑ってしまったんですが。

『逃げ上手の若君』

 コラム。武士道のくだりが面白かった。鎌倉時代にはまだ武士道が存在しておらず、「兵の道」がのちに武士道となったらしい。これ以前の時代で武士道ってセリフが出てきたら歴史考証的にはアウトってわけですね。武士道なんて普遍的なイメージだったが違うのか……。
 本編。今週も若君が愛でられる。完全にそういう扱いがお馴染みになってますね。いや、まだギャグ的な扱いにしかなってないから、みたいな認識も可能ですが。
 諏訪大社。よく知らんけどそんなすごいところだったのか。聖地巡礼とかになりそう……とか思ったが、そもそも本来の意味の聖地でしたね。ややこしい。
 諏訪明神マジヤベェの件。実はエキストラでずっこけるけど、一応募集したら付き合ってくれる程度には慕われてるのですね。ギャグではあるけどマジですごい。てか、雨を晴れにした件とか特にトリックが語られてないのであれはマジモンの神パワーってことなんですかね。普通にすごすぎる。何か戦略的に使えるんじゃないかしら。けど、それは漫画的にいいのか、とかは気になる。

センターカラー『マッシュル-MASHLE-』

 今週も先輩のこと「まさか裏切るのでは」とか少し疑ってしまった。マジごめん。急にもったいぶった感じになるから何かあるのかと身構えてしまった。あと、微妙に表情が乏しくて何考えてるか分からない(ようにも見える)。
 んで、普通に良い人。クリリンのことか要員でしたね。それを既存の友達ではなく外部の新キャラに委託するのは少しだけアレ。まぁ、世界のマッシュへの理解が変わりつつあるというエピソードなので、それほど違和感なかったのも事実ですが。
 からのプロテインドリンク。 “まさか…” と総ツッコミしてたけど、この世界の住人そんなに筋肉のこと詳しくないでしょw 笑ったけど、「そんなのもあるのか」的な驚きの笑いでした。ちゃんと “豆を粉末にしてタンパク質を流し込めるようにしてます” とこの世界におけるプロテインドリンクの説明を入れてるのが良い。さすがに市販はされてないw
  “僕より強い人見たことないんですけど” 。かっこいいっちゃかっこいいんだけど、厳密に言うとマッシュより強い人に会ったことあるのでちょっと嘘だと思う。全力バトルして完敗みたいなのはないかもしれないけど「見たことない」は言い過ぎじゃないかな。

『アイテルシー』

 恐怖の涙かと思ったら嬉し泣き。定番っちゃ定番なんですが、口を塞いでたのが効果的で面白かった。からのコートの下に既に着てるのも良い。
 しかし解釈違い。犯人の好みを完全に把握してなかった相生側の手落ちという気もするんですが、おそらく犯人としては「着せる」「支配する」という部分が大事だとも思うので、そもそもすれ違う運命にあったのかもしれませんね。SMでSの人が本当にいじめて屈服させたいのは別のS、というのと似てるのではないか。ノリノリでぶたれるのを望むMはお呼びでないみたいな。
 被害者女性を救う。男性犯人に対しては変態的な側面が出てしまうけど、逆の属性のキャラに対しては聖母になる。めちゃくちゃな言動をしてるようだけど、彼女の中では一貫した行動になってて面白いと思います。

『夜桜さんちの大作戦』

 女性→女性の救済の抱擁。珍しい要素が2作連続するので笑った。話も、漫画のジャンルも2人のキャラクターも全然違うんだけど、今週の一番の見せ場は抱擁、という部分が一致してて面白い。
 長女の本気モード。すべてを包み込んで無力化する。分かったようで実は分からないんだけどまぁ何となく分かった気はする、というバランス。先週も書いたけど、それが2人のキャラクターとマッチしてるのが面白いですね。そこに今週は敵側が自らの肌が焼けてしまうほどの暴走をし、それを長女が止めて勝利する、という見事な決着がつく。この熱暴走的な話は今週の『ヒロアカ』的でもありますね。二刃が轟家にいたらあんな悲劇は起きなかったのにw
 今週もアイさんは可愛かったです。あと、今更すぎるんですが、アイさんって藍色のアイさんなのね。色モチーフがよく分かってなかったんですが、突然気づいた。節穴かよ。

センターカラー『SAKAMOTO DAYS』

 スーパーボール爆弾が超かっこいい。跳弾という要素は『アンデッド』のビリー(旧)もやってたけど、本作は投げるというアクションが起点になっててそこがクールで良い。背後にいる坂本をノールックで爆破するくだりとか最高でした。
 からの酔拳酔拳の弱点は頭ぐわんぐわん。頭掴んで殴るとか頭突きしてくると思ったらぐわんぐわんなので笑ったわ。意外だけど説得力の塊w まぁ、よく考えると基礎的な部分で勝ってたというだけの話なので勝敗のロジックとしてはそれほど面白くはないんですが、頭ぐわんぐわんの破壊力がすごい。絶対に真似しちゃダメだよ。
 坂本本気モードでエンド。メガネにヒビが入ったのでメガネを捨てる。敵は “なんだ今の… 殺気…!?” でグラサンが透ける。その前の坂本の顔面にワンパン決める場面では互いのメガネが反射して相手の顔が映る。これでもかとメガネ演出をぶち込んでくるので驚く。めっちゃメガネで遊ぶやん。

『破壊神マグちゃん』

 新たな邪神。違います。その件は本当に反省してます。邪神じゃないです。
 サイズが今までと比べて破格で、「これは邪神じゃなくてもヤバいだろう」と思わされる。この思わされる点が重要というか、このハッタリこそが彼のキャラクターの本質。蓋を開けてみればウニ助と対になるような存在でしたね。自己評価が低すぎるウニと、自分をとにかく大きく見せたいカニ。それぞれ唯歌とキョーちゃんとペアになるという意味でも収まりが良かったと思います。唯歌のときと同じで、キョーちゃんが元々持ってた資質(オカルト好き)が大きく見られたい願望にフィットした形。今回はその上、彼女の探求心、もしくは愛情が実を結んで仲良しになる。努力が報われる話になっててかなり感動的だったと思います。キョーちゃんがかなり全うな推理を披露することになる。単純に「あのときのアレが実は」というオモシロもあるし、それがキョーちゃんのキャラクターに即してて非常に良かった。謎を解けたキッカケはオカルト好きとして虐げられてきた自身の経験によるってのも感動的よね。やはりメガネは最後に勝つ……(何の話だ)。
 ウニ助もそうだったけど、本気出したら普通に超すごいし、何ならナプタくんの数倍厄介そう、みたいな感じはありますね。まぁそれが一般の少女との交流によって平穏が訪れたんだから泣けます(そんな大げさな話ではない)。

『あやかしトライアングル』

 芥の連呼がすごい。たまに芥見先生がディスられるのかと錯覚する。てか、ゴミって読むんですね。勉強になったわ。芥見とか芥川ってとんでもない名前やんけ。
 回想。そんなに画楽のこと掘り下げるとは少し意外でした。まぁサクサク終わったから良かったんですが。
 そんな先代巫女との恋模様。おねショタやんけ! とか思ったけど巫女も若いのでそうでもなかった。単純に人生経験が豊富で余裕があるように感じられただけか。いや、歴代の巫女の記憶を継承してると考えたらそれこそのじゃロリみたいなキャラでもおかしくない設定のかな。
 そんな記憶の継承。結構すごいことというか、生まれたときから継承してるならいいけど、後天的に覚醒するんだとちょっと複雑。それまでの人格がなくなりはしないけどかなり薄まるわけじゃないですか。主人格として残るとはいえ。すずがすずでなくなってしまう的なハラハラはちょっとあると思います。画楽とくっついちゃうかも、以前の話として。
 んで、水害の生贄で死別。シロガネも水害関連であれはいつの話だったか忘れましたが、別だよね? もっと最近だった気が。まぁとはいえ、わざわざ水害で、水に沈めたってのは意図的に共通項を作ったんだと思います。
 割と続きが気になる引きなんですが、次回は買い物! とめちゃくちゃのんきな予告が書かれてるのでちょっと笑いました。温度差。

『僕とロボコ』

 バレンタイン回。バレンタイン当日に学校があるらしいので2021年ではない(どうでもいい読み込み)。
 チョコもらえない同盟とか、インセル的なノリはまぁこの手のコメディだと定番っちゃ定番なんだけど、ぶっちゃけ「こいつらチョコもらえるアテあるじゃん」となるので若干の茶番感もある。しかも、まどかちゅわんとは別にそれぞれチョコくれそうな人がいるんだからすごい。めちゃくちゃモテるやん、というか本作こんなに女性キャラ多かったかw

『灼熱のニライカナイ

 ムーンサルトキックかっこよすぎて笑った。着地が良いのよ。三点着地だ。俺ちゃんじゃなくても拍手しちゃうね。
 海が割れる。海が割れることで神殿直行。この展開はしびれた。ぶっちゃけ2カ所で物語が同時に進行すると、常にどちらかの話が停止するわけで焦れったい側面もあったんですが、その2点が一気に繋がる。そも話的な盛り上がり、絵的な盛り上がり、アクション的な盛り上がりを持って2点が結ばれる。高揚感しかないです。マジちょっと見事すぎるでしょ。
 先週は「その足『アンデッド』みたいだなw」とか言ってたんですが、今週シンデレラのたとえが出てくる。普通にうまいというか、オシャレで唸りました。言われてみればですわ。足を切ってはめてる時点でシンデレラもクソもないんだけど、本当は怖いグリム童話的な観点で言えば足を切るというワンクッションすら収まりがいい。

『アンデッドアンラック』

 『灼熱』の直後に本作来たので笑う。しかもちょうどリップがメインにいる開幕なのですごいw
 本編。不死&不治、この場限りのチームアップ!!というアゲが先週のラストだったんですが、蓋を開けてみれば今週のラストもまったく同じ。正直今週の内容、リップがチンタラしすぎというか、ウジウジ悩みすぎて話の進行が遅い、停滞してる。本作にしては、ですけど。なんでやねん、省エネしてんじゃねぇよ、とか思ったら来週表紙なのね。巻頭カラーで「いざオータム戦!!」というアゲをやりたかったわけだ。「やべっ ちょっと時間余っちゃった……」みたいな状態だったのでしょう。そう考えるとちょっと微笑ましいというか、愛おしい。

『仄見える少年』

 「まだるっこしい」派の人だ、とかどうでもいいこと思った。
 近藤さん何すんのかと思ったらワンコ出してきた。マジ和む。ブリーダーチームだったのですね。バトル的な活躍をする前に一旦可愛いアピールしてきたので笑いました。グッボーイ。
 今度は近藤さんが可愛いアピール……と思ったら今週のホラーパート。そこからちゃんと研真が活躍するのが良かったですね。新キャラの顔見せで終わらず、既存キャラも頑張る。その活躍ってのも単純な戦闘力自慢ではなく、天狗との絆に由来する謎ときなので、2人のどっちが強いという話にはならない。インフレ的に後出しの方が強い扱いになっちゃうと「じゃあ1人でいいじゃん」となりかねないので良かった。血という視覚情報に基づいた謎解きってのも本作らしくて面白かったです。
 あと、近藤さん脚長すぎません?? とか少し思った。人形化の影響という可能性もあるのかしら。まぁ単純に脚を印象的に見せるためって感じか。

『BUILD KING』

 突然「フォースとは」みたいな説明始まって面食らったんですが、正直言うと面白い。こういうの好き。それこそ『スターウォーズ』のフォースとかでよく見る話なんですが、それをちゃんと大工に落とし込んでるから面白い。何でも無理矢理大工ネタにしちゃう強引さも好きなんですが、今回のビガーはかなり自然だったと思います。まぁ、本作の土台となる設定だからそこのロジックはしっかりしてるのでしょうね。
 からの釘モグラ試験。叩けばクリアって言ってたのに次のコマではKOの話をしていてモヤる。KOしなくても当てればいいんだと思うんだけど、それだと重いハンマーを選ぶ意味がないんですよね。ちょっと話が掴めない感じでちょっとアレ。みんなは当てるだけの中、とんかちだけKOするのかと思ったら、みんな普通にKOしてるので余計に混乱しました。てか、みんな普通にクリアしすぎでしょ。難しい難しいと煽ったくせに何のロジックもなくクリアしていくので拍子抜け。せめてレンガはどうクリアしたのか説明してほしかったな。大工としての才能がどのように発揮されて、それが釘モグラの試験にどう活用されたのか、みたいな話になると思うじゃん。

『高校生家族』

 母が飛び込み。よりによって注目を集める種目なので笑った。目立つという意味においては最高峰なんじゃないかしら。その手があったか! と納得してしまった。いや、結構なスケールの飛び込み台があることにも驚くんですが。
 イルカの飛び込みフォームを目指すも、遠い。関係ない動物出てきて笑ったけど、そのフォームで飛び込むのは危険だよ!! と思ったらちゃんと劇中でも痛がってたので安心。いや安心は違うか。普通に超危険で怒られるか止められるレベルだと思うんだけど、10m だと案外大丈夫だったりするのかな? よく水の硬さがコンクリートになるとか言うじゃないですか(それはもっと高いんだろうけど)。
 からの動物フォーム大喜利。単純な絵としても面白かったんですが、徐々に海に近づいてるので笑いました。言われるまで気づかなかったw

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 2/21は国際母語デー。ジャンプの世界発信についての話。主に翻訳。
 よく言われるけど、描き文字まで翻訳する(こともある)のがすごいですよね。韓国とかタイとかアルファベットじゃない言語の描き文字はデザイン性が高くてかっこいい。まぁ私の知識による偏りもあるんでしょうが、アルファベットだとどうしても文字という側面が強くて、絵という印象が弱くなるというか。『ONE PIECE』の「どん」が「YEAH」に翻訳されてるのはちょっと笑いました。
 吹き出しが縦長だと翻訳した際めちゃくちゃ読みにくい。ジャンプだと最初からそれを想定した作品もあるらしいです。国際色という意味ではやっぱ『ONE PIECE』が最強だと思うんですが、最近の『ONE PIECE』の吹き出しは正方形を通り越して横長の吹き出しが多かったりするので笑える。日本語の段階で横書きになってたりしますよね。横書きって他の漫画だったら「これは英語のセリフです」みたいな意味合いになることが多いんだけど、『ONE PIECE』は特殊。ここまで横書きが当たり前に混ざってる日本の漫画ってかなりレアだと思います。ジャンプ以外は全然漫画読まないので詳しくないですが、たぶんこんな特殊なことやってるのは『ONE PIECE』くらいなんじゃないかしら。横書きのセリフ、意外なほど普通に読めるからすごいですね。たぶん工夫してるんだと思う。むしろ、横長の吹き出しに縦書きのセリフを入れて改行が多くなってて読みにくい、みたいな方が多い印象。

次号予告

 『アンデッド』が表紙と巻頭。1周年だそうです。じゃあ再来週は『マッシュル』かな。
 『アンデッド』にちなんで予告ページが「UN○○」大喜利になってて楽しい。楽しいんだけど、ちょっと今後の『アンデッド』と事故ってないか少し心配にはなる。アンリミテッド、ユニークあたり、めちゃくちゃ強そうw

目次

 ジャンプSBS。『ブラクロ』のユノ、7話で死ぬ予定だったらしくて衝撃。7話と具体的な数字が出てるのも興味深いですね。たまに出てくる親友でありライバル、というキャラクターになって良かったなぁ。『ブラクロ』の魅力だと思う。

ボイルの派手なバトルを描くのは楽しいです。ちなみに彼の爆弾の配合は適当です
(『SAKAMOTO DAYS』)

 よい子は真似しないでね、のためのウソ配合w

好きなキャラ描いてお祝いしただけなのに尾田先生からお返しが…!粋すぎる!!
(『ブラッククローバー』)

 えっ、こないのだ表紙のこと? だとしたら田畠先生以外、てか全員に返したってことなのかしら。すごすぎてもはやワケが分からないw いや、田畠先生しかコメントしてないのがおかしいので、また別の案件なのかしら。

宮崎先生、ネタに使って頂きありがとうございます。好きなキャラはモツオです
(『破壊神マグちゃん』)

 「好きな○○は××です」という上木先生テンプレが便利すぎる。

愛読者アンケート

 新連載について。絵柄についての質問の選択肢に『HUNTER×HUNTER』に出てきそう、が欲しかった。
 定額制サービスについて。金払って利用してるもの。私はネットフリックスとディズニープラスなんですが、後者が選択肢にない。マジかよ。一応有名な奴じゃないか。『ワンダビジョン』どうやって観るんだよ。
 お小遣い。金額と、昨年に比べて漫画に使う額が増えたかどうか。まだ今年始まったばかりなので難しいと思うんですが、私は特に変わらないです。変わったとしても単行本数冊くらいの差じゃないかなぁ。

総括

 今週もやや遅かったでござる。スタートがおせぇ。んで、焦って書くのでトータルとしては短めでした。まぁこれは朗報か。早く終わらなかった意味ないですね。

 今週のベスト作品。これはもう新連載よ。断トツ。

 今週のベストコマ。『SAKAMOTO』のスーパーボール爆弾かな。背後の坂本に当てるコマ。あの軌道を1枚の絵で見せるっていうのは漫画と相性がいいというか、漫画的な表現とも言えそうですよね。アニメ化したら失われるかっこよさ、気持ちよさだと思う。

 最後に今週のベストキャラ。こちら。

  • 小深山桔梗 『破壊神マグちゃん』
    • たぶん個人的にああいう話に弱いってことなんだと思うけど、めちゃくちゃ感動してしまった。何なら泣きそうだったくらい。キョーちゃんが頑張って、それに相応しい形で報われる、幸せになってくれて良かったなぁ……としみじみ。日陰者が頑張るみたいなところが刺さったのかしら。ちょっと自分でもはっきりとは分からないです。

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