- 背表紙
- 表紙
- 読者プレゼント
- 巻頭カラー『守れ!しゅごまる』伊原大貴
- 『ONE PIECE』
- 『僕のヒーローアカデミア』
- 『呪術廻戦』
- センターカラー『アヤシモン』
- 『Dr.STONE』
- 『夜桜さんちの大作戦』
- センターカラー『アオのハコ』
- 『SAKAMOTO DAYS』
- 『高校生家族』
- センターカラー『マッシュル-MASHLE-』
- 『ウィッチウォッチ』
- 『PPPPPP』
- 『僕とロボコ』
- 『破壊神マグちゃん』
- 『ずっと泣いてるウルル』都築拓也
- 『ブラッククローバー』
- 『アンデッドアンラック』
- 『あやかしトライアングル』
- 巻末解放区!WEEKLY週ちゃん
- 次号予告
- 目次
- 愛読者アンケート
- 総括
暖房始めました。暖かいです。
背表紙
ジャンプ名台詞 in スペイン語。『dr.stone』スイカ。グーグル曰く「スイカは役に立ちました」。明瞭な翻訳だ。元の文章が子供の言う言葉なのでシンプル、なので機械翻訳しやすいってことなんでしょうね。
表紙
新連載。コマ割り的に複数のイラストが加わってる。「そういう話なんですね」と一発で分かる。これは新連載的にかなり強みと言えるのではないか。
読者プレゼント
猿人。全体的に「ウホ」でダジャレを連発する。無理のあるダジャレもありますが、単純にこれだけのウホを集めたのはすごいと思う。とはいえ、永楽通宝のとこは苦しすぎて笑った。
あと、写真です。写真の頻度が上がってる気もする。まぁ、統計は取ってない。
巻頭カラー『守れ!しゅごまる』伊原大貴
伊原大貴新連載ありがとう、本当にありがとう。ついに本誌連載だ。『恋するワンピース』がヒットしたときには「ついに見つかったか……」みたいな気持ちにもなりましたが、ヒットすればするほどオリジナル作をやる可能性がなくなるジレンマでした。まぁ、『恋するワンピース』はほとんどオリジナルと言っていいと思うんですがw
とにかくスピンオフギャグで名を馳せた作家の連載。宮崎先生に続く2人目ですね。スピンオフドリームを感じる。次はレツ先生……!(あれは完結まで行くのが見えてるので安心)
本編。おそらく最も期待されてるであろうヒロインのツッコミが最初から全開なのが良かった。もちろんボケありきではあるけど、 “ファンタスティックビーストやってんじゃねぇんだぞ” とか好き。小さいコマの小さいボケの割ににツッコミが強すぎるというか。若干のクドさがあるのが良い。
主人公(お嬢の方)の目的は普通の彼氏を作ること。学園生活の目標が「普通」なの、最近の強い傾向ですよね。めちゃくちゃ多い。「なぜ学園漫画の主人公は普通を目指すのか」で新書出せそうなレベル。特別な存在を目指してた時代(世代)とは価値観に決定的な断絶がありそうな予感。
暗殺者がやってきて大変。それの倒す道具としてタケノコ氷。タケノコのビジュアルは笑った。そんなタケノコ落雷作戦。正直こういう「伏線回収でござい」的なものはあまり期待してないかな……とか思ってたら2連の見開きが完全に予想外w 新連載用の武器というか、勝負の大仕掛け感。めちゃくちゃハマってたと思う。キレイに引っかかったのでちょっと気まずい感覚すらあるわ……。
終わり。良かった。こうして世界は平和になった。
『ONE PIECE』
CP0が戦闘開始。これは予想外。そんなサービスはないと思ったし、アプー倒した場面でも「ワンパンK.O.でこのまま退場か」とか思ってた。そしたらタッグバトル開始なので熱い。アプーとドレークが組むのも意外でした。まぁ、アプーは最悪の世代にしては小悪党感が否めなかったので、今回のでかなり見直したというか、株が上がった気がします。
ゾロとキング。ゾオン系の超自由解釈ギャグ、大好物なんだよなぁ。まともなツッコミがいない。カクのときも意味不明だったけど、それが未だに続いてるというのがすごい。ゾオンギャグの受けがゾロの個性の1つになりつつあるw
“何かを解かなきゃ…” 。『ONE PIECE』のバトルでこういう相手の能力を読み取る話になるのでびっくり。こういうバトルには興味がない作品だと思ってた。まぁ、今までも探せば多少はそういう傾向の話もあったとは思うけど、ここまで直球に謎解きみたいな雰囲気になるのは初なんじゃないかしら。
からの最後のサプライズ。ごめん、正直存在を忘れてた。というか、それほど重要な気がしなくて関心低めだったんだよなぁ。
『僕のヒーローアカデミア』
スター戦、決着。スターの個性が死んで終わり、という割とおとなしい結論は意外だったな。「アメリカ最強でも勝てない」は衝撃的だけど、「最悪の個性がAFOの手に渡る」を阻止するとは。正直、この一戦何だったの……とか思わんでもないんですが、まぁ時間稼ぎとしては重要だったのかな。あと世界規模の危機だけど、海外ヒーローには期待できない、と理屈付けしたかったのでしょう。映画でワールドヒーローに言及しちゃったからね。不可避な問題だったと思います。それを今回クリアした形。
んで、スターの訃報。 “俺たちが乗ってきたX-66には” で笑っちゃった。Xウイングなのは当然なんですが、「66」よ。『スターウォーズ』で66といえばオーダー66ですよね。縁起でもない数字を搭載するんじゃないよw
『呪術廻戦』
日車。弁護士の道(才能)もあった。あー、司法試験から3つの道に分かれる制度をこういう話に使うのか。うまい。たしかに、日車のやってること、弁護士キャラなはずなのに裁判官とか検事とかやってて緩さも感じたんですが、分かっててやってたというか、そのゴッチャになった感覚こそ日車のドラマとして重要。
検事として、裁判官として虎杖と向き合った果てに弁護士としての自分を再発見する。この流れが見事でしたね。そういや、パチンコ裁判のときも「あーすればよかったのに」と余計なアドバイスしてましたね。そこから日車というキャラクターは一貫してたわけだ。これは面白い。
いや、正直に言うと、ドラマ的な面白さも分かるんだけど、日車が日和ってバトル中止というのは少しテンションが下がる。ただ、ドラマ的なオモシロの方が明らかに強いので個人的にはアリだなぁ。基本的にはこういう展開あまり好きじゃないから我ながらブレブレなんだけど。
今回のバトル的な見所は椅子バトルだったんだけど、その椅子を使って日車が対話の席を用意する、というラストも感動的でした。このロジックで考えると、日車が「とりあえず風呂入れ」と戦いをやめる可能性もあったということに……。
センターカラー『アヤシモン』
新宿バトルロイヤルの前に、御苑。ここらへんのご当地感楽しいですね。ご当地ネタが足りない気もするけど、まぁやりすぎると『SAKAMOTO』と被るか。
説明要素はそこそこに、とりあえずバトル。このとりあえず感、景気良くて好きです。ボスキャラが前回と明らかに違う毛色だったのも良いですね。
ただ、「頭使う」の見開き、正直何やってるかさっぱり分からなかったので減点……というか論外。殴り合いに関しては特にオモシロはなかったなぁ。敵がデカすぎると面白いバトル組み立てづらい、みたいなことなのだろうか。見開きのとことか、どこを殴ったかすら分からないレベルだし、「頭使う」の意味が不明。意味不明ギャグだと後に明らかになるけど、後で分かるので、せっかくの見開きが目に入った瞬間にテンションが上がらない。あれだな、アクション映画で見せ場となる格闘シーンが暗すぎたり、カットを細かく割りすぎて「何やってんの?」と視認できなくなっちゃう奴。面白くないよね。
新宿にはびこる4つの組織。二代目、暴走族、ホスト、ホテル経営。ヤクザ感、新宿感があってたしかに面白そう。『銀魂』とそれほど被らなそうなのも良かったと思う。歌舞伎町もののパイセンなので。
『Dr.STONE』
3人の選定。パイロットは自動で龍水らしいんだけど、正直よく分からない。龍水のパイロットスキルと今回のパイロットって別物な気がするんだけど、スキルの流用可能なのかしら。
科学者は結局千空。クロムの予想から大きく離れることはなかったのね。意外。まぁ、着衣水泳のくだりは完全に忘れてたので面白かったです。そんなのあったね……。遙か昔の話だよね。あれからずいぶんと遠くまで来たものだ。
最後の戦闘員。戦闘力で考えればやっぱ司が最強なんだけど、戦闘力の差は科学で埋められる……らしい。司だったら多少の銃の相手くらい楽勝そうなイメージなんですが、ここらへんは漫画的なハッタリと実状のバランスをよく把握できてない。
月面は身軽のが良いらしいが、重力6分の1だから関係ないんじゃない? とか考えてしまうのだが、ここまで基本的なことはさすがに考慮済みなのだろう。月面における身軽さとは、みたいな話を掘り下げてほしい。まぁ、サクサク進むのが本作の特色だと思うので、期待するだけ無駄か。気になる……。
『夜桜さんちの大作戦』
対夜桜二代目。血が濃いから強い、という理屈は本作でしか見られないものだと思う。「なんて身も蓋もない……」みたいな驚きがあった。
パイセン(先祖)なので夜桜パワーを独りで体現してるのかと思ったら、二刃の合気が主体。それも小さい体ながら戦えるように彼女が作り上げたもので……と理屈が説明されるのも面白いし、実際に “理屈を練り上げた” という文言が出てくるのが印象的。
からの本人確定でエンド。ゾンビやんけ。墓の中から甦ってほしいけど、実際は死体を掘り返してどうのこうのする、みたいな話なんだろうな。死体そのものに価値がある、という考え方も本作らしくて面白いですね。
いや、墓の中にあるのは基本的に火葬済みの骨か。ゾンビから土葬を勝手にイメージしてたけど、たぶん違うw まぁ、骨のDNAに価値がある、みたいな話だったら全然あり得るのかな。
センターカラー『アオのハコ』
クラスモブたちとの交流が楽しみだったんですが、モブ男子の頑張りが虚しいだけで終わってしまった。いや、あの頑張りは相当なものだったし、あそこまで目立つこと自体が見所だったとも言える。「普通」の高校生の恋愛絡みの駆け引きという感じで面白かったです。新鮮。ただ、それを大喜が高みの見物してるのは、いくら無自覚とはいえ感じが悪いw 常識的に考えれば、あそこでちゃんと頑張った伊藤くんの方が立派だし、だからこそ彼に報われてほしいんだけど……。あそこで彼が安易に悪い奴、非人道的な方法で雛にアプローチするのではないのは良かったですね。良かっただけに、すべてが無に帰す運命の伊藤くんの頑張り……。伊藤くん、お前は悪くないし、何も間違ってないよ。挫けずに今後も強く生きてほしい。変にこじれないでほしい。
んで、花火と夏祭り。りんご飴というチョイスが絶妙だったと思う。「買っといたよ」が成立するアイテムって意外と少ないですよね。私なんかはチョコバナナが好物なんですが、むき出しのチョコバナナをあんま仲良くない人に渡されても「いやぁなんかばっちぃ気がする……」と食欲失せる。りんご飴なら袋で保護されてるのでセーフ。もちろん、むき出しで売られてるとこもあるだろうけど。蓋されてるという意味では焼きそばとかもセーフだけど、今度は冷める。やっぱりんご飴が最適解というか、唯一の選択肢だった気がする。
『SAKAMOTO DAYS』
アパート過去編。人間は中身が大事。という話から医者のMRI検査に繋がったのが良かったなぁ。人間の中身(物理)という不気味さを示すエピソードとして素晴らしかったと思う。あのお父さんもね、かなり良心的な人だったとは思うんだけど、なんで脳の検査したんだ……というところが問題よね。結局のところ父親も父親で狂っていた、というのが悲劇か。
あと、単純な話になるけど、動物を殺してた事実がちょっと分かりにくい。グロいので直接的な表現を避けたんだろうけど、避けすぎだと思う。
“人を殺せば繋がりは絶たれるだけだ” は笑った。この上ないマジレス。とはいえ、坂本が殺人の否定をする、というのは物語的に重要だったかもしれませんね。当たり前の話なんだけど、バトル漫画の主人公が堂々と言うメッセージとしては意外と珍しいと思います。
そんなアパートさん、実は死刑囚の中でも最上位ランク。まじかー。握り潰す人じゃなかったのか。別に南雲がそれ以上に超強いって話ならバランスは崩れなかったと思う。まぁ、「最強の敵」という分かりやすさにしたかった意図にも理解はするけど。
『高校生家族』
春香、強すぎて高校の域を飛び出てしまう。これは面白かった。この発想はなかった。言われてみれば当たり前なんだけど、高校生として(部活として)高みを目指す話になるのが当たり前だと思い込んでいた。これは将棋部ならではだなぁ。普通の運動部だとなかなかこうはならないのではないか。まぁ、実際にはあるのかな。別に高校スポーツがプロへの唯一の道じゃないと思うし。
とにかく、部活をやめて奨励会、という選択肢。ここまでの才能の塊は極端な話だろうけど、こういう話、実際にありそうですね。将棋(じゃなくてもいい)の世界に誘ってくれた部活の先輩を牛蒡抜きして、「もう部活って世界じゃないんだわ……」となってしまう悲哀。泣けるわ。
将棋知識がなさすぎて恥ずかしいんですが、最後の場面の譜面、あれはどういう意味なのでしょうか。春香が勝ったってこと? 頑張って考えたけど全然分からんかったw
結論は、保留! こないだの『マグちゃん』キョーちゃんの進路の話で「友達のために適切な進路を諦めるって全然美談じゃないよ」とマジで不満だったし、あれは『マグちゃん』史上唯一の駄作回だと思ってて、それと同じテーマが本作でも……なんだけど、本作は保留。とりあえずは良かった。正直プロを目指すしかないと思うんですが、春香の場合はまだまだ時間は残されてるんですよね。 “もたもたしてられる程…” “プロになるのは甘くないぞ…!” とあるけど、春香はまだ小学生の年齢なのでまだまだ余裕はある。本来の高校生の年齢までの年数は迷ってられる。この手の2択のテーマに対して答えを出さずに終わるのはずるいとも思うんですが、本作の、春香の設定に関しては全然アリになってしまう。子供高校生という設定の掘り下げとして見事だ……。
センターカラー『マッシュル-MASHLE-』
シスコンの相手がマザコンなので笑った。頂上対決かよ。ものすごいシンプルなアイディアなのに……。ツッコミが少なめで進行するのも変人同士の対決感あって好き。超良かった。
逆に言うと、バトル(ゲーム)が始まるとマザコン要素があまりなかったのが残念かな。バトルは互いの主義主張を反映したものであってほしい。一応、妹以外に関心のある人と出会うことで成長した、だから勝てた、という意味では感動的なんですけどね。
『ウィッチウォッチ』
生徒会続き。マジで続くんかい。しかも各メンバーが順に出てきて順にリアクションしていくという流れがほとんど先週と同じ。それでも新鮮に読めるのは今週のツッコミ陣が頼もしいからでしょうね。モイちゃんの限界を感じる。というか、先週はモイちゃんくらいのツッコミがちょうどよかったのかな。ツッコミも強いとクドすぎた恐れ。
帝王学を学んだから王道が好き、というダジャレみたいなロジックには素直に感心してしまった。字面はほとんど同じなのに意味するものがまったくの別ジャンル。
王道とかベタの密度が高すぎるので「王道って何だっけ……」と混乱してくるのも事実。ハッカーくんが王道というよりコロコロのパロディみたいになってるのも一因かもしれない。いや、悪いってだけの話ではないんだけど。王道と言ってもいろんな種類があって、王道からそれたネタもあるので飽きずに読める、みたいな。
『PPPPPP』
訓練には『トルコ行進曲』が最適。そして、大きな音を出す具体的な方法。この専門的(に素人目に見える)な話がめちゃくちゃ面白い。これは『トルコ行進曲』聞きたくなってきますな。そっちの道の人の中では練習曲としてお馴染みだったりするのかしら。こういう専門的な世界を覗き見る感覚、「面白そうだなぁ」と興味を持てる感じがとても魅力的。めっちゃ大事だと思う。
本来だったらめっちゃ感動的になって然るべきだと思われるロックくんからの感謝。それがめちゃくちゃ簡素なので笑った。いや、案外あれくらいの温度がリアルなのかもしれない。直接感謝の言葉を投げれるだけロックくんは立派とも取れるし。それに対するラッキーの屈託のない喜び方も好き。
『僕とロボコ』
ミリー再登場……はかろうじて分かるんだけど、ビフォアの姿を正直覚えてない。困った記憶力だ。
からのカワイイの試行錯誤。ギャルの日に対するロボコの “ロボコの可愛さに追い付きたいあまり焦って派手で露出の多いわかりやすいカワイイに飛びついたんじゃない…?” が辛辣すぎて笑った。笑うと同時に、昨今のギャルブーム(ギャルキャラブーム)に対する冷静な批評、そして分析であるのではないか。安易にギャルキャラ出すのはいいけど、出すならギャルのマインドもしっかり描けよ、というロボコからのメッセージ。目が覚めるような思いだ。
からの試行錯誤。これもベタキャラ大喜利みたいな雰囲気ありますね。こいつも生徒会か……。
ラスト。 “可愛くなる為に頑張るの” “楽しくなかった?” さっきのギャル批評もそうだけど、急に核心を突く話してくるのやめてほしい。普通に感動的な結論やんけ。カワイイを目指す姿勢こそが真のカワイイである、というロボコからの金言。
『破壊神マグちゃん』
聖騎士団の幹部登場。面白いはずなのだが、今週はタイミングが悪すぎる……!! 『ウィッチウォッチ』でクソベタグループネタを死ぬほど擦り、週ちゃんでは会議シーン特集をやった直後なので驚きというか、新鮮さがどうしても落ちてしまう。なんという悲劇。一応、年齢層の違いがあるので『ウィッチウォッチ』と細かいネタまで丸被りという最悪の道は避けられましたね。とはいえ……。
ただ、ふざけた一話完結に思えるけど、セイラ初登場から連続した話になってるのは本作らしくて良いですね。平穏な日常は既にあり得ないほど異常なものになっていて、外部からの視点が入ることで「もうほっとけないでしょ」という判断が下る。唐突かつ残酷な展開に思えるけど、セイラのエピソードを踏まえるとこうなったのも納得しかない。あのときはセイラとの認識のギャップが笑えるとか思ってたんですが、笑えない話でもあったと。
ということで、日常の崩壊。この感覚、『ゆらぎ荘』を思い出すなぁ。一話完結から地続きで重要エピソードに移行するのもそうだし、永遠に続くとすら思えた日常が決定的に変わってしまう感覚。まぁ、どこまで不可逆的なイベントになるかはまだ分からないけど。
流々ちゃんさらわれ。流々ちゃん最強説みたいなの結構マジに考えてたので、捕らわれ姫みたいなポジションになるのが本当に驚きだった。まぁ、来週捕まった先で元気にやってる、みたいな可能性もなくはないけど。
そして、最後は『スマブラ』参戦!!(連想してしまった)
『ずっと泣いてるウルル』都築拓也
読切。ジャンプショートフロンティア。こないだ載った通常読切の原作じゃない方。モンスターが可愛くも恐ろしい、それで絵本的な雰囲気があって作品全体に寓話感を生んでたと思います。かなり好き。おなかにダイブしたい(トトロじゃねぇか)。
食べたいけど、泣いてるので食べれない。「いや食べろよ」とマジレスしたらそれまでの話なんですが、「サイレント泣きされたら食えないだろ!」という展開に説得力あるので笑った。あそこで納得してしまった時点で負けだわ。号泣と違ってこちらをじーっと見つめてるのがずるいですね。
「どうせ仲良くなるんでしょう?」と読んでて感じるし、実際そうなるんだけど、本作の仕掛けはその結末ではなく、タイトルの「ずっと泣いてる」。タイトルに偽りなし、と最後まで読んで気づかされるのが面白かった。このギミック感はまさにショートフロンティアの本懐。
いや、冷静に考えると、10年間の間に泣いてない場面は絶対にあるはずなんですけどね。まぁ、そんな省略ができるのも本企画の強みなのかもしれない。
次号の作家はコンビ。それもなかなかに豪華。まさか、最終回のつもりなのでは……。来年度も続いてくれ。マジで。
『ブラッククローバー』
アネゴレオン最高。最高なんだけど、最高すぎてすぐに決着がついて、出番がすぐ終わってしまった。悲しい。
悲しいけど、本話の冒頭で魔神をぶちのめすアネゴレオンが描かれたことには大きな意味がある。ラストの巨大ロボ展開に向けた布石ですよね。物理的に巨大なスケールの戦いというのを意識させ、そのデカさを越えるクライマックス。
めちゃくちゃ熱かったし、大好きなんですが、クライマックスの合体ロボ展開には「何漫画を読んでるんでしたっけ……?」とか不思議な気持ちにもなりますね。熱すぎてギャグに近づいてしまってるw
暴牛ロボも熱かったし、敵の巨大怪獣の登場も良かったですね。絵が段階を経て大きく変わっていき、大きくなりすぎたスケール感のままモンスター登場。最初から怪獣が出てくるのではなく、ちゃんと段階を踏んでるのが熱い。段階を踏むという意味では『シンゴジラ』的なイメージもあるかもしれない。いや、有象無象が集まって巨大モンスターに変身する感じはむしろデストロイアの方が近いか。
『アンデッドアンラック』
短歌めっちゃフルで詠んでくれるやん。「続きはwebで」かと思ったらめっちゃ本編に反映されてる。情報量が多くて面白いんだけど、短歌が興味深くてそっちに気を取られてるとストーリーのノンストップ感に弊害が生じる、という贅沢な悩み。もちろん、短歌と平行してアクションが描かれることで特別なエモさが生じてる、ってのが第一ですよ。漫画でこの味わいはかなり新鮮でした。
からの最後の1枚。それまでスプリングは短歌の内容には一切耳を傾けず、風子の動きのみに集中してたんですが、不壊についての内容に聞き入ってしまう。これまで隠されていた上の句が “春の日に” から始まるのも見事でしたね。春と不可分な存在としての不壊。
感動的だったんだけど、最後のときは不運発動しなかったじゃないですか。あれは風子がコントロールしたのか、そもそもチャージ切れだったのか気になる。風子はチャージ切れなのを分かった上で札を取りに行ったのか、とか。
『あやかしトライアングル』
聞き違いギャグをやってから、ちゃんと返事をする。ここらへん時代の変遷を感じますね。「聞き違いギャグで終わらせるわけないじゃん」というのが2021年。『勉強』の連載終了は歴史的にも重要な節目になるのかもしれない。『アオのハコ』はちょっと毛色が違う気がする。
シロガネの “無念…!!” が可愛すぎるので笑った。王としてのプライドはないのかw
それだけでなく、告白が成功したらそもそも女体化した物語の土台が成立しないじゃん、とメタ的な味わいもある悔しがり方をするのも面白い。
逆に言うと、付き合わなければシロガネの目的は果たされる。なので告白の成功はイコール破綻ではない、という祭里のめんどくさい結論。この本当に、ギリギリのキワッキワまで攻めたチキンレースが面白い。いや、ここまでギリギリのことをされると「付き合ったら何が困るんだっけ?」とか変なこと考えてしまうんですが
巻末解放区!WEEKLY週ちゃん
ネタハガキ東西戦。11/26はいい風呂の日。なのでお題は「本当~にちょっとだけ話題になった斬新な入浴剤とは」。
東。しらんしらんさんの「あの雨の日の香り」。具体的な香りの指定はしつつ、本質はそこではないというポエティックなアプローチが面白い。匂い自体はシンプルだけど、そこに余計な情報量を足すようなネタは他にもあったけど、その中でも本作は光ってたと思います。
庄子怜志さんの「漫画インクの香り」。入浴剤のパッケージデザインが凝ってて最高。何の匂いかだけではなく、商品としてのデザインに注目したのがすごいし、その完成度が見事。普通にすごいので実際にありそうなレベル……なんだけど、入浴剤としての需要がないw
レッドブルームさんの「牛乳をふいた雑巾の香り」。こちらもデザインが凝ってて面白いんですが、シンプルに匂い関連のあるあるネタが強すぎる。あのイヤな臭いな!! と数年ぶりに思い出してしまった。
さばねこさんの「事件の香り」。抽象的な香りかと思いきや、前段に具体的な香りの指定をしてるのがクレバー。「事件の香り」自体は西の最優秀にもあるんですが、同じネタなのにボツにはできなかった、というところに本ネタのすごさがある。ネタ被ったのに掲載されるのってすげぇレアケースなのでは。
西。プレーンシャーベットさんの「紙の香り」。これまたあるあるネタとして強い。あまり意識したことはないけど、たしかに独特な匂いですよね。今まで長年見過ごしてたことを指摘される快感、あるあるネタの良さだわ。
べんさむさんの「あの夏のカオリ」。ある意味で今回最もぶっ飛んだネタというか、お題無視スレスレ。厳密には入浴剤の内容を語ってない……んだけど面白い。他のネタが揃って「○○の香り」とやってるのが本作に向けたフリとして機能してしまうから恐ろしい。実際には磯の香りがするのかな?
次号予告
新連載。妖怪らしいけど、「あやかし」「あやし」という呼称は今のジャンプで渋滞してるので避けてくれるとありがたい。
そして、さっきも書いたけど、ショートフロンティアが最終回でないことを祈る。
目次
ついにアニメも1000話――!!! 本当に本当にありがとう東アニさん!! すごい事だ。
(『ONE PIECE』)
伊原先生新連載なんですが……。来週は下手すりゃ実写化の件だし。なんてこったい。
ネーム作業中は焚き火の音をずっと聴いています。キャンプに行きたいです。
(『僕とロボコ』)
BGMとして重宝されてると思ったんだけど、単純にキャンプ欲を満たすために使う人もいるのか。
愛読者アンケート
新連載についてと、電子版コミックスについて。買ったこと、ある。とりあえず読めるから便利。
新しい漫画を見つけるきっかけ。そもそも新しい漫画を見つけることがほとんどない……。雑誌の定点観測しかしてない。
総括
水曜になってしまいました。申し訳。これもひとえにモチベーションの低下です。水曜になってら『生徒会役員共』が読める……だったんだけどねぇ。ジャンプ記事が水曜にもつれ込んでも困ることがないんだよなぁ。悲しい。
今週のベスト作品。『呪術』かな。弁護士、裁判官、検察官という3つの立場を用いた物語展開が見事でした。
次点は新連載と読切。あとは『SAKAMOTO』『高校生家族』あたりかな。
今週のベストコマ。『しゅごまる』の “漏電!!!!” の見開き。あれはマジで笑った。サプライズ見開きでまんまで笑った。狙い通りにハマりすぎてちょっと悔しいレベル。
最後に今週のベストキャラ。こちらー。
- 伊藤 『アオのハコ』
- あんなにも気になるモブ男子は珍しい。間違ってないので、今後も伊藤くんには頑張ってほしい(お前が頑張れ)。