北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2021年41号の感想

 母親に『鬼滅』のアニメ放送事情を説明するのに苦労しました。毎週末やってる奴はネットフリックスでいつでも観れるけど、25日の煉獄さんは観たかったら録画するなりしてください。その続きは来月あたりに始まるけど、ネットフリックスでやるかはまだ分からないです。たぶんやると思うけど、期待はしすぎないで。

背表紙

 ジャンプ名台詞 in エスパニョール。『アオのハコ』より千夏パイセン。UNOが連発してるんですが、1対1みたいな意味らしい。まぁ例によってどんな場面だったかは思い出せません。さすがにバスケな気もするが、彼女がバスケしてる場面がそんなにあったか? みたいな疑問もある。

表紙

 『アンデッド』。3対3で豪華。どうせなら全員出してほしい気もするけど、さすがに多すぎて無理か。あと、それは巻頭カラーの方でやってくれる。

読者プレゼント

 ヤマタノオロチ。タノで「楽(しい)」をぶっ込んでくる豪腕、好きです。イラストに関してはヘビの集合体っぽい印象が強いかな。ヤマタノオロチとしては結構新鮮。
 グッズ紹介としてダジャレがあるんですが、どれも「ヤマタノオロチ」の7文字で遊んでる。まぁ、ダジャレというか母音を揃えてる感じ。それが8種類ちゃんとあるので普通に感心しちゃいました。細かいとこを誤魔化したりせず、しっかり7音揃えてる。その結果どうなるかというと、読み上げた際めちゃくちゃハライチの漫才っぽくなる。

巻頭カラー『アンデッドアンラック』

 トップくん全力疾走。正直ユニフォームはあまりかっこよくなかったと思うけど、UNネタ入れてるのは面白いし、何より不動とのコンビだから全力で走れる、というロジックが良かった。どんなに加速しても不動が止めてくれるから、という安心。ブレーキがあるからこそ一分の迷いもなく走りに集中できる。これは良かったなぁ。感心しちゃった。てか、前回の段階で予想できて然るべきだったかも、というくらいキレイにパズルがハマった感。
 まぁ、地球一周を真正面からやっちゃうあたり危険性も感じるんですが、不動とのコンビ時にのみ成立する超大技なので、と考えればインフレによる何でもアリ感もそれほどないのかな。
 速いのはいいけど、地球一周するスタミナとか大丈夫なの? とか思ったけど、まぁこれは否定の能力が何とかしてくれるってことなのかな。あとはユニフォームがカバーしてくれる。いや、ユニフォームが走ったらそれはもう否定じゃないだろとか思うんだけど、まぁ何となく気を使ってる感はある。
 コンピューターに対して “黙ってろ!!” とシャウトするのも定番で熱いけど、よく考えたら完全に予定通りの行動なのでそんな警告最初から外しておけよ、とは思う。加速の調子によって多少はブレもあるんだろうけど、走る距離と最終的な速度は事前に分かってるんだから残り時間のカウントダウンとか意味ない気がする。
 インフレすぎて大丈夫? の件。地球一周は飲み込めたとしても、光速とか言い出すのでやっぱ気になる。『ONE PIECE』でも散々「それはどうなの」と言われた奴だし。あと、不動が「見て」止めるのだとしたら、光速を越えちゃったら停止させられないですね。まぁ、だとすると、実際は音速を越えたくらいの速度って認識が正しいのかな。ソニックブームっぽいものは出てるので音速突破はたぶん間違いない。
 最高だったのは、アンディのハイタッチ。「やるじゃん」的なハイタッチの割にはグロいことになるのが本作らしくて笑った。
 ただ、アンディは空中、上空にいるので、そこにハイタッチするためにはトップくんは空中からダイブする必要があり、だとすると空中を走る理屈がないとまずいと思う。既にあったっけ? どんなに速く走ってもジャンプしたら空気抵抗で死ぬほど減速しちゃうと思うの。まぁ、それもユニフォームが何とかしてくれたのかな。

Dr.STONE

 アルミニウム作るのに莫大な電気が必要。現実的に可能な発電方法は水力しかない。ここらへん分かりやすくて良いですね。原始的な仕組みは強い。そういう意味では水力発電ってエコってイメージしやすいですね。まぁ実際は施設を作るために大規模な自然破壊が行われるので悩ましい。本作だとそういう心配ないからマジ最強の発電方法と言えるんだろうけど。いや、どうやってダム造るの、とかはあるよ。それは追々。
 んで、水力発電にお誂え向きなのが日本。山と川くらい他にいくらでもあるだろ、と思うんですが、まぁ馴染みの場所のがやりやすいってのは分かる。馴染みの人もいるし。
 クロム、片道切符の件にご立腹。千空が月面で石化しても地球にはゼノが残るから往復のロケット開発もそれほど難しくないというか、全然現実的だと思うので(そもそも片道で行けるレベルに達したのなら)、クロムがあそこまで反発するのは少し疑問だったな。まぁ、無垢だからこそ理想論言いたくなるってのは全然いいんだけど。
 んで、SAIにご教授を願う。何を教わるのかそもそもよく分からないし、SAIが何なら教えられるのかも正直謎でした。ロケット開発に関する知識は特にないでしょ。まぁ、素直に往復ロケット作るのかどうかも怪しいので、今はチンプンカンプンのままでいいのかもしれない。

ONE PIECE

 カイドウによるヤマトへの精神攻撃。DVよりもモラハラの方が深刻な問題、みたいなものを感じる。まぁ、実際のところとしては、『ONE PIECE』で定番の展開をかなり真正面からやってるので「これはルフィ到着の予感じゃない??」とワクワクしたのも事実。ここまでストレートにやるのは逆に意外でした。それだけワノ国が肝いりの章ってことなんだろうなぁ。
 んで、ルフィ到着。ヤマトのヒロイン性が急上昇だったんですが、ただルフィに助けてもらうだけではなく、ルフィと並んで渾身の一撃をカイドウに叩き込む。この活躍ぶり、ルフィとの対等感、めちゃくちゃ良かった。ここまでルフィと対等だったのは100巻の歴史を持つ『ONE PIECE』でも激レア案件なのではないだろうか。
 モモ。カイドウは “その龍は何者だ!!? 名乗れ!!” なのに対し、ヤマトは “まさか……!!” なのが良い。まぁ、よく考えるとカイドウに対して3人寄ってたかって、という構図なのでそれでいいのか感も少しだけある。とはいえなぁ、カイドウ相手にガチンコのタイマンで勝てるイメージが未だにない。どうなるんでしょ。

ONE PIECE学園』小路壮平

 最強よりの出張版。100巻祝いですね。前にも一度くらい読んだことある気がする。かなり面白かった記憶もあるんですが、別のスピンオフだったかもしれない……。いろいろありすぎるのよ。
 いわゆる学パロという奴。新世界中学校となると途端に大阪感出ますね。
 てか、新世界って言ってるのに麦わらの一味は2年前デザインなのね。ナミが完全に初期デザインなので笑ってしまった。懐かしいよ。セーラー服がちょうど初期服を連想させる。いや、よく考えたらフランキーだけ2年後なのかも。ちょっと謎だわ。
 主人公はロー。真面目キャラでツッコミが似合う、という感じだろうか。コビーがスピンオフで重宝がられるのと同じ理屈だと思う。
 そんなローが謎小動物を拾ってしまい大騒動。しょうもない場面で原作コピーの深刻顔が描かれるのは面白い。面白いけど、最強読者には伝わってるのだろうか、とか不安にもなる。いつもはもっと分かりやすいギャグだけど、今回は出張用に『ONE PIECE』カルト度高めにチューニングしてる、とかだったらマジすごいが。
 ローの行動が誤解を呼ぶ。歴代悪役が自身の悪行に基づいた誤解をしてるのが良い。クリーク&クロコダイルの発想が物騒すぎるし、被害のスケールがでかすぎるので笑いました。この感じのギャグめちゃくちゃ良いですね。何だかんだでこういうスピンオフ作品は面白いんだなぁ、と感心しちゃった。
 終わり。麦わらの一味にジンベエがいないのが寂しかったです。最近はもう完全に一味の1人という扱いが当たり前になったと思うんですが、スピンオフには反映されてなかったか……。

『僕とロボコ』

 円ちゅわん、本気で棋士を目指すの巻。これは『ものの歩』パロディ待った無し!! と思ったけど、何をしたら『ものの歩』パロディになるのだろうか……と悩んでしまった。もしも現在連載中だったら『ロボコ』はどういう処理をしたのだろうか。
 悩み相談しておいて、 “でもやっぱり諦める!” とこっちらの回答を無視した、元から決まってたような結論を出すの、単にモヤモヤが残るだけなのでやめてほしい。いや、小学生にそんなこと要求しても仕方ないんだけど。
 んで、説得。ジャンプオタの正しい作法(やりすぎ)として、単行本は初版に限る、というネタは面白いっちゃ面白いんだけど、小学生設定のボンドが言うと、この世界の時空どうなってんだよ、と思わざるを得ない。ここでの初版は「発売直後に買う」の意味だと思うけど、『ダークネス』発売っていつだよ。

センターカラー『ブラッククローバー

 人気投票の結果。ノエル優勝!! これは熱い。バトル漫画で、それも『ブラクロ』のような作品で、女性キャラがトップ。しかも初期から登場する女性キャラ。それも単なる美少女キャラではなく、完全にバトルキャラとしての活躍込みで、というのはかなり異例のことだと思う。単純に今のジャンプ連載陣を考えれば唯一と言って間違いないと思う。細かくは覚えてないけど、投票時期がノエル大活躍してたのかな。そのくらいの事情はありそう。ナハトが初登場で3位ってのもそうだし。
 意外だったのはダンテの4位。人気が出るような悪役ではないと思ってたんですが、これはかなり局所的な人気というか、ある一定の層にぶっ刺さったんだと思うけど、どんな層なんだ。めっちゃ気になる。
 カラー扉。濡れシャツがいやらしい……と思ったけど、これノエルの水魔法ってことでいいのかしら。どちらにしてもノエル優勝記念のデザインってことなのでしょう。まぁ、だとしても濡れシャツ感として一番エロいのはナハトだったと思う。透明感(濡れ透け感)が一番強い。まぁ、下に水着着てないのと、アスタはポーズで体がある程度隠れてるので、ということなのだろう。素肌にワイシャツのナハトに水鉄砲をかける大会がアメリカで行われてそう。まぁ、ストリッパー感でいうと団長が圧倒的だけどね。こないだの番外編でもそんなノリだったし。

 本編。ユノとランギルス。有効打はユノしか考えられないが、溜めに時間がかかるのでランギルスが時間稼ぎ。『ドラゴンボール』におけるラディッツ戦みたいな感じ。ただし、ランギルスは死なない。いや、まだ分かんないか。
 最初の時点でユノは「時間さえあれば」なレベル。なので、今回はランギルスが頑張る話。ランギルスのプルスウルトラ。それを促すかのようにユノが高圧的に煽ってくるのがめちゃくちゃ良かった。アスタとのライバル関係を踏まえた、ユノなりの最大の信頼みたいなものを感じる。
 攻撃的空間魔法で無敵だったランギルスと、風魔法で味方の背中を押すユノ。そして今、ランギルスがユノのために安全な空間を確保する、という話になってるのが最高。ちゃんと敵の魔法も全部セットで成立する、成長の物語になってるから見事ですわ。

『SAKAMOTO DAYS』

 死刑囚の情報収集。ビデオ屋さんすっかり忘れてたわ。てか、出オチみたいな設定という印象だったので当たり前に再登場したのが意外。ただ、映画として情報をお届けという設定が、直後の「一方その頃死刑囚たちは」という漫画的な場面転換と合致するのが面白かった。漫画として場面転換してるようでもあり、あれは坂本たちが観てるビデオと同じ……は言い過ぎだろうけど、感覚としてはかなり近い。
 一方オーダーの皆さん。ぶっちゃけオーダーなら死刑囚にも普通に勝てるだろ、みたいなイメージが未だにあるので、本章結構楽しみだったりします。不安とも言えるけど、さすがに一定の面白さは間違いないだろうと思うので。

『逃げ上手の若君』

 戦の最前線ならぬ最後列。後ろに前進する逃げ戦においてはこっちがむしろ最前線であり、当然危険が高く、そこに率先して参加する若への評価も高くなる。逃げフェチみたいなギャグっぽいキャラクター描写からの、この逃げ戦ロジックが見事で感心してしまいました。
 攻撃スキルはまだ完璧とは言えない若だけど、勝ち戦の残務処理みたいな気持ちになってる相手は志気が下がりまくってて、命の危険に過剰に敏感なので若の実力でも充分。そこに若の逃げ射法、みたいな決め絵のかっこよさも充実してて最高。
 からの麻呂殺し……ではない。 “無能の敵は生かしてこそ役に立つ” の納得度がすごい。特に逃げ戦の最中だったらより効果も増すだろうよ、と激しく納得。今週すごいな。納得の嵐だ。

センターカラー『ウィッチウォッチ』

 カラー前におさらいページ。「25秒でわかる!?」とあるのでホントに時間はかって読んでみたけど、たしかに25秒かからなかったw まぁ、文字だけ急いで読んだから(絵もろくに見てない)、初見の人が25秒かは怪しいけど、ウソはついてない。
 本編。エピローグ。まず、魔女が死ぬ。死に際が意外なほどグロくて良かった。篠原先生ノリノリやん。こういうの好きな人だったのか。ちょっと面食らうレベルだった。つまり良かった。ボロボロに朽ちていく描写は最高だけど、逆に言うと大きくなる(大きさが戻る)方は魔女のワンショットで描いてるだけなので大きさの変化は感じれない。まぁ、こっちはどうでもよかったんだろうな。
 あと、何か大事なことを言おうとして死ぬ。この何を言っていたのかの部分、篠原先生のことだから何かクイズ的な仕掛けになってるんだろうけど、そういうの好きな人は頑張ってみてください。もしくは答えが分かってから読み返すと面白い場面になってるんだと思います。
 ケイゴは元気。都合の良さも感じるというか、「魔女が死んでくれて良かった」的な状況なので喜びづらいって感じか。とはいえ、何とか理屈を通す姿勢は好きです。
 実は母ちゃんの方でした、というのを車椅子の絵一発で分からせる。映画的な印象すらあって好き。てか、たまたまこないだ観た『アイアンマン3』で似たような場面あったんですよね。車椅子を見せるだけで「そういうことか! やばい!!」となる場面。
 どうでもいいけど、私は『ドラクエ』ファンなので、 “ぐふっ” というセリフを見ると「ケイゴくん死んだのかな?」と雑念が湧いてしまった。
 同居オチは完全に予想外なので驚きました。まぁ、たしかに広そうな家ではあったか。もうほとんどシェアハウスだな。

『アオのハコ』

 バスケ部予選開始。試合前、相手チームがこちらについて失礼な話をしていて……という場面には『ハイキュー』を思い出してしまう。面白かったよなぁ。寂しい。
  “大したことないですね” に怒ったり、怒らなかったり、静かに怒ったり。ものすごい細かい感情を丁寧に描いてるのは分かるんだけど、細かい部分を1話のメインテーマにまでぶち上げてるので、ちょっと違和感は言い過ぎだけど、「敵チームにあのくらいのこと言うの普通だろ」みたいな気持ちにはなった。もちろんすれ違ったときに直接言ってくるみたいな感じだったらキレると思うけど、作戦会議で “私がつけば問題ないかと” とか当たり前の内容だよね。
 怒ってはいる、めっちゃ気にしてるけど、気にしてるからこそやる気出る、みたいな姿に「千夏パイセン一生ついてきます!」的なかっこよさを感じるのは分かる。分かるんだけど、この着地のために周囲が「キレて当然」みたいなリアクションを過剰にしてるような気がして、ちょっと不思議な印象だった。チームメイトにモブ感があるというか。

『破壊神マグちゃん』

 ナプタくん、狂乱食堂を開く。メニューがカオスなんだけど、ナプタくんの中では理由のある2品なので笑いながらもちょっと良い話的な印象にもなる。成長したな……みたいな。
 錬がひたすらツッコミに回るのかと思いきや、認めるところは認めてて2人の仲の良さが感じられる。2人とも可愛いやんけ。そして、 “オチが見えてる” が今週のオチに向けた前振りだとは想像もしてませんでした。事前にノスコが出てれば予想もできただろうけど、ノスコ未登場の段階でこのセリフはスルーしてしまうって。それほど違和感のあるセリフじゃないし。
 流々ちゃん。ナプタくんに話しかけるとき膝を負けて目線を低くしてるのが可愛い。優しい……からの貧乏なのでシビア。ギャグっぽいけど、彼女の言い分は至って全うですね。最初が優しさで溢れてるからこそ振り幅でギャグっぽく見える。
 バイト。ここでノスコ登場。やっぱ鏻さんが眷属になる感じだったか。めちゃくちゃ収まりが良い。そして「お鏻」の呼び方が可愛い。
 からのメイド喫茶。ヤドカリも申し訳程度にヘッドドレスしてて可愛い。からの大盛況のくだりが展開早すぎるし、飛躍が大きすぎるし、この雑なモブ描写初めてじゃない?? とか多少の困惑もあったんだけど、納得のオチがつくので良かった。ただ、ナプタくんの「おいしくなーれー」で実際においしくなるのはちょっと納得してしまった。
 借金返済のためツルハシ振ってるオチは完全にギャグなんだけど、イズマくんの住まいを考えれば納得の内容になってるのがすごいですね。ただの『カイジ』パロで終わらないのかよ。

『プロモブ』馬上鷹将

 『ヒロアカ』が急遽お休みなので代原。代原にしちゃ豪華すぎる馬上カムバックなんですが、要するにこれショートフロンティアとして掲載予定だった作品なんだと思う。15ページだし、内容もワンアイディアで突っ走る系で、怒濤のメタ祭りでめちゃくちゃショートフロンティアっぽい。ショートフロンティアを続けてると代原が豪華になる、という副産物があるのね。以前にも、それこそショートフロンティアが始まる頃にも福田先生が代原として掲載されて「いやこれショートフロンティアだろ」ってなったことあった。
 本編。水着扉からの藤子パロで笑った。先週の『ロボコ』が開き直ったかのような『ドラえもん』ネタだったけど、今の作家にとっての藤子作品ってめちゃくちゃ存在感でかいのね。偉大さを感じる。
 んで、漫画と思っていたものは作中で「撮影」される劇中の漫画であり、主人公はプロのモブ役者であるオジサン。要するにこれ、手塚作品でいう「スターシステム」を掘り下げたようなアイディアだと思う。映画(演劇)用語じゃない方のスターシステム
 「こっからリアルです」と一発で示す撮影現場の天井の描写とか素晴らしかったと思います。あの一見して別の世界だと分かる描き込み。ただ、あの漫画がどのように撮影されてるのかの部分に興味引かれたので、そこは堀り下げられなかったので少し残念。吹き出しや擬音が実際に出てくるらしいんだけど、どういう動きなんだろうか。
 からの怒濤の絵柄ギャグ。ワンアイディア勝負なんだけど、漫画の楽しさといては絵柄のオンパレードの方がむしろメインですかね。ネタバラシしてからの方が楽しい、という構成は意外でした。どれも最高に面白いんだけど、おそらくどの作品にも明確な元ネタが設定されてるっぽいんですよね。単なる少女漫画風、コロコロコミック風、だけではなく少女漫画の○○と特定できるようになってると思う。すごい。読切ならではの労力というか。情報量がすごい。『名探偵コナン』をパロディするにしてもそこやる? その顔やります? みたいな楽しさがあって最高でした。あとはやっぱコロコロのくだり。メディアミックスありきで昔の玩具をリバイバルして新たなブームを起こそうとするコロコロ側の狙いが透けて見えるのが最高でした。
 んで、オチ。主演に対する憧れが捨てきれないところに舞い込んできた依頼。ショートフロンティアという枠に感謝だな……という感じなんだけど、実際は『ヒロアカ』の代原なんですよね。これによって急な依頼の説得力が増したという見方もできるんだけど、代原だったら代原用に「○○監督が体調不良らしくて急遽1本撮らないといけないらしくて……」と依頼が来る方が面白かったと思うので、そういう意味では少し残念というか、惜しかった気もする。
 馬上先生の次回作に大沢さんが登場するのは確定事項だと思うけど、過去作だとどうなんだろ。全部に出てたらすごすぎる。さすがに宇宙のとかあるから無理か。

『呪術廻戦』

 説明、からのルール追加。ある意味今回のルールで一番面白いのはこのルール追加のくだりだと思うので、「ゲームのことも忘れないんでね」と話を戻す際にルール追加のイベントを持ってきたのは見事だと思う。そこから主人公サイドが追加したいルールについても話し合われ、次の目標も設定されるし、強キャラの紹介も済ます。説明的な内容だったけど、なかなかワクワクさせてくれる。
 あと、コガネの画面表示がレトロで可愛い。何だっけ、明確に「○○っぽい」と具体例出せる気がするんだけど、私の記憶の検索能力がポンコツで出てこない。たまごっちだともう少し粗いと思うんだよな。

巻中解放区!WEEKLY週ちゃん

 今週は特別編、二色カラースペシャルです。いかにも週ちゃんが扱いそうなテーマだよね、二色カラー。
 んで、二色カラーの内訳。各コーナーの担当者の名前がハッキリ書かれてて面白い。
 昔は二色カラーで漫画掲載されてたという話。昔、『ドラゴンボール』の単行本で雰囲気の違うページがあって不思議がってたら友人に「ここジャンプ掲載時に二色カラーだったんだよ クソだよな」と教わった記憶がある。二色カラーで読むとそりゃ独自の味わいがあった良さもあるんだろうけど、という話。と思ったら作る側もめちゃくちゃ大変だったらしいので笑った。今だと、フルカラーとかにする方が楽だったりするんですかね。外部委託込みで考えると。

センターカラー『高校生家族』

 1周年突破記念。表紙じゃないけどカラー3ページだから許してね、的なことなのでしょう。カラーならではの表現として剃る前の髭の青さが真っ先に出てくるので笑いました。
 本編。1周年だけど、高校生活1年目の2学期。そんな出オチ的に言及して終わるかと思ったら、誕生日という「1年」を強く意識させる内容。この「たった今決めました」みたいな雑な設定嫌いじゃないよ。
 一家全員誕生日ウィーク。予告ドッキリみたいなサプライズかけられる側の技量も問われるハラハラ感も面白かったんだけど、意外とそこにはあまりフォーカスせず(母のターンで少しだけ出る)、迷走しつつも全力で繰り返されるサプライズの内容で笑わせる。ゴメスのターンが好きだわ。すべて勢いで誤魔化されてる感。
 あと、ゾンビのくだりはサプライズかける側の楽しそうな感じが伝わってきて好きです。ライオンで「これからどうすんだ……」的な雰囲気だったけど、意外と4周目でも楽しそうにやり遂げてる。てか、学校がゾンビ化、というのがワクワクする設定で良いよな。ゾンビ発生で学校に籠城するのも楽しいけど、学校内をサバイブする話も面白そう。誰かショートフロンティアあたりでやってほしい。

『マッシュル-MASHLE-』

 vs砂は中断が入ってそのまま終了。先週ラストの攻撃は防がれたけど、その後の拘束もマッシュには効かなかったよ、ということで両者の顔を立てつつフェードアウト、という感じか。
 怒濤の説明。要するに『炎のゴブレット』的なアレだ。もしくは『呪術』の交流会。

『夜桜さんちの大作戦』

 開花の先。スーパーサイヤ人2的なアレ。インフレ早くないか? とも思うけど、そもそも使える人が限られてるのでまぁ大丈夫なのかな。
 長男が対立というよりは暴走する太陽を止めようとしてる感じだったので、試験という体裁としてそれはアリなん? とか思わんでもない。まぁ、前からそのノリはあったか。合格に関しては別にいいし、長男が少しは太陽のことを信用するようになる、という展開も熱い。全力をぶつけ合った直後の和解。定番の良さがある。
 兄弟姉妹の喜びのリアクションが可愛いと思ったらラストに自宅待機組も出てきたので嬉しい。当たり前にアイさんがいる光景、良さしかない……。

『あやかしトライアングル』

 前回の続きなんだけど、矢吹先生は一体何漫画が描きたいのだろう……となる巨大モンスター戦。最高ですわ。本作に限らず、ジャンルの壁を超越するような展開って楽しいよね。こないだ観た映画『シャンチー』でも感じたけど、漫画の連載だとまた違った味わいになる。
 夢の中に閉じ込められたすずを覚醒させるためには祭里の声が必要らしい。これはアレだな、『暗殺教室』のキスシーンを思い出すような感じですね。若も接吻したりするのだろうか……。

『やんけん』渡部開

 読切。ジャンプショートフロンティア。題字が『ごくせん』風で楽しい。先週の段階では何の話かサッパリ分からなかったけど、このタイトルロゴと1ページ目で大体分かる。『やんけん』の「やん」は「ヤンクミ」と誤解する余地もあるけど、ヤンキーです。
 めちゃくちゃ古風なヤンキーが転校してくる。これは定番の展開……からのヤンキーを研究するメガネが現れる。このベタからのメタという展開が良い。実に読切的であり、ショートフロンティア的。『プロモブ』がメタ方向に突き抜けてたから本作がめちゃくちゃ大人しく思えるけど、感覚が麻痺してるだけだよ。
 メガネってだけで嬉しいんですが、その後のヤンキー研究の場面も良かった。 “どこで調達してくるの?” とかたしかに謎だわw
 在来種の方のヤンキーが絡んできて、メガネちゃんが突き飛ばされ、主人公がキレる。実に定番だ。主人公がかっこつける場面が一番おかしい、みたいな捻れが生じてて楽しい。一度ベタという指摘をしてからの本格ヤンキー展開なので「決めゼリフ来たw」みたいなニヤニヤした気持ちになってしまう。
 ヤンキー研究のため、自身の戦闘力は必須、とオチがつく。格闘技の羅列は楽しいんだけど、オチとしてウェイブが出てくるのが意外すぎて笑った。何だろう、マニアックな格闘技なだけでなく、少しだけオモシロの感じもあるんだよな。
 と思ったら、大オチとして「ウェイブの使い手に肩を掴まれるの超怖い」という展開に繋がるので笑った。そして普通にうまい。めちゃくちゃうまいオチでしょこれ。ウェイブならではの展開が用意されてるとは思わなかったし、ウェイブならではの展開なんてものが実在したことが驚きだよw たしかにあれはウェイブの間合い……。あそこで説明がないまま終わるのも良かったし、ウェイブネタと理解しなくても全然笑えるバランスなのも見事だったんじゃないですかね。
 終わり。面白かった。正直言うと最後のウェイブのくだりが一番面白かったので、『やんけん』の基本設定としてどうなんだとか思わんでもないけど、そっちのくだりも充分面白かったです。

『NERU-武芸道行-』

 ウェイブからの本作は味わい深い……。
 矢の捜索からの崖(穴?)越しの対面。ネルは併走してる最中にも情報を読み取っていて、とオチがつく感じは面白かった。ただ、岩肌に矢を突き刺すくだりは「折れません?」と気になった。実際の矢がどの程度頑丈なのか知らないんだけど、さすがに無理じゃない? どうなんだろ。仮に折れなかったとしても矢尻が破損してまともに飛ばない、とか。
 女の子の涙。あの腫れ物に触るかのようなリアクションが最低というか、小学生男子みたいなんだけど、その後ちゃんと隣に座って話を聞く、という成長を見せたのが良い。泣きやんでから話を聞くのではなく、泣き続けた状態だけど話を聞く。
 ちなみに、女の子だからと武芸から遠ざけられた娘(妹)の苦悩、というのは映画『シャンチー』でやってましたので、お暇でしたら是非どうぞ。この名前出すの今週2回目だ。どんだけ好きなんだ。

『アメノフル』

 最終回。しんみりしちゃんだけど、冒頭の “ペロペロキャンディだったものだ” で笑ってしまった。正しさしかないセリフなのに笑ってしまう。
 ミサキくんとの共闘。真面目だけど弱いミサキくんがどう活躍するのか楽しみにしてたけど、金平糖を届ける、でした。アイディア自体はぼちぼち面白い。ただ、コックピットという無茶苦茶なシチュエーションなので、コックピットの中に一緒にいる、という絵面が妙にエモいというか、一緒に戦ってる感が出てて良かったと思います。煙を放つ巨大ロボ、という絵面もかっこいいんだけどどこか笑える。
 先週も書いたことだけど、めちゃくちゃな話をやってるはずなのに妙に納得できる内容になってるからすごいと思います。今週もちゃんと巨大ロボならではの展開になってたと思いますし。スーパーサイヤ人的なパワーアップからの金平糖によるブーストだったらあそこまでの共闘感は出なかったと思います。
 あと、とてもじゃないがペロペロキャンディには見えないビジュアルも、世間からは「あのペロキャン使いを倒した」と分かりやすかった、という都合の良さもあったんじゃないですかね。ペロキャン使いが2人いる誤解を招く要素は解消されてる。ただ、このペロキャン使いが2人いることの誤解は物語のオモシロ要素でもあるので、そこがなくなるのはどうなんだ、という見方もあるのかな。
 終わり。惜しい作品をなくしました。面白かったんだよなぁ。私の好きなツボを刺激してくれる理想的な作品だった。悲しいです。またジャンプがつまらなくなる。

『レッドフード』

 今週に始まったことじゃないんだろうけど、本作って当たり前にセリフが横書きになるよね。外国語の表現ではなく、単に絵としての収まりの良さ、視線の動きの都合の良さでめちゃくちゃフランクに横書きが出てくる。最近の『ONE PIECE』でもちょくちょく見かける表現(今週もあるよ)だけど、本作はその頻度、そして目立ち方が違うと思う。めちゃくちゃ長い文章が横書きになってたりするので面食らいました。ただ、読みにくいかというと決してそんなことはないんだよなぁ。不思議。
 そんな横書きの頻出とも通じる話かもしれないけど、いくらなんでも説明が、セリフが多すぎる気はする。もちろん戦術的な楽しさはあるし、「あえて捕まる」という意外性は面白いんだけど、とはいえバトルの緊張感、高揚感の阻害という面も否定できないというか。本話のアクションが序盤だけで、あとは座るか立ったままの話し合いなので、テンションの起伏がページの進行とともに下がってしまう。

次号予告

 新連載だそうです。どうやら1本だけ。あれな、ダンダダンみたいなタイトルだった読切の奴。読切のとき以上にぶっ飛んだタイトルになってるというか、検索性があまりに低すぎるので、今の世の中的に大丈夫なの……と少し心配にもなります。
 あと、次号、土曜です。気をつけようね。

目次

 『ONE PIECE』100巻おめでた、みたいなコメントが複数あったので、連絡が遅れたのか何なのか。まぁ、『ブラクロ』は先週休みだったか。

原稿のコピーの裏に絵を描いてる子供たちからパパ漫画上手だねって言われる
(『ウィッチウォッチ』)

 微笑ましい。漫画感想業界では「漫画がうまい」という褒め表現が存在しますので(基礎力もしくは総合力が高い的なニュアンス)、お子さんがそういうめんどくさい表現を覚えてしまった危険性もありますね。怖い。

古味さん「ビビの冒険」ありがとうございました!!女子かわゆ♡感動いたしました!!
(『ONE PIECE』)

 言及されててホッとしました。こう書くと私がイヤな感じだけど、何かコメントあると嬉しいじゃないですか。ないと悲しい。

最近は『HERO』と『ショムニ』を観てました。この頃のドラマ好きです!!
(『アオのハコ』)

 年齢層が窺えるコメント。「ああ懐かしのフジテレビ黄金時代……」って感じになる。今は各局のサブスクで昔のドラマが簡単に観れるから便利らしいですね。しかし、ジャンプの目次コメントでFODユーザー、初めて見たかも。

サムライミ版直撃世代なのでドクターオクトパス出てきて「わぁ~」って声でました
(『呪術廻戦』)

 懐古する年代がどいつも似てるw
 あと、『呪術』の初期ってかなりサムライミ版『スパイダーマン』の影響が色濃いと思うので、こういう言質は重要。『呪術高専』には「大いなる力は大いなる……」ってセリフ出てくるんだよね。『呪術廻戦』もベンおじさんが死ぬところから始まるし。
 ちなみに、今のスパイダーマンの吹替は虎杖と同じです。最近特に虎杖っぽい。

愛読者アンケート

 『ONE PIECE』ポスターについて。ジャンプを買うきっかけになったかの質問なんですが、「普段からジャンプを買っているが」みたいな選択肢が増えてる。これ大きな改良だと思う。以前は、普段からジャンプ買ってる人だとどんな魅力的な付録でも「買うきっかけにはならなかった」を選ぶしかなかったんだよね。
 漫画の専門用語どこまで知ってるか。ちょっとしたクイズ的な印象もあって面白いし、今週の『ロボコ』で「初版」の話が出たミラクルも発生してる。
 読者プレゼントのダブルチャンスの賞品について。ちなみに今はエコバッグとブックエンド。ブックエンドはかなり良いアイディアだと思う。ほとんどの人にとって役立つだろうし、邪魔にならない。いわゆる、こんなんなんぼあってもいいですからね。
 んで、今後ダブルチャンスで欲しいもの。腕時計とか選択肢にあるんだけど、予算的にそんなの可能なのかしら。可能だとしてもかなりチープなものになりそう。選択肢にブックエンドはあるけど、エコバッグはない。前者はリニューアルして継続の可能性があるけど、後者は継続の望みが薄い、とも読み取れますね。エコバッグ欲しい人は今のうちにどうぞ。それなりの確率で当たると思います。

総括

 終わり。また時間がギリギリというか、早く寝たい時間帯だ。更新前に読み返すのがだるい。眠くなっちゃって最終チェックの効果があるのか疑問なんだよなぁ。

 今週のベスト作品。『アメノフル』かな。終わっちゃって悲しいので。
 あと読切は全部良かったので次点でいいです。連載作品だと『若君』かな。

 今週のベストコマ。『ウィッチウォッチ』の魔女が朽ちていくコマ。迫力あったし、セリフにどうせ何か仕掛けてるんだろう、というオモシロもあったと思います。オモシロを享受する人もいたんだと思います。

 最後に今週のベストキャラ決めて終わります。こちらー。

  • ノエル 『ブラッククローバー
    • 人気投票の結果のみなので変化球だけど、今週読んでて一番ぶちあがったキャラなのは間違いないので。長期連載の人気投票でここまで面白かったの久しぶりな気がします。

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