- 背表紙
- 表紙
- 読者プレゼント
- 巻頭カラー『ONE PIECE』1134話
- 『ウィッチウォッチ』184話
- 『SAKAMOTO DAYS』195話
- 『アオのハコ』178話
- 『しのびごと』15話
- 『カグラバチ』62話
- 『シド・クラフトの最終推理』6話
- センターカラー『アンデッドアンラック』236話
- 『あかね噺』140話
- 『僕とロボコ』215話
- センターカラー『異次元生体サイボーグ0番』百田稜助
- 『夜桜さんちの大作戦』256話
- 『悪祓士のキヨシくん』26話
- 『逃げ上手の若君』185話
- 『魔男のイチ』16話
- 『ひまてん!』24話
- 『願いのアストロ』35話
- 『キルアオ』83話
- 『鵺の陰陽師』80話
- 『超巡!超条先輩』44話
- 『白卓 HAKUTAKU』14話
- 巻末解放区!WEEKLY週ちゃん
- 次号予告
- 目次
- 愛読者アンケート
- 総括
『ビヨンドザスパイダーバース』の監督決定のニュースに世界中が「まだ監督も決まってなかったの!?」と驚いた昨今ですが、『ロボコ』の映画がマルチバースやるらしいので笑いました。牛蒡抜きである。
背表紙
「毎週月曜! 元気になれる一言コレクション」。『ロボコ』。今まで気づかなかったんですが、『夜桜さんち』と『アンデッド』が終わったら『ロボコ』が2番目の古株になるんですね。この手の「2番目の古株が○○でびっくり」系の話は各所でこすられてると思うからもう驚くことはないと思ってたけど、新鮮に驚いてしまった。不覚。
表紙
合併号なので集合。テーマはぬいぐるみ。個別イラストのシールが付録になってて、個別イラストのアクリルプチフィギュアが応募者全員サービス(ほぼ購入と同義)。
ジャンプヒエラルキーの読み取りとしてはめちゃくちゃ分かりやすくて、上位の作品ほど人数が多い。厳密には個別イラストの数が多い。唯一『ONE PIECE』は3。『SAKAMOTO』『アオのハコ』、そして『カグラバチ』が2。『カグラバチ』の圧倒的オサレ感。ちなみに2人目はハクリ。柴さんファンは怒っていい。こうして見ると、ジャンプの中心ってやっぱりバトル漫画なんだなぁと実感しますね。『ヒロアカ』『呪術』が抜けても結局バトルが控えてる。逆に言うと『アオのハコ』はマジ快挙。連載始まったときは「少女漫画じゃん!」とか思ったくらいなんですが(最近はBLじゃないかと睨んでる)。
「2枠くれないの!?」と意外だったのは『あかね』です。今のジャンプにおいて『ONE PIECE』に次ぐ位置が『SAKAMOTO』で、その次が『あかね』だと思ってた。まぁ、そこはアニメ化ブーストに期待ですが、目眩がするほどアニメ化が難しそう……。絶対うるさ型の落語ファンにあれこれ言われる。「まぁ頑張ってますねw」くらいのテンションで見られるの必至でしょ。そして、その落語ファンの評判によって「落語シーン大したことないらしい」という風評が一般層に広がる。地獄の難易度……。『カグラバチ』とか『魔男』はアニメ化難易度低い(普通)なのにめちゃくちゃアニメ映えしそうでずるいw
いつも通り複数人選出の作品はあって、『夜桜さんち』『アンデッド』『鵺』。『夜桜さんち』は太陽と子供たちの3人なのですごい。『アンデッド』もアンディ、風子、クロ(ズボン)というカウントをすれば3人。
ぬいぐるみ風イラストについてですが、意外と難しいんだなぁ……というのが意外な発見。ただのデフォルメになってる人とか少なくないですよね。デフォルメの中でも「ぬいぐるみっぽい」まで表現するとなると意外と難題だったのでしょうね。絵がうまいという印象のある作家でも「今回はあまり……」だったりするので目から鱗でした。
読者プレゼント
紅白。グッズがちゃんと紅白に分かれてて、特に紅の方はかなり唸りました。Fire HD 8 は箱が赤いので最高。本体はたぶん黒だろ。逆に、白側は笑えるというよりも単に苦しい。目玉がクオカードなのは身も蓋もなくて笑ったんですが(額はでかい)、テレビと自転車はシンプルに白色の面積が小さすぎる……。
巻頭カラー『ONE PIECE』1134話
エルバフでサウロが広めた教育。北欧モチーフなので尾田っちも大好きそうなバイキング文化が「海賊らしさ」として出てきそうなものだけど、それを分かった上でスカす。あの大きすぎる変化がサウロがもたらしたオハラの遺伝子だった、というのが感動的。普通に先週の再会よりも感動したでごわす。知の巨人であるベガパンクも同行してる面白さも感じる。クローンまで出てきたのには何でもありすぎて少し笑ったんですが、死にそうで死なない本作の傾向を考えると自然なことだったのかもしれない。クローンを復活の代わりと認識するのは他者だからであって、本人的には普通に死んでますね。てか、ベガパンクの知識って悪魔の実ありきの容量だと思うんですが、それ込みで再現できるんだろうか。セラフィムとかの技術の流用かしら。リスクとかないのか心配ではある。そもそもの話、倫理的に……。
んで、事件は五老星ワープから始まる。こんなにも当たり前に出てくるのですね。安易などこでもドア展開は世界を狭く感じさせる危険があると思うんですが、本作の場合は今更そんな心配もないですね。まぁそれでも最終章(なのか?)だからこその軽い禁じ手みたいな印象も受ける。
『ウィッチウォッチ』184話
ジャンヌさんは雑な大振りなので、それを利用すれば戦いようはある。なかなか素晴らしい。絵としてのみ語られた情報がものすごく重要な意味を持ち、そこからバトルが展開していく。
からの閉じ込め作戦。これまた良かった。予言による「死ぬのは誰だ」のサスペンスは全然乗れなかったんですが(予言がそもそも好きじゃない)、「河童なので相撲」というのには膝を打った。からの引きずり込まれるのはまぁ定番だとしても、その場ですぐに冷酷な判断を下せれば彼の片足を失うだけで済んだのに……という無情な展開。先週の四肢欠損の描写、正直微妙だと思ってたんですが、ちゃんとここに向けたフリだったんですね。篠原先生さすがだぜ……(回る手のひら)。マジで感心しちゃった。片足なら「許容できる痛み」と読者に刷り込んだ上で、今回片足、下半身とカウントダウンが進んでいく。いや、片足どころかジャンヌの全身、ジャンヌの片腕を切り落とすのも理論上は可能だったと思うんですが、あそこで混乱して咄嗟の判断ができないのが彼の幼さなんでしょうね。ここで大人と子供の違いが冷酷に浮かび上がるのも本作らしいテーマで面白い。
『SAKAMOTO DAYS』195話
坂本到着とトーレス登場の経緯。平助の抜擢にはビビったというか、実力差ありすぎて「さすがにそれは……」と軽く引いたんだけど、そこにアタリの「ラッキーアイテム」という概念を持ってくるので面白い。運が絡むなら実力差をひっくり返せるかもしれないし、そうではなく、ピー助とのコンビネーションこそが平助の巨大な伸びしろなのでしょう。シンの自己暗示級の爆発的成長があるとしたら楽しみですね。そんな運による成長を予感させる平助に対して、トー坂の師弟が「賭け」というキーワードでやりとりしてるのがオシャレ。
んで、シンの方。まさかのなれそめ、過去編突入。結構長そうなので意外。とはいえ、シンの過去が描かれるのはタイミング的に興味あるかな。ほんとはもっと過去、超能力のオリジン的な方が興味あるけど、そこらへんの話題も今回期待できるかもしれない。
そんな過去編突入で、次号アニメ放送直前の巻頭。本作の初期、スタート地点って「ぽっちゃりでオッサンなのに強いの!?」みたいな意外性がフックになってたと思うんですが、そんなアニメ開始のタイミングで若いし痩せてる本編をぶつける。『鬼滅』の伊之助とか『呪術』の五条先生、アニメ化以降の宣伝やグッズ展開で素顔さらしがち、という傾向があったと思うんですが、坂本も似たパターンになりそうですね。世間は肥満中年男性に厳しい。……いや別に中年ではないか。
『アオのハコ』178話
渋滞に捕まり試合に遅れそうなお義父さん。大喜くんのおかげで少しは走れるようになったよ……からのご本人登場。娘をダシにイチャイチャするんじゃないよ。夜の街に消えていってもおかしくない雰囲気なんですが、体育館のドアを開けると、一気に視点がコート内へとチェンジ。鮮やか。作品のテンポとしても良いし、あの試合会場に入った瞬間の喧噪というか、活気と緊張感に溢れた空気に圧倒される感覚がリアル。今週のベストシーンを選ぶとしたらここかもしれない。
『しのびごと』15話
肝試し中の刺客。今週はオペさんの喋る量がめちゃくちゃ多くて、オペさん好きでも「ちょっとクドくない?」と思ってたんですが、そこから「全部聞こえてますよ?」という敵役のスキルを示す場面へと繋がるので鮮やか。見事だ。自然にヨダカ、オペさん、刺客の3人だけで秘密の会話をする、という前提が整ってるのも良い。アオイさんはドンマイ。
月という中二モチーフからの暗闇内の戦い。ヨダカは最強系主人公だが、暗闇というハンデを負うことでサスペンスが生じる……と共にアオイさんへの秘密が守りやすくなるという都合の良さも兼ねる。見事だ。
暗闇もそうだが、マルチタスクに弱い。アオイさんを安心させつつ、秘密を守りつつ、見えない敵と戦う。圧倒的に不利な状況なんですが、そこからオペさんが「ヨダカの勝利に必要なのはマルチタスクの除去」という指示に繋がる。ちょっと鮮やかすぎて感動しちゃったな。「敵はオペさんの声を聞いてる」という前提を込みにしたやりとりになってるのも素晴らしい。良く出来すぎだろ。
まぁ、意地悪に考えれば、暗闇状態の解除は完全な偶然なので都合が良いとも言えるんですが、そもそも暗闇も偶然であり、トビは暗闇をアテにしてたわけでもない。ので案外普通にフェアと言えるんじゃないかしら。これで暗闇特化の強さだったら可哀想すぎるけど、絶対にそんなことないでしょ。
『カグラバチ』62話
梟の目。普通に太陽光遮ってるらしい。意外すぎる。てか、全世界的(さすがに日本?)な人類の危機だと思う。索敵能力とか関係なく、クソほど広い範囲の太陽光遮るってとてつもない能力ですよ。『マトリックス』の世界で人類が滅びかけたのは太陽光が遮られたからなんですよ。能力の使い方というか、スケールのでかさの方向性が何かズレてる気がする。
歌舞伎座での事件を知り、チヒロワナビーになる少年。読者に対して「バカだが好ましい人物」という印象を与えたい意図は分かるのだが、正直殺人事件の犯人にあそこまでスピーディーに憧れちゃう人、普通に激ヤバだと思う。我先にジョーカーの仮面被るタイプじゃん。あまり関わらない方がいいんじゃないかな……。
『シド・クラフトの最終推理』6話
ルルがエリオと出会い、そこにスフレ警部が加わる。三馬鹿の勢揃い、そして化学反応がめちゃくちゃ魅力的でしたね。それをルル視点にしたのがナイスだと思うのだが(俯瞰しつつ共感もしやすい)、「筒井先生はややっぱり3人目贔屓なのかな……」と例の疑念が湧く。
単に仲良くなるのではなく、ルルはエリオの男装を見抜き、2人で秘密を共有、その2人を見たシドがロマンスを誤解する。芸術的なこじれ具合である。スフレに疎外感もあるが、そもそもスフレは事件という要素においてシドとの関わりが深いので、一般人として仲良くやってる2人とはちょっと立場が違う。事件においてシドと繋がりが深いのはエリオであるべきだと思うのだが、全然頼りにされてないらしい(手紙のことも聞かされてない)。悲しいw
手紙の真相。ここだけ英語で「暗号ですよ~」と露骨に読者に伝えてくるのはちょっとどうかと思う。悪目立ちしすぎというか。そもそも、改行位置が不自然なので謎としてもイマイチですね……と思ったら全然違うので笑った。改行変だったよね!?
センターカラー『アンデッドアンラック』236話
ジハートの強さの説明がないまま話が進む。今週も続くとは思わなかった。まぁバトルのロジックには興味がなくて、バトル中のエモに全振りしてるという意味では分からなくもないんだけど。
過去に依存する憎しみは有限、現在と未来に依存する愛は無限。めちゃくちゃ良い話だと思って感心したんですが、ちょっとだけ「……そうか?」ともなる。憎しみが有限という前提が微妙にピンとこない……気もする……。
アンディの死。アンディの旅の目的、彼にとってのハッピーエンドは自身の死なわけですが、読者的なハッピーエンドとは当然矛盾する。それを成立させる、おそらく本作における最大のロジック。見事でしたな。見事すぎてジハートで記憶を失うっって話が出た時点で、本作のファンとかガチ勢は「これでアンディが死ねる!」と早々に気づいてた可能性もありそう。私は当然忘れてましたので今週びっくりしつつ普通に感心してました。
似たケースとして『ゆらぎ荘の幽奈さん』のことを思い出したりもした。あの作品は初回の冒頭で幽奈さんが消えることが明示され、そこから過去に飛ぶことで本編が始まる形だったんですが、そこにやたらややこしい設定を駆使して「それでもハッピーエンド」という着地を迎えたんですよね。初回の巻頭カラー、冒頭1ページ目が不穏なので、熱心なファンだけが「けど成仏するんだよね……」とハラハラしながら最終章を読んでた現象、今思い返しても愛おしいです。私は『ゆらぎ荘』大好きなので、アンディの死に対して「大ネタの割にこじんまりしてるかも」とか少し思ったけど、普通に考えてシンプルに「忘れられたときに人は死ぬ」というロジックで成立させた本作の方がキレイと言えるのかもしれない。「そもそも初回の本編から分離したカラーページなんて知らねぇよ」となるので……。
『あかね噺』140話
現代に戻って改めて一門解散後の話。「2年後にシャボンシティ諸島で!」的なノリになってて熱かった。完全に不意打ちでちょっと笑いもしたんだけど、状況的に完璧というか、本作の一門解散という絶望は下手すりゃ『ONE PIECE』よりも絶望感あって、その先の希望も輝いて見えるんじゃないかしら。
各人の行き先、組み合わせも面白そう。あと、落語のこと何も分からん勢としては、まいけるが大看板になったら志ぐま一門を再び立ち上げることができるってこと? もしくは襲名になるのかしら。まぁ、本人は存命なので(2年後も大丈夫だと思いたい)、そこは安心なのかな。いや、襲名のルール知らんので本人の承諾が必要という前提の話。
『僕とロボコ』215話
芹澤の結婚式。静かにロボコがツッコみ続ける回良いよね。ロボコがかなりちゃんとしたツッコミ役を演じられてるのが良い。それ自体がボケになる、みたいなニュアンスは弱めであくまでもツッコミとしての役割を全うしてる印象。
芹澤の結婚相手。新たな宮崎ヒロインとしてかなり良かったというか、「まだ美少女のバリエーションあったのかよ」と驚いた。少女ではないか、美人。また、絶対この人も変人だと明らかになるオチかと思ったら全然そんなことないので、これまた独特で好き。いや、普通の様子を保ったままなのに変人と結婚してるんだからそれは立派な変人と言えるのかもしれない……。少なくともあの式を見て平然とニコニコしていられるのは正気ではない証拠。
センターカラー『異次元生体サイボーグ0番』百田稜助
読切。ジャンプの読切、「百」の作家が多くてゴッチャになるんですが、この方は5年前に通常の読切、その後ショートフロンティアでキノコの話をやってた方。前者は正直覚えてないんですが、後者はめちゃくちゃ面白かったのをはっきりと覚えてる。SF的な他者との関係性、という意味では本作とも通じる作品だと思うので、未読もしくは忘れてる方は2021年18号の『きょうせいキノコ』、オススメです。
本編。異世界からモンスターが現れる世界で、モンスターと人間を組み合わせたサイボーグを人類が生み出し、モンスター駆除に希望が見える。が、果たしてそのサイボーグは人類の味方と言えるのだろうか……。という2文がかなり本作の再現として高いと思う。もちろん終盤にアクション的な盛り上げはあるんだけど、話としてはマジでこの2文をやってるだけと言える。
んで、結末としては「普通に味方でした」となる。ので、初読時は「そのまんますぎて起伏がないじゃろ」と結構引いた。ですが、よくよく考えると、本作のテーマはどう考えても他者とのコミュニケーションなので、この「普通に味方なんだからサスペンスとか感じる必要がそもそもなかった」というツッコミ自体に意味が生じてくる。要するに「最初から普通に話せば何の問題もなかった」という話で、劇中でそういう学びを得る話。それがエピローグで描かれる。テーマの表現、徹底としてこれはかなり良かったんじゃないかしら。何だか急にめちゃくちゃ面白かった気がしてきた。ただの表を見て勝手に「何か裏があるはず……裏の裏か!?」とか思考を巡らせて、勝手すぎるサスペンスを虚無から作り上げてしまうのがコミュニケーション不全の恐ろしさであり、それが本作そのものですよね。こちらも知りたがってる、あちらも知りたがってるなら普通に話し合えば良かったじゃん。コミュニケーションをサボるな。テーマがめちゃくちゃ刺さったんですが、要するにめちゃくちゃ耳が痛い話です。本当にこういう意味のない勘ぐりとそれによる勝手なストレスを溜め込みがち……。
クライマックスのアクションでそのテーマが浮き彫りになるんですが、 “向こうにつきかねないと思われてたってこと??” の場面とか最高ですよね。オチを知ったあとで読むと本当に楽しい。めちゃくちゃサスペンスを感じてたけど、そうじゃなくて失礼なことをしてたことを反省するべきw
からの “わかってなかったんですか?” も最高。徹底的なディスコミュニケーション。真に迫るテーマを描くんだけど、クライマックスに訪れる衝撃は完全にギャグのノリになってるのが良い。直後の “仲間だと思われるだろうが” もマジ笑ったわ。笑ったんだけど、ここで「誤解される恐怖」を彼が抱いてるのがテーマ的にめちゃくちゃ正しいというか、ある意味で彼の成長とも言えますね。それを良いことだとしていいのかは分からないので別の表現をするなら、人間化。
エピローグ。 “冗談です 逃げませんよ” というセリフが本作のテーマの着地として本当にふさわしくて、人間の美しさ、希望が感じられる。そこから「そもそも0番って良くない」と名前をつけるところから対話を始める、始めようとするところでエンド。いやマジで見事なラストだったと思います。初読時のピンときてないときは特に響かなかったけど、テーマとその徹底ぶりに気づいてから読み返すといろんな細かい場面がいちいち理にかなってるというか、一本筋の通ったものになってることに気づかされて感動しちゃう。恐ろしいのは初読時にピンとこなかった私の感性、というか勘の鈍さである。分かった上で読むと「めちゃくちゃストレートにクソデカボイスでテーマを叫び続けてんじゃん!」ってなるんですが……。
『夜桜さんちの大作戦』256話
サブタイが「披露宴(前編)」。これを見たときに本編を読む手を一旦止めて予告ページを確認してしまった。次号センターカラーではないらしい。てことは次が「中編」で、次次号がセンターカラーかな……。
本編。今更ながら披露宴をするが、指輪をなくしてしまったので大捜索。太陽がいろんなところを走りながら、いろんな人と顔を合わせる。めちゃくちゃ最終回だ……。最終回あるあるを煮詰めたみたいな非最終回。
そんな太陽の捜索。どうやって決着したか。アイさんがヒントをくれたんですよね。やはりアイさん。アイさんがすべてを解決する……。正直太陽六美夫婦の子供役はアイさんで間に合ってたんじゃないかと未だに少し考えてしまうよ。
『悪祓士のキヨシくん』26話
アカリさんの修行。役に立てて嬉しいという場面は感動的だが、正直それは前回の卓球のくだりで十分感動してたので……という気持ちは少しある。ただ、「パートナー」オチはしょうもなくて笑った。最近生まれた「パートナー」という言葉の新しいニュアンス。本格的にラブコメに振れることはないという確信があるからこその安心感もあったかもしれない。
『逃げ上手の若君』185話
撤退戦。負けは間違いないが得るものもあって、それは無視できないほどに大きい。という話は良かったのだが、既に現状の被害がすごいのに「さすが若!」みたいなノリが強くなりすぎるとちょっと反発したくなる気持ちも正直ある。あんだけかっこつけて戦いを始めたのに……。
とはいえ、撤退戦におけるあり得ないトンデモ作戦。これは鉄板というか、普通に大好きなやつ。『三国志』でもいろいろありますよね。よく負ける、よく逃げる話なので。とか考えてると、本作の今回の作戦も「ジャーンジャーン」に思えてくる。
オモシロ撤退戦で十分面白いんですが、そっからちゃんと戦う話になるのでサービス満点。少年漫画らしいというか、少年漫画の限界もちょっと意識したんですが、とはいえ土岐という脅威は今後も残り続けることを考えたら騙し討ちに出るのもそれほどおかしな話ではないのかも。
『魔男のイチ』16話
反世界さん、早速ハデに開戦なので景気が良い。景気は良いが、個人的な好みからすると、ああいう召喚っぽいのは少し残念だった。あと、あまり「反世界」という言葉のイメージと結びつきにくいのでちょっとピンときづらい。普通に『進撃の巨人』だよなぁ。
とはいえ、うちのイチくんは完全フィジカル特化だから安心ですね……と思ったらまさかの召喚なのでちょっと心配。本作のバトル(強キャラ)はこういう系になるのだろうか。心配、というか不安。魔法の世界を狩りスキルで無双するのが本作の基本コンセプトだと思ったので、急に梯子を外された感覚がある。まぁ、チクトゲさんとの相性は良さそうなので楽しみかもしれない……が共闘はしない気もする。
『ひまてん!』24話
ひまりの会社の人、お局さんなので笑った。すごい名前だ……と思ったらどうやら実在の名字らしい。ごめんなさい。これと『HUNTER×HUNTER』は散々言われるんだろうなぁ。本当に申し訳ない。
部下だが、大人として子供のひまりを見守る視点を持ってるのが良い。しばらくは大きく関わってくるとかじゃないと思うけど、結構重要な人だと思う。
殿一と合流して、今後の仕事についての相談。仕事内容、範囲の修正。2人の関係性の進展、ひまりがどこまで心を許したか、を具体的に数値化するみたいな話でめちゃくちゃ面白い。と同時に死ぬほど恥ずかしいと思うので、やはりクラスメイトに頼むもんじゃないなw
ひまりは私的にドキドキしてしまうが、殿一はひたすらプロとして接してくる。ギャップが楽しいとか、ひまりの弱さを楽しむとかではなく、ひまりが信頼を寄せるのはこういうプロ意識の高さに由来するのだろうなぁ。そして、その殿一も、ひまりのプロ意識に尊敬の念を高めていった結果、という正のスパイラル。
相談終了。ご褒美もしくは打ち上げ的な食事になるんですが、殿一の料理をひまりがインスタに上げ(味を占めてやがる)、その好リアクションを2人で共有する。めちゃくちゃ良くない? 2人で一つのスマホを眺め、殿一が “ほんとだ 嬉しいな…!!” となるコマ、本作の良さ、2人の尊さが結実した名場面だと思う。「本作とはこういう作品です」というのを1コマで示すとこうなる、みたいな風格を感じる。図らずも殿一がひまりのビジネスパートナーとして活躍し、2人でその成果を共有する。「本作はこれをやりたかったんだな……」と勝手に激しく納得してしまった。ので、ひまりの恋心的な部分は正直あまり興味が湧いてない……。
『願いのアストロ』35話
まつげフサフサ隻眼仕込み刀。要素が多い……! そしてハデに能力を使ってくれるし、「不死身になった」と言ってくれてるのに具体的に何する能力なのかさっぱり分からないのも面白い。本人に隠す意図はないと思うんですが。
バトルロワイヤル開催。バトル漫画の定番ってイメージありますけど、定番になりすぎて最近は逆に珍しいと思う。スーパーベタで逆に面白いというレベルなんですが、本作はそこに「強さを誇示しろ」という意味合いが加わるのが良い。ヒバルの物語として結構理にかなってるものに思えてきた。
『キルアオ』83話
かつての弟子。犬。今の相棒(サポート役)は猫ですが、タチとネコ的な意味ではなく、単に犬の次が猫だったのですね。安心である。
激ヤバ案件かと思ったが、思いの外コミカル。とはいえ、現役の殺し屋なのは間違いなく、十三との立場の違いは決定的なので、どこか時限爆弾のようなハラハラも感じる。このまま今の十三にほだされて真の仲間入りパターンも全然あるけど。
牙の抜けた狼でカピバラが出てくる意味がよく分からなかったんですが、大カピの語感は良い。あとカピバラの絵が可愛い。
弟子の暴走、からの師匠へのリスペクトが復活。 “切札がいきなり相手にバレちまったじゃねーか” と失敗した弟子のことを切札と言ってるのがニクいですね。弟子の扱いうまいのかもしれない。あの程度はおじさんとしての標準装備なのかもしれんが。
『鵺の陰陽師』80話
エッチマンの人、ふられる。「このタイミングで辻田さんのターン来るの!?」と冒頭でかなり驚いたんですが、とはいえ脇役なりになかなかおいしい出番だったというか、キレイなふられっぷりだったと思います。いや、物語としての美しさがあるというだけで、告白自体は最悪の部類に入ると思う。言い争いになった挙げ句、交渉のカードとして、相手を自分の元に縛り付けるため、ヤケクソ的に告白してしまう。悪手というか、『花束みたいな恋をした』及び『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』でお馴染みの「じゃあ結婚しようよ!」とまったく同じタイプの失敗例。
んで、ビジュ爆発のガクくんが告白の返事をせずに去る。彼にホレた理由とまったく同じ行動原理で彼女の元を去ってしまうのが悲劇ですな。悲劇だが同時に「それでこそ」みたいなポジティブな要素もあり、彼女自身それをはっきりと意識できてしまう。ふっても好感度が下がらないのは漫画的に都合が良いとも見れますが、「平時にまともに告白していたら……」という後味の悪さもあって最高ですね。
『超巡!超条先輩』44話
小学生時代の友達、ダンくん登場。小学生時代というか、コロコロ時代って言いたくなる。社会的にはダメ人間なので超巡と共に呆れはするが、少し「楽しそうで何より」的な気持ちも湧くというか、直接の有害さが全然ないのが味噌ですね。ツッコみづらい。
そして、悪の四天王が現れるのだが、こちらは明確に犯罪者なので対処は簡単(舞台は交番)。コロコロ的世界観と現実の社会が交錯する良いオチだったと思います。ダンくんも罪を犯してないから捕まりはしないだけで、あのまま交番に居続けると現実との折り合いがつかなくなってたと思います。
普通に面白いので次号に続いてても全然良かったんですが、次号は亀有のパイセンが来るらしいのでそれどころではない。本作の連載とは別枠だと思うけど、温度差がすごいので。
『白卓 HAKUTAKU』14話
「いいハンターってやつは動物に好かれちまうんだ」ではなく、良いゲームデザイナーは動物に好かれる。好かれるというよりは運命の出会いを引き寄せるチカラがある、みたいなニュアンスかな。日隈の非効率が結果的に最大の効果を生み出す、という話も面白かったが、そこに別のロジックを追加しているようで面白い(超常的だが)。
からの能登さん、プロデューサー対決。天才デザイナーはゲームの仕様を見抜いた上でノリノリで遊ぼうとするが、プロデューサーは運営の立場も考えて普通に断る。まぁド正論ですよね。大物プロデューサーの強キャラ表現としても説得力があり面白かったので、逆にあっさりプレゼンを受け入れて、プレゼンが面白ければokという判断に至ったのがちょっと違和感。一分待ってあげるのは大人としての良心として全然分かるが、「聞いてあげるし ゲームも面白そうだし プレイもさせてもらうけど 大会として審査をするのはダメ」となるのが筋だと思う。
能登さんの切札。読者としては知ってるゲームのプレゼンなので本来面白くなりようがないと思うんですが、ゲームを知ってる読者にも驚くネタを持ってきたのは見事ですね。ゲームを知ってるからこそ、同時に多人数が肉眼で目撃することのあり得なさが分かる。ぞろぞろと大人がたくさんいるシチュエーションもハマってるのが良かった。とはいえ、ゲームのプレゼンとしてああいうので良かったのかは少し疑問。漫画としてうまいこと処理したとは思う。
巻末解放区!WEEKLY週ちゃん
年またぎなので新春増ページスペシャル。ただの漫画があるのが嬉しい。
からの凧作り。工程が多くて大変そうだが、作るという発想がなかったので面白かった。紙と骨と糸だけで飛ぶんだ。いや、言われてみれば当たり前なんだけど、すごい意外だった。とはいえ、現実問題、凧をあげれる環境が近くにある読者ってかなり限られると思うので若干机上の空論感は否めない。まぁ、「デザインと知識があれば作れるよ!」と提示すること自体に意味があるといか、そこまで実際に作ることを想定した企画ではない気もする。コロコロだったら実際に作る読者多いだろうけど。
次号予告
1/4だそうです。意外と早い。大体1週間半ですかね。ただ、その次の号は月曜が成人の日になるので、紙版はその翌日になると思う。リズムが崩れて最悪なことになるんだ。分かってる。
合併号の巻頭は『SAKAMOTO』。アニメ開始記念だが、単独表紙をもらえない悲劇。1月スタートあるあるですね。
センターカラーは『カグラバチ』と『アオのハコ』。カラーがどれも今号の表紙で2枠もらってた作品なので「2025年のジャンプはこれで行くぞ」的なニュアンスがすごい。
新年号の目玉企画として、『こち亀』と『超巡』のコラボ読切。おもしろそ~!! どうやら起きるのを1年延期された日暮の話になるらしい(東京五輪が2021だったのでその4年後)。なるほど、日暮対策として珍宿の超能力警官に白羽の矢が立つと。めちゃくちゃ良く出来てる。というか、前回の日暮回の時点からこのネタは考えてたのかもしれませんね。意外と計画的に事が進められてたっぽいので驚くばかり。
ただ、無い物ねだりになるんですが、『こち亀』とコラボするのは麻生先生が良かったし、日暮回にぶつける意味でも『斉木』という作品はピッタリだったよなぁ……と遠い目。秋本御大の麻生先生イジリが見たかった。とはいえ、代わりと言っちゃあ何ですが、話的には斉木以上に適任な超能力警官が都合良くジャンプで連載してるのもすごいことですね……。しかも日暮回をやるタイミング。前回の『こち亀』掲載のときに秋本御大か、編集部の誰かが「今のジャンプに超能力警官いるよな……」と気づいたんですかね。そんで日暮起床を1年延期して。とにかくすごい。
愛読者アンケート
読切についてと、付録。購入のきっかけには永遠にならないが、今回はそれとは別に付録の「満足度」、そして「今回のような集合表紙のイラストを使用した付録を欲しいと思いますか」を聞いてくる。進歩を感じる。満足度はおおむね満足、欲しいとは思わない。いや、思わないけど、個別でイラストを見る場所という意味では、欲しい。
総括
長かった。血便が出て、病院行ったりして落ち込んでたらブログやる気が失せてました。それで2日くらい遅れて、あとはまぁ普通に1日遅れた。
今週のベスト作品。読切です。『異次元生体サイボーグ0番』。テーマとその徹底が良かった。
次点は『ウィッチウォッチ』『しのびごと』。
ベストコマ。『ひまてん』ラストページの2人でスマホを覗くコマ。
ベストキャラ。『鵺』の辻田さん。じゃあ結婚しようよ!
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