北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2022年02号の感想

 水曜更新になっちゃった。

背表紙

 「このキャラだ~れだ??」。前回の正解発表も行うらしい。これは朗報。昨年度の外国語は放置だったのを考えると大きな前進。正解発表されるので、私が気軽に間違えられる、という副産物。テキトーなこと書いて次週「違ったー!」が成立する。
 ということで、今週。これはデクでしょ。緑&黒のトンガリ。デクの髪でしょ。前回がルフィだったことから連載歴順に主人公が並んでる……と考えると簡単すぎるのでデクじゃないのか? てか、緑がかった黒のトンガリヘアーって千空もそうですね。全然違う系統のキャラなのに似てるの困るw まぁ、とりあえずデクにベット。いや、反り具合が千空っぽくもあるけど。そう考えると前回のルフィは一目で尾田イラストということが分かったのですごいな。鍛えられてる。

表紙

 『呪術』。『廻戦』なのか『高専』なのか分からなくなってくるな。映画公開直前は合併号なので単独表紙ができない、という都合があるのも面白い。全力で宣伝したいけど、ジャンプの慣習が邪魔というジレンマ。

読者プレゼント

 冬将軍。個人的に好きなお題。定番すぎず、トガりすぎず、ちょうどいい。
 あと、先週、新年度になったのにダブルチャンスが変わったこと無視してたわ。不覚。グッズのデザインに『HUNTER×HUNTER』が使われてるんですが、果たして今年度は掲載されるのでしょうか。

巻頭カラー『呪術廻戦』

 キャラクター人気投票の結果と、扉。扉笑ったわ。兄弟集合すんなよw まぁ、来週も巻頭カラーで、そっちは映画のネタなので、今週は伸び伸びと自由にやりたかった、という感じだろうか。このチョイスをできるところに作品の強さを感じる。
 人気投票の結果。最近の発表、どれも主人公が勝てない。ここらへん統計取って最近のファンのあり方に変化がある、みたいな話にできそう。時代は『ゆらぎ荘』みたいな作品を求めている!!(人気投票の度に名前を出してる気がする)
 どう考えても票数爆増だと思ってた乙骨が順位落としてるので笑った。なんでや。待望の本編登場だったやないか。あと、夏油は中の人の問題があるのでカウントがややこしい……と思うけど、単純に夏油は人気ありそうだからまぁいいか。とはいえ、中の人めっちゃ票数少ないので笑った。

 本編。1位記念で伏黒回を持ってきた可能性もありそうですね。じゃあ劇場版直前の来週は……という酷いオチになってしまうんですがw
 歯爆弾かっけぇ。別に歯じゃなくて良さそうだし、そっちのが便利なんだけど、歯であることのオモシロ、インパクトが最高。歯生やす方法も込みなのだろうか。生涯で撃てるボムの数決まってるってなかなかのショボさだと思うんだけど、まぁ行きずりの悪役(たぶんそこまで大物じゃない)としては気にならない、気にしても仕方ない部分か。
 マンションというシチュエーションを生かした閉所のアクションが面白い……からの外にぶち抜いての空中戦。このメリハリが良いよなぁ。痛快。物語的に、ルール変更の告知で伏黒の肩の荷が1つ取れたところで、という気持ちよさ。話で受ける感情がアクションの画に反映されてるようで読んでて非常に気持ちがいい。
 からの持ち点0の登場。次号、劇場版公開直前の巻頭カラー。鮮烈デビューすぎる。出オチのような登場だけど、これからは持ち点0でもやっていける、という話の展開に沿ってもいるんですよね。「クソザコかいw」というのがギャグなんだけど、物語的にも少し面白そうな予感。

『呪術廻戦 番外編』

 乙骨世代が1年のときの話。謎のバイト回。まぁ、謎エピソードしかやる余地ねぇだろ、という話でもあるんだけどw
 最新の芥見イラストによる、明るい乙骨ってのは貴重ですね。本編にも出てきた際、ちょっとだけ明るい表情見せたけど、今回はそれが常時。新鮮すぎて「誰だっけ?」的な印象が湧くレベル。乙骨の「ぱあっ」が見れるとは思わなかったぜ……。まともな話し相手になれる真希さんも全力でボケてくる感じとか最高。この4人も良いよなぁ。
 ちょくちょく時代ネタ入れてるのも面白かった。ただ、これは今回の作品とは関係ないんだけど、2017年って設定を明示&固定してしまったのは少し悪手だったと思う(もしくは後悔してそう)。というか、連載が長期化することによるリアルとの差がどんどん広がっていくというか。今週の付録で乙骨たちの学生証シールがあるんですが、2001年生まれなので「もう成人じゃん!」的な。

僕のヒーローアカデミア

 青山くんは使い捨て。数ある策の1つに過ぎない。これは良かった。良い落とし所だと思う。先週も書いたけど、葉隠さんが見つけるタイミングがあまりに雑すぎんのよ。これで「AFOの情報源を断った!!」みたいな話になったらドン引き。どうでもいい1つの線が断たれただけ。
 葉隠さん大活躍。正直、話だけ沿って見ると、それほど因縁もドラマもない葉隠さんがめっちゃ出てくることが不思議に思えてもおかしくないんですが、やっぱ葉隠さんは内通者のデコイという扱いだったんだろうなぁ。読者に向けた。
 ただ、今のデクだったらあの程度の攻撃、葉隠サポートがなくても楽勝だったと思う。思うというか、楽勝であってくれ。
 デクの手。何度も繰り返される救済の象徴であるデク(ヒーロー)の手。今回はかなり露骨に、かなり直接的な扱いでしたね。「そのまんまじゃん!」とか読んでて思ってしまった。劇中の人物が儀式として手の意味を理解しちゃってるというか。まぁ、もう最終章ですので、手の扱いもどんどん濃くなってくるってことなのかな。

『逃げ上手の若君』

 若、大敗北。本物の戦を知り絶望する。言い訳しようのない敗北なんだけど、そもそもこれは負け戦で、犠牲を抑えることで残った人たちの結束を高める目的もあった……というするのは面白い。さすがの屁理屈力だ。負けたのに最終的にはなんか爽やかな印象すら湧いてしまう。いいようにコントロールされてるのを感じる。そもそも人めっちゃ死んでますし、目の前であんだけ死んだのに、同じ1話の最後では急にハッピーエンド的な雰囲気になってるからすごい。

Dr.STONE

 最終段階ということで好きなもの作りまくるの巻。番外編っぽい印象もありつつ、最終的には本作の長い道のりの総括みたいな結論に至るからすげぇ。もちろん科学の進歩ってのがそういうものだから、という話ではあるけど、それを222話という歴史で実感させられるとやっぱものすごい感慨がある。作者的に、どこまで当初の計画だったかは知らないけど、やりたいことは全部やれたんだろうなぁ、と勝手に感じてしまうほどの満足度、充足感。
 前半のリクエストを瞬殺していくくだりがめちゃくちゃ面白いので、それだけで1話完走してほしかった、という気持ちは正直ある。めっちゃ簡素な説明で「はい出来ます!」とまとめるから、逆に分かりやすいって気持ちよさもありましたね。よく考えると、細かい仕組みとか行程は分からないんだけどね。
 んで、本題。液晶タッチパネル。ここはめちゃくちゃ詳細に説明され、面白いと同時に理解の限界w そんなタイミングで “わかったようなわからないような…” とリアクションが入るので笑った。完全に同じだw 非石化組のコハクとカセキがのんきに喜んでる、というコントラストも良いね。
 どうでもいいけど、本作開始時にPS5はなかったぞ。時代設定を律儀に守ってる『呪術』を見習えw(逆に言うとやっぱ『呪術』は窮屈)

『SAKAMOTO DAYS』

 要するに無双アクションなんだけど、会社を舞台にしてるのが面白い。完全に負けるための存在なんだけど、妙にキャラの濃い人が出てくるのも意外性というか、メリハリがあって良いね。全員楽勝って話で、別に苦戦するわけじゃないんだけど、しっかり緩急というかリズムが生まれてる。
 階数、トイレ、エレベーター、と細かい情報の連結があるのも読んでて楽しい。正直大味すぎるので、ラストの大物到着も「結局モブ殺すだけでしょ」となりかねないし、実際ちょっとなったんだけど、それでも細かいオモシロは詰まってる。誰も楽の歩みを止められなかったのに、建物の外にいるジジイがついに止める、というラストも良い。

『守れ!しゅごまる』

 扉で1ページ漫画ぶっ込む。これまだ続けるんですね。こうなってくると次回以降も楽しみにしてしまうというか、クセになってきたかもw
 本編も平常運転的なギャグの連打に良い意味で慣れてきた感。飽きとかではなく、リズムを把握してより楽しめるようになった。特に前半のしょうもないギャグが連発するくだり超好き。そっから急にかなりしっかりした物語が展開し出すギャップも良い。
 正直飛び込み自殺は絵面がショッキングすぎるのでちょっとどうなのとか思わんでもないんだけど、ここらへんのバランス感覚、意外とナイーブというか、陰鬱な面がチラ見する感じ、伊原作品っぽいのかもしれない。
 シルエット悪役のオチはマジ笑った。匂いの伏線回収っぽいくだりは正直それほど乗れなかったけど、「もっかい見開きあんのかい!」とラストは最高だった。さっきも書いたけど、やっぱ本作良い。特別新しい要素が始まったわけではないけど、じわじわと魅力が染み込んできた感。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』

 人気キャラ投票の結果。また主人公勝てんのかいw
 45が主人公に勝る。四怨は私も大好きなので納得ですが(1位は驚いたけど)、嫌五人気は想定外だったなぁ。あまり意識してなかったというか。てか、前回の美容キャラってのにも新鮮さを感じてしまったし、そもそも私の感度が悪かったのだと思う。ちょっと反省。
 そして、アイさんは9位。チヌより低い順位というのは意外だ。てか、私の好みが偏ってるというか、安直すぎるな……。
 あと意外だったのは六美。7位って低すぎません? 主役夫婦が3位と7位って何気にすごいことになってる気がする。

 本編。五代目。今度は肖像画ではなく遺体が展示されてるので笑った。怖すぎるだろう。正直二代目のときと同じ話を繰り返してるような印象も少なくないんですが、この極端なパワーアップぶりには笑ってしまった。ナルシストギャグ的な感じで処理しつつ、それが動き出すというホラー。いや、予想通りではあるんだけど、ギャグというフリが良い。
 そして、同じような話ではあるけど、主人公サイドの情報解析が進んでるので受け取れる情報には違いがあって……と進んでいくのも面白い。同じような展開だからこそ進展が感じられる。

『アヤシモン』

 まれびと。普通の人間ではなかったらしい。行き着いた境地がどうかしてる人ではなく、生まれつきどうかしてる人。ちょっとこの設定は残念だったかも。わざわざ余計な設定1つ加えてまですることかね、とか。まぁ、今後別のまれびととコンニチハして……みたいな展開があるとするなら、それは楽しみか。
 妖怪には義理人情も善悪もない。その直後の “マルオの兄ィ やっぱすげっす!” が良い。もちろんこの言葉もどこまで信じられるか分からないんだけど、いい加減でもこれは良いいい加減。
 からの陰陽寮。登場シーンがかっけぇ。超常的なことをしてるんだけど、妖怪とは違ったスマートさが感じられる。天井立ちというのは冒頭のバトルシーンと呼応するかのようでもありますね。
 順番前後するけど、小悪党の代名詞だと思ってた「電話詐欺系」に別の意味があった、という展開は好き。やっぱ情報は大事。

『アオのハコ』

 ガチバドパート。 “余裕なくなると力む癖あるよね” が良い。その後の「追う」の話もそうなんだけど、単にバドの話ではなく、その他の物語を示唆するような含みがある。あとは単純に人生全体の教訓みたいな感じもありますね。恋愛パートでああいう会話があったら「くっせぇぇぇ」とか思いかねないけど、バドというワンクッションが良い。
 からの仮病。正直クソベタでそれほど面白い話ではないんだけど、弟妹たちにもウソついてる、という1コマが可愛い。
 勝負服としての浴衣。デフォで浴衣着てる(それも女子だけ)というのがあまり好きではないというか、お約束すぎると思ってたんですが、本作はそこに決意のドラマを込めたのが良い。直前の髪型そっくりさんのくだりも利いてましたね。正直「大喜最低だなw」とか少し思ったんですが。
 そんな髪型そっくりさんと、りんご飴を買ってた子供の髪型そっくりさん(雛)からの雛の浴衣ドン! 前の2人も浴衣着てるってのが良いですよね。なぜか雛だけ浴衣が目についた、という盛り上がり。

センターカラー『地獄のカンダタ』吉田B6

 読切。作者紹介ページのフリーイラスト欄が濃厚な「手」なのでアガる。しかも好きな漫画は『ヒロアカ』でしょ。さらにはカラー扉も手の圧が強い。分かりやすい……!!
 本編。少年の母親がももかちゃんで、それを全力でドヤってくるんでしょう?? と思ったら違った。そんなことはしなかった。非常に良い。信頼できるわ。まぁ、よく考えたらヴィトンのバッグを欲しがる理由がないので、そもそも見当違いか。
 そして主人公はメガネ。どうせ「見える」の象徴なんでしょう?? とか思ったら違った。これも良かった。こんな感想ばかりで申し訳ない。継承のアイコンかと思ったらそうでもなく、罪悪感の象徴として形見を常に身につけてるわけですね。からの “俺の罪は誰にもやらない” “一生背負って生きていくんだ” が響く。父の葬式で「俺住職として頑張るよ」とか言いながらメガネを初めてかける、みたいな臭い場面がないのも良かった。実際にメガネを引き継ぐとなるとレンズ変えなきゃいけないから大変だよね。それに消耗品なところもあるから形見の使い道として心配にもなるんだけど、やっぱメガネは良いよなぁ。刺さる。主人公の本音である「涙」と同時にメガネが映るのも最高でしたね。
 バトルパート。序盤のハリセンがめっちゃ面白かったし、デザインもかっこよかったのであのまま本格ハリセンアクションをしてほしい気持ちは正直あった。ただ実際は、そもそもバトルをしない。モグモグシーンも見せない、という英断。めちゃくちゃ驚きました。それを成立させる別のオモシロとしてのお経も好き。ただ、一番大事な場面である見開きで「さんげします」になってるのがとても惜しい。
 ……と思ったら「さんげ」という言葉が存在するのですね。勉強不足でした。失礼しました。
 終わり。面白かった。罪悪感に絞ったのが良い。負の感情とかよくあるけど、本作が扱うのは罪悪感のみ。ラストのうまいこと言ったった感もキレイだったと思います。それと手ね。母親の苦労が手に集約されている、とのコマとか好きよ。これ見よがしではないバランスでああいうのを描くのは良い。『エヴァ破』のアスカの料理のくだりとかこれ見よがしだったよね(流れ弾)。

『僕とロボコ』

 寿司屋に修行。これは『こち亀』不可避でしょ……と思ったら『トリコ』になるので笑う。手刀でブランデー一気飲みしてほしいわw
 オチが『エヴァ破』アスカなので笑った。いかに『地獄のカンダタ』がスマートだったかが分かる。いや、本作はこのくらいのバランスでちょうどいいけど。
 ただ、よく考えると寿司屋の修行でもガララワニ戦でも指を負傷した様子はなかったので、一体どこであんな怪我をしたんだ、という疑問は残る。

『ドロンドロロン』

 ギンチヨ初登場。冒頭の場面で出世の鬼とギャグ的に紹介したけど、その彼女の行動原理があるからこそドラクサに対して理解を示してくれた、となるオチが良い。正直相当思い切りが良いというか、結構な飛躍がある展開だと思うんですが、それをキャラクターの強烈な個性でぶっちぎる。乱暴なんだけど……と飲み込まざるを得ない状況に追い込まれるw
 ホコリっぽくて鼻水。決めシーンで鼻垂れてるのも面白かったんだけど、日陰者だったドラクサがついに表社会に進出する、という表現にもなってたと思います。
 そして、バトルロジックも非常に良い。シンプルではあるんだけど、 “おれ嫌だよ…” のドラマも含めめちゃくちゃ良い。まぁ、よく考えると瞬時にあの作戦思いついたのも、瞬時にシルエットだけ変身したのもどうかしてるレベルなんですけどね。読んでる際はスムースに読めて気持ちいい。

電子版少年ジャンプ定期購読者限定連載のおしらせ

 やってるのは知ってたけど、全4回連載って初めて見た気がする。さすがに連載読んでる人は知ってるんだろうけど、紙版だと今回が初出……だと思う。予想では一話完結でいくらでも続けられそうな感じなので別に短期連載にしなくてもいいのに。まぁ、連載開始前に完パケできるのは大きなメリットですね。そういう意味ではちょうどいいサイズ感なのかも。良い試みだと思うのでもっとやったらいいと思う。読めないけど。

センターカラー『マッシュル-MASHLE-』

 本作のタイトル、カタカナが先かローマ字が先か混乱するようになってきました。最近になって。今更すぎるんですが、他の作品に注意を払うようになって今まで気にしてなかった部分が怪しくなる、というパターン。
 本編。クズは味方を盾にする。象徴的で面白いんだけど、盾になったのが舌出しキャラなので「舌噛み切っちゃわない? 大丈夫?」と心配になる。話と関係ないとこですげぇ怖いw
 からの電気磁石。電磁石ではない。ドットくんが例によって解説キャラになるんですが、本丸となる展開で “あああああ” と言葉を失うのが最高。からの敵が “靴のヒモが(絶縁体)であることを知っててやったのか…?” とシリアスに受けてるのも笑ったわ。解説がくどいことを作者が意識してる感。

『ウィッチウォッチ』

 夏休み。ウォーロックとかそういう話あったな……とか少しなった。これは私が悪い。
 中性的な中三。毒舌というか空気読むの反対。こういうキャラも生徒会にいそうだな……と考えるようになってしまった。これは作者が悪い。鋭すぎるギャグの代償。
 200mを破るトリック。ぶっちゃけよく分からないんだけど、「流水算か!」みたいな飲み込みやすさはある。実際のところ魔法がどう伝わるのかとか知らんけど。あと、ああいう浅い、遊べる川が200mも真っ直ぐ伸びてて、敵を視認できるという状況がいまいちイメージしにくい。これは単に私の川経験不足なのかもしれない。

ブラッククローバー

 サブタイの「選ばれなかった者の一太刀」がエモすぎるのでちょっと笑った。本編にまったく同じ文章が出てこなかったのは幸いなのかもしれない。いや、本編のあのテンションだったら普通に受け入れられたんだろうけど。
 話としての情報量はめちゃくちゃ少ない、ならもダイナミックなコマ割り、見開き使いがやっぱり最高。剣を縦に振り下ろすというアクションを踏まえたオモシロになってる。
 ただ、本話で一番面白かった場面はラストだと思う。 “2人の師を超えていけ” のアオリも良い。若干団長の方が幅が広いと思うんだけど、これは内側は狭く見えちゃうから、みたいな都合だろうか。もしくは師匠としての存在感の違い?

『高校生家族』

 本格バレー漫画が始まってるので笑う。いや、本作たまにこういうノリあるけど、今回はその中でも突出した濃さのシリアスだったと思う。
 そんな中、多くの読者が思ったであろう「年齢っていいんだっけ?」というのを溜めに溜めた終盤に持ってくるのが面白すぎる。だよなぁw そこに「調べたら終わり」「なかったことにする」という作者の宣言としか思えないセリフでねじ伏せていくのも最高。「ここから本作はウソの世界に入ります」という宣言。メタすぎる……。
 検索窓に「春高バレー」と入れたら「年齢制限」とサジェストされたのも笑った。すべては作者の手の上。

『アンデッドアンラック』

 不抜って、他に使い道あるのあろうか。いや、一応日本刀の居合い対決みたいなものがアイディアの根っこにあると思うんだけど、それと今回の以外に、どんな使い方をするというの。これは期待していいのか、今の段階でガッカリ的な感想を抱くべきなのかが難しい。
 あと、本体とか桜に否定の能力を直接ぶつけるのって攻撃として判定されないのかしら。ビリーは不死だからまぁ桜化しても何とかなるけど。
 んで、キレイなビリー。先週か先々週かの感想で「最近ビリーへの好感度が上がってる」的なこと書いたと思うんだけど、それを踏まえたかのような展開が待ってるので感動した。こういう話、こういう会話をビリーにさせたら自然と読者はこういう印象を抱く、というのが完全にコントロールされてる感。連載で追うからこそ、その感動が大きかったとも思います。

『あやかしトライアングル』

 プール。あんな長い髪をまとめずに泳いだらどうなってしまうんだ……と思ったら背面でプカプカであった。それ以外の泳法はすべて絵的な違和感が生じてしまっていたと思う。針の穴を通すようなアイディアにちょっとした感動が。
 ルーのやってることが『アヤシモン』的で面白い。てか、『アヤシモン』にああいうノリなくなってしまったよな。初回のインパクトすごかったのに残念だ。そんなルー、チョイスがオッサン臭いという問題はあったと思う。まぁ、最近の作品に剣士キャラ(斬属性)が少ないって事情も多少はあるかも。
 江戸時代に舌入れキスは存在しない、というオチは笑った。詳しくないけど、実際には他にもっとスケベな接吻の方法とかあった気はする。ただ、セクシーネタの超ジェネレーションギャップというのが面白い。

『破壊神マグちゃん』

 1ページ目、 “待ってろよ流々…!!!” のコマに錬のイメージとして反省させられてる流々ちゃんが出てくるんだけど、まさかあの絵面がある種の伏線のように機能してるのには驚いた。いや、伏線という表現は適切じゃないかもしれないけど、「これ覚えといてくださいねー!」という読者への目配せ。
 イズマくんの強さはウネさんによるものではない。独り立ちしたのね……と親心的な感慨もありつつ、やっぱイズマくんの最強キャラぶりがすごい。本作で最強キャラランク作るなら絶対に無視できない存在だ。
 くす玉ドッキリ。あまりにしょうもないオチで、本来ならガッカリしてもおかしくないレベルなんだけど、やっぱ本作はいろいろ細かいところが良く出来てるよな……とか感心してしまう。まぁ、これは贔屓目すぎて目が曇ってるのかもしれないけど。けど、あのくす玉とか、冒頭の反省流々ちゃんのイメージとか油断してるとひっくり返るような仕掛けがあるのも事実だと思う。
 まぁ、この「なーんちゃって」ですべてをナシにする展開、不可逆的なイベントとして思い切りが悪かったな、と感じたのも事実。キョーちゃんの受験エピソードでもそうだったけど、変わらぬ日常を手放す思い切りが少し弱い。そういう意味で本当に『ゆらぎ荘』はすごい作品じゃった……と懐古老害
 ただのドッキリではなく、一応組織がイズマの判断を信用するための試験みたいな落とし所にしたのは悪くないと思う。ギュッと要約すると、今週の『ドロンドロロン』と大体同じ話。
 そして、細かい部分としては、イズマの覚醒はガチ。空気読めないイズマくんが気まずいみたいなギャグのようでもあり、あの成長は間違いなく本物だった、という扱いなのが良い。読者の感動も台無しにならないし、ウネさんが感動してたのも本物だと分かる。

『PPPPPPP』

 扉。急にアイドルグラビアみたいなことになってるけど何があったの……と思ったら本編がまさにそんな話だったw 本作にあまり感じてなかった領域の良さがあったので驚いた。まぁ、今までのレイジロウが激暗、激重だったことからのギャップとしても良い。ただ、ヤンデレではないけど、方向性はそれに近い危うさもちょっと感じる。そこが可愛いと言ってしまえばそれまでですが。
 曲の解釈の精度が別次元という表現としては分かりやすかったし、効果的だったと思うけど、主演女優がプライベートでも劇中でも同じカチューシャをしてるというのはちょっと無理のある話だと思う。
 んで、ラッキーは負ける。負けたけど、よく考えたら今回の戦いは映画のサントラであってメインの音楽界からしたら脇道。だからもっとちゃんとしたとこで評価されるべき、という着地はかなり良かった。もちろん映画みたいな脇道で名をあげてから逆輸入的なルートもあり得るんだろうけど。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 ネタハガキ東西戦。12/13は大掃除の日ということで、お題は「我が家の大掃除! 翌日ニュースになった珍事が! いったい何があった!?」。そもそも大掃除の日なんてあったのか。まだ大掃除してないのに過ぎちゃった……。
 東の最優秀賞、ひまわり戦車さんの「ホコリで作ったマスコットがバズった」。お題の「ニュースになった」の部分の解像度が高い。ありそうって意味でもそうだし、お題へのアプローチが見事すぎて感心してしまった。もちろん面白い。全体の中でも一番好きかも。
 ガオさんの「クモのBIG BOSS」。時事ネタとしても楽しいし、絵的な納得が高い点も好き。イラストネタならではの良さ。実際あのサイズがいたら最悪ですがw
 しらんしらんさんの「異臭騒ぎ」。アパートとかマンションの中でニュースになった光景が想像できる。汚いからこそ掃除したのに、そのせいで騒ぎになってしまうのが悲しいw
 コンソメさんの「ジャンプ放送局」。掘り出し物系のネタの中では一番好き。単に懐古趣味なのではなく、めちゃくちゃ古いものが出てきた、という発想において本コーナー的に100点の回答だと思う。
 西の最優秀賞、半額カーネルさんの「城だった」。シンプルな一言からのイラストによる味わいがどんどん増していく。上から下へと視点が移動していくことである種のドラマ性すら感じる。
 てるひとさんの「押入れの奥にダンジョンの入り口が」。『ナルニア国物語』の最初って大体こういう話。デザインが古めかしくて好き。空いたスペースにぴったり収まることで意外と違和感がない。
 ゲームセンターAさんの「知らない人のヘソの緒を発見」。怖いよ! 直接危害が生じるものではないけど、じわじわと怖さが広がっていく。やめてw

次号予告

 合併号。今年最後ですね。それと同時に『呪術』の映画が公開されるのでいろいろと企画が忙しい。
 そして、藤巻先生が読切で凱旋。これは普通に楽しみ。読切何度か載りましたけど、いつも面白いイメージ。

目次

「お前ん家、至る所にハンターハンター落ちてるな」って言われて恥ずかしかった
(『呪術廻戦』)

 一瞬作品の話かと思った。

大好きな漫画が最終回を迎える前に、同じところに名前を載せるのが夢でした。
(『地獄のカンダタ』)

 『ヒロアカ』愛がすごい。コメント内に名前を出さないのが重い。

サイゼリヤのハンバーグステーキおいし---------!!!!!!!!!!!!
(『マッシュル-MASHLE-』)

 グリル系はいつも若鶏のグリルで思考停止してるわ。余った肉汁とソースをペペロンチーノに投入するとうまい。

言われたい台詞①「今の部活にはあなたが必要です。戻ってきて下さい…先輩」
(『守れ!しゅごまる』)

 めちゃくちゃ面白いんだけど、こんなところに労力かけすぎじゃない? と心配になってくる。普通のコメント考えるより楽ならそれでいいけど。

愛読者アンケート

 読切についてと、ジャンプフェスタ2022について。ジャンプ関連の大きなニュースが流れてきたと思ったらジャンプフェスタ由来、というパターンが多いです。参加はしないです。

総括

 水曜更新だけど、そんなに遅い時間じゃないから火曜深夜更新と大した違いはないのでは、と思って昨日早く寝ました。

 今週のベスト作品。『dr.stone』かな。何なら最終回より最終回っぽかったと思う。
 時点は『呪術番外編』と読切。

 今週のベストコマ。ものすごい自己満足な変則的なチョイスになるけど、『地獄のカンダタ』の作者紹介ページのイラスト。元ネタ紹介としても良かったし、手フェチなのが伝わってくる良い自己紹介だったと思う。からの『ヒロアカ』愛が眩しい。

 最後の今週のベストキャラ。こちらー。

  • 音上レイジロウ 『PPPPPP』
    • 今週は溜めに溜めてたのがついにデレたー!! みたいなキャラが多かったんだけど(葉隠とかビリーとか)、その中でも個人的に一番インパクトあって、一番好きなのがレイジロウ。そもそも扉の時点で驚いてしまった。

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