北区の帰宅部の意訳

映画の感想を書きます(希望)

週刊少年ジャンプ2024年50号の感想

 ネトフリ値上げの波がついにベーシックプランにまで……(見逃してもらえると思ってた)。

表紙

 『あかね』。超今更だけど、女性主人公のイメージカラーをピンクにしたのすごいと思う。逆にすごい。

読者プレゼント

 ゴレンジャー。ゴレンジャーのベタとしてネタにされることのほとんどは現状にまったく即してない、知らない人が知った顔してるだけ、的な話がこないだツイッターで話題になってた気がする。ただ、戦隊のベタよりもダジャレの都合が優先されてるので、外しみたいな効果も生まれてたかな。ものすごく低レベルな話ですが。
 赤(おそらくリーダー)だけ実写で、他の4人はイラストというところに予算の限界を感じる。逆に言うとイラストの比重がかなり大きめの回なので、そっちが好きな読者としてはかなり良い回だったのではないでしょうか。

巻頭カラー『あかね噺』134話

 カラーにおける昭和レトロ、エモ感が見事ですな。本編と巻頭カラーにふさわしい演出。
 本編。一生が初めて落語を観る。扇子でそばを食べる所作をする、というさすがに落語について無知な人でも知ってるであろうポイントを入り口にしたのが良い。それを「何もないのに何でもある」という落語の神髄として示したのが話としてキレイ。笑いの要素を全捨てで見せたのが清々しいというか、巻頭なのでふと気が向いて読んだ初見の読者に向けても親切な内容だったと言えるんじゃないかしら。
 からの「舞台上と目が合った気がする」というアイドルライブみたいな感想を抱いて終わるのも良かった。一生がコロッと落ちるのが可愛くもあるんだけど、客に「目が合った気がする」と思わせるのもステージングの極意なんでしょうね。そういう説得力を感じる。客席の様子を見て演じ方を変える、というのは過去の本編にも出てきた話なので、案外「気がする」ではなくマジで目が合ったかもしれないですし。

『魔男のイチ』10話

 師匠との出会い。ある日見た悪夢とかイメージの話かと思ったら具体的な回想なのでちょっと笑った。実在するのかよ。
 そんな師匠の教えの中に今回のサメ攻略のヒント、というか具体的に役立つスキルがあったという話。それが活き作り、舟盛り。食材への感謝を込めて美しく飾り付ける……というあまりに人間の勝手すぎる言い分をサメが “最ッ高” と賞賛してくれる展開が個人的にはかなり受け入れがたい。ものすごく欺瞞を感じるのでちょっと嫌いだな。漫画としてそれなりに面白いのは分かるものの、今回のは言い分的にきつい。
 そもそもサメは刺身に向かないだろ……と思いましたが、「サメ 刺身」でググったらそれなりに記事が出てきたので案外おいしいのかもしれない。ちょっと食べたくなってきたな。人語を喋るサメはさすがに無理だけど。
 ラスト。助けられて幼女に感謝されるイチ。美しい場面だった。過剰にベタベタと懐いてる感じも可愛いし、子供は男女の偏見(知識)がないので、イチの初任務の成果を伝える役にピッタリという意味でも良かった。

ONE PIECE』1131話

 改めましてエルバフ編スタート。こうなると結局いつもの『ONE PIECE』って感じで、情報がゴチャゴチャしてくるのな。『ONE PIECE』と『HUNTER×HUNTER』という大人気長老組が読みやすさを放棄してるの、ちょっとどうかと思う。面白いから好きだけど、同時に「それでいいのか」的な。まぁ、映画監督でも大物になると上映時間が2時間半越えが当たり前になったりするので「許されるならば可能な限り詰め込みたい」ってのは作家として当然ある傾向なんだろうな。
 ロキ。ルフィに脅しが通用しなくてビビるが、シャンクスの名前に反応してるのに気づいて即座に方向転換。なかなかクレバーである。トリックスター感あって魅力的。いや、本作のロキは悪戯の神ではなさそうだが。
 麦わら大船団。超久しぶりに聞いた。船長の中で一番読者にお馴染みであるバルトロメオが早速脱落したというのに、他の船長はちゃんと絡んでくるのか。結構謎だ。他の船長たちが面白くなるのか正直かなり心配だが、まぁ全部はやらないにしてもそれなりに絡んでくるんだろうな。そもそもバルトロメオも分からんし。
 サウロとの再会を前に当時の髪型に戻すロビン。可愛すぎかよ。死ぬかと思った。別に恋心ではないから「乙女じゃん!」的な話ではないんだけど、けど良いよな。めちゃくちゃ良い。

『アオのハコ』172話

 ウィンターカップ予選。何だかエモい語りで始まったので、ページめくったら敗退&終了してるんじゃないかとハラハラした。本作のスポーツへの比重、そのくらいのイメージ。
 そんな初試合。あまりにあっさり終わって「やっぱそうだよなw」と軽く笑ってたんですが、その後大喜と合流して「あっさり終わるのが怖い」という話に繋がる。これは良かった。負けたら即終わり、というのが学生スポーツならではの味わいだし、個人的にはどうしても『ハイキュー』を連想してしまう。
 背伸びする女性の足下のアップ……というキスの間接表現としてあまりにベタな手法。を「やっぱ我慢」ってなることあるんだw 本作には本作の考えがあるからそれ自体はいいんだけど、付き合ってるんだから別にキスくらい気軽にしてもいいのよ、みたいな老婆心も湧いてくる。ジャンプ全体に思うことだが。
 お父さんへのサツアイ。急に結婚みたいな雰囲気になったのだが、本作の場合は千夏パイセン視点の毒親問題がメインになるので新鮮な方向に面白そう。完全に毒親と割り切るのも面白そうだが、おそらく親には親の事情があって……的な和解の方になるんだろうな。それはそうと、三浦先生の描く中年男性(おそらく美形)、めちゃくちゃ新鮮で良いですね。週ちゃんあたりでイケオジ特集やってほしい。優勝は『あかね』。

『僕とロボコ』209話

 ボンドの調子コキと、モツゴリによる悪口風褒め言葉のルーツ。後付けの伏線だとは思うし、無理を感じるところもあるのだが、「そこに理屈通すの!?」という意外性が面白かった。
 ステルス賞賛を繰り返すくだりも楽しかったが、ステルスが逆効果になったのも良い。言語的に、意識しないところで自己肯定感が爆上がりした結果、通常の調子コキよりも厄介、というところに妙な説得力を感じた。今回はギャグだが、結構難しいテーマなのかもしれないですね。

センターカラー『悪祓士のキヨシくん』20話

 カラーで、本編で描かれるのは歴代最強のバトル回。スケジュール管理があまりに決まってて変なところでちょっと感動してしまう。ここまでキレイにハマることあるんだ。
 本編。大魔王。制限時間は3分らしい。この時点で「キヨシより強い」「決着つかなそう」という印象になる。正直キヨシの最強キャラという個性はもうちょい保ってほしかった気もするが、ぼんやりと印象で戦う前から苦戦を確信できるのは良い。
 さらにその3分ルールにキヨシが「魔界に帰るまでに倒さないと」と別の目的を立てるので勝負はいよいよ分からなくなってくる。戦いが始まる前から既にめちゃくちゃ面白い。オカ研の3人はとりあえず無事だが、同士は全国にいるらしく、そいつらの魂は現状アウト。今のうちに大魔王を倒せば取り戻せるかも……とキヨシ側に制限時間が設定されるのめちゃくちゃ良いね。
 んで開戦。キヨシはのっけから全開という感じだが、同時に吹っ飛ばすことに重きを置いてて、街への被害も考慮してそう。派手さとキヨシの優しさ(キャラクター)が両立しててすごい。

『アンデッドアンラック』230話

 ヴィクトルの魂の中を巡って記憶を探る。長い過去編になってもおかしくない話を今回のみで終わらせたのは見事だと思うが、正直、この記憶を辿る旅の描写はちょっと陳腐に見えた。基本的にこういう精神世界描写が苦手ってのと、そもそも本作の魂についての理解と信頼がない。

『SAKAMOTO DAYS』189話

 シンに殺す宣言されてもキョトンとしつつショックを受けてる天弓可愛い。やっぱ良いわ。全裸登場のときからずっと好き。なので、平助が割って入って分かり合える可能性を提示したのがとても良い。実現してほしい。するかは分からんけど。
 アタリとエンカウント。忙しい、かつ嘘がバレそうでヒヤヒヤする。が、アタリの連れが戦闘開始で時間稼ぎ。天弓が攻撃しないのはシンとの約束を……と一旦ほっこりさせてからバレるのが最悪であった。最高。正直こんなすれ違いメロドラマみたいな話になるとはまったく思わなかったけど、めちゃくちゃ楽しい。天弓のキャラクター的な魅力もあるし、事態の複雑さと、一気に監獄編クライマックスという加速度的な盛り上がりが熱い。
 バレ。占い師がバレるのは当然として、シンたちが坂本一味とまでバレるので乾いた笑い。想像を絶する最悪である。正直すべてを諦めて泣き崩れるような状況なんですが、強いて言えば、アタリの運命の人がおそらくシン(大穴で平助)なので、その強運パワーで何とかなるかも、という感じか。実力では到底無理だけど、運なら……というバランスが良いね。

センターカラー『超巡!超条先輩』38話

 カラー扉。警視とのコンビ時代でエモい~!! はずなんですが、まったく同じ仕掛けを巻頭でやられてるので泣ける。ものすごく個人的な事情になりますが、ジャンプ買ってきて偶然こちらが先に目に入ったので「めっちゃ良いじゃん!」からの巻頭で「被って損してんじゃん!」となりました。どうせなら『キヨシくん』も被せてくれれば良かったのに。
 本編。過去編ではなく、お祝いとしてプレゼントを贈るため、超巡の過去を知るべくインタビューに回る。
 そんな過去。要するに中二病だと思うんですが、彼の場合は超能力があるので本物の万能感故の中二病なんですよね。ちょっと仕方ない気もしてくる。そして、中二病的な症状に対してポンが「熱恥ずかしい」と表現したのが見事ですね。本作らしいワードの強さ。
 んで、オチとしてはインタビューの成果として中二病時代を蒸し返すことになるんですが、前提として超巡はめっちゃ祝われるのをワクワクしてた、ってのが利いてますよね。普通でいいのよ……。何もらうとかよりチヤホヤしてもらう方が目的だったんだろうな。悲劇。

『しのびごと』9話

  “嫌われる…!!” “好かれてもねぇくせに!” が真理すぎて笑ったが、同時に「もうちょっと優しくしてあげてよ……」みたいな気持ちにもなってくる。ツッコミが鋭すぎる。コミュ障とか、コミュニケーション不全の描写がやたら解像度高くて怖くなってくる。本作と『鵺』はずば抜けてすごい。
 本題はウミネコ。クールな実力者だが、実はヨダカのファンボーイであった。これは良いキャラ付け。ちょっと「ヨダカくんモテすぎじゃない?」という気はするが、彼の場合はモテても困るだけなので大丈夫か(都合の良さを感じないという意味で大丈夫)。
 そのままウミネコのギャグが続くのかと思ったら、急襲。突然の出来事でさっぱり分からないはずだが、斬撃が飛んできてるので「先週のヤニ上司か」と分かる。
 ウミネコが苦戦してヨダカが救援に入って逆転、とある程度予想がついた時点でアオイさんバレ。二重苦で面白くなってきましたね。

『ウィッチウォッチ』178話

 前世代の話。新担任に「裏の裏でホントなのかよ!」というオモシロがあったのは間違いないが、マジのマジとして過去編みたいな雰囲気出されると「そこまで面白くなるのか……?」と少し不安になってくる。ベタなノリがあるのが面白かったわけだが、真面目にやるんだとそのベタはただの陳腐じゃない? まぁ何かしらうまくやるんだろうけど、現状そんなに楽しみになれない。

『逃げ上手の若君』180話

 開戦。弓が強い相手なので、高所に構えて戦う。地の利を得たぞ! アイヘイチュー!(反射的に言いたくなるだけ)
 そんな高所を活かした近距離戦闘も面白い。当然こちらも高所が有利なので、敵も高所を取ってくるが、それを後ろに投げることで勝負あり。高所ロジックにこだわってて面白いが、正直絵として高低差をあまり感じられないので多少の難はあると思う。地の利を得たオビワンの方が分かりやすい。

『ひまてん!』18話

 林間学校なのでオシャレしなくちゃ、という前提が「そうなの!?」と驚きであった。マジで1ミリも考えたことなかったな。いや、恥ずかしい格好じゃないか心配になったことならあるが。
 そんな読者のことも想定したのか、ひまカンの買い物に殿一を参加させる。金もかけたくないし、極端に冒険した服も着れないが……というある意味最悪のリクエストにプロが答えてくれる。こいつら友達と服買いに行く話になってもプロフェッショナル論になるのな。すげぇよ。
 その後もちゃんと「こういうの苦手でしょ」という前提を共有した上で買い物を楽しむ。結構すごいことをやってたのではないか。別に神回とか持ち上げるほどの回ではないと思うが、やっぱ小野先生は信頼できるぜ……となった回。カンナが加わったことで話が進みやすくなったというか、余計なツンデレパートがなくなった感じもあるのかな。
 執事服から始まり、殿一のファッションショー。男性のファッションショー展開珍しくもあり、最終的な結論が見事に「それほど気合い入ってる感じではないが間違いなく気合い入ってる」というバランスになってて面白い。さすがプロだw 気合いを隠さず、完全にカマしにきてるひまりとのコントラストも良い。
 からの出会って初手で軽いホメを送るほのかもレベルが高い。何のレベルかは分からないが、何かのレベルが高いやりとりをしてる。大変ですね……。

『カグラバチ』57話

 「妖刀もう一本ワープで楽勝じゃん」とか思ってたらめちゃくちゃややこしい事態になるので面白い。正直本作にそういうややこしい面白さを予期してなかったので面食らった部分もあるが、面白いは面白い。チヒロの頭がややこしさに追いつかなくなる演出も見事でしたね。
 ただ、先週ハクリがウルハソードを先に転送してたらヤバかったんじゃないかとは思う。まぁ、そしたら2本目を転送したときにサムラが不意打ちでもするのかな。
 そんなサムラとウルハ。ウルハの乱暴な形で2人の共闘が成立していたが、よく考えれば乱暴な形でしか成立してなかったですね。「2人が斬り合う」という絵面が今になって思うとまた違った味わい。部下を守る守らない論争についてもよくある究極の2択かと思ってたが、サムラは前からそのことを真剣に悩んでて、VIP待遇を受け入れてるウルハとの考えの違いが決定的になる。サムラの善人性を保証する、お付きの忍者たちとの友情パートがあったけど、あれ自体は真実で、真実だからこそサムラは悩んでたのでしょう。正直内通者展開は飽和状態で飽きてたけど、変に前フリを入れない構成が新鮮でした。

『白卓 HAKUTAKU』8話

 前回も思ったし書いたかもしれないんだけど、ゲーム会社に就職した兄貴の死因がゲーム作りの負の側面とそれほど因果関係あるとは思えないので(ゲーム関係なくブラック労働問題)、弟がゲーム作りに真剣になる気持ちが失せてしまったという部分に説得力を感じないというか、微妙にかみ合ってない気がする。いや、現実でこういう悲劇があったらこうなってもおかしくないと思うんですが、フィクションだともうちょっとバチッとハマる理屈を期待してしまう。あと、このドラマだと弟は「俺は絶対インディーでしか作らん」となっても不思議じゃないと思う。今後そうなるかもしれん。
 ただ、弟がゲーム作りをする際に人付き合い(要は組んだ相手がクソ)というのは、会社に殺された兄貴の件とかみ合ってると思う。そこで、今度はまともな仲間……パッと見で才能が分かるクリエイターと謎の敏腕プロデューサーに誘われることで心の闇が晴れていく(に決まってる)という流れは良い。キレイだし感動的。まだだけど。

HUNTER×HUNTER』406話

 うっかりボノのうっかり殺人によってマフィアがブチギレ。これは良かった。正直強さの比較にならないので、それほど先週のボノの殺人に対してまったくヤバさを感じてなかったんだけど、見込み度外視で仇討ちに燃え出す組織というものにはゾクッとするような怖さがあった。マフィアのヤバさであり、組織論という意味では奇しくも旅団(特にクロロのドラマ)とも密接に関わってくる。仇討ちに執着する旅団が、仇討ちの標的になってるのが面白い。まだヒソカは何もしてないのにw
 クロロ。仇討ちに燃えてるが、同時に旅団という組織が継続さえすれば負けじゃないという認識。いかにも流星街らしい発想だが、肝心の団員がそうは思ってないのが良いですね。不安を誘う。

センターカラー『キルアオ』77話

 カラー扉はメイドノレン。「リアルめのデザインで可愛いじゃないですか」とか思ったら、本編ではおもくそフィクション全開、フリフリ全開の『プリキュア』になるので笑った。てか、このカラー扉のノレンは、むしろ本編で敵対してたメイド執事研究部の方ですね。寝取られの幻視。
 本編。そんなメイド執事研究部、面白そう。リアルな方の文化を研究するのかと思ったらファンタジー方向も対象らしくて普通に面白そう。あと、どっかのグラビアアイドルが食いつきそう。
 ということで『プリキュア』風パン屋で勝負。前回のは文化祭序章だったのか。可愛い衣装に殺意の表情を合わせるあたりが、藤巻先生の信頼できる所以だ。

『夜桜さんちの大作戦』250話

 旦。自らの弱点が百だということを事前に察知し、分割の能力で事前に準備しておいた。これは良い。旦の取り得る行動として非常に説得力がある。ひたすら夜桜家の婿を乗っ取る、という一貫性も感じられて面白い。
 双子の危機に猫耳姉ちゃん。終わった? もう出番終わっちゃった? ひふみと猫耳のドラマはかなり面白くなりそうだったので楽しみにしてたんだけど、ものすごくあっさり終わりそうで少し悲しい。『キヨシくん』のオカ研にも似た寂しさ。

『鵺の陰陽師』74話

 副隊長が恋によって成長してきたと示す冒頭の回想、めっちゃ良い。初対面のときは変人キャラだと思われた彼の言い分がものすごく真面目に彼の人生とマッチしていて、彼の考えがそのまま反映されたものだったと分かる。それと裏切りはまったく同じ考えによるものですね。ひたすら考えが一貫してる。
 そんな副隊長、ライオン乗馬スタイルがかっこいい。黒いマントもあってちょっと王子様感あって、これもテーマと一致してると言えるかも。
 からの乗馬を捨ててもシンプルに強い、と逆転するラストも絶望感あって良いね。「ラブコメ文化祭はどうなったんですか……?」と面食らってる部分もあったが、どの道本章はめちゃくちゃ面白かった。すべての勝因は副隊長のキャラクターか。男性キャラに魅力をここまで引っ張られることになるとは意外だったが、学郎の鏡像と考えれば妥当ですね。

『願いのアストロ』29話

 特に大した動機もなく殺しにくる氷室と、氷室の部下を心配するヒバル。あくまでもヒバルの怒りは氷室の部下への雑な扱いによって起因するのも良いですね。めちゃくちゃ『ONE PIECE』って感じのデクだが、そもそも『ONE PIECE』がヤクザマインドの煮凝りだったことに気づかされる。この感想何度目だ。
 んで、氷室の狙いは女性陣へ。そこで戦闘能力の低いキンパをかばってヒバルが退場。テーマ的にも氷室と真逆の行動で熱いですし、結局氷室と因縁深いキンパへとバトンが渡される展開も良い。

『妖怪バスター村上』21話

 最終回。最終回だったのか。全然考えてなかったので驚いてしまった。巻末固定面白いな。みんな巻末固定になればいいのに。
 最終回だと知って思う最近の本作。紅院の出世インフレが過剰で笑ってたんだけど、あれはやりすぎギャグであると同時に「もうこれで終わってもいい だからありったけを」という状態だったのですね。先のこと度外視でなりふり構わずギャグに走ってるような印象で笑ってたので、かなり冷静に計算した上でのインフレだったと分かりかなりびっくり。
 本編。山本との最終決戦。先週は村上の経験が反映された主張になってて面白かった一方、紅院がまったく絡まないことが少し残念だったんですが、今回はちゃんと紅院込みで山本を打倒(倒さないが)する話になってて良かった。てか、四天王に紅院が処刑されそうになってた件もちゃんと拾うのかよ。ただ単に「だって『呪術廻戦』がそうだったから」だと思ってたよ。
 山本と映画館。図体がでかいので最後尾の席を取ってるところに村上の良心を感じた。良心というか、ひたすら合理的に考えた結果、スマートなエスコートになってる、という感じか。
 ラスト。何もかもが違った村上。村上の言霊使いという設定、個人的に余計だと思ってたんでうが、少なくとも「元々すごい人」というのは否定されたので良かった。ただ口が立つ人が強いってのが面白いのだから、そっちのが良いよね。
 終わり。面白かった。本作を巻末固定で読めたこと、今週まで終わることを想定せずに読めたことには感謝してます。誰のおかげか知らんけど、ありがとうございます。掲載順で作品の競争を読者に意識させるやり方、普通に嫌いだと実感できました。まぁ、最近はちょっとシャッフルする傾向が出てきてる気はする。良いことだと思うが、まだまだ足りないのでまた巻末固定やってくれ。始まってすぐの固定がベスト。

巻末解放区!WEEKLY週ちゃん

 おでんガリョキン開催するらしい。分からない。いや、どの道私は送らないからいいんだけど、ガチ路線の人を求めてるのか、普段の大喜利の人たちの中でガリョキンやりたいのか。すべてが混ざった結果、普通に前者の人のみ評価されたら何かイヤだなぁ。

次号予告

 新連載。「新連載やるの!?」と驚いてからの「しかも筒井先生なの!?」という虎杖みたいな二重の衝撃。
 別に筒井先生は人気作家だから新作やるだろうってのは分かるんだけど、それはさておき今のジャンプは『アオのハコ』でパラダイムシフトが起こったというか、明確に世代が変わった感があると思うんですよ。『ひまてん』も新しい世代に含まれる作品だと思う。雑にまとめると恋愛中心主義になりすぎない。一方、筒井先生って昔からのお約束を何よりも愛し、お約束をするためには展開が雑になってもそれ込みで魅力だと思ってる節があるので、大丈夫なのか……? あと、一応推理要素のある作品らしく、「筒井先生がロジカルな組み立てを!?」と若干失礼な印象も受ける。ただ、まだ確定かは知らんが、現代日本が舞台ではない可能性があるので、『勉強』よりもフィクション度がちょっと高くなると案外あのノリがハマりやすくなるのかも、と結構気になってます。
 ということで、楽しみなのは当然新連載ですね。より具体的には現代日本なのかどうか。

愛読者アンケート

 付録とGIGAについて。そうか、もう出るのか。てかもう出てる。

総括

 終わり。元から1日遅れでスタートするつもりだったんですが、その上でさらに1日遅れました。謎です。

 今週のベスト作品。『SAKAMOTO』。
 次点は『キヨシくん』『鵺』、そして『村上』。

 ベストコマ。『HUNTER×HUNTER』より “リンチの仇はとりますよね?” 。おそらく今期で一番好きな場面になったと思う。彼含めマフィア全体のことナメてたんだけど、一瞬で「マフィアこわ~!」ってなった。

 ベストキャラ。これは『ONE PIECE』のロビン。可愛い。
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