北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2022年25号の感想

 携帯してる水に塩を入れるようにしました。夏バテの足音が聞こえてきたぜ。

背表紙

 「このキャラだ~れだ??」。ゾロで正解。イージーですね。
 クイズの方、かっちゃんですね。普通にベテラン順に来るとは。分かりやすくて助かる。
 ちなみに、表紙イラストの切り抜き部分が表紙と色が違う。珍しいですね。印刷の仕組みと関係ありそうな話だけど、まぁ分からないです。週ちゃんでやってた細かい内容もそれほど覚えてない。

表紙

 『SAKAMOTO』。「超かっこいい!!」と思ったらそこのあなた、映画『レザボアドッグス』をご覧なさい。元ネタだよ。ポーズとか完コピだよ……と思って見比べたら完コピではなかった。むむむ。シンとか絶対見たことあると思ったんだけど、記憶の中のアレは誰なんだ。

読者プレゼント

 清少納言ならぬ懸賞納言。かつての『磯兵衛』を思い出すかのようなイラストがナイスだ。「春は当てぼの」から長々とダジャレしてて秀逸。これはかなり良いんじゃないか。ついこないだ週ちゃんでアワードやったばかりだけど、ちょっと狙いに来てる感ある。

巻頭カラー『SAKAMOTO DAYS』71話

 やだー、めちゃくちゃ面白い。巻頭回ということで本気で勝負してきた感がビンビン。先週の時点で内容は予想できたし、予想外のことはまったく起きないからこそ、ここまで面白くなるとは想像できてなかった。ちょっとヤバいわ。
 バトル内容に関して、前回までは「カジはこういうことが出来る」とか、「こうすればシンが未来視できる」みたいなロジック的な要素が多かったけど、今回はそういう理屈がほぼ皆無。ひたすら強い人同士が面白い場所でバチバチに戦う。いやマジで圧巻だったな。飛行機の中へとステージ移動した際に一瞬の溜めパートがあるのも緩急あって良い。ホラー的な決め絵もめちゃくちゃかっこよかったわ。いやぁ、面白い。マジ最高。
 最後のタイヤダッシュのくだりは「普通にジャンプした方がいいだろ」とか思うんだけど、あれをフィニッシュに持ってくる勇気w
www.shonenjump.com
 「見開き&1Pコマ総選挙」なるものをやるそうです。キャラで投票しても面白くない、という判断ですね。いや、それよりもツイッターでファンによる推しシーン、推しコマを挙げさせることで莫大な宣伝効果が見込める、という考えがあるんだと思う。ちゃんと公式サイトで画像が用意されていて、投票結果をツイートするとそれが表示される仕様になってる。
 ちなみに、1Pコマは当然1Pぶち抜きでコマ割りのないページだけど、見開きだったらコマが割られてもok。気持ちは分かるが、よく考えると謎な基準だ。
 誌面上のQRコードからサイトに飛べなかったんだけど、いわゆるおま環だろうか。

『アオのハコ』53話

  “成長を実感出来ない努力なんて しんどかろうに” 。良いね。当然だが、バド以外にも当てはまる言葉だ。
 そして、ガチ恋勢の雛がそんな大喜に成長を実感させる言葉を向ける、というのも良い展開。
 意外だったガチ演技路線。メソッド演技かよ、とか言いたくなる。雛が真面目に考えれば考えるほど「台本が悪いのでは?」とか思いたくなってしまうのも面白い。雛百面相を見せておくことでクライマックスの決め顔(漫画としての)に繋げるという流れも良い。良いのだが、正直赤面顔は食傷なので前フリ段階の顔の方が断然好きだったな。何なら「天に召されー」の天使が一番好きかもしれないレベル。あんなの見たことないじゃないですかw
 ただ、雛が恥ずかしくて顔を隠す……が、厳密には目しか隠せてないので大喜は自然と唇に意識が向いてしまい……という流れが見事だった。ただの「雛の斜線どやぁ!!」で終わらないというか、大喜側の心理描写もしっかり入れてるのが良い。

『呪術廻戦』185話

 パンダの精神世界。ははーん、これは最後に4人目が登場する流れだな? とか思ったんですが、全然違ったw たぶん『ムーンナイト』のせいで変なとこ疑いがち。
 秤到着エンド。ここで秤の救援かー。激アツだが、同時に「パチンコで戦うの?」とか不安にもなるw 秤のあのバトル、再現性なくない? 大丈夫? とか心配してたんですが、まさかこんなにも短いスパンで再登場するとは。しかも本気バトル必至な雰囲気だし。

センターカラー『僕のヒーローアカデミア』353話

 カラー扉。轟くん、本編以上にオラついててかっこいい。かっこよかったけど、普段の轟くんの顔ファン的には路線違いすぎて意外とウケが悪いかもしれない、という偏見。とりあえず、炎のライティングの関係で火傷がほとんど見えなくなってるのとか今の本編のドラマにマッチした表現になってて見事だと思います。
 本編。轟の勝利は連絡網が回るので味方を鼓舞する効果も生む。個別の戦いだけど、ちゃんとチーム戦でもある、というのは面白い。面白いし、その知らせを聞いて一番感慨が深く、それと同時に同様不可避なのは誰かなぁ? というラストに繋がっていくのも最高。

『逃げ上手の若君』63話

  “頼重の進軍路を指定しただと?” “こんな子供が?” が盲点だった。なぜ若はすごいのか、という話だけでは終わらず、若の特殊な立場がなければ今回の活躍はなかった(彼だからこそ活躍できた)という話に繋がるのが面白い。若という存在時代が隠し玉として機能してる。ので、相手側からしたら「分かるわけあるかーいw」という話でもある。
 いやん、うなじがセクシー……ではなく、何やら逃げスキルが発揮されそうな構えで面白かった。具体的に何するかはサッパリですが、ワクワク感はしっかりある。

『すごいスマホ』3話

 ちょっと検索すれば、すマホ持ち同士の戦いということにはすぐ気づく。ただし、気づいてからが大変で……と盛り上げていく。今までは「どう検索するか」だったけど、今回では具体的な行動に出ないといけなくなっていて、そこが作品として、キャラクターとしても大きな一歩。その一歩こそがヒーローの資質だ、とか『ヒロアカ』っぽいことも言いたくなってくる。
  “君たち謝ってくれる?” は中二すぎてひっくり返った。この中二がすごい2022、という感じだ。たぶんマジで優勝できる。作者が「ヒーローが言ったらかっこいいセリフ」としてコレを持ってきたのだとしたら本作に対して疑念を抱かざるを得ないんですが、Qというキャラクターのことを考えれば「たしかにコイツならこういうこと言っちゃうかもしれない」と納得できた。諦めとある種の復讐心を混ぜたような心理を抱えたまま数年間過ごし、軽い世捨て人みたいなマインドの持ち主だったと思うので、こういう中二ゼリフはちょっと似合ってしまう。

『僕とロボコ』89話

 キャンプにおける男の焚き火ハイ。冒頭にウイスキーについて言及されてたけど、まさに酔っぱらってるに等しい状態ですね。宮崎先生さすがだな、というかキャンパーが何を求めているのか、という部分にものすごく説得力を感じる。正直キャンプにはそれほど興味もないし、自然のあるところにも行きたくないんですが、「この酔いに浸るために行くのか」みたいな納得はしたし、何ならちょっと惹かれる気持ちもある。
 便宜上男のハイと言ったけど、まぁ最近は女性のソロキャンプとかも流行ってるので男女関係ないんでしょうね。というか、ソロキャンプしてるような女性(偏見込みのイメージ)がああいうエモくなるために行ってると考えると途端に身近な存在に思えてくるというか、ちょっと微笑ましい。
 いつもはゴリモツの2人に対してボンドがツッコむ形が多いんだけど、今回は男子3人がハイに入っちゃったので円かちゅわんがツッコミ。「男のロマン」ネタという意味では『ONE PIECE』でも似たようなのありますね。ロボとかそういう話題のときに出てくるアレ。
 ということで、ジャンプでロマンといえば『ONE PIECE』でしょ、と『ONE PIECE』ネタが出てきたのも笑った。ネタのチョイスがめちゃくちゃ的確だと思う。
 そんな男子たちのハイ大喜利みたいなのがちょっとマウント的な雰囲気もあるのがしょうもなくて笑える。マウントもしくはイキリ、はたまたカマシ。これは大人のロマンに憧れを抱いた子供だから、という話でもあるんでしょうね。これが大学生とかだったらしょうもなさがより深刻だった気もします。

『あかね噺』14話

 兄弟子の上下関係を間違える。あの業界のあるあるなんだろうなぁw めんどくさいルールだとは思うんですが、似たようなことだったらどの業界にもありそう。
 寿限無のことを本当に知っているか。メガネくんのデータマンらしい側面が出てて面白い。ちょっと、というかかなり『PPPPPP』のアナリーゼと近い話ですね。運と同じポジション。『PPPPPP』だと『食戟』との類似が多いという感想になりがちなんですが、今度は『あかね』とも繋がってきた。やっぱ芸術という意味ではどれも同じなんですねぇ。めちゃくちゃ興味深い話だ。


radiko.jp

センターカラー『ウィッチウォッチ』62話

  “図で説明するわ” とか突然言い出すの面白いな。別に「こんな感じよ」とか言って、漫画上には図が表示されるで全然いいのに。
 その直後のサプライズニコは笑った。ギャグなんだけど、サスペンスとしてかなり怖いというか、迫力あるw
 魔法。恋愛感情は自分の感情が花として表示されるけど、友情の場合は自分と相手の化身である虫が表示される。なんかルールが違いすぎてモヤモヤする。「虫の場合は2匹」という謎ルールが最後にうまいこと機能したとも思えないし。
 カンシのヘンテコ関西弁は好き。関西弁ネイティブの人が言ってるのが面白い。「でんがな」「まんがな」とか好きなんだよなぁ。

『高校生家族』86話

 野球部の新一年生。さすがに同じ展開を三度も繰り返すのは飽きる……と思ったら定番ラブコメ展開始まるので笑った。「出会いは最悪だった」の相手を母親にするだけでこれだけ面白くなるのか。
 不良っぽい相手役というのも定番ですね……からの星屑ロンリネス。「もう絶対勝てねぇ……」という絶望感がすごい。パロディの題材としては陳腐なのに、めちゃくちゃ面白いじゃないか。ちょっと悔しくなってくるレベル。
 「さすがに三度目は飽きる」って書いたけど、野球部は1話で一旦完結したっぽいのも良かったですね。

『夜桜さんちの大作戦』130話

 エピローグって感じですかね。「サービスデー」の矢印が実は逆だった、という1話の中での伏線回収ドヤオチ。そういや、こういう1話の構成が多い作品なんだったわ。懐かしいと同時に、その手癖(?)が健在でちょっと嬉しい。
 ゴリアテだけ真相を知った上で「おかしくないか?」となるのも微笑ましくて良いよね。逆にアイさんは直球すぎて愛おしい。
 「夜桜最強」を書いたのは太陽? あそこだけ誰が書いたのかピンとこなかった。
 オラついた意味での「夜桜家は最強」ではなく、「夜桜家の中で最強」という意味だったら太陽っぽいと飲み込めるかもしれない。

『マッシュル-MASHLE-』108話

 メガネ陰キャの弱点は熱血陽キャ、というのは面白かった。今まであまり意識してこなかったけど、ドットくんモテ非モテの分断思考がなかったらたしかにストレートに良い奴というか、マッシュ以上の逸材と言えるのかもしれない。
 ガチウサギが不意打ち的に可愛いのでニッコリ。からのフィンくんの成長。寿司の修行がしっかり腑に落ちるので普通に感心しちゃった。シンプルすぎて頑張ってる感とか漫画的なオモシロは他の人に比べると劣るけど、ナンセンスギャグの極みみたいな寿司職人のくだりについて納得させられることになるとは……。

『超狙われ体質の俺が捨てシークレットサービスを拾った件』林聖二

 スペシャル読切の2/3弾。こういうタイトル、ジャンプだと珍しいですね。読切じゃないと見かけないと思う。あと、そういうの関係なく「件」はちょっと古い気もする。
 本編。タイトルで大体分かる。どんでん返しとかタイトルの意味が反転するような仕掛けとかはないんだけど、ショート読切だとこのくらいでちょうどいいというか、全然飽きなくて良いね。それでいて、レーザーポインターから始まった物語が狙撃手の排除で終わる、というのも普通にキレイ。喋らないという特性を活かした「そういや狙撃手もいたわ」という読み味になってたと思います。めっちゃ饒舌にツッコみまくるタイプの作品なんだけど、中心にいるボケは一切喋らない、というのが秀逸。
 捨て猫を飼うにあたって、ひたすら母親の好感度(信頼度)を上げるのも正攻法で良いよね。そこは妙に真面目。
 あと、ボケとツッコミでは区分しづらい大貫も好き。もうちょっとあの路線が加速すると『ジモト』ヒデのようなボケになるんだろうけど。

センターカラー『PPPPPP』33話

 新章突入記念で2号連続カラーらしいよ。1周年を待たずして表紙行けそうな雰囲気あるか?
 本編。ミーミンまだ出るのか。「人気キャラなので退場は許しません」みたいな大人の事情も少し感じる。前回でバシッと消える方がキレイだったと思うけど、正直前話は唐突に終わったような印象もあったので、ミーミンのドラマがラッキーにフィードバックするようなエピローグはたしかに必要だったと思う。感動的で良いエピソードだったと思う。あのひたすら真っ直ぐに感謝の言葉を告げる感じは本作の美点。
 んで、今度はファンタ。彼のキャラクターの根幹というか行動原理がサブタイである「音上ブランド」で端的に説明される。こういう考えを持つ人がいることには納得しかないんだけど、ここまで淀みなく敵対心持たれちゃうとどうなってしまうのか……と新章への期待も高まる。変人ではなく敵っぽいんですよね。救済の余地が感じられないというか。

『アンデッドアンラック』111話

 たしか先週の感想で書いたと思うんだけど、『ドラクエ11』の終盤の展開、「そこで救うのはプレイヤーの知ってる人とは別人では?」という問題を本作にも感じてたけど、どうやら作中の人たちの認識ではまったく同一の人物という感じらしい。もっとパラレルっぽい、それこそマルチバース的なイメージを持ってたけど、もっとシンプルに「いくつか分岐が違っただけの同一人物」という感じなのね。まぁ、どこから別人になるのか、という線引きは私にもできないので、雑なイメージによる印象の話になってしまい申し訳ないんですが。
 それはそうと、本編後に掲載されてる新人賞についての戸塚先生コメントが最高に理屈っぽくて好き。もはや漫画家じゃなくて編集者なんじゃないか? というようなコメントが連発。

『地球の子』13話

 記憶の消去を決断した人を尊重しつつ、記憶を戻してもらいたいという無理ゲー。本人が気づいて前言撤回する、というものすごい展開が来るので面白い。豪腕すぎるし、「解像度」のくだりは漫画的なギミックが強すぎてちょっとアレなんだけど、「なぜ娘より婿の記憶の方が鮮明なんだ?」というのは説得力あるロジックだったと思う。そして、かなりリアルだとも思う。まぁ、違和感に気づけたからといって察しが良すぎるってのはあるんですが、解像度のくだりはかなり好きですね。
 ただ、肝心の赤ちゃんにママと認識させるくだりが相変わらずよく分からなくて、分からないまま話が終わりそうな雰囲気。
 あと、「WastEちょっとクソすぎませんん?」というのは多くの読者が感じていたことだと思うので、改革が宣言されるのは素直に良かった。マジで頑張ってほしい。かれり救出と別件の裏ボス的ミッションになるのも面白そうだけど、かれり救出と不可分な同時進行だったりするとより面白そう。

『モスキート飛行部隊』ATSUX

 読切。ジャンプショートフロンティア。作者名は「アツバツ」。アツックスじゃなかった……。
 本編。タイトルの時点で予想はできて、その通りだったんだけど、PS2で出たゲーム『蚊』を思い出す内容でしたね。偶然かもしれないけど(新人作家にしては古い気がする)、それはそれで面白い現象。
 本作はそこにSF要素をぶち込んで、メカ的な魅力をプラスする。普通に面白いし、ワクワクする設定だったんだけど、最初に血を吸う場所が鼻っ柱だったのでキレそうになった。刺されたことあるけど、あれマッジでめちゃくちゃ痒いんだよ。耳もやめて。てか、顔はマジ禁止にしてくれw
 からのガチバトル路線。蚊視点で人間をモンスターのように扱うのかと思ったら、人間が謎の戦闘力を発揮するので笑った。いや、あれは恐怖する蚊視点による心象で、実際にはドアを破壊したりはしてないのかもしれない。
 謎迫力のアクションシーンが面白い。正直最初は「また『チェンソーマン』フォロワーですか……」とか思ったんだけど、ワンコンセプトで突っ切るショート読切、そしてアクションシーン自体がサプライズとなってる本作においては、あの完全に文字を排した表現がフィットしてたと思います。動きよりも止め絵としてのかっこよさを重視した食卓の場面が好きなんだけど、蚊を仕留めるための例のポーズが奇妙に映し出されてて面白かった。ネテロ会長じゃないけど、ちょっと儀式っぽい印象も湧く。
 贅沢を言うと、リアルな蚊じゃないので蚊取り線香が機能せずただの煙幕でしかない、というのは少し残念だった。強引でもいいから理屈を付けて飛行能力が弱体化するみたいな展開も見たかった……というか蚊取り線香が効果ナシとか絶望感あるからやめてくれ。
 終わり。良かった。非常にシンプルな作品でショートフロンティアらしさが詰まった作品だったと思う。誰かに「今のジャンプにはショートフロンティアっていう枠があるんですよ」とプレゼンする機会があったら本作を例に挙げると思う(そんな機会はありません)。

『ドロンドロロン』23話

 クサナギの裏切りを疑うナオトラ。ちょっと予想外の展開だけど、付き合いの短いナオトラだったらそうなっても不思議じゃないか。ドウサンが悪役としては小物すぎるんですが、ナオトラという別のサスペンスがうっすら同居してるのが良い。まぁ、本作のノリを考えたらマジで疑って「ドラvsナオトラ」なんてことにはならないんだろうけど。
 それと同時に「クサナギが内通者かもしれない」という疑念は別のエピソードとも繋がってるのが面白いですね。作品全体に疑念が霧のように広まってる印象。
 ドラがひたすら良い奴であり続けるだけのクライマックスも本作らしい。「ダチのためにキレる」というのを真正面から描いてるのが良いね。

『アヤシモン』24話

 突然の漫画。まさか『レッドフード』みたいなメタ展開が……とかハラハラしたんだけど、全然違うので安心したw
 めちゃくちゃ気をてらったような展開だけど、死にかけ主人公の脳内の表現として意外なほど分かりやすい。「こんな強い敵どうやったら勝てるんだ……」という難題に直面してあれこれ考えを巡らせ続けるのはまさかに漫画制作ですね。「この悪役強くしすぎちゃったんだけど勝てる方法が思いつかない」というのと完全に一致。
 矢吹丈が最後に死んだってのは完全に解釈違い……を通り越して明確に間違いだと思うんだけど、「マルオはそう思ってる」だとするとまぁそれほど違和感もないというか、漫画としては間違ってない。
 主人公を死なせる方が攻めてる、死なせる方が偉い、って価値観はどうかと思うし、端的にダサい、もしくはショボいと思う。そして、この発想と、私の違和感、そして今後本作が下す結論がちょうど今公開中の映画『ハケンアニメ』と同じ。なに、最近の作家の中でのトレンドなの? ただ、その同じ話でも本作の方が断然スマートに描けてると思います。『ハケンアニメ』めっちゃ良い映画だけど、このくだりに関しては、個人的にはちょっと微妙。

『守れ!しゅごまる』24話

 サブタイの「真実を知る!さなぎ」めっちゃ好き。うまいこと言ってやった感があるんだけど、バランスが悪いのが可愛い。
 スカルの正体。ボディガードの悲恋が生んだ悲劇、という意味で今のさなぎと重なるというか、今後のさなぎのことも考えちゃうような話で面白かった。ただ、それとは別にしゅごまるたちのお母さんがめっちゃ可哀想ね。何なら一番の被害者と言ってもおかしくなさそうなレベル。彼女も救済されるような話になるといいな。なりそうとはあまり思わないけど。
 あと、嘘風も例の遺伝子の成功者なんじゃねぇの、とか思った。今後『恋するワンピース』再開することがあったら、そんなエピソードを入れてくる気がする。もしくは本作の中でそういうのを匂わせてくるとか。

 追記2022/05/27:違ったw



巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 5月から6月はアスパラガスの旬ということで、頼富編集によるアスパラガス特集。ガチのアスパラガシストなので笑った。そんな特殊知識を持った逸材がジャンプ編集部にいたのか。『ウィッチウォッチ』のアスパラガス回が待たれる。
 めちゃくちゃ詳しく、それでいて気をてらわない王道な内容で面白かった。あと、小山イラストが多いのも嬉しい。ホワイトアスパラが可愛いのよ。
 個人的にアスパラガスはかなり苦手なんですが、機会があったら紫アスパラ食べてみたい。アントシアニンが豊富でこの年になっても新聞も隅まで楽しめそう(一望百景)。

次号予告

 『ロボコ』が表紙&巻頭。めでたいですね。ただ、「超重大発表」らしいので最終回へのカウントダウンかな……(違うよ)。
 あと、川口先生が読切でカムバック。今度はラブコメだ。作風にギャップありすぎてマジ面白い。

目次

小さなポリープ切除のために入院が必要に。週刊連載で二泊三日のロスはきつい…
(『逃げ上手の若君』)

 休まないつもりなのかよ。大したことない手術だといいけど。

「ワンダヴィジョン」を観ないで観に行くんじゃなかった…後悔しか無い…。<裕樹>
(『あかね噺』)

 『ドクターストレンジ マルチバースオブマッドネス』の話だけど、『ワンダヴィジョン』観てても「なんでだよ!」とはなるし、それ以上に「ふざけんな!」ってなるから大丈夫だよ。むしろ未見で「いろいろあったらしいな」くらいの認識でいる方が幸せかもしれない。

言われたい台詞⑬「ごめん友達二人来れなくて…二人きりに…なっちゃったね」
(『守れ!しゅごまる』)

 「あいつら今頃うまく行ってるかなー」もしくは「いい加減つき合えっつーの」とか言いたい。いや、この偶発デートの相手が意図的にやったという可能性もあるかも。最悪のケースとか考えるとちょっと怖いけど。

愛読者アンケート

 林先生の読切についてと、今年映画館で観た映画。たぶん今年という区切りで合ってると思う。羅列しますと、『スパイダーマン』『シング ネクストステージ』『ナイル殺人事件』『ドラえもん』『ファンタスティックビースト』『コーダ』『名探偵コナン』『ザバットマン』『ウエストサイドストーリー』『モービウス』『呪術廻戦0』『アンチャーテッド』『シンウルトラマン』『ドクターストレンジ』。14/39本でした。今年は『ドラえもん』と『名探偵コナン』が驚くほどの傑作でした。来年も楽しみです。川村元気は来ないでくれー。

総括

 終わり。水曜深夜更新になってしまいました。昨日観た『ハケンアニメ』が面白かったせいです。

 今週のベスト作品。『SAKAMOTO』かな。
 次点は読切2本と、『ロボコ』と『アヤシモン』。

 今週のベストコマ。『アオのハコ』の「天に召されー」。本作の魅力、可愛さはこういう緩さによるところも大きいのではないか、とか思った。

 最後に今週のベストキャラ。こちらー。

  • アイさん 『夜桜さんちの大作戦』
    • 最初は『高校生家族』の新入部員にしようかと思ったんだけど、チョイスがちょっとマンネリだと思った……のだが、もっとマンネリな人選んでしまった。

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