北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年25号の感想

 モンハンのアプデが来るよー。虫棒強化するかめっちゃ強い新武器ちょうだい。夜凪景の期間が長すぎる。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in 英語。『ウィッチウォッチ』ニコ。 『ONE PIECE』か『SAKAMOTO』だと思った。意外だ。
 セリフは完全に『SKET DANCE』でしたね。

表紙

 『夜桜さんち』。周年とかではなく表紙ってのはめでたさが増す。

読者プレゼント

 生類憐れみの令。さすがに虫とか貝は範囲外だろ。雑すぎんだよ、と一応調べたら普通に範囲内だったので土下座。綱吉張り切りすぎ……。

巻頭カラー『夜桜さんちの大作戦』

 兄妹総出でバトル。ただし太陽がフラフラなので開花はナシ。これはちょっと考えてなかったけど、納得度が高くて良い。全員同時に開花攻撃しても楽勝じゃないとちょっと問題があるんだけど、それだと話的に盛り上がりに欠ける。そこをうまく埋めるロジックだったと思います。
 前半やった兄妹コンボを今後は太陽を軸に再び展開。そして、本当の狙いは根っこの部分にあって、それが母の遺体。糸技に付き合ってきた太陽だからこそ気づけて、守るチカラでその糸を断つ。前から本作は理屈を重視するタイプのバトル展開だとは思ってたけど、作品的に大勝負と言える今回はまたすごかったですね。見事だったと思います。皮下が糸を使うってのは夜桜長男的でもあり、女性と常に繋がっているというのは太陽的でもあって、夜桜兄妹と鏡写しの存在になってるのも面白かった。もちろん人間大樹になった件もそうだし。

『呪術廻戦』

 1ページ目の “笑止” “千万” 、左右対称で双子であることを強調するオープニングが見事ですわ。その後も懲罰房でのコマの周囲を覆うような吹き出しとかキレキレ。この吹き出し込みの絵作りはアニメ化不可能ですね。まぁ、5.1chとかの音響で再現することはできるかもしれんがw
 んで、双子。ぶっちゃけ、神コロ様かよ、とか思ったし、呪術では双子は同一人物とか知ったこっちゃないし、真依の犠牲の上で勝ってもそれは敗北なのでアレな印象もある。てか、海辺でのイメージ世界ってのが個人的に乗れないってのが第一。とはいえ、懲罰房での処刑方法が双子のこれまでを考えるとドラマチックだし、先週メガネを失ったこととも通じてて面白い。そして何より、ラストの見開きだよなぁ。最初に目に入る “来い!!! 出来損ない!!!”吹き出しが斜めに傾いてることで違和感、そしてあっけなさすぎる真希の後ろ姿、からの頭チョンパでザマァ。かっけぇ。中段の鳥もやべぇ。
 あと、冒頭の場面で天与呪縛のことをディスってたのに終盤になると “忘れるよう努めたあの” “恐怖” とか言っちゃうのが痛快ですね。めっちゃ苦手意識持ってんじゃんw

僕のヒーローアカデミア

 あの手投げミサイルみたいな奴かっこいいよね。『進撃の巨人』でも観た(アニメ派)。
 んで、オールマイト。フィジカル的には凡人だけど、それでも元No.1ヒーローは伊達じゃない。『ONE PIECE』でいう覇王色の場面。いや、あのシャンクスが眼力だけで海王類を退治したのかっこよかったのに、後々から「実はあれは」と身も蓋もない説明が入ったの正直どうかとも思うのですが。オールマイトは別にいいです。ここに彼に残された個性が発動して雑魚を追い払った、とか説明が加わったらなんかガッカリじゃないですか。そういう。
 遠距離戦。相手が見えないレベルの遠距離なので情報収集、情報処理の精度も勝敗に関わってくる。すごい面白かったです。少年漫画のバトルだとなかなか描かれないタイプ。まぁ、煙幕とスパイダーセンスとかこの手の勝負で強すぎる武器なのでちょっと相手が可哀想になってくる気もしなくもない。逆に言うと学生のデクが格上相手に勝てる根拠としてはとても良い。
  “遅いくらいです…!” のくだり、超良かった。いつ終わるかハッキリしない連載を追ってるとついいつまでも続くものだという認識になりがちなんだけど、もう終わりはすぐそこまで来てる、と痛感させられる。もちろんそんな簡単に情報を聞き出せるかも分からないので、そうサクサクとラスボス戦に行くかは分からないのですが。

ブラッククローバー

 巻頭からバトル漫画が連続しすぎててヤバい。特濃。まぁ、『夜桜さんち』は例外として、今のジャンプのトップ層がどれもバトル漫画なので必然といえば必然か。にしても、今週はどれも濃かった。よりによって最後が『ブラクロ』のヤンキー回w
 マグナの根性。今週、バトル的に展開はあるけど、そのロジックはすべて先週までの話で説明がつく。何か新しい仕掛けをしてくるわけではない。マグナの計画はすべて明かした状態で、誰が見ても納得してしまうようなオチがやってくる。半分こしてもダンテが強いってロジックがあってそもそも見事だったんですが、そりゃいつかはガス欠になるよね。マグナがクソエリート相手に勝つってだけでも痛快なのに、よりによってエリートが初めて魔力を失って心底絶望する、という気持ちよすぎるオチ。ユナイト(違うか)を解除するのでビジュアル的にも分かりやすい変化があるってのも良い。上裸で不安げに、それでもマグナのことを見下す角度で呆気にとられてるのがマジ痛快の極み。
 からのクロスカウンター。クロスカウンターは上の腕の方が威力が4倍になるって『あしたのジョー』で習ったんですが、あの絵を見ると下の腕の方が強そうに見えるから不思議。いや、てか、普通に腕が直線になる下の方が強い気がしてきた。丹下のおっさんに長年だまされてたのか……?
 あと、マグナの勝利を因縁の2人が見届けるってのも熱いし、中盤の回想明けの殴り合いがサイレントになる演出もかっこよかったなぁ。やっぱ『ブラクロ』良いわ。めちゃくちゃ良い。

Dr.STONE

 石化する前は「石化しても助かるか分からない」みたいな扱いだったのにみんな当たり前に、何の疑問もなく復活するんですねーとか思ってたらちゃんとその話になった。しかも思ってたより壮大な話。まさか今のジャンプで「ドラゴンボールで生き返ぇる」的なシステムを手にするのが本作だったとは。まぁ、『呪術』も死んだ人何度か生き返ってるか。
 そのフリとしてカセキのくだりがあるのとかとても良かったと思います。復活駅の安定供給ができたら温泉感覚で石化するのもアリかもね、とか思ってたらラストにはもっと壮大な話になったので自分のみみっちい発想に情けなくなりましたw

『逃げ上手の若君』

 本作に「二刀使い」って言われるといやらしい意味を連想してしまう。そういう作品だから仕方ないです(仕方なくない)(いや仕方ないかも……と不安になってきた、特に今週)。
 そんなりょ……じゃなくて二刀使い。ものすごい肩透かしな感じで和解。強敵が仲間になるかも、というワクワクはあるけど、同時に今の仲間より強い人を仲間にすることで上位互換的な印象も出てしまうというか。まぁ、一応戦闘がメインではなく教える方っぽいんだけど。てか、『暗殺教室』だね。

センターカラー『ウィッチウォッチ』

 1巻表紙がクドいくらいの美少女押しなのでちょっと笑った。そんな作品じゃねぇだろw いや、まぁギャグ顔とかも入ってるけど。
 猫のデザインがすごい独特。フォルムが人間っぽいというか、映画『キャッツ』みたいな不気味さある……と思ったらホントに人間なのでビビった。えっ、計算したデザインなのだとしたらめちゃくちゃすごくない? 感動。
 トゥンクギャグは生理的に大好きなので困った(困らない)。ただ、最初のトゥンクは全然トゥンクタイミングではなかったと思うの。せっかくのオモシロトゥンクがもったいなかった気もする。まぁ、そっから徐々に天丼が加速していくという話なのであれくらいがちょうどいいのかもしれない。
 猫だから触られるのが嫌い。からのトゥンクだから触られるのが気持ちいい、と思ったら「虎だからや」とオチがつくのも笑った。これは納得ですわ。いや、虎なら撫でられてもokって理屈はないんだけどw
 今時でかいリボンつけててすごいな……と思ったらあれ髪型なのね。最後に気づいた。髪であんなの作れるんだ。やば、すげぇ。

『高校生家族』

 今度はテニス部。ただ、今週はかなりギャグ寄り。ギャグが主軸のスポーツ回という感じ。プレイヤーの実力によって変わるんですかね。
 特に前半、初心者同士の試合展開というのがめちゃくちゃリアルなので笑った。スポーツ漫画で見たことないタイプの展開なので最高。「確実性を取る」とかめっちゃあるあるだわw あと「上からサーブ」とかガチりすぎてない感じが出ててすごい好き。
 漫画的には分かるけど、サックスとブブゼラを聞き間違えるって結構失礼な話でもありますね。あと、急にキレる竹林くんは笑った。キャラの関係性の蓄積があるからこそのああいう突発的なギャグ好き。

『マッシュル-MASHLE-』

 最強対決はお預け。代わりに強敵だった人との共闘。熱い展開ではあるけど、敵がものすごい雑な感じですね。『ヒロアカ』の脳無とかもそうなんだけど、あまりにキャラクターがなさすぎて「コイツはいくら強くても面白くない」って少しなる。エンデヴァーが必死の戦いするときとか。ごめんやで。
  “心は女だったのか どっちか迷ってたんだ ずっと” は爆笑した。超良い。今時オカマキャラってどうなの、とか思ってたけど、新時代感ある扱いになってて見事ですわ。ちょっと『ドラクエ11』のシルビアにも感じたけど、やりようによっては今も全然いけるキャラなのね。ボケとツッコミとして見て面白い場面でもあるけど、 “迷ってたんだ” は普通に優しい視点。

『アオのハコ』

 本格バド回!! と思ったけど、あくまでも感情の発露としてバドのシーンが、それも一枚絵主体で描かれてるだけであって、特別スポーツ描写として魅力的ではなかった。というか、私が理屈を求めすぎてるだけなのかもしれない。偏狭的なのも分かるけど、勝負事だったら理屈が欲しくなっちゃう。
 針生先輩の方はやっぱ好きかも、という感じは先週までの描写、表情の感じから察せられたことなので「だよねー」という納得があって好き。まぁ、これもまだ含みがあるだけで「リスペクトしてるだけです」とかなってもおかしくはないんだけど。とはいえ、千夏先輩モテないのはおかしい話なのでたまたま誰からも狙われてない、誰も具体的な行動には移してないだけで主人公ラッキーだったね、みたいなオチには少し都合の良さも感じてしまう。まぁ、漠然とモテてるのは明白で、その他人が彼女に好意を向けていることにダメージを受けてしまうことの人間としての情けない心理を描く上で、あくまで代表例として針生が出てきただけなのかもしれない。その場合は針生自体がどうこうってのはそれほど重要ではない。

『SAKAMOTO DAYS』

 『アオのハコ』直後に鹿の頭した鹿島さんが出てくるの面白い。猪の頭の猪股さんにも出てきてほしい……が、猪の頭という時点でまた別の意味が生じてしまうから困った。
 扉(?)で階層の説明かと思ったら『死亡遊戯』展開になったでござる。厳密に言うと、上と下それぞれが向かい合うように移動して合流するのがゴールなのでちょっと違うんだけど。じゃあ『アイスクライマー』か!!(もっと違う)
 ロッカーにハマる坂本。今までの活躍を考えたらロッカー破壊して出てくるの簡単でしょ。ちょっと都合を感じる。まぁ、シンが動き出したので楽観視してるのかもしれないけど。
 逆さまになる薬。『テネット』だ……。まぁ、実際の『テネット』はもっと意味不明なので、本作のはあくまでも小手先の漫画ギミックって感じね。むしろその後の坂本に発症した方が本題で、そこに向けた布石という感じ。
 ただ、その坂本に発症したのが『アンデッド』の不真実とよく似てるので少しアレ。そもそも「敵を殴る」が「シンを殴る」に変換されるのがよく分からないよね。逆って何やねん、という。人間の行動、心理って単純な二者択一ではない。様々な要素が重なり合った上での判断なので「反対はこう」と一言では表せない。『アンデッド』も少し気になったけど、あっちはもう少し理屈を詰めてるイメージ。

センターカラー『Bad Tripper』踊場ゆう

 読切。『MY LITTLE MARS』で大好評だったらしい。ちょっと関係ない話になりますが、以前グーグルでエゴサーチしたことがあって、そのときサジェストというか「こちらでも検索」みたいな候補に「MY LITTLE MARS 北区」と出てきた。別に激賞した記憶もないからなんでウチで検索する人が多かったのか謎なんですが。いや、別につまんなかったわけでもないです。タイトル聞いたら結構細かく思い出せるくらいは印象的な作品だったし。しかし、なぜそんな検索が、という。
 本編。都市伝説的な怪奇現象、クローズドサークル的な殺人ミステリー、そこに『地獄楽』でも読んだのかなって感じの導入。……と思ったら監視官は同行しないので『地獄楽』ではなかったわ。完結おめでとうございました。てか、デスゲーム的な感じもあるかな。
 あと、乾いた空気の中で異常なことが平然と行われてる感じは『チェンソーマン』っぽくもあるか。効果線の少ない(全然ない)アクションシーンとか特徴的だったと思います。まぁ、記憶頼りでこの感想書いてるので『チェンソーマン』が効果線だらけだったら爆笑なんですけど。
 特別などんでん返し的なハデな展開があるわけじゃないんだけど、各場面の楽しさ、それとステージが次々変わっていくので「この話はどうなるんだ?」とワクワクした。
 中盤で出てきた旅館の客の女性とか良い味わいでしたよね。客ってことっは自殺志願者なのか? 優しさに触れて思いとどまるとか? などといろいろ想像を喚起させられる。からのラストで自分の意志ではなかったと分かって胸糞。あと親子関係とか親戚関係はクソ、と一貫させるのも面白かった、というか最近のジャンプでよく見るなぁこの感じ。今の『呪術』は極端すぎるけど、たぶん「ジャンプってどれも血統主義だろw」みたいな雑指摘を真に受けた作家側からカウンターが出てきてる時期なんだと思う。あと疑似家族ものが世界的に流行ってる(少し古いかも)からその流れもあるかも。
 ハデな展開はないんだけど、細かく面白い。監視カメラ発見のくだりとか好き。バレないように捜査するというお題だったのにめちゃくちゃハデに立ち回る……んだけど、彼の言い分は旅館の客としてめちゃくちゃ全う。奇行と思われても自殺志願者だから案外アリかも、というバランスに感じられて面白かった。監視カメラ発見自体は強キャラムーブとして割とありがちだと思うんだけど、その発見の描写、からのクレーマー的な詰め寄りの意外性が楽しい。
 ピンチかと思ったら “やっぱこんなん持ってたらダメだ” 。正直中二がすぎる場面だと思うんですが、全体的に淡々とした空気なのでそこまで痛々しい的な感じにはなってなかったと思う。けど、かなりギリギリ。
 あとは、読切でネーム(下書き?)状態のコマがあったの珍しいと思ったのと、読切なのにラストに「この感じで連載いけそうじゃないですか?」と色目使ってきたのは好きじゃないです。ちょっと露骨すぎた。たまにジャンプの読切の感想で「面白かったけどこれだと連載狙えない」とかマイナス評価のように言う人いるけど、読切の評価基準に連載可能性とか考えたことないので不思議です。むしろ終わってないことを強調される方がマイナスな気がする。tvアニメ『呪術』の最終回も「全然終わってないじゃん」と少しモヤモヤしたよ。続き知ってるからいいんだけど。まぁ、これは慣れもある。MCUの映画とか観て「なんだよこれ」とは思わないし。
 ということで終わり。最後のモヤモヤは、最後に説明がダラダラと続いてテンションが下がった、というのもあるかな。4ページは長い。それまですごいサクサク進んでたので目立つってのもある。2ページ目(本編1ページ目)の “別に囚人(オレ)はいいとしても 監督官(アンタ)まで死んだら困るもんなぁ” とか異常な詰め込みだったじゃないですか。ルビで2人の設定を説明してどんどん話が進んでいく。最初のあの情報量には驚きました。1コマ目で手錠が解かれる描写が象徴的に入るのも良かったし。
 一応、ラストショットの面会用の穴越しに誕生日ケーキの蝋燭吹き消すのはとても良かったです。そこまでが説明臭い。

センターカラー『僕とロボコ』

 ガチゴリラ死す。ジャンプの死亡ネタが多くて笑った。意外と多種多様なのだな。
  “4話の伏線回収よ” とギャグにしておいてから、裏腹さんのオカルト好きという伏線を回収するのは鮮やかだったと思う。まぁ、あれを伏線と言っていいのかはさておき。
 からの定番ボンドオチも好き。そもそも小学生が死体とご対面する(しかも触れる)って刺激が強すぎてあり得ないと思うんだけど、ラストのボンドのもじもじが好きなので別にいいです。あの絵に描いたようなもじもじ好き。

『アメノフル』

 扉かっけぇなぁオイ!! 何が始まったのか一瞬混乱してしまったよ。そうか、本作急にこういうことしてくるタイプの作品だったのか。見直したというか、油断できねぇな。
 悪人っぽいフリをしてからの “偉すぎじゃない?” という両親。面白いんだけど、『ロボコ』の直後に見るとガチゴリラとモツオのフォロワーに思えてしまうから良くない。
 すんごいどうでもいいけど、「?!」。ジャンプだと「!?」が一般的というか、逆はまず見ないので意外だった。今週で5話だけど、今まで気づかなかった……。てか、別にジャンプ内のルールってわけではないんだね。みんな「!?」を選んでたってだけで。
 圧倒されるが、助けてくれる。ちょっと心変わりしたタイミングが分かりにくいので、なんか都合良く助けてくれたように見えなくもないんですが、じっくり読み返したらまぁそれなりに彼女の心境も想像できた(気がする)ので別にいいか。 “あいつは助けてもらえませんか…” の直後にメガネ演出が入るんですよね。そこで彼女の心に響いた、ということなのでしょう。

『あやかしトライアングル』

 ロシアの幼女のセリフが「カザマキ」と表記されるので、カゼマキじゃなかったのか……とか思った。いや、カゼマキだと思ってたのは言い過ぎだけど、文字面としてしか意識してなかったというか。
 蚕に服を作ってもらう。触手責めっぽく糸責めが出てくるんだけど、蚕の妖怪だと思うと普通にキモいな。てか、触手もそうだけど、あれイケるクチの人すごいわ。普通に苦手意識が勝っちゃう。そして、本作、蚕の妖怪が蚕のキモさをそれほど脱してないデザインだったのでどう受け止めればいいのか悩んでる。可愛いものとして作られてるが私はキモく感じてるのか、普通にキモさが残ってるものとして作られてるのか。
 あと、祭里が何でも「これも行!!」と言い張るのは本作の今後を方向付ける発明だと思った。便利すぎるw

『破壊神マグちゃん』

 ミュスカーの呆れ顔始まり。これはミュスカくんの可愛い堕ちが堪能できる神回確定ですわ(邪神回)。
 ということで、ナプタくんとミュスカくん。邪神界の可愛いロードをひた走るナプタくんを触媒とすることでミュスカくんを完全にこっちの世界に堕落させるという周到な作戦……!
 ミュスカーがツッコミに回ることで彼の可愛いを次々を引き出す。周到。てか、本作そもそも流々ちゃんが意外とツッコミ一辺倒じゃないのが特徴で、その余波でもあるのかな。
  “金があればもうわざわざ自炊しなくていいだろ!!!” は正論系のツッコミに見えるけど、意外とナプタくんの行動原理、ナプタくんの人間堕ちの根幹を指摘する哲学的とすら言えるセリフだと思う。流々ちゃんの具なしカレーを食べるときと同じ話だけど、ナプタくんは自分のために料理をする。料理という行為そのものが目的化してるというか。めちゃくちゃ良い話なんだけど、キョトン顔が可愛いのでずるい。振り回されるミュスカーも可愛いしずるい。
 んで、流々ちゃんが参戦して3人で料理対決。ミュスカー、シリアスな顔してるけど、流々ちゃんに「いあいあ」させたいと思ってるってことですよね。可愛い。
 ミュスカーの料理。萌え袖(にしては長すぎる)で料理するのは無理、というギャグなんだけど、あの袖で食材を触るのは普通に不衛生でちょっと抵抗あるわ。火通すとはいえ。
 流々ちゃんの料理。ミュスカー相手だと振り回す一種のボケ側なんだけど、マグちゃん相手だと途端にツッコミに回るのが良いよね。流々ちゃん単独の魅力もあるけど、やっぱ流々マグの関係性の魅力が尊い
 ミュスカー料理。袖のくだりもそうだったけど、料理を期に完全にポンコツとなり、ボケに転じる。それによって可愛い堕ちの完了とする、みたいなオチだったと思う。そして、ミュスカーを断罪できる流々ちゃんがやっぱり最強キャラであった、というバランス。
 ただ、ミュスカー可愛いペロペロでは終わらず、最後の最後にナプタくんが絡んでくることで改めてツッコミに戻って今回はお開き。あくまでもこのバイキンマン的ポジションをキープ。いや、最後の調律オチは逆バイキンマンなんだけど。
 ミュスカーの料理。定番の料理下手ギャグっぽくなってたけど、ミュスカーの「マグちゃんを破壊神に戻したい」という意図を考えるとあれはあれで大成功とも言えるよね。それをうまく処理する流々ちゃんという不確定要素がやはり最大のネックであった、という話。もちろん料理をうまくやろうとしたことは失敗してるんだけど、ミュスターの大きな目的からはそれほど外れてないというか、示唆に富んだ話だったと思う。
 てか、ナプタくんの「ナプナプ」はちょっと可愛すぎ。

J新世界漫画賞

 前からうっすら感じてたけど、このページ作ってる人、チヌ好きでしょ。例としてチヌが出過ぎ。チヌそれほど主要キャラではないだろ。同士よ。

『灼熱のニライカナイ

 チャコ。悲しい場面かと思ったらチャコが脳天気というスカシとも取れるし、チャコが何も知らないことで悲劇性を強調してるとも取れるんですが、ひょっとしたらチャコはすべて理解していて、理解した上で事実を受け入れたくないから違う話をしてるのではないか。そう見えた。チャコが天真爛漫に笑顔を見せてる場面なんだけど、だからこそ涙を誘う。
 んで、サメ。 “今 何しようとした…?” は素直にめちゃくちゃかっこよかった。チャコを殴られてキレる、ではない。あんまこういう比較しても意味ないんだけど、先週と先々週の『ONE PIECE』マムに感じた残念さを思い出した。殴られてから親心見せてかっこつけてんじゃねぇよ、みたいな。その状況の実力差を考えてもサメよりマムの方が圧倒的に楽勝じゃないですか。
 本作は前から意外とほど真面目に警察要素を強調してくるんだけど、今回もそう。サメの行動原理として警察としての立場が常にあるのが良いよね。そして、警察と同じくらい大事なのがハードボイルド要素で、それがタバコという形で登場。熱い。まぁ、あのかっこいいラストを知ったあとに読み返すと、直前に神室が “放っておいてもあと数分で溺死か…” とご丁寧すぎる前フリを入れるのがちょっとおかしい。

『すたーと・おーばー』吉野マト

 ジャンプショートフロンティア。「『ミーシア』で話題沸騰の新鋭が週刊少年ジャンプに初登場!」と本コーナーにしては説明的なアオリが添えてある。話題沸騰と言われても『ミーシア』を存じないのですが……ってなった。調べたらジャンププラスの読切。とりあえずリンク貼るけど、ブログ書いてる段階では読んでません。話題沸騰とか知らないので寂しい。
shonenjumpplus.com

 本編。女の子とマスコット的な謎生物の奇妙な共同生活。ヒロインのツッコミが「怖い」一辺倒なのが面白かった。あまりにマスコット的で、「どや可愛いでっしゃろ」という圧が強くてちょっとアレな印象もあったんだけど、そこに対して「怖い」なのが面白い。たしかにリアルな感情なのかもしれないけど。まぁ、たしかに『マグちゃん』の方がおかしいわな。
 考えてることと言葉として発することが同じ。たしかに独特の効果が生まれてるとは思うんだけど、漫画としてこれが良いものになってるのかは少し疑問。面白い表現とは思うけど、普通にくどいし。「変わったことやってまっせ面白いでっしゃろ」的な圧が少しうるさい。全体的に淡々とした雰囲気が魅力の作品だと思うので、この小手先感が悪目立ちしちゃう気もする。とはいえ、思ったことをそのまま言っちゃう感じは確かにあるあるな現象だとも思うので、複雑。
 からの屋根裏へ移動して、真相が明らかになって(なったのか?というバランス)終わり。階段を登るくだりの “本格的に弱い…” を期に彼女は謎生物に対して心を開き始める。これがオチを踏まえて読み返すとものすごく腑に落ちますよね。そして、抱き抱えて階段を登るためでついに2人は本格的な交流を達成するというか、ついに結ばれた的な感動がある。
 んで、正体。この感じのオチは実にショートフロンティアっぽい味わいで「これが読みたくて毎週読んでるんだ」という満足感はある。あるのだが、逆に言うと、ショートフロンティアのコーナーも始まってしばらく経ち、作品もかなり蓄積してきたので正直「この感じのオチは前にもあったな」と思ってしまった。ブギーマンの奴とか。事故とも言えるが、オチに向けた周到さとかはあっちの方が上かなぁ、とも思っちゃう。前半が完全に緩いギャグに振り切ってるせいで、最後に急に良い話にシフトチェンジしたじゃないですか。そこで急に説明的なこと言い出すのでちょっと読めちゃうというか、ちょっとショートスパンすぎるので感動が弱いというか。まぁ、前半の緩いギャグは普通に魅力的だったので、あそこを緩さだけにしたのは英断だとも言えるかも。伏線仕込んでドヤ、だとまたちょっと味わい変わっちゃうし。
 最後のわしゃわしゃの顔をこちらに見せなかったのはとても良かったと思う。

『アンデッドアンラック』

 不真実パワーとは別に復活のロジックがあったでござる。なるほど、不真実で妹を殺してしまったこととの合わせ鏡とした、に過ぎなかったのですね。不真実パワーが覚醒するのではなかった。間違った思い込みをして「それは飛躍しすぎだろー」と勝手にモヤってた。バカみたいだ。
 愛の告白で背景ドーンは正直ちょっと笑った。エモ大爆発で良いシーンなのは分かる。アクション的に見せ場であるはずのアンディの活躍をまったく見せないという意外性も楽しい。ただ、発動条件は読者的には既にお馴染みの情報なのであそこまでドヤ感出されても……という感じはあったかもしれない。
 ただ、背景で爆発して、そこで提示された位置関係が次の場面、今週のクライマックスで重要になってくるのはとても良かった。シェンムイという2人だけの場面だったのがそのまま他の3人と絡んだアクションシーンに繋がるんだけど、その連結が非常にスムース。

『アイテルシー』

 左近とのバトル展開……は完全にブラフ。本当の勝負は前回提示された天井ウォーキングの謎解きのさらに向こう側。一度明かされたトリックを逆に利用した次の展開。これは良かった。ミステリー的な快感がアクションシーンになっててとても良い。天に逃げるためのトリックを逆に地に張り付けるために使うというのが意地悪で、非常に溜飲が下がるw(いや別に彼女のこと嫌いじゃないけど)
 この手の怪盗もので定番となってるヘリから下がった梯子に捕まり、警察相手に別れの挨拶、というのを本作はひっくり返す。絶対に逃げられないふたりきりの空間としてヘリを使ったのがうまいですね。事前に “縁や木 オブジェを飛び石で渡って行けば道路には出られる…!” と屋上からの逃亡を説明させることで、「ヘリの高さだったら絶対に逃げられない」と示すのとかめちゃくちゃうまい。

『クーロンズ・ボール・パレード』

 白鳥くんが喧嘩売ってくる。先週の感想でも書いたけど、めっちゃ悪い奴として描かれてるけど、具体的に何か悪いことをしたわけではない。今回もそう。一応気まぐれみたいな説明は入ったけど、正直読者に向けた謎の提示みたいなそういう都合も感じたかな。今回の勝負に何の意味もなさすぎて。まぁ、一応意味のない対決だけど剣だったらそれを糧に成長できる、とロジックを挟んだのは見事だと思うし、剣が負けることで同時に龍堂も負けたことになるのとか効率的な展開でその美しさは感じたんですが。
 そんな謎解き。ほとんど宿題みたいな扱いですね。それが魔球。本作がこんな分かりやすいことをするとは意外でした。いや、一応魔球ではなくカッターらしいんだけど、たぶんあのカッターの仕組みを解明する方向に努力する話になるんだと思う。それはもう完全に『巨人の星』の大リーグボール2号。グラウンドに水まけば勝てる。
 まったくの脱線ですけど、大リーグボール2号、別に消えなくてもあんだけ曲がったら十分すぎるほどに強力だと思う。別に3号生み出さなくても戦えたのでは。魔送球がすごすぎんのよ。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。5/24が建築基準法公布の日ということでお題は「集英社のビルのボツ設計案」。『BUILD KING』ネタ不可避……と思ったけど、特別『BUILD KING』らしいものが思いつかなかったでござる。
 ひまわり戦車さんの「外壁一面に今週のジャンプの表紙」。ネタも面白かったんだけど、描かれてる表紙が『呪術』パロをしてるロボコなので笑った。こういう小ネタ仕込んでくるとはw あとセンターカラーが『マグちゃん』なのも嬉しい。
 星の子ポロンさんの「実は地下三千階」。『メンインブラック』的な実は秘密の世界に繋がってる感好き。それこそジャンプ漫画で出てきかねない。てか、たぶん探せばどっかにあると思う。
 レッドブルームさんの「特に劇場版でよく見るデザイン」。この言い回しが面白いのでネタそのものの魅力が数倍に膨れ上がってると思う。劇場版あるあるってジャイアンばかりが言及されがちだけど……という絶妙なネタ。
 セッドあとむさんの「100人乗せる」。これも言い回しが良くて、「乗せる」なのが良い。シンプルながら元ネタの言い換えであり、それでいて強引さも感じられるニュアンスが生まれてて好き。あと、イラストがアレとして完璧すぎるのも笑った。
 照りさんの「数学の問題集から転用」。集英社の出版物ネタとしてジャンプを持ってこない意外性。点Pが等速度で動いてそう、みたいな想像もかき立てられる。
 あぶヒデさんの「どう見てもつくば万博のときの集英社館」。まったく知らなかった。ググってしまったぜぇ……。そのまんまのものが出てきて笑った。

次号予告

 『呪術』が3周年で表紙と巻頭。話のタイミング的に主要キャラ集合みたいな絵がとてもやりづらいと思うんだけど、どうなるんだろう。
 あと『アオのハコ』がセンターカラー。これは普通に人気が出たパターンな気がする。

目次

緩いコメディバトル漫画アメノフル!騙されたと思って読んでみてください! <三大>
(『アメノフル』)

 「緩いコメディバトル漫画」という表現が良い。『マッシュル』『SAKAMOTO』と最近のジャンプに増えてるジャンルだと思うんですよね。まぁ、『SAKAMOTO』はそれほど緩くないかもしれないけど。

映画ヴェノム今から楽しみです。カーネイジの登場ずっと待ってました。
(『僕のヒーローアカデミア』)

 堀越先生の場合はこういうこと言うとコラボポスター描かせられる可能性が出てくるw
 てか、MCUと繋げる匂わせみたいなの懲りずに続けてて、それがどうなるのか気になる。まぁ、そうこうしてるうちにMCUが本格的にマルチバース突入しそうな気もするんですが。とはいえ、『ワンダヴィジョン』があんなだったからなぁ。マルチバースずっこけ展開は『ファーフロムホーム』で既出だよ。

291話「マグナ」が「マグマ」、292話「御前」が「御膳」に。間違い探しみたいな誤植
(『ブラッククローバー』)

 マグマは気づいたけど、御膳! めっちゃ面白いの見逃して悔しい!!

耳の穴がガバガバすぎてどのイヤホンも隙間だらけです。低温が全く聞こえず…
(『逃げ上手の若君』)

 耳穴の型取ってオーダーメイドのイヤーピース作ってくれるサービスがありますね。ただ、今は完全ワイヤレスイヤホンが出てきて、充電ケースに収まらないと話にならないという別の問題があるのか。いつか作りたいと思ってたけど、今も現実的なのだろうか。

二週前の自分のコメント見て泣けた。ゴジラS.Pがあるからがんばれる…!!
(『あやかしトライアングル』)

 矢吹先生がんばって…。私も泣いた。あとペロ2可愛い。受肉して少し悲しい。

39話で南風原の右手描いてしまってました。すみません。コミックで修正します。
(『灼熱のニライカナイ』)

 これは気づいたぜ(間違い探しじゃねぇよ)。

愛読者アンケート

 読切についてと、SNS。主要と思われる6つのアプリについて。youtubeとLINEはSNSという認識が薄かったわ。特に前者はグーグルだろ。ググタスがあるだろ!!(もうない)
 使用状況。ツイッターが頻繁で、youtubeがたまに。LINEは稀に。
 マンガの話題を目にするアプリ。ツイッターのみ。マンガの話題を投稿するのもツイッターのみ。

総括

 火曜深夜更新が遠い。今までよくやってたと思う。偉いぞ。

 今週のベスト作品。『ブラクロ』かなぁ。
 次点は『夜桜さんち』、あと読切の2つ。

 今週のベストコマ。『アメノフル』の扉。

 最後の今週のベストキャラ。こちら。

  • ミュスカー 『破壊神マグちゃん』
    • 完全にこっち側に堕ちたな、という1話でとても良かったと思います。
    • ただ、同時にナプタくんも超可愛いです。ただ、それでも私は流々ちゃんが一番好きだ、と逆説的に感じた回でもありました。とはいえ、今週のといったらやっぱミュスカーよ。

gohomeclub.hatenablog.com