北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2022年16号の感想

 紙のジャンプ読みながら、乾電池駆動のポメラで書いてるので本記事を書くことはめちゃくちゃ節電と言えるのではないだろうか(強いて言えば暖房)。

背表紙

 「このキャラだ~れだ??」。ロボコで正解。 
 来週は、マルオ。拳のアップだけど、後ろに移ってる柄シャツの方が特徴的だったかな。

表紙

 『ヒロアカ』。『ヒロアカ』はメディアミックスも多いのでこの手の「来る」「来た」ネタはやり尽くされちゃった感も正直ある。本編で出てきたらそりゃ感動はするだろうけど。

巻頭解放区!WEEKLY週ちゃん

 3周年ということで巻頭カラー進出。めでたい。次の目標は表紙ということに……。
 テーマはカラーページ。紙のカラー印刷は4原色だけど、スマホなどは3原色なので色の出し方がそもそも違う。知識としては知ってたはずなんだけど、指摘されたら目から鱗だった。厳密には見てるものが違う。4色インクの説明を電子版で見たら頭がこんがらがりそうだ。
 さらに、表紙に関しては4色インクでは出せない色(特色)を2つまで使うことが許されてるらしい。衝撃だ。金とか蛍光色がそれに当たるらしい。それをスマホで表示すると……頭が混乱する。

読者プレゼント

 なろう小説。山形で開かれてる小説講座のことですね(違う&古い)。
 この手のファンタジーって『ドラクエ』パロディのイメージが強かったんだけど、どうやら最近はスマホの課金ゲー(ガチャ)を土台にしてることが多いらしい。全然興味が湧かないので、こういう作品がジャンプにやってきたらどうしようと以前から戦々恐々なのですが、まったく来ませんね。もう少し年齢層が上なのかもしれない。
 てか、ソフトチャンバラが1名分しか用意されてないので笑った。『ポケモン アルセウス』より入手難度が高い。

巻頭カラー『高校生家族』

 表紙はもらえないパターンだけど、周年とかではないのでセーフ。むしろ何の節目でもないのに巻頭はすごいか。
 本編。3年が卒業。そういうシステムの作品だったのか……とか思ってたら、劇中でも「卒業するとはな」みたいに会話してるキャラがいて妙にメタい。いや、メタを狙った発言なのかはよく分からんけど。
 渡辺さん成人済みには笑ったけど、話の主軸としてはバレー部。未だにバレー漫画としての側面が大きいことに戸惑ってしまうというか、どこまでがギャグなのか分からなくなる。そこが良い。
 あと、最後に歌が出てくると『テニスの王子様』パロディなのかと身構えてしまう(今回のは違う)。

僕のヒーローアカデミア

 告白され慣れてないクソナード。水族館が舞台なのはデートの定番スポットという意味もあったのかな。サカマタ館長に喜んでる場合じゃなかった。
 好意と同化願望、そこに排除の言葉としての「普通」。トガちゃんの物語として繰り返されてたことだけど、そこにデクへの告白が重なることで面白さがピークに達した感。まぁ、さすがにややこしすぎる話だとは思うし、デクの返答が当たり前すぎて、トガちゃんの失恋込みで驚きがなかった気はする。まぁ、当たり前のことを言えるのがデクの強さなんだけど。
 トガちゃん触手からのジェット噴射でアクションが面白い。と思ったらそこに触手&跳躍の梅雨ちゃんが参戦してくるので面白い。お茶子の相方という意味でもこれ以上ない人選だし、マジでクライマックスなのだな……という実感。少し寂しい。

『呪術廻戦』

 男女が主張をぶつけながら戦ってる。「誰かのために生きろ」「何者かに成る」などが直前のトガちゃんの話と妙に重なるようで面白い。いや、厳密には重なってないんだけど、パッと見で似てる話をしてる。
 映画の続き(種明かし)的な話もあるんだけど、最終的にはトリプル領域展開。領域展開は『廻戦』の連載が始まって以降の概念なので、そういう意味でも「乙骨がついに……」と感慨深い。
 トリプル同時展開がクソ熱いんですが、よくよく考えたら、領域展開されたら領域展開で返すのが正攻法なので当たり前のことをしてるだけとも言えますね。まぁ、熱いのは間違いない。
 成仏したのにリカちゃんを使い続ける件。普通に酷い話にも思えるんだけど、模倣の理屈で考えると一応アリ……ってことになるのかな。少し引っかかるけど、まぁ追々。

『ウィッチウォッチ』

 ニコの料理。「おいしい料理作ってやんよ!」と宣言したニコが最初にやることが料理の研究ではなく、魔法の研究。ニコという人物において重大な問題が露見してる気がする。ギャグ漫画的な都合があるのは分かるけど。めっちゃ金持ちの子がまず最初に高級食材を集めることを考える……って感じだろうか。頑張るところが違うでしょ。
  “擬音ももはやジャイアンシチューだよ”ジャイアンシチューって今のアニメで繰り返されてると思うんだけど、ここでは擬音(文字としての)なので原作漫画の話をしてるのが面白い。あと、まずい料理を魔法で何とかしようとする話の中で「ジャイアンシチュー」が出てくると、いよいよやってることが『ドラえもん』と同じと気づかされるな。自ら白状していくスタイル。恋する魔法に似た感じの話、『ドラえもん』にもあったしな。ただ、本作にはそもそもラブコメ要素があって、しかも高校生なので違った感じになっていく。
 オシャレバンダナに使い道が……というのは分かるけど、ただのオシャレにしては変に目立ちすぎてたと思う。出かけてるならまだ分かるけど、家の中で首にバンダナ巻くかぁ? みたいな。まぁ、これは個人のオシャレ意欲によるんだけど。
 キスして証明。証明なのでゾンビ状態の人に見せないといけない(何度キスすりゃええねん的なオチ)と思ったので、予想外だった。

『マッシュル-MASHLE-』

 腕輪を外した反動で筋肉痛。分かったようでよく分からない話。腕輪をしてるときの方が負担あるから筋肉痛になりやすいと思う。まぁ、本気モードで動いたことの反動って意味なのは分かるよ。文章だけ見たら引っかかった。
 長男、マッシュの本気に興味が湧く。正直、長男のキャラクターというか、人格がそれほど感じられなかったんだけど、ここで初めて彼の素が見えた気がする。「ただ強い」のまま退場してたらマジでどうでもいい人という印象で終わってたと思う。
 からのドミナ。感動的ではあったんだけど、個人的なワガママ込みで言うと、ドミナには死なずにいてほしかった。死んじゃダメでしょ。『ターミネーター2』じゃないのよ。

センターカラー『夜桜さんちの大作戦』

 64のコントローラーだ!! 回想の中の懐かしいアイテムとして扱われてるの面白いな。そして、改めて思うけど、あの形マジで意味が分からない。
 長男の教師設定はマジで忘れるよな……。仕事の依頼を残したまま失踪って言ってたけど、そもそも教師の仕事もほっぽりだしてるわけで、冒頭の場面で教師の話が出てきて当然だったはずなのに……覚えてるわけがない……。
 それぞれの方法で捜索を続けるって話だったのに、太陽だけもしものときの指示を受けていた、というのは少しずっこける話だったと思う。まぁ、今後他の捜索が役立つって話になるとは思うけど。

『アオのハコ』

 大喜と雛がこそこそやってるところを盗み聞きされる。先週のラストと同じことになってるので少し笑った。まぁ、今回は目の前で “ちょっと話あるんだけど いい?” とやられりゃそりゃ気になるわな。あれはバレてやむなし。
 鹿野母。不意にレアキャラ出てきたのでビビった。一瞬大喜の母かと思ってしまった自分が恥ずかしい。なんで電話するんだよ。
 そんな母。 “やっぱりあるのね” も良かったけど、最後の “人に頼られるって 結構” “嬉しいものよ” が最高。頼られて嬉しい状態の母が、娘への最後の言葉として投げかける。そして、この彼女の感情が最も露わになった瞬間を、彼女の顔は描かずにセリフだけで済ませる。こういうとこだわ。本作の強いところ。
 大喜に頼る。千夏パイセンは制服姿でいるときの方が逆にオフ感が出る、というビジュアル的なオモシロも感じた。そして、「人に頼られると嬉しいものよ」と言われた千夏パイセンが大喜のことを頼る、というのも味わい深い。「人に頼りなさい」で話が終わってたら印象は違ってくるんだけど。

『あかね噺』

 落語解説ページが始まったぞい。これは良い。漫画の監修もしてる人による解説。描き下ろしイラスト付きなので豪華だ。ただ「あかねと学ぶ」という体裁は少し違和感ある。あかねはこのくらいのこと知ってるはずだろ。
 本編。兄弟子に面倒見てもらう。ぐりりんではない。つまり、話がついにあかね視点のものになった。6話目にしてついに、である。長かったなぁ。「あかねってこういう人なんだ」みたいな新鮮さがちょくちょくありました。お馴染み感もあるんだけどね。
 んで、修行。回りくどくて何がどう役立つか分からないものばかりで困惑。マンツーマンでのみ練習してきたので客とのコミュニケーションが成立しない。という話は分かるんだけど、 “150km/hでボール球を投げ続けているように感じた” の例えはうまくない気がする。それだったらストライクゾーンに速い球を投げれるようにコントロール技術を磨こうって話じゃないですか。相手の苦手なコースを読んでそこに投げる、みたいな例えじゃないと成立しない気がする。……落語だと相手の苦手を狙っちゃダメなんだけど。
 ちょっと本編からそれた話になるけど、馬上先生の描くおじちゃん、おばちゃん、おじいちゃんがもっと見たいので、兄弟子との話がメインになるのは少し寂しい。なので、逆に居酒屋でのバイトは嬉しい。

センターカラー『エクソシストのキヨシ君』臼井彰一

 読切。カラーがアバンで、カラー裏のモノクロを扉にしてるのが新鮮。最初にひとボケというか、ひとオチ用意したかったってのは分かるし、面白かったのも事実だけど、単純に裏に扉があるのが「こんなのアリなんだ」みたいな驚き。
 そんな冒頭のフリとオチが本作のことを象徴していて、全体的にそんな感じ……と思ったら後半ストレートにかっこいいバトル展開になるので驚いた。これはやられた。サタンと対決するにしてももっとギャグがメインになると思ったら普通にかっこよかったでござる。伏線回収みたいな部分は少しやりすぎだったと思うけど、背中がかっこよく見えた時点でもう勝ちではある。
 前半のお父ちゃん悪魔とのやりとりも楽しかった。特にタトゥーのくだり好き。そんな漫才的なやりとりが読者として楽しいってのもあるんだけど、そんなやりとりを経て2人が互いの理解者となっていく、という心の交流になってるのも素晴らしかった。ギャグにしか見えない場面が実は物語的にも重要。伏線回収とは別として。
 あとは、こういう臭いほど真っ直ぐな人情みたいな話をされると『ONE PIECE』っぽさを感じる、というのも分かった。やっぱ『ONE PIECE』の存在ってすごい。作者の好きな漫画とか、絵的な特徴とは別。なんでも『ONE PIECE』に思えてしまう病。ローとかタトゥー後悔してるのかなw
 終わり。これはマジで相当良かった。

ブラッククローバー

 恨みではなく「生きる」に繋げるための「倒す(字は違う)」というのが面白い。相手のことを斬れる、と示すのもまずは団長&副団長を救うために相手の腕を斬るとしたのとも通じますね。
 からのスーパーユナイトの圧倒的頼もしさが示された直後の「5秒前」というカウントダウン……に驚いてたらいきなり話が終わる。あまりの緊迫感でページ感覚が狂ったのかと思ったら普通にページ数が少なかったでござる。
 関係あるかは知らんけど、本作も『呪術』も純バトル展開みたいなのが濃すぎるので大変なのであろう、と勝手に納得はした。

センターカラー『PPPPPP』

 ミーミンの「ミ」愛。思ってたより直接的な理屈というか、ほとんど即物的と言うのが近そうなほど分かりやすい理由であった。ファンタジーとは違う理屈で見える幻覚(世界)という感じですかね。こっちの方はかなり共感覚に近い存在だと思う。奇しくも神海先生が連載してるこのタイミングで。共感覚に目をつけた神海先生はかなり先見の明があったのだなぁ、と今更ながら。本作を読んでると『食戟』再評価の気持ちも湧いてくるし、いろいろと面白い。
 いろいろ超常的な現象が起きてるけど、要するに教科書的に正しい演奏をすべきとする音楽界における居心地の悪さ、という話。公的に正しい演奏をしたときには木が出てきて、私的に正しい(楽しい)演奏のときにはフェアリーが出てくる。

『地球の子』

 赤ちゃんナレーションがめちゃくちゃ面白いんだけど、回想と現在の声が入り交じってて少しややこしい。いや、「赤ちゃんナレーション」というとんでもないアイディアを実行する上で、少しでも分かりやすくするための工夫としての混合スタイルなんだと思うけど。
 赤ちゃんの好きにさせようとする父と、「いざとなったら」という組織。この対立を見せられるのもう何話目なんだろう……。さすがにしつこい。あと「遮断機をつける」と「防弾ベストを着る」は全然違うものだと思う。後者はそんなに悪いことの気がしないというか、相手の本気をそのまま受け止めるための工夫としてむしろ誠実な気もする。赤ちゃんに加減するのを強いてるとも言えそうだし。なんであんなに抵抗したのかが分からない。……まぁ、父親として成長過程なので彼の言うことが絶対正しいとは限らない、と受け取ると好意的な感想になるのかしら。
 そして、飛んでくる石を拳銃で撃ち落とすのが無理ゲーすぎる。
  “魔王を倒せるのは勇者だけ” 。こういうゲーム、大体のイメージが『ドラクエ』由来だけど(今回もデザインが明確にそう)、『ドラクエ』は別に勇者が死んだ状態でも魔王は倒せる。むしろ、パーティーの最大火力が勇者よりも戦士や武闘家(バトマスその他)になることの方が多いんじゃないかしら。盗賊がジャグリングしたり、盗賊がブーメラン2本ぶん投げるのが最大火力な作品もあるんですよ。……まぁ、この場面ではゲームをよく知らん人が “わかる” となるので、あまり例えが適切でない話が伝わることに違和感はないと言える……けどそれでいいのか?
 帰りの高速道路の、運転席ではないところから見る景色が印象的、という場面はかなり良かった。あの多幸感に満たされつつ、疲れてるので意識がぼんやりしてる感じはすごいリアル。ちょっと懐かしい気持ちにもなった。エモい。
 ただ、父親の最終的な結論が “念動力…使って欲しくないなァ” なのはずっこけた。「早くコントロールできるようになるといいなぁ」的な意味合いなのかもしれないけど、ちょっと違和感がすごい。

『SAKAMOTO DAYS』

 キルベイビーはリルベイビーのもじりなのでは……って感想書いたっけ? とりあえず書いとく。
 保存用と観賞用。そのうち「布教用」にもう1本みたいなこと言い出しかけない話だ。いや、この場合の布教って何だよ、ってなるんですが。
  “白みっけ”ヒソカですね。なんかすごいサラッとぶっ込んでくるので驚いた。他の作品のパロディとは温度が違う。
 キルベイビー、 “そうなのか? 知らなかったぜクソが!” が素直すぎるので可愛い。どうせこういうポジションに収まるのだろうと予想はしてたけど、予想以上に可愛い言動が飛び出たのでやられた。これは人気投票でダークホースになるタイプやな。末恐ろしい……。

『アンデッドアンラック』

 ジュエルがUMA(ルール)というのが全然ピンとこないんだけど、この期に及んでアンディの不死バトルがバリエーション豊かな点には感動した。特別何かが成長したとかではなく、単純なアイディアの底知れなさなのがすごい。(四肢を飛ばしてどれを本体にするか指定する技は成長によるものだけど)
 あと、ダイヤは防御性能という意味では全然最強じゃないよ……と言いたくなったけど、たぶん戸塚先生もそんなことは重々承知の上で、分かりやすさ(ハッタリの派手さ)を優先したのでしょうね。

『僕とロボコ』

 すげぇ細かい話になるけど、土曜発売とその次の月曜発売のジャンプの予告ページには「発売日に注意」の文言が必ず入るので、それも再現してほしかった。
 入念な土曜販売対策はいいけど、「三連休だから土曜発売じゃん」とボンドがカレンダーを見て気づく(そもそも学校が休み)という点に対するフォローがない。キャンプの楽しさでごまかすってことなのかもしれないけど、そもそもキャンプ行く理由が三連休だからだと思う。
 駄菓子屋という抜け穴は面白かったんだけど、そのあとは絶対「それは早売りだ!(だから読むな)」みたいな言い訳をモツゴリがすると思った。駄菓子屋というのが早売り店としてめちゃくちゃリアルなんだけど、さすがにジャンプの中で早売りの話題は厳禁だったりするのかしら。まぁ、そもそも最近は早売りも絶滅に近づいてるとは思うが。

『あやかしトライアングル』

 「女性はおしっこがどこから出ているのかわからないらしい」。矢吹先生、『東京ポッド許可局』のリスナーなのでは……。どうにも止まらない♪
 ニノクル女体化……かと思ったら。このトリックは見事だったと思う。言われてみれば、ただ女体化したにしては少し幼くなってる気がする、というバランスも素晴らしかった。身長が低すぎるのもヒントだったのかな。
 ただ、「ってカンジ?」という口癖は正直古臭さも感じた。別に死語というほど廃れてはいないけど、若さを感じる表現でもないと思う。

『逃げ上手の若君』

 「強飯」と書いて「こわいい」。『ドラえもん』ののび太のママがした怪談「七日前につくったごはんなので、こわくてこわくて」を思い出した。まったくの余計な話。
 常識の檻から逃げて勝つ話。ちょっと『暗殺教室』っぽい雰囲気もあった。ただ「教える」場面だったら過去にもあったけど、今回は理屈っぽいのでそう感じられた……のかな?
 最後は暗殺。帝を殺すことには絶対反対だったのに、というギャップが良い。

『協力型RPG キズナデパーティー』独楽京助

 読切。ジャンプショートフロンティア。結構お馴染みの先生ですね……と思ったけど調べてみたら一度しか載ってなかった。不思議な勘違いだ。逆なら分かるのに。
 本編。スマホゲームに興じる息子と、不和が生じる家庭環境。印象的な1ページ目とタイトルの時点で「この4人がゲーム内で出会うんだろうな」と予想がついた。ショートフロンティアに対して先読みしてやろうというスタンスで読むのは誠実と言えるのか我ながら怪しい。
 ただ、その真相が大したオチではなく、割と早々に明らかになる。現実とゲーム内と本人たちは気づかない程度にリンクしてるくだりとかかなり面白かった。ゲームを通じて家庭の問題が解決……というほど単純じゃないのも着地として良かったと思う。現実での前進はささやかなものに留まってるのが良い。
 あと、すげぇ好きだったのが各キャラが使うアバターのデザイン。おそらく小学生の息子はごつい鎧(顔は見えない)で、名前は無敵。大人の2人はそれぞれ異性のアバターで、特に父親の方が性的記号が強め。そして、姉は動物。しかも名前は彼氏由来。すげぇリアル……と断定できるほどゲームに詳しくはないけど、すげぇ分かる。それぞれのアバターが各キャラの心理や自意識を反映している。他人にバレたら一番恥ずかしいのが父親、というのもめっちゃリアルな気がするんだよなぁ。男のだらしない下心と、年齢によるネットリテラシーの低さが現れてるようで。あと絶妙にダサいw
 終わり。仕掛けの部分よりもアバターのデザインに唸りまくってしまった。ゲームを題材にした漫画としてめちゃくちゃ面白かったと思う。『高校生家族』のアマゾネスも面白かったけど、その良さを4倍にしたような作品。

『アヤシモン』

 念話中はダメージを共有してしまう。マルオとの相性最悪なんだけど、「姐さんが傷つく」が成立するのがマルオとの関係性の特徴という話に繋がるのでうまい。他の人に保護されたら姐さんが傷つくリスクは全力で回避されてしまう。そのリスクを受け入れてでも達成したい目標がある、という大きな話と、小さな今回のバトルがシンクロしてる。
 水ぶっかけ作戦。失敗……からのマルオの機転で成功、というラストのシーンが絵のみで進行する。鮮やか。コットンの急ブレーキは完全な新技なんだけど、「布」という特徴を活かしているのが絵としてハッキリ伝わるので初見でもすんなり飲み込めて、だからこそ絶望……かと思ったら、という良さ。

『ドロンドロロン』

 初めましてのキャラが多いのに数ページで意気投合できちゃうのが本作の良さだし、そこに違和感がないのがすげぇ。直情型のナイスガイと、モノノケとの友情に憧れてる先輩。ドラが喜ぶというよりクサナギが喜んでるのが良いよなぁ。モノノケに理解ある人が当たり前にいる、というのはたしかに感動的なんだけど、クサナギの喜び方が小動物的で可愛い。良い話の押し付けがましさがない。
 まぁ、そんな良い人が揃ってるという話を見ると「まぁどうせ……」とか身構えちゃうんですが、そうと分かっててもなかなかの絶望感。本作の死への距離感、すごい独特で未だに慣れないわ。急に怖いんだよなぁw

『守れ!しゅごまる』

 やっぱ校舎移動の後処理は手品だったか。そもそもシャチホコを手品で持ってくれば……。ただ、 “かなりのタネ持ってかれたけどなあ…” は笑った。
 戦闘力を高めるために5歳ほど歳をとる。ゴンさんみたいな理屈じゃないか。髪伸びてほしかったなw
 とか思ってたらめちゃくちゃストレートなラブコメ回であった。『ウィッチウォッチ』といい、みんなこういう回やりたがるのな。いや、伊原先生がこういう回をやるのは全然意外じゃない。過去にもやってる。『恋するワンピース』の「恋する」要素って最初はただのギャグだと思ってたけど、伊原先生の趣味的に結構マジだったんじゃない……? と思うことが何度もあった。乙女ちくね。
 15歳のしゅごまるの言動が変に誇張されることなく、マジでいつも通りだった、というのも好き。一度こういうことを経験してしまうと今後5歳の状態で言われても少し意識してしまう……という気がするんだけど来週以降どうなのかしら。

次号予告

 『SAKAMOTO』が何の節目でもないのに表紙なのがすごいですね。いや、最近の掲載位置的に何の驚きもないのですが。ここまでの作品になるとは正直思わなかったなぁ。こんなにもバトル純度の高さで、それがそのまま人気に繋がるとは。

目次

鼻づまりは脇の下を圧迫すると解消するって発見した人に心から感謝しない…!
(『地球の子』)

 根治では全然ないから正直そんなに重宝してない……(そもそも鼻水)

初期の展開の都合で、入らなかった祭里のエピソードを回収できて満足です。
(『あやかしトライアングル』)

 言われてみればめっちゃ初期にやりそうな話でしたね。

千早城で変換すると「千早嬢」と出ました。一瞬見た事も無い可憐な少女が浮かんだ
(『逃げ上手の若君』)

 ジャンプの感想で「再登場」と打ったら「斉藤嬢」と出たことある。辞書登録してしまったので斉藤嬢とはもう会えない……。

愛読者アンケート

 通常読切についてと、紙ジャンプの購読について。どのくらい読んでるか。10年以上。読むだけでなく10年感想書き続けるんだけど、こういうふとしたタイミングで猛烈にキモく感じる……。
 紙ジャンプを読み始めたきっかけ。たしか、「コミックスで読んでいた漫画をリアルタイムで読みたくなった」かな。『ONE PIECE』と『HUNTER×HUNTER』と……とかそこらへんだったと思うんだけど、どちらも終わっていない現実が重い。

総括

 土曜発売だと禁断症状が出るからあえていつも通りの火曜深夜更新にしたんですよ……というのはウソです。毎日毎日シコシコとブログを書き続けた結果です。マジで毎日書いてる。

 今週のベスト作品。読切。通常の方。
 ショートフロンティアも良かったのでそれは次点。

 ベストコマ。『呪術』のラストだなぁ。3コマあるけど、まぁ乙骨ということで。
 コマ単位では拾えないんだけど、ベストシーンだったら『地球の子』の高速の場面を挙げたい。

 最後に今週のベストキャラ。こちらー。

  • キルベイビー 『SAKAMOTO DAYS』
    • こいつは人気出る、と確信した回でした。蝶々と戯れてて可愛いかよ。下手すりゃ晶ちゃんより人気出るかも。晶ちゃんより可愛いまであり得る……。

gohomeclub.hatenablog.com

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