本作の連載が終わったら『8マンvs』の掲載情報を積極的に取りに行かないと見逃してしまう恐れがある。
神話復活編㉞
ギルモア博士! これはサプライズ。ガイア博士との決着にばかり気を取られてたけど、本作自体の決着に関わってくるような登場でしたね。そもそも本作が『サイボーグ009』というシリーズにおいてどのような立ち位置なのか、という話。
以前から断片的に情報は出ていて、どうやら時空を越えて現れたらしいくらいのことは分かっていて、今回もそのくらいぼんやりした説明しかない……と思ったらカレンダーが気になる。1972年の7月。つまり本作における009たちの「現在」はそこ。ただの数字だけどめちゃくちゃ大事な情報でひっくり返ってしまった。
ただ、困るのが、私はリアタイ世代ではないこともあり、、この手の数字を見せられても実感が湧かないというか、データ系にはとても弱いw おそらくだけど「神々との闘い編」が順調に最後まで制作されていたら……くらいの位置なのかな。何なら本作が「神々」の一環だった、みたいな。いや、月日まで細かく指定されてるので、もっと具体的な由来がありそうな予感。そこらへんはガチ勢に丸投げ。
火山島マグマの噴火から、ゼウスが最終形態「キマイラ」発動。今までのミュートス全部盛りという勢い。めちゃくちゃラスボスっぽい。特にゲームとかでよくある奴ですね。
そんなキマイラ形態、絶妙にキモくて、「ガイアよ それでいいのか」感があるんですが、逆に言うとガイア博士の暴走した醜さをよく表してるとも言えそう。あと、頭部に特徴のあるミュートスサイボーグが多い、と共通項にはちょっと膝を打ちました。
身も蓋もないことを言ってしまうと、アポロンの加速能力とヘラクレスの火力を組み合わせるのが手っ取り早く最強だと思うんですが、ここでヘラクレスを出さないのは岡崎先生の優しさというか、謙虚さというか、大人の事情を感じる。まぁ、もっと酷いことを言ってしまえば「結局アポロン単体が最強じゃね?」とかなりそうでもある。ヘラを除けばね。ラスボス感、そしてガイア博士の「全部俺のもん」という欲望の行き尽くす姿としては文句なしです。
んで、決着。本作は何と言っても最後まで009の攻撃手段がスーパーガンだったのが白眉だと思います。いろんな強敵が出てきたけど、とにかく頼れるスーパーガン。ここまでスーパーガンが役に立った作品はかなり珍しいと言えるのではないでしょうか。てか、端的に言ってベストだと思う。
最終決着に関しては、009が何をしたというよりは、ヘラの介入が決め手。そこからの2人のドラマのエンディングはソープオペラじみてて面白い。前からその気はあったけど、急にゼロゼロナンバーと関わりのないところでのカップルの愛憎になっていくやん。オリジナルキャラ同士なんだけど、その中身に関しては原作由来なので……というバランスがまた良い。ガイアのなれの果てが「元の体に戻る」というのも最高にスッキリするものだったと思います。先ほどのキマイラ形態からの落差が酷い。
2人のラスト、ヘラは明確に涙を見せるけど、ガイア博士の涙は見れない、というも良い塩梅だったと思います。想像させる余地であり、泣くことも叶わない悲劇性も感じる。
ということで、いよいよ終わりに向かう。すべてが終わって残り1話。次回は本作の完結のための情報整理みたいな要素が多いのかしら。やるべきことは粗方終わったような印象。リコとかは残ってるけど。思えばリコ、不在期間が長かったですねw ミュートス関連で盛り上がりすぎて忘れてた……は言い過ぎだけど、リコ不在でも十分満足してしまったのは否めない。すまないw
34話の感想終わり。次回最終回だそうです。このあと天使とか神々が出てきて戦うのでしょうね(ちげーよ)。真面目な話としては、リコの時間軸のまま完結するのか、ゼロゼロナンバーが1972年に帰ったあとも描写するのかが気になります。そのくらいあのカレンダーは衝撃でした。
楽しみだけど、寂しい。『8マンvs』が残ってるのは朗報と言えますね。
追記
(;・∀・)οΟ(え~と…カレンダー年は物語的に最終回に向けて大変重要なのですが…まあ、その…7月19日は、「サイボーグ009の日」なので…!)
— 岡崎つぐお (@majam_fire_blue) 2022年8月26日
基本的なことを見逃していたでござる……。